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スプレーガンやエアブラシなどのメンテナンスや塗装方法について紹介

エアレススプレーガンは、塗料に直接圧力をかけ霧状化する方法で塗装作業の効率化を図る便利なツールですが、どういったスプレーガンなのか理解できていない方も多くいらっしゃると思います。

この記事では、エアレススプレーガンの特徴、メリットやデメリット、種類について詳しく解説していきます。

さらに、エアレススプレーガンを選ぶ際のポイントも解説しますので、この記事を読み終わる頃には、エアレススプレーガンについて詳しくなっているでしょう。ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.エアレススプレーガンとは?
 1-1:エアレススプレーガンの特徴
 1-2:エアレススプレーガンの仕組み
2.エアレススプレーガンのメリット・デメリット
3.エアレススプレーガンの種類

 3-1:ダイヤフラム式
 3-2:プランジャーポンプ式
 3-3:電磁式
4.エアレススプレーガンを選ぶ際のポイント
 Point1:塗装の範囲で選ぶ
 Point2:塗料の粘土で選ぶ
 Point3:圧力と出力の高さで選ぶ
 Point4:取扱やすさで選ぶ
5.まとめ

エアレススプレーガンとは?

エアレススプレーガンは、塗料タンクに直接圧力をかけて霧状に噴射するため、通常のスプレーガンとは、特徴や仕組みが異なります。以下で、具体的に解説していきます。

エアレススプレーガンの特徴

エアレススプレーガンの最大の特徴は、圧縮空気を使用せずに塗装ができることです。エアスプレーの場合は、コンプレッサーを用いて空気を圧縮し、その圧縮空気を利用して塗料を霧状にして塗装します。

エアレススプレーガンは圧縮空気の力を利用せずに、塗料に直接圧力をかけることで、塗料を霧状にしていきます。空気を使用しないことで、塗料の飛散を抑えられるので、無駄なく塗装できるうえ、作業効率の向上が期待できます。

エアレススプレーガンの仕組み

エアレススプレーガンの仕組みは、内蔵されているポンプで塗料を加圧し、スプレーガンの先端に付いているノズルから噴射することで、塗料を霧状にして塗装します。

エアレススプレーガンのノズルの形状によって、噴射パターンが変わりますので、使用する塗料や作業内容によって、ノズル変更が必要となります。

また、内蔵されているポンプにも種類があり、塗装の規模によって使い分けが必要であり、詳しくは後述しまています。

エアレススプレーガンのメリット、デメリット

エアレススプレーガンのメリットは多いですが、もちろんデメリットも存在します。

どちらもしっかり理解することで、あなたの塗装シーンにとってエアレススプレーガンが必要かどうか判断することができます。

エアレススプレーガンのメリット

エアレススプレーガンを利用するメリットは以下の3つです。

1.【作業効率が高い】
エアレススプレーガンは、一度に広範囲に塗装が可能なので、広い範囲に塗装が必要な場合や大量の製品を塗装する場合に向いていおり、作業効率を向上させて時間を短縮できます。

2.【塗料の飛散が少ない】
エアレススプレーガンは圧縮空気を利用せずに、直接高圧で塗料を霧状にするので、エアスプレーガンと比べると、塗料の飛散が少なくなります。これにより、塗料の無駄を少なくでき、コスト削減を図れます。

3.【高粘度の塗料も塗装可能】
エアレススプレーガンは、高粘度の塗料も塗装可能で、幅広い塗料に対応できます。
高粘度の塗料も塗装できるので、塗膜を厚くすることも可能です。

エアレススプレーガンのデメリット

エアレススプレーガンにはデメリットも存在します。
3つ紹介しますので、順番にみていきましょう。

1.【塗料の粒子が粗い】
エアスプレーに比べると塗料の粒子が粗いため、キレイに塗装するためにはそれなりの技術が必要になります。

エアレススプレーを使用したことが無い方は、コツを掴むまで時間を要したり、塗装を失敗するリスクが高まりますので、注意が必要です。

2.【塗料の吐出量が多い】
エアレススプレーガンは、塗料の吐出量が多いので、塗膜が厚くなりすぎる可能性があります。また、塗装するスピードが遅すぎると、液だれ等が発生してしまい、塗装不良に繋がってしまうかもしれません。また小物を吹くには向きません。

3.【初期費用がかかる】
エアレススプレーの種類によりますが、一から道具を揃えようと思うと、初期費用が高額になる可能性があります。高性能になれば、金額も高額になりますので、どの位の能力のものが必要なのかをしっかり見極めることが重要です。

