ブレーキキャリパー塗装前に綺麗にする方法と注意点を解説
ブレーキキャリパーは、高速回転する金属のディスクを挟み込む形で車を減速させる為、構造上非常に汚れやすい部品であり、人目につきやすい場所に配置されているため、ブレーキキャリパー塗装の前には必ず綺麗にしておく必要があります。
しかし、ブレーキは車の安全を支える大切な部品であり、どう清掃していい良いのか、万が一ブレーキが効かなくなったらどうしようと思う人も多いのではないでしょうか?
この記事では、安全にブレーキキャリパーを綺麗にする方法や、汚れる理由、汚れることで発生する問題について詳しく解説していきます。ブレーキキャリパーの塗装前には、ぜひ読んでみてください。
目次
1.なぜブレーキキャリパーは汚れるのか
2.ブレーキキャリパーが汚れることで発生する問題
2-1:ブレーキキャリパーの見栄えが悪くなる
2-2:不快なブレーキ音が発生する恐れがある
3.ブレーキキャリパーを綺麗にする方法
3-1:清掃に必要な道具を用意する
3-2:車体をジャッキアップしてタイヤを取り外す
3-3:ブレーキキャリパーを綺麗にする
4.ブレーキキャリパーを清掃する時の注意点
4-1:車をジャッキアップしたら必ずジャッキスタンドをかける
4-2:ブレーキキャリパーを容易に分解しない
5.ブレーキキャリパーの見た目が劣化してきたら塗装もおすすめ
6.まとめ
なぜブレーキキャリパーは汚れるのか
ブレーキキャリパーの綺麗にする方法を解説する前に、ブレーキキャリパーが汚れる原因について触解説していきます。
ブレーキを使用する際は、タイヤと同速で回転するディスクローターという部品をブレーキキャリパーで挟み込むことで、摩擦力が発生して車を減速させます。
その際、ブレーキダストと呼ばれる黒い粉末物が発生し、ブレーキキャリパー表面などに付着することで、黒く汚れてしまうのです。他にも、走行中に巻き上げた雨水や泥、融雪剤などが走行中にブレーキキャリパーに付着し、徐々に錆が進行していく場合もあります。
ブレーキキャリパーが汚れることで発生する問題
ブレーキキャリパーは、とても汚れやすい環境にあることは、理解して頂けたかと思います。次は、ブレーキキャリパーが汚れることで発生する問題を解説していきます。
ブレーキキャリパーの見栄えが悪くなる
ブレーキキャリパーにブレーキダストや汚れが付着すると、車全体の見栄えが悪くなります。特に、アルミホイールを装着している車は、ブレーキキャリパーがアルミホイールのすき間からよく見えるので、汚れがより目立ちやすいです。
ブレーキキャリパーの汚れは非常に頑固で、日々の洗車などでは落とせませんので、ボディがキレイでもブレーキキャリパーが汚れたままで、車全体の印象が悪くなってしまいます。
不快なブレーキ音が発生する恐れがある
ブレーキキャリパーにブレーキダストや汚れが蓄積すると、ブレーキを作動させたときに、ブレーキ音が発生する可能性があります。
ブレーキダストや汚れが、ブレーキキャリパーやブレーキ作動部に入り込み、「キー」という甲高い音を発生させ、人によっては不快に感じる方もいらっしゃいます。
ブレーキ音を発生させないためにも、ブレーキキャリパーを清掃することは、有効な対策です。
ブレーキキャリパーを綺麗にする方法
ブレーキキャリパーを綺麗する方法について、具体的な方法を解説します。ブレーキキャリパーの塗装などを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
清掃に必要な道具を用意する
まずは、ブレーキキャリパー清掃に必要な道具を用意します。
必要な道具は以下の8点です。
- 手袋
- 十字レンチ
- トルクレンチ
- ワイヤーブラシ
- パーツクリーナー
- ウエス
- ジャッキ
これらを用意すれば、タイヤの脱着からブレーキキャリパーの清掃まで、問題なく作業できます。インターネット、ホームセンター等で購入可能ですので、必要な物を揃えてください。
車体をジャッキアップしてタイヤを取り外す
