ブレーキキャリパー塗装は危険?DIY塗装の安全性


「キャリパー塗装に挑戦したいけど、失敗して後悔しないか不安…」
「DIYでやるか、プロに依頼するか、どっちがいいの?」
そう思う方もいるかもしれません。

実は、キャリパー塗装はDIYでも可能ですが、施工方法を間違えると塗装の剥がれやブレーキ性能への悪影響が出ることもあります。

一方、プロに依頼すると高品質な仕上がりが期待できますが、費用がかかるため慎重に検討する必要があります。

この記事では、キャリパー塗装のメリット・デメリットをDIYとプロ施工の両方の観点から比較し、失敗しないためのポイントを詳しく解説します。自分にとって最適な方法を理解し、安心してキャリパー塗装を実践できるようになりましょう。

目次

1.キャリパー塗装は本当に危険?安全に施工する注意点
 1-1:キャリパー塗装が「危険」と言われる理由は?
 1-2:塗装ミスで起こるトラブル|安全性を損なう施工ミス
 1-3:キャリパー塗装を安全に行うために知っておくべきこと
2.キャリパー塗装の安全性|DIYとプロ施工のリスク比較
 2-1:DIYキャリパー塗装のリスクとは?
 2-2:プロに任せると安全?プロ施工のリスクと対策
 2-3:キャリパー塗装の耐久性と安全性を高めるポイント
3.キャリパー塗装の危険性と分解作業|DIYでどこまでやるべきか?
4.キャリパー塗装で後悔しないために知っておくべきポイント
5.キャリパー塗装の色選びとおすすめのカラーは?
6.まとめ

キャリパー塗装は本当に危険?安全に施工する注意点

キャリパー塗装は見た目を向上させる一方で、安全に作業をしないと塗装剥がれやブレーキ性能への影響などのリスクを伴います。

ここでは、キャリパー塗装が「危険」と言われる理由や、安全に施工するための注意点を詳しく解説します。

キャリパー塗装が「危険」と言われる理由は?

キャリパーの塗装が「危険」といわれる主な理由は、ブレーキ性能を損ねる可能性があるからです。
高温にさらされるキャリパーに耐熱性のない塗料を使うと、塗膜の剥がれや変色を招きやすくなります。

さらに、剥がれた塗膜がブレーキパッドに付着すると制動力が低下し、ブレーキピストンやバルブ周辺に塗料が入り込むと動作不良を引き起こすため、安全性が損なわれる恐れがあります。

加えて、キャリパー表面に付着した油分や汚れを十分に落とさずに塗装すると、塗膜が浮きやすく、走行中に剥がれることが多々ある点にも注意が必要です。

塗装ミスで起こるトラブル|安全性を損なう施工ミス

施工時のミスによっては、見た目だけでなくブレーキ自体を故障させる恐れもあるため、以下のポイントに気をつける必要があります。

①耐熱性の不足一般的なスプレー塗料を用いると、
キャリパーの高温に耐え切れず早期に塗料焼け、劣化するリスクが高まります。
②不十分な下地処理ブレーキダストや油汚れを取り除かないまま塗装すると、
塗装後すぐに剥がれる原因になります。(密着不良)
③不適切な塗装範囲ブレーキピストンやスライドピンへ塗料が付着すると、
可動不良や異音を引き起こし、ブレーキの効きが落ちることがあります。

こうしたトラブルを回避するためには、作業前にしっかりと準備を整え、丁寧に塗装工程を進める必要があります。

キャリパー塗装を安全に行うために知っておくべきこと

まずは高温に耐えられる塗料を用意し、ブレーキクリーナーなどで汚れを落としてから軽く研磨し、塗料を密着させやすくします。

作業時は車両をジャッキスタンドで安定させ、ブレーキピストンやホースを丁寧にマスキングするのが重要です。

こうした基本を押さえれば、トラブルのリスクを低減できます。

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キャリパー塗装の安全性|DIYとプロ施工のリスク比較

キャリパー塗装はDIYでも可能ですが、施工の仕方によっては安全性を損なうリスクがあります。
ここでは、DIYとプロ施工の安全性について比較し、それぞれのリスクと対策を解説します。

DIYキャリパー塗装のリスクとは?

DIYでの最大の懸念は、ブレーキ周りの誤組付けや塗料の不適切な扱いによる安全性低下です。
ブレーキ部品の締め付けトルクを守らないと走行中に異音や振動が起こり、思わぬトラブルにつながる可能性があります。

また、溶剤を扱う塗装では、防毒マスクや手袋の使用を怠ると体調被害を招きかねません。
必要な知識と道具を十分に準備し、換気を意識して作業を行うことが重要です。

プロに任せると安全?プロ施工のリスクと対策

プロに依頼すれば、分解塗装や高品質な塗料の使用など、専門性を活かした工程が期待できます。
ただし、施工業者によっては分解作業を省略するケースや、耐熱性の低い塗料を使う例もあるため、事前に評判や実績を調べておく必要があります。

ショップ選びに失敗すると、高い費用をかけても仕上がりが雑になったり、塗装剥がれが起きるリスクがあるので注意しましょう。

キャリパー塗装の耐久性と安全性を高めるポイント

キャリパー塗装を施した後、塗膜を長持ちさせながら安全面のリスクも抑えるには、
以下のような対策が効果的です。

  • 下地処理:汚れを落としてから重ね塗りすると塗膜が剥がれにくくなります。
  • 乾燥時間:塗装後すぐに走行すると未硬化の塗膜が傷みやすくなります。(最低でも1日以上乾燥)
  • 定期洗浄:キャリパーに付着したブレーキダストを除去することで、美観と機能を保てます。

これらを守ることで、ブレーキが正常に作動しやすい状態をキープしつつ、キャリパー塗装の美観を長く楽しめるでしょう。

キャリパー塗装の危険性と分解作業|DIYでどこまでやるべきか?