エアレススプレーガンの種類

エアレススプレーガンにもいくつか種類がありますが、代表的なものを3つ紹介します。
それぞれの特徴を理解して、自分にとって適切なエアレススプレーガンを見つけてみてください。

ダイヤフラム式|

1つ目は、ダイヤフラム式のエアレススプレーガンです。塗料に圧力をかける為に、エンジンやモーターの力を利用しています。圧力が安定していて使いやすく、一斗缶レベルでの塗装量や外壁など屋外の塗装で使用されることが多いです。

プランジャーポンプ式|

プランジャーポンプ式は、ピストンのように直線的に動くプランジャーが塗料を押し出す方式です。コンプレッサーを使用してプランジャーを稼働させるため、持続して高出力で塗料を吐出させることが可能です。高粘度の塗料にも対応していて、大規模な塗装が必要な時に役立ちます。

電磁式|

電磁式は、電動ポンプを動かして塗料に圧力をかける方式です。軽量なため、持ち運びも楽で、家庭でDIY用として使用するのがおすすめです。

ただし、高粘度の塗料を使用するには不向きで、広範囲に塗装が必要な場合は、他の種類のエアレススプレーを使用した方が良いかもしれません。

エアレススプレーガンを選ぶ際のポイント

エアレススプレーガンを選ぶ際のポイントを4つ解説していきます。
これまで紹介してきた、エアレススプレーガンの種類は、塗装規模や用途によって選ぶ必要があります。能力が足りなかったり、オーバースペックにならない様に注意しながら選択するようにしましょう。

Point1:塗装の範囲で選ぶ

塗装の規模に応じて、エアレススプレーガンを選択します。DIYなどで小規模の塗装をする場合は、電磁式のエアレススプレーガンがおすすめですが、外壁塗装など、ある程度規模が大きい場合は、ダイヤフラム式を使用するのが良いでしょう。

さらに広範囲に渡って塗装が必要な場合は、出力の高いプランジャーポンプ式が適しています。

Point2:塗料の粘度で選ぶ

塗装する塗料の粘度によって、エアレススプレーガンの種類を選択します。高粘度の塗料を塗装する場合は、出力の高いプランジャーポンプ式を選択するのがおすすめです。

DIY用の塗料で粘度が低いものでしたら、電磁式でも対応可能なので、あなたが使用する塗料の粘度が、高粘度か低粘度かを確認しましょう。

Point3:圧力と出力の高さで選ぶ

塗装の範囲が広い場合は、圧力と出力も重要です。高圧なものは広範囲を一度に塗装できる為、効率化も図れます。

ただし、圧力が高くなるほど塗料の消費量も増えますし、塗装ムラが発生しやすくなりますので、取り扱いが難しくなってしまうので注意しましょう。

Point4:取り扱いやすさで選ぶ

エアレススプレーガンは、DIY向けからプロ向けまで様々なものがあります。プロ仕様は、出力や圧力が高い場合もあり、初心者の方は取り扱いが難しいかもしれません。

電磁式のような軽量なエアレススプレーガンは、比較的取り扱いやすいので、DIY用や塗装初心者にもおすすめできます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
エアレススプレーガンは、塗装の作業の効率化を図れる便利な道具です。塗料の飛散も少なく済みますし、高粘度から低粘度まで様々な塗料に対応可能になります。

エアレススプレーガンの種類は、ダイヤフラム式、プランジャーポンプ式、電磁式の3つがあり、塗装規模、出力や圧力、取り扱いやすさなどで選択する様にしましょう。

取り扱いが難しいものや、初期費用が高いのがデメリットではありますが、塗装シーンに合わせた選び方のポイントを押さえ、塗装効率向上に役立て見てください。


スプレーガンは作業効率が上昇し、広範囲に塗装が可能になるので、ぜひ活用したい道具です。
しかし、缶スプレーのように缶を振ってすぐ塗装出来るわけではなく、塗料を自分で作成しなければなりません。

塗料を作成するといっても初心者の方は、「どんな塗料が使用可能」で、「どういう手順で塗料」を作ればいいのか分からないと思います。

この記事ではスプレーガンで使用可能な塗料と、塗料の希釈方法について解説します。スプレーガン塗装における塗料の作り方の基本が理解できますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.スプレーガンで使用可能な塗料とは?
 1-1:スプレーガンで使用可能な代表的な塗料
2.ホームセンターの塗料はスプレーガンで塗装可能?
3.【塗料の作り方】スプレーガン用の希釈方法|手順を紹介!

