スキーの再塗装

スキーの再塗装を自分でやってみたい! 必要な道具ややり方は?


スキーは冬を代表するスポーツで、愛好者もたくさんいます。スキー板・スノボーも毎年新モデルが発売され、中古市場も活発です。さて、そのスキー板ですが、使っているうちにペイントが剥げてみっともなくなってしまったとか、中古で状態のよいものを購入したが、色が気にいらない、という人もいるでしょう。そのような場合は、自分で再塗装してみませんか? 今回は、スキーの再塗装に必要な道具や基本的なやり方を解説しましょう。
  1. スキー板・スノボーの再塗装とは?
  2. 実際に塗装をしてみよう
  3. スキー板・スノボーの塗装に関するよくある質問
  4. おわりに
この記事を読めば、自分で上手に塗装を行うコツがよく分かります。興味がある人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.スキー板・スノボーの再塗装とは?

スキー板は、雪の中で使うものですから、派手目のペイントがされているものが大半です。ペイントにも流行があるので、買ったときは格好よく見えたペイントが、数年後にはやぼったく感じられることもあるでしょう。 また、スキー板は高価なものですから、中古市場も活発です。「比較的状態のよい板を買ったけれど、ペイントが古くさく感じる」ということもあるでしょう。そのようなときは、スキー板を再塗装してみるのもひとつの方法です。細かい模様やイラストを描くのは大変ですが、自分好みの色に再塗装してワンポイントをつけるくらいならばできます。また、道具を一式そろえれば、スキー板以外にもヘルメットやスノーボードなどにも塗装が可能です。

2.塗装に必要な道具

2-1.必要な道具一式について

スキー板を再塗装するには、以下のような道具を用意しましょう。 随分多いですが、これらを使えば既製品のように美しい仕上がりになります。

2-2.塗料について

ウレタン塗料には通常の色のほか、ラメ塗料や光の当たり具合によって色合いが変わるマジョーラなどがあります。塗料にはそのまま使うものとラッカー液等で薄めるものなど、使い方が製品によって異なるので、購入の前に使い方をよく読みましょう。また、塗料だけでなく密着材、保護材も必要です。密着材とは塗料のつきをよくするもので、保護材とはつやを出して塗料の定着をよくします。密着材や保護材を使わないと、塗ったはじからボロボロと塗料がはがれていくこともあるでしょう。スキー板は大きなものなので、200ml程度のものを買っておくと、途中で足りなくなる心配もありません。

3.実際に塗装をしてみよう

この項では、塗装工程をひとつずつ説明していきます。美しく塗装をするためには時間も手間もかかりますが、ぜひ、参考にしてください。

3-1.パーツを外して養生する

パーツを外して養生するはじめに、スキー板のパーツ(ビンディング等)を外せる限り外しておきます。次に、塗料がついて欲しくない場所(エッジ部分)をマスキングテープで養生してください。太い幅のマスキングテープならば、スキー板の裏側を養生するのも簡単です。アクリル塗料は一度付着するときれいに落とすのが大変ですので、養生は丁寧に行いましょう。

3-2.研磨作業

研磨作業スキー板は、雪上で使うものなので、塗料だけでなく保護材(トップコートなど)もがっちりとついています。この上から塗装をしても、うまくいきません。そこで、ミニサンダーを使ってトップコートなどを削ってください。アクリル塗料まではがす必要はありません。荒めの耐水ペーパー(#180くらい)で研磨することもできますが、スキー板は大きいのでミニサンダーを使ったほうが効率的です。ミニサンダーは金属のさび落としやバフ磨きにも使用できます。また、ミニサンダーで磨ききれないところは、耐水ペーパーで研磨しましょう。全体的につやがなくなってざらついた感じになったら研磨終了です。

3-3.塗装

塗装きれいに研磨できたら、密着剤を万遍なく塗布します。これできれいに塗料が付くようになるはずです。密着材がきれいに塗れたら1回目の塗料の塗布を行います。塗料はスプレーガンを使用して塗っていきましょう。ハケでも塗れないことはありませんが、きれいに塗装するためには、スプレーガンがおすすめです。 なお、元の色が黒や紺など濃い色で、そこに白系統の薄い色を再塗装する場合、1度では元の塗装を隠しきれないことがあります。この場合は、一度塗装を完全に乾かしてから、もう一度重ね塗りしましょう。ちなみに、乾くまでは12~24時間は必要です。ここで焦ると失敗するので、乾かす場所をしっかりと作っておいてください。

3-4.1回目クリアー吹き

クリアー吹き完全に塗料が乾燥したら、1度目の保護材(ウレタンクリアーなど)を吹きます。こうすることで、つやが出てはがれにくくなるとともに着色(カラー)の保護的役目もあります。なお、この時も完全に塗料が乾燥したのを確認してから吹きつけてください。

3-5.足つけ作業

足つけ作業足つけ作業とは、耐水ペーパーで表面をこすり、塗料がつきやすくする作業です。ウレタンクリアーは2回重ねて塗る必要があるので、1度目がきれいに塗れたら、耐水ペーパーで表面を傷つけます。もったいない気もしますが、ウレタンクリアーはある程度厚く塗らないと、効果が出ません。#1,000番くらいの耐水ペーパーで磨きましょう。

3-6.2回目クリアー吹き

2回目クリアー吹き足つけ作業が終わったら、2回目のクリアー吹きを行います。終わったら完全に乾燥させてください。

3-7.バフ研磨

バフ研磨バフ研磨とは、布やゴムなどの柔らかい素材に砥粒(とりゅう)を付着させて回転させ、塗装中に付着したゴミやホコリ等を金属や塗料の表面を磨く作業です。耐水ペーパーほど荒くありませんから、つやが出て美しい仕上がりになります。ミニサンダーにバフを取りつけて磨きましょう。磨いているうちにピカピカになります。これで、再塗装は完成です。

4.スキー板・スノボーの塗装に関するよくある質問

Q.スキー板の塗装は室内でも行えますか? A.はい。ただし、はい。できれば風通しの良い場所を選んでください。軒下や駐車スペースを使用している方が多いですが、スキー板は大きいので室内で行う場合は壁や周りに塗料が付着しないように、マスキングをすると良いでしょう。また、換気を十分に行いながらやりましょう。 Q.3で紹介したような塗料を行うまで、どのくらい時間がかかりますか? A.塗料を乾かす時間を含めて、3日~5日程度と考えてください。 Q.塗料を何もせず直接スキー板に塗ったらどうなりますか? A.すぐに剥げてしまい、美しく塗れません。 Q.塗装の道具を買えば、どんなものでも塗装ができますか? A.はい。アクリル塗料やウレタン塗料は金属や硬質プラスチックの塗装に適していますので、いろいろなものがセルフ塗装可能です。 Q.塗装をする際の服装はどのようなものがおすすめでしょうか? A.汚れてもよい服装(エプロンなど)をして、マスクやゴーグルをつけて行ってください。塗料は有害ですから、スプレーする際に霧状の塗料を体内に入れないことが大切です。

5.おわりに

いかがでしたか? 今回はスキー板の再塗装について解説しました。自分でペイントした板は、手間がかかった分愛着もひとしおです。また、オリジナルペイントは目立ちますので、よい目印にもなるでしょう。模様をつけたい場合は、ベースの塗装が終わった後で、マスキングテープを使って模様の部分以外を養生し、そこにアクリル塗料を吹きつけ、完全に乾いたらマスキングテープを外せばできます。最初は無地の塗装を行い、うまくいったら模様つけにチャレンジしてみてください。
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