「車の塗装がムラになってしまい、どう直せばいいのかわからない…」
「コンパウンドやサンドペーパーを使うといいと聞いたけど、具体的な手順が知りたい!」
そんなお悩みを抱えていませんか?
実は、車の塗装ムラをきれいに仕上げるためには、正しい道具選びと手順が非常に重要です。適切な手順を踏めば、初心者でもプロ並みの仕上がりを目指せます。
この記事では、車両塗装のムラ取りに必要な道具や手順を徹底解説します。さらに、塗装時にムラを防ぐためのコツもご紹介。DIY初心者から経験者まで参考になる内容をお届けします。
目次
1.車の塗装ムラができる原因は?
1-1:塗装ムラの主な原因とは?
1-2:DIY塗装で起こりやすいトラブルと対策
1-3:塗装環境の影響とその回避方法
2.車の塗装ムラを直すのに必要な道具と準備
2-1:塗装ムラ取りに必要な基本アイテム
2-2:道具選びで押さえるべきポイント
2-3:準備段階で注意すること
3.4ステップ|車の塗装ムラを直し方
ステップ1:表面状態を確認する
ステップ2:サンドペーパーで整える
ステップ3:コンパウンドで磨き上げる
ステップ4:クリアー塗装で仕上げる
4.プロのような仕上がりを目指す!塗装時のムラを防ぐポイント
4-1:均一な塗装をするためのスプレーテクニック
4-2:塗装中に気をつけたい湿度と温度
4-3:適切な塗料と希釈率の選び方
5.業者に依頼する場合の費用を比較
5-1:業者に依頼する際の費用相場
5-2:DIYと業者依頼のメリット・デメリット
6.まとめ
車の塗装ムラができる原因は?
塗装のムラって、ちょっとした原因が積み重なって起こるんです。ここでは、その原因を知り対策する方法をお伝えします。
塗装ムラの主な原因とは?
塗装ムラって、実はスプレーの使い方や塗料の準備不足が大きな原因なんです。例えば、スプレーガンを近づけすぎると、一部分に塗料が集中してしまいますし、逆に遠すぎると薄塗りになっちゃいます。
また、塗装の間隔をしっかり守らないと、仕上がりに段差や色ムラができやすくなります。塗料そのものにも注意が必要で、使用前にしっかり攪拌しないと、ムラや艶のない仕上がりになることも。こういった原因をひとつずつチェックしていくのが、ムラを防ぐ近道です。
DIY塗装で起こりやすいトラブルと対策
DIYで塗装をするとき、塗料が垂れる「たれ」や、スプレー跡が目立つ「ムラ」が出がちです。
塗料が垂れるのは、スプレーを一箇所に長く留めたり、近づけすぎたりするからが要因となります。
解決策としては、スプレーを一定の速度で動かすこと。また、ムラを防ぐには、少しずつ重ね塗りをして、前の塗料が完全に乾いてから次を塗るのがコツです。こうした、一手間を加えるだけで仕上がりが大きく変わります。
塗装環境の影響とその回避方法
意外と見落としがちなのが、塗装をする環境です。湿度が高いと塗料が乾く前に水分を吸ってしまい、ムラや斑点ができやすくなります。さらに、風が強い場所で作業すると塗料が散ってしまい、思ったように均一に塗れません。
理想的な塗装環境は、湿度30〜70%、風の少ない室内やガレージです。作業前には車の表面をきちんと清掃して、ゴミやほこりがついていないことを確認しましょう。こういった小さな準備が、ムラのない仕上がりに繋がります。
車の塗装ムラを直すのに必要な道具と準備
塗装ムラをきれいに直すには、適切な道具としっかりとした準備が欠かせません。ここでは、必要なアイテムや準備のコツを解説します。
塗装ムラ取りに必要な基本アイテム
ムラ取りには、以下の道具を揃えると安心です。まず、目の粗さが異なるサンドペーパーは必須です。
800番から2000番くらいまで揃えておくと、粗い削りから仕上げまで対応できます。
次に、コンパウンドは仕上げに使うため、粗目・中目・細目のセットが便利です。手作業でも可能ですが、電動ポリッシャーなどがあると均一に磨けて作業効率がぐっと上がります。
不要な箇所を汚さないためにも、マスキングテープと養生シートも重要です。塗らない部分をしっかり保護することで、余計な手間を防くことができます。
道具選びで押さえるべきポイント
道具を選ぶときは、「用途に合ったもの」を選ぶことがポイントです。例えば、サンドペーパーはあまり粗すぎると深い傷をつけてしまい、逆に仕上げに時間がかかることも。