 Step1:塗料と希釈剤の準備
 Step2:塗料の計量と混合
 Step3:粘度の確認
 Step4:テストスプレー
4.スプレーガン用の塗料を作る時の注意点は?
 4-1:スプレーガンのノズル口径が異なる
 4-2:塗料によって希釈用のうすめ液が異なる
 4-3:スプレーガン使用後はしっかり洗浄
5.まとめ

スプレーガンで使用可能な塗料とは?

最初に、スプレーガン塗装に利用できる代表的な塗料をご紹介していきます。それぞれの塗料の特徴も合わせて説明しますので、必要に応じて使い分けましょう。

スプレーガンで使用可能な代表的な塗料

塗料の種類特徴
アクリル塗料・ツヤがある
・発色が良い
・乾燥が早い
・紫外線に弱い
・塗膜が硬いため、ひび割れが起こりやすい
ウレタン塗料・耐候性がある
・耐溶剤性に優れている
・光沢性が高い
・紫外線に強い
・塗膜に柔軟性があるため、ひび割れしにくい
ラッカー塗料・乾燥時間が短い
・発色が良い
・紫外線に弱い
・塗膜が薄いため、屋外には不向き
エナメル塗料・傷、摩耗に強い
・汚れが付きにくい
・滑らかで光沢のある仕上がりになる
・色あせが起こりにくい
・プラスチックの耐久力をさげてしまう
・乾燥時間が長い

このように、それぞれの塗料の性質は異なります。
塗装用途に合わせて、必要な塗料を選択するようにしてください。

上記の塗料であれば水性、油性どちらでも問題ありませんが、「他の超高粘度の塗料」や、「大きい粒子が混ざっている塗料」などは、スプレーガンで吹き付けた際に、霧状にならなかったり目詰まりの原因になり、使用できませんので注意してください。

ホームセンターの塗料はスプレーガンで塗装可能?

ホームセンターでも沢山の種類の塗料を販売しておりますが、スプレーガン用としてで使用するのはおすすめではありません。

理由は、ホームセンターにある塗料は、刷毛で塗装することが前提の塗料が多いため、スプレーガン用の希釈率の設定がないからです。

製品に記載してある希釈率以上に薄めれば、スプレーガンでも吹き付けることは可能だと思いますが、塗料の性能が落ちてしまいますので二度塗り三度塗りする必要があります。

また、スプレーガン用に塗料を作成する場合、適正な希釈率が不明なため、塗料が適切な粘度になるまで細かく調整が必要なので効率が悪くなります。

以上の事を踏まえると、ホームセンターで販売している塗料でスプレーガン塗装するのはやめておいた方が良いでしょう。

【塗料の作り方】スプレーガン用の希釈率方法|手順を紹介!

次に、スプレーガン用の塗料の作成方法を紹介していきますので、手順をしっかり覚えて仕上がりのキレイな塗装を目指しましょう。

Step1:塗料と希釈剤の準備

まずは塗料の作成に必要な物を準備します。

【塗料】塗装対象物に応じた塗料を用意しますが、2液性塗料の場合は硬化剤も必要ですので、準備しましょう(塗料と硬化剤がセットの商品もあります)。

【うすめ液】スプレーガンで塗装するためには、塗料を薄める必要があります。後述しますが、薄め液には各塗料にあった専用薄め液があるので、購入の際は注意しましょう。

Step2:塗料の計量と混合

必要なものを準備したら、塗料の説明書に希釈率の記載がありますので、まずは希釈率を確認しましょう。

例えば、1液性塗料で希釈率が20%だった場合、塗料100gに対して20gのうすめ液が必要になります。分量を間違えると塗料の性能が落ちてしまいますので注意が必要です。

また、2液性塗料の場合は硬化剤と塗料を混ぜ合わせてから、うすめ液を入れる必要があります。塗料と硬化剤の比率が10:1の場合、塗料100mlに対して硬化剤が10mlで混ぜ合わせます。10(主液):1(硬化剤):7(薄め液)と明記されていた場合は主液100mlに対して硬化剤は10ml薄め液は70ml塗料の総合計180mlとなります。
混合比はすべて主液を元に計算していくのが一般的です。

2液性塗料は1度硬化剤を入れてしまうと、数時間後に硬化してしまい、余っても再利用できませんので、塗料を作りすぎないように注意しましょう。

Step3:粘度の確認

塗料とうすめ液を混ぜ合わせた後、適切な粘度かどうかを確認します。粘度確認用のカップに混ぜ合わせた塗料をすくい上げ、粘度カップの下から塗料が流れ始めてから、何秒間で粘度カップの塗料が無くなるのかを計測して粘度を確認できます。