ブレーキキャリパーを隅々まで、清掃するためにタイヤを取り外していきます。車を平坦な場所に停車し、サイドブレーキをしっかりかけて車両が動かないようにします。
ジャッキで車体を持ち上げる際は、素材が柔らかい箇所にジャッキをかけてしまうと、変形したり、損傷してしまう可能性があるため、車種ごとに指定されているジャッキアップポイントで行いましょう。
ジャッキをかける箇所が分からない場合は、ディーラーや整備工場に問い合わせてみてもいいでしょう。
ブレーキキャリパーを綺麗にする
タイヤを取り外すことができたら、ブレーキキャリパーを綺麗にしていきます。先にワイヤーブラシを使用し、ブレーキダストや錆を落としていきます。
ある程度ワイヤーブラシで磨いたら、パーツクリーナーをブレーキキャリパーに吹きかけ、付着した汚れを洗い流しましょう。パーツクリーナーは、強力な洗浄力で、油汚れを落とすことができ、ブレーキなどでも安全に使用できるものです。
最後に、残った汚れをウエスで拭きあげれば、完了です。一度で汚れが落ちない場合は、今説明した方法を数回繰り返し作業してください。
ブレーキキャリパーを清掃する時の注意点
ここまで、ブレーキキャリパーの清掃方法を解説しましたが、清掃作業を実施する際に、2つ注意点があります。
安全に関する注意点ですので、必ずこちらも読んでから作業をすすめてください。
車をジャッキアップしたら必ずジャッキスタンドをかける
1つ目の注意点は、車体をジャッキアップしたら、必ずジャッキスタンドで車体を固定することです。
よく車体をジャッキアップした後、ジャッキスタンドをかけずに、そのまま作業される方もいらっしゃるのですが、ジャッキが外れてしまうと、車両の落下等の重大な事故に発展する可能性がありますので、大変危険です。
安全に作業するために、必ず車体を固定することを徹底してください。もし、ジャッキスタンドが手元に無い方は、外したタイヤを車体と地面の間に入れるなど、作業空間を物理的に確保できるようにしましょう。
ブレーキキャリパーを安易に分解しない
ブレーキキャリパーを清掃する時に、ブレーキキャリパーを分解して清掃する方もいらっしゃいますが、知識がない方が分解してしまうと、ブレーキ機能に不具合が発生する可能性があります。
万が一、ブレーキキャリパーを組み間違えてしまうと、ブレーキが効かなくなるといったような重大なトラブルを招くかもしれません。
ブレーキキャリパーを分解しなくても、十分に綺麗にすることは可能ですので、安易に分解しないようにしてください。
ブレーキキャリパーの見た目が劣化してきたら塗装もおすすめ
ブレーキキャリパーの清掃方法については理解していただけたかと思いますが、そもそもブレーキキャリパーの外観の劣化が著しい場合、清掃しても見栄えが良くならない可能性があります。
そこで、ブレーキキャリパーを塗装するという選択肢もありますので、一度検討してみてはいかがでしょうか。ブレーキキャリパー塗装は、外観の見栄えが良くなるうえ、様々なカラー塗料が存在していますので、自分の好きなようにカスタマイズが可能です。
塗装を施すことで、錆も防ぎ、長期間にわたって、キレイな外観を維持できます。作業工程も比較的簡単なので、興味のある方は、ブレーキキャリパー塗装を検討してみてください。ブレーキキャリパーは高温になるので、耐熱塗料を選択して塗装しましょう。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
ブレーキキャリパーは、粉末状のブレーキダストが付着するので、車の中ではかなり汚れやすい部品です。
ブレーキキャリパーに汚れが蓄積することで、見栄えが悪くなるばかりでなく、不快なブレーキ音が発生する可能性もあります。
愛車をキレイに保つために洗車だけでなく、ブレーキキャリパーの清掃もぜひ実施してください。ブレーキキャリパーの外観の劣化が著しい場合は、ブレーキキャリパー塗装もおすすめです。
まずは、愛車のブレーキキャリパーの状態を確認して、清掃や塗装を検討してみましょう。