エアレススプレーガンの特徴と選び方のポイントを解説!


エアレススプレーガンは、塗料に直接圧力をかけ霧状化する方法で塗装作業の効率化を図る便利なツールですが、どういったスプレーガンなのか理解できていない方も多くいらっしゃると思います。

この記事では、エアレススプレーガンの特徴、メリットやデメリット、種類について詳しく解説していきます。

さらに、エアレススプレーガンを選ぶ際のポイントも解説しますので、この記事を読み終わる頃には、エアレススプレーガンについて詳しくなっているでしょう。ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.エアレススプレーガンとは?
 1-1:エアレススプレーガンの特徴
 1-2:エアレススプレーガンの仕組み
2.エアレススプレーガンのメリット・デメリット
3.エアレススプレーガンの種類

 3-1:ダイヤフラム式
 3-2:プランジャーポンプ式
 3-3:電磁式
4.エアレススプレーガンを選ぶ際のポイント
 Point1:塗装の範囲で選ぶ
 Point2:塗料の粘土で選ぶ
 Point3:圧力と出力の高さで選ぶ
 Point4:取扱やすさで選ぶ
5.まとめ

エアレススプレーガンとは?

エアレススプレーガンは、塗料タンクに直接圧力をかけて霧状に噴射するため、通常のスプレーガンとは、特徴や仕組みが異なります。以下で、具体的に解説していきます。

エアレススプレーガンの特徴

エアレススプレーガンの最大の特徴は、圧縮空気を使用せずに塗装ができることです。エアスプレーの場合は、コンプレッサーを用いて空気を圧縮し、その圧縮空気を利用して塗料を霧状にして塗装します。

エアレススプレーガンは圧縮空気の力を利用せずに、塗料に直接圧力をかけることで、塗料を霧状にしていきます。空気を使用しないことで、塗料の飛散を抑えられるので、無駄なく塗装できるうえ、作業効率の向上が期待できます。

エアレススプレーガンの仕組み

エアレススプレーガンの仕組みは、内蔵されているポンプで塗料を加圧し、スプレーガンの先端に付いているノズルから噴射することで、塗料を霧状にして塗装します。

エアレススプレーガンのノズルの形状によって、噴射パターンが変わりますので、使用する塗料や作業内容によって、ノズル変更が必要となります。

また、内蔵されているポンプにも種類があり、塗装の規模によって使い分けが必要であり、詳しくは後述しまています。

エアレススプレーガンのメリット、デメリット

エアレススプレーガンのメリットは多いですが、もちろんデメリットも存在します。

どちらもしっかり理解することで、あなたの塗装シーンにとってエアレススプレーガンが必要かどうか判断することができます。

エアレススプレーガンのメリット

エアレススプレーガンを利用するメリットは以下の3つです。

1.【作業効率が高い】
エアレススプレーガンは、一度に広範囲に塗装が可能なので、広い範囲に塗装が必要な場合や大量の製品を塗装する場合に向いていおり、作業効率を向上させて時間を短縮できます。

2.【塗料の飛散が少ない】
エアレススプレーガンは圧縮空気を利用せずに、直接高圧で塗料を霧状にするので、エアスプレーガンと比べると、塗料の飛散が少なくなります。これにより、塗料の無駄を少なくでき、コスト削減を図れます。

3.【高粘度の塗料も塗装可能】
エアレススプレーガンは、高粘度の塗料も塗装可能で、幅広い塗料に対応できます。
高粘度の塗料も塗装できるので、塗膜を厚くすることも可能です。

エアレススプレーガンのデメリット

エアレススプレーガンにはデメリットも存在します。
3つ紹介しますので、順番にみていきましょう。

1.【塗料の粒子が粗い】
エアスプレーに比べると塗料の粒子が粗いため、キレイに塗装するためにはそれなりの技術が必要になります。

エアレススプレーを使用したことが無い方は、コツを掴むまで時間を要したり、塗装を失敗するリスクが高まりますので、注意が必要です。

2.【塗料の吐出量が多い】
エアレススプレーガンは、塗料の吐出量が多いので、塗膜が厚くなりすぎる可能性があります。また、塗装するスピードが遅すぎると、液だれ等が発生してしまい、塗装不良に繋がってしまうかもしれません。また小物を吹くには向きません。