塗料によって適切な粘度に違いがありますので、説明書で確認して測定してください。

Step4:テストスプレー

塗料の作成が終了しましたら、塗装対象物に塗装する前に、段ボールなど汚れてもいいものに、テストスプレーします。エアー圧・塗料調整つまみ・パターンつまみの3つのつまみを調整してテストスプレーを実施します。
キレイに吹き付ける目安1:対象物からスプレーガンとの距離は10㎝から15㎝がベスト

キレイに吹き付ける目安2:対象物から斜め45℃の角度で吹き付けましょう

キレイに吹き付ける目安3:エアー圧は対象物のダンボールがエアー圧で飛ばされてしまうほど強いのは    NG、エアーのみを肌に当てて肉が若干凹む程度がベスト。

キレイに吹き付ける目安4:パターン調整つまみは、噴射霧が縦に10㎝程度がベスト。

キレイに吹き付ける目安5:テスト吹きしたときに塗料が霧状で塗着していればOK、粒子が大きかった
り逆に粒子が細かすぎてダンボールに付着していなかったりした場合は、塗料調整つまみとエアー圧を調整してみましょう。
粒子が大きく付着した場合は、塗料の出る量が多すぎるか、もしくはエアー圧が弱いかのどちらかになります。
逆に粒子が細かすぎて付着していない場合は、塗料調整つまみを絞りすぎているか、もしくはエアーが強すぎるかのどちらかになります。

ダンボール等でテスト吹きをしたら、塗装を開始しましょう。

スプレーガンを使った吹き方のYouTubeがありますのでそちらを参考にしてみてください。

スプレーガン用の塗料を作る時の注意点は?

スプレーガン用の塗料を作成する時に、注意すべき点が3つあります。塗料を希釈するときや、塗装後のスプレーガンの洗浄について解説していきますので参考にしてみてください。

スプレーガンのノズル口径が異なる

スプレーガンで吹き付ける際に、塗料の粘度が高いものに対し、スプレーガンのノズル口径が小さいものを使用すると、スプレーガンが目詰まりを起こす可能性があります。

下地塗装用のサーフェイサーなど、粘度が高い塗料を使用するときは、自分の持っているスプレーガンの口径が適切か確認しましょう。
※粘度が高く感じた場合は口径を大きい物に変える前に、まずは希釈を多くして塗料粘度下げることを試みましょう。

塗料によって希釈用のうすめ液が異なる

塗料の種類に応じて、うすめ液も変更しなければなりません。
例えば、アクリル塗料にはアクリルシンナー、ウレタン塗料にはウレタンシンナーを使用します。

適切なうすめ液を使用しないと、塗料がプリン状になってしまったり、塗料と薄め液が混ざり合わなかったりします。専用薄め液を使用しないと塗料の持っている機能を十分発揮しませんので間違えないようにしてください。

スプレーガン使用後はしっかり洗浄

スプレーガンを使用したあとは、内部に残った塗料を必ず洗浄しましょう。塗料が硬化してしまうと、スプレーガンの故障の原因や目詰まりを起こす可能性があります。

洗浄方法は、下記の工程をスプレーガン使用後に速やかに洗浄することをおすすめします。

  • 残った塗料を捨て、洗浄用のシンナーを塗料カップに入れる
  • 吹き出し口にウエスをあてた状態で吹き付けることで、空気が逆流状態になり内部がキレイになる
  • 空気を逆流させたあと、通常通りシンナーを吹き付け、シンナーに塗料が付かなくなったら完了

スプレーガンの洗浄の仕方のYouTubeがありますのでそちらを参考にしてみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
この記事では、スプレーガンで使用可能な塗料と、塗料の作り方について解説してきました。
塗装を成功させるうえで、最初の工程が塗料作りになります。

仕上がりを左右する大切な工程ですので、塗料を作成する前に説明書をよく読み、作業手順を間違えないように気を付けてください。

また、1液性塗料か2液性塗料かによって、うすめ液で希釈するタイミングも異なります。最初のうちは、塗料づくりの経験が無いので、感覚で塗料を作成しようとすると失敗のリスクが高まりますので、塗料の計量をしっかり行い、確実に作成しましょう。


スプレーガン塗装では、塗装中に塗料の色替えや塗装終了時のスプレーガンのメンテナンスなどで、ノズル内部や塗料カップに残った塗料を洗浄する必要があります。
洗浄を怠ると塗料が詰まったり、安定した塗布量が得られなかったり、
とても重要なポイントとなりますので、しっかりとマスターをして常に綺麗な状態で使用することをお勧めします。