一方で、コンパウンドは粗目から順番に使うことでスムーズに艶出しができます。また、ポリッシャーを選ぶ際は、初心者向けの低速調整機能があるものがおすすめです。高品質な道具を揃えることが、失敗を減らし仕上がりをプロ並みにする近道です。
準備段階で注意すること
塗装作業は準備が9割とも言われます。まずは、車両表面の汚れや油分を完全に落とすことが基本。専用の脱脂剤を使うと、塗料がしっかり密着します。
次に、作業する場所の環境を整えることが重要です。風の強い屋外は避け、室内作業なら換気を十分に確保してください。
また、光の加減も意外と大事で、均一に塗れるよう、夜を避け明るい作業環境を用意しましょう。
色を確認するには晴れの日の午前中に作業するのがベストです。
色調整をするときはできる限り夜を避け蛍光灯や水銀灯光での調色や作業は避けましょう。
合っていると思っても塗料色とボディー色が違って見える場合があります。翌日太陽光で見たら色が違っていたなんてこともよくある失敗なので注意が必要です。
午前の自然光の元で作業することが塗装ムラを大幅に減らすことができる要因の一つでのあります。
4ステップ|車の塗装ムラを直し方
塗装ムラをきれいに直すには、順を追って作業を進めることが大切です。初心者でも安心して実践できる4つのステップを詳しく説明します。
ステップ1:表面状態を確認する
まず、塗装ムラの状態をしっかりと確認することから始めます。光を当てて角度を変えながらチェックすると、ムラの範囲や濃淡がはっきり見えます。このとき、表面に傷や汚れがある場合は、その部分も同時に確認してください。
次に、塗装箇所をきれいに洗浄し、脱脂剤で油分を取り除きます。汚れや油分が残っていると、次の工程で塗料がうまく乗らない原因になります。このステップは簡単に思えるかもしれませんが、最終的な仕上がりを左右する重要な作業とも言えますので手を抜かずにしっかりと研磨をしていきましょう。
ステップ2:サンドペーパーで整える
次に、サンドペーパーを使って塗装面を整えます。粗目の800番や1000番からスタートして、ムラや傷を均一に削ります。力を入れすぎると深い傷がついてしまうので、木っ端や平らなゴム製品などにペーパーを巻いて磨くのがポイントです。
ムラが目立たなくなったら、次に1500番や2000番の細目に切り替えます。この工程で、表面を滑らかに整えていきます。
また、サンドペーパーを使う際は、水を使って湿らせながら磨く「水研ぎ」を行うと、紙の目詰まりを防ぎ、より滑らかに仕上げることができます。作業後は、研磨粉をしっかり拭き取りましょう。
ステップ3:コンパウンドで磨き上げる
サンドペーパーで整えた後は、コンパウンドを使ってさらに仕上げを行います。まず、粗目のコンパウンドを塗り、柔らかい布やポリッシャーで円を描くように磨きます。この工程では、塗装面が均一になり、光沢感が徐々に出てきます。
その後、中目、細目の順でコンパウンドを変えながら磨きを続けます。時間はかかりますが、ここで丁寧に作業することで、プロ並みの仕上がりに近づけることができます。仕上げが終わったら、表面に残ったコンパウンドをしっかり拭き取るのを忘れないでください。
ステップ4:クリアー塗装で仕上げる
最後のステップはクリアー塗装で表面を保護し、ツヤを与えることです。まず、塗装箇所以外をマスキングテープと養生シートでしっかり保護します。その後、スプレー缶のクリアー塗料を15〜20cm程度離して均一に吹きかけます。1回で厚く塗ろうとせず、薄く重ね塗りをするのがポイントです。
スプレーガンのパターン調整、エアー圧調整、塗料調整つまみが重要となります。
スプレーガンの扱い方に関してはYouTubeがございますのでよろしければご覧になってみたらいかがでしょうか
1回目の塗装が乾いたら、2回目を塗るとムラのない仕上がりになります。塗装が完全に乾いたら、さらに細目のコンパウンドで軽く磨き上げると、より深いツヤ感が得られます。この仕上げで、塗装ムラを完璧にカバーできます。
プロのような仕上がりを目指す!塗装時のムラを防ぐポイント
塗装のムラを防ぐには、スプレーの使い方や環境、塗料の選び方が重要です。この章では、プロのような仕上がりを目指すための具体的なポイントを紹介します。
均一な塗装をするためのスプレーテクニック
塗装のムラを防ぐには、スプレーガンの動かし方が鍵です。まず、スプレーガンは塗装面から15〜20cmの距離を保ち、一定の速度で動かしましょう。速すぎると薄塗りになり、遅すぎると厚くなってムラができてしまいます。