3.【初期費用がかかる】
エアレススプレーの種類によりますが、一から道具を揃えようと思うと、初期費用が高額になる可能性があります。高性能になれば、金額も高額になりますので、どの位の能力のものが必要なのかをしっかり見極めることが重要です。

エアレススプレーガンの種類

エアレススプレーガンにもいくつか種類がありますが、代表的なものを3つ紹介します。
それぞれの特徴を理解して、自分にとって適切なエアレススプレーガンを見つけてみてください。

ダイヤフラム式|

1つ目は、ダイヤフラム式のエアレススプレーガンです。塗料に圧力をかける為に、エンジンやモーターの力を利用しています。圧力が安定していて使いやすく、一斗缶レベルでの塗装量や外壁など屋外の塗装で使用されることが多いです。

プランジャーポンプ式|

プランジャーポンプ式は、ピストンのように直線的に動くプランジャーが塗料を押し出す方式です。コンプレッサーを使用してプランジャーを稼働させるため、持続して高出力で塗料を吐出させることが可能です。高粘度の塗料にも対応していて、大規模な塗装が必要な時に役立ちます。

電磁式|

電磁式は、電動ポンプを動かして塗料に圧力をかける方式です。軽量なため、持ち運びも楽で、家庭でDIY用として使用するのがおすすめです。

ただし、高粘度の塗料を使用するには不向きで、広範囲に塗装が必要な場合は、他の種類のエアレススプレーを使用した方が良いかもしれません。

エアレススプレーガンを選ぶ際のポイント

エアレススプレーガンを選ぶ際のポイントを4つ解説していきます。
これまで紹介してきた、エアレススプレーガンの種類は、塗装規模や用途によって選ぶ必要があります。能力が足りなかったり、オーバースペックにならない様に注意しながら選択するようにしましょう。

Point1:塗装の範囲で選ぶ

塗装の規模に応じて、エアレススプレーガンを選択します。DIYなどで小規模の塗装をする場合は、電磁式のエアレススプレーガンがおすすめですが、外壁塗装など、ある程度規模が大きい場合は、ダイヤフラム式を使用するのが良いでしょう。

さらに広範囲に渡って塗装が必要な場合は、出力の高いプランジャーポンプ式が適しています。

Point2:塗料の粘度で選ぶ

塗装する塗料の粘度によって、エアレススプレーガンの種類を選択します。高粘度の塗料を塗装する場合は、出力の高いプランジャーポンプ式を選択するのがおすすめです。

DIY用の塗料で粘度が低いものでしたら、電磁式でも対応可能なので、あなたが使用する塗料の粘度が、高粘度か低粘度かを確認しましょう。

Point3:圧力と出力の高さで選ぶ

塗装の範囲が広い場合は、圧力と出力も重要です。高圧なものは広範囲を一度に塗装できる為、効率化も図れます。

ただし、圧力が高くなるほど塗料の消費量も増えますし、塗装ムラが発生しやすくなりますので、取り扱いが難しくなってしまうので注意しましょう。

Point4:取り扱いやすさで選ぶ

エアレススプレーガンは、DIY向けからプロ向けまで様々なものがあります。プロ仕様は、出力や圧力が高い場合もあり、初心者の方は取り扱いが難しいかもしれません。

電磁式のような軽量なエアレススプレーガンは、比較的取り扱いやすいので、DIY用や塗装初心者にもおすすめできます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
エアレススプレーガンは、塗装の作業の効率化を図れる便利な道具です。塗料の飛散も少なく済みますし、高粘度から低粘度まで様々な塗料に対応可能になります。

エアレススプレーガンの種類は、ダイヤフラム式、プランジャーポンプ式、電磁式の3つがあり、塗装規模、出力や圧力、取り扱いやすさなどで選択する様にしましょう。

取り扱いが難しいものや、初期費用が高いのがデメリットではありますが、塗装シーンに合わせた選び方のポイントを押さえ、塗装効率向上に役立て見てください。


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