キャリパー塗装を行う際、分解して塗装する方法と、分解せずにそのまま塗装する方法があります。分解することで塗装の仕上がりが向上する一方で、誤った作業によるブレーキ性能の低下や、組み直しのミスによる事故のリスクもあります。

ここでは、DIYでどこまで分解するべきか、安全に作業を進めるためのポイントを解説します。

キャリパー塗装で分解は必要?DIYで安全に作業する範囲

塗装の仕上がりを追求したいなら、キャリパーを部分的にでも外して塗るほうが細部まで綺麗に仕上げやすくなります。

しかし、ブレーキホースを外すほどの完全分解では、ブレーキフルードの管理やエア抜き作業が必須となり、失敗すればブレーキが効かないなどとても危険です。

一方、キャリパーを車体に取り付けたまま作業すれば、リスクは抑えられますが、奥まった箇所が塗装しにくいのが難点です。自分の整備レベルに合わた施工が重要です。

ブレーキキャリパーを外して塗装するリスク

キャリパーを外すと、表面だけでなく奥や側面まで均一に塗りやすくなり、色むらや塗り残しを減らせます。

しかし、キャリパー固定ボルトの締め付けトルクを管理せずに再装着すると、走行中にブレーキが浮いて異音や振動が出る恐れがあります。

安全に作業するには、最低限以下のポイントは確認しましょう

  • メーカー推奨の締め付けトルクであるか
  • ブレーキ分解後のエア抜き及び踏み代は適正か

特に、トルクレンチで確実に締め付けることが大切です。気づかないうちに緩み走行中に脱落する危険性があります。

また、キャリパーを分解する場合はパッドやピストン周りのゴムシールも点検し、傷や劣化があればこの機会に交換すると、ブレーキ性能の維持にもつながります。

分解せずにキャリパー塗装する方法|危険を回避方法

分解せずに塗装する場合でも、ブレーキディスクやパッド、ホース周りに塗料が飛散するとトラブルの原因となるため、マスキングを入念に行う必要があります。
トラブル回避のためかキャリパーを分解せずに塗る方が多く感じます。


手が届きにくい部分は小筆や細口ノズルを使い、少しずつ塗装を重ねると仕上がりが向上します。
分解せずとも、丁寧な下地処理とマスキング、薄塗りの重ね塗りを徹底すれば、見栄えと安全性を両立しやすくなります。

キャリパー塗装で後悔しないために知っておくべきポイント

キャリパー塗装は、施工の仕方を誤ると「思っていた仕上がりにならなかった」「すぐに塗装が剥がれた」「安全性に問題が生じた」といった後悔につながることがあります。

ここでは、塗装剥がれを防ぐ方法や、耐熱塗料の選び方について解説します。

塗装剥がれを防ぐためにやるべきこと

キャリパーの表面洗浄やサンドペーパーによる研磨を丁寧に行うと、プライマーと塗料の食いつきが良くなります。

一度に厚塗りせず、薄く数回に分けて重ねることで、乾燥不良やムラを防ぎやすくなるのもポイントです。特に耐熱プライマーを活用すると、キャリパー特有の高温環境でも塗膜が安定しやすくなります。

耐熱塗料と通常塗料の違い

通常塗料ではブレーキ熱による溶融や変色が発生しやすい一方、耐熱温度200℃以上を目安に作られた塗料なら破損のリスクが低減します。

安価な一般塗料で済ませると早めに再施工が必要になり、かえってコストがかかる可能性もあるため、初めから耐熱塗料を選ぶのが無難です。

キャリパー塗装の色選びとおすすめのカラーは?

キャリパーの色を変えることで、車の印象を大きく変えることができます。しかし、色の選び方によっては「思っていたイメージと違う」「車全体のバランスが悪くなった」と後悔することもあります。ここでは、キャリパー塗装の色選びのポイントと、おすすめのカラーについて解説します。

キャリパー塗装の色による印象の違い

赤系スポーティな印象が強く、ボディカラーがモノトーン系だとより映える。
青系落ち着きと上品さを演出し、シルバーやグレーとの相性が良い。
黄・オレンジ系鮮やかで目立ちやすい色味が、派手めなカスタム感をアピールする。
黒・グレー系都会的でスタイリッシュかつシックな印象にしやすい。
シルバー・ホワイト系高級感や清潔感を演出することができる。

黒・グレー系は、ドレスアップ目的以外にも、ブレーキダストの汚れを隠す目的でも有効なカラーであり、おすすめのカラーです。

Zestでは、ガンメタの耐熱塗料も取り扱っており、汚れを防ぎつつ、さりげないドレスアップを演出することが可能です。

有限会社Zestの耐熱塗料はこちらから

まとめ|

いかがでしたでしょうか?
この記事では、キャリパー塗装のメリット・デメリットをDIYとプロ施工の両方の観点から比較し、失敗しないためのポイントを詳しく解説してきました。

キャリパー塗装は、車の見た目を手軽に変えられる一方、塗料選びや下地処理、マスキングなどを誤るとブレーキ性能の低下や塗装剥がれを招き、思わぬトラブルにつながります。

DIYなら費用を抑えつつ自由度を楽しむことができ、なおかつ飽きたら色の塗り替えが簡単にできることがメリットでもありますが、ブレーキや塗装に関する一定の知識が必要です。
プロ施工は完成度や耐久性の面で安心感がある反面、信頼できるショップを選ばないと費用対効果が得られず、短期間で塗装が剥がれる事例も見受けられます。

最終的には、自分の技術レベルや予算、愛車の使用状況を総合的に考え、どちらの方法がベストかを見極めることが肝心です。


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