スプレーガンの扱い方吹き方についてはYouTubeで詳細に説明しておりますので参考にしてみてください
また、スプレーは一度に厚く塗るのではなく、薄く何度も重ね塗りをするのがコツです。さらに、塗装範囲の端から端まで一筆書きのように動かし、均一な仕上がりを目指します。このテクニックをマスターすれば、プロのような仕上がりに近づきます。
塗装中に気をつけたい湿度と温度
塗装環境の湿度と温度も、仕上がりに大きな影響を与えます。湿度が高いと塗料が乾きにくく、水分を含んでしまいムラの原因になります。理想的な湿度は30〜70%程度です。
湿度が高すぎるとカブリ現象が起こり塗膜が白く白濁したりしますので80%以上の湿度のある時は塗装は避けたほうが無難です。
また湿度が低すぎると静電気により素材にチリやホコリなどが密着しやすくなるので、塗装前には手のひら「手感」を使ってそっと塗装面をなでるようにほこりを脱ぐっていきましょう。
そのほか、温度が低すぎると塗料が硬化しにくく、立面への塗装の場合はタレが生じる場合があります、また高すぎると塗料が早く乾きすぎて表面が荒れる(サメ肌になる)ことがあります。適温は15〜25℃が目安です。作業する場所を選ぶ際には、天気予報や湿度計を参考にし、条件の良い日を選ぶことが重要です。
また、いきなり作業取り掛かるのではなく、手板などに試し吹きをした後に本番に入るようにすると失敗は極端に減る事でしょう。
適切な塗料と希釈率の選び方
使用する塗料とその希釈率も、ムラを防ぐ上で大切なポイントです。スプレー塗料を使用する場合、希釈率が適切でないと塗料がうまく吹き付けられず、不均一な仕上がりになります。
メーカーの指示に従い、専用のシンナーを使って適切な混合比で行いましょう。また、吹くスプレーガンの口径やエアブラシ等口径の大小によっても希釈率が変わりますので、塗料の取り説をしっかり読んで理解したうえで作業に取り掛かりましょう。
その他塗料の種類にも注意が必要で、車両用塗料の中にも濃い・薄い、混合比率など各メーカーによって違いますので、しっかりサポートしてくれるショップを選ぶことが重要です。
下地からトップコートまで適正な塗料を選ぶことで耐久性や見た目が向上します。初めて塗装する場合は、作業しやすいウレタン塗料、無黄変(紫外線で塗料が黄色くならない)塗料がおすすめです。
業者に依頼する場合の費用を比較
業者に依頼することで高品質な仕上がりが期待できますが、費用や業者選びの注意点を知っておくことが重要です。この章では、DIYとの違いも踏まえながら解説します。
業者に依頼する際の費用相場
塗装ムラを直すために業者に依頼する場合の費用は、塗装範囲や車のサイズによって異なります。部分塗装であれば1万円から5万円程度が相場で、全塗装を依頼すると10万円から50万円以上かかることもあります。
業者に依頼する最大のメリットは、熟練した技術による高品質な仕上がりですが、複数の見積もりを取って料金や内容を比較することが、後悔しない選択につながります。
DIYと業者依頼のメリット・デメリット
DIYと業者依頼には、それぞれにメリットとデメリットがあります。DIYの最大のメリットは、費用を大幅に抑えられることです。また、自分のペースで作業ができるため、時間の融通も利きます。
一方で、技術が足りないと仕上がりにムラが残る可能性があります。業者に依頼する場合は、完璧な仕上がりが期待できますが、費用が高く、車の引き渡しに時間がかかることがデメリットです。自分の予算やスキルに応じて最適な選択をしましょう。
まとめ|
いかがでしたでしょうか?
塗装ムラの再発を防ぐには、これまで解説した正しい塗装手順を守ることが基本です。塗装面をしっかりと整える下地処理、均一に吹き付けるスプレーテクニック、適切な環境での作業。これらを忘れずに実践することで、仕上がりが大きく変わります。
塗装後にも注意が必要で、直射日光や風が強い場所は塗装を劣化させる原因となるため、できる限り避けましょう。ワックスやコーティングを定期的に施すことで、紫外線や汚れから塗装を守り、仕上がりを長持ちさせることができます。
これらのポイントを押さえることで、塗装ムラを防ぎ、長く美しい状態を維持することができるはずです。ぜひ、実践してみてください。