しかし、「スプレーガンの洗浄を行いたいけど、洗浄方法がわからない」
「洗浄手順や洗浄に必要なものは?」
「安定した塗装が行えるように、使用後のメンテナンス方法は?」など

スプレーガンの正しい洗浄方法は意外と分かりづらいものが多く存在します。この記事では、こういった疑問や不安にすべて応えし、スプレーガンの洗浄手順や性能を保つポイント、洗浄用シンナーの選び方などについて解説していきます。

目次

1.【How to】スプレーガンの洗浄方法を紹介!
 1-1:スプレーガンの洗浄に必要なものは?
 1-2:重力式スプレーガンの場合|洗浄方法と手順
 1-3:吸上式スプレーガンの場合|洗浄方法と手順
2.スプレーガンに固着した塗料を分解して洗浄する方法
 2-1:スプレーガンの分解洗浄で用意するもの
 2-2:剥離剤を使用したスプレーガンの分解洗浄は必要?
3.スプレーガンの洗浄用シンナーの選び方
 3-1:ラッカーシンナーの価格による比較
 3-2:洗浄用シンナーに新液と再生品の比較
 3-3:洗浄用シンナーだけでスプレーガンは洗浄できるのか?
4.スプレーガン洗浄機を使用した洗浄とは?
5.まとめ

【How to】スプレーガンの洗浄方法を紹介!

ここでは、スプレーガンの洗浄方法と必要な道具、手順について解説します。

スプレーガンの洗浄に必要なものは?

スプレーガンを使用後は、すぐに洗浄することが大切です。また、塗料を入れ替える際にも洗浄が必要です。

洗浄に必要なものは次の通りです。


スプレーガンの塗装作業が完了したら、必ず洗浄するようにしてください。洗浄しないと塗装が内部で固まりニードル弁が抜けなくなったり、空気キャップに塗料が詰まることによるパターン不良やエアー不良による、使用不能になる事があります。

重力式スプレーガンの場合|洗浄方法と手順

手順1:洗浄用シンナーで塗料カップ内部を洗浄する
塗料カップ内部に付着した塗料をブラシなどを使って洗います。その際に、まずは汚れたシンナー
で軽くうがいさせる。捨て吹きしていきましょう。
その際カップについた塗料は綺麗に専用ブラシで擦っておきましょう。

手順2:洗浄用シンナーで捨て吹きを行う
塗料カップ内部の洗浄が終われば、再度新しい洗浄用シンナーを入れて、捨て吹き(2~3回)を行います。
ノズル内部に残った塗料も、綺麗に洗浄することが可能です。

手順3:空気キャップ全体をウェスで覆い、捨て吹きを行う
空気キャップについた塗料もブラシで取り除き、併せて空気キャップを外した内部塗料ノズルなどブラシで綺麗にブラッシングしていきましょう。

手順4:ノズル、空気キャップ、塗料調整ねじ、ニードル弁/バネを取り外す
スプレーガンの各種パーツを取り外し、洗浄用のシンナーにつけてブラッシングを行い細部まで洗浄します。この際、ニードル弁などは傷つきやすいので先が曲がったり変形しないように十分に注意していきましょう。

手順5:元通りに組み立てる
外したパーツを元通りに組み上げれば洗浄は完了です。
スプレーガン購入時に付属しているパーツ表を参考に分解組み立てを行ってください。
組み上げの際に、可動部などは少量のメンテナンスオイルなどを塗布することで動きがスムーズに保ち
かつ次に吹く塗料が弾くくとが無くなります。

吸上式スプレーガンの場合|洗浄方法と手順

吸上式スプレーガンは、重力式と異なり塗料カップを付け替えることが可能です。
そのため、塗料カップを洗浄する必要はなく、スプレーガン本体を洗浄用シンナーで捨て拭きを行うだけで、スプレーガンの洗浄が完了します。

塗料カップの洗浄が不要であるため、塗料の色替え時などもとても素早く行うことが可能でありとても便利に作業を行うことが可能です。

スプレーガンに固着した塗料を分解して洗浄する方法

ここでは、塗料がスプレーガンに固着してしまった場合に、細部まで分解し塗料の剥離剤を使用した洗浄方法をご紹介します。

スプレーガンの分解洗浄で用意するもの

スプレーガンに、完全固着してしまった塗料を取り除くには、「剥離剤」を使用します。「剥離剤」とは、金属、ガラス、プラスチックなどの表面から塗装や接着剤などを取り除く薬剤のことで、塗装不良品に再塗装を施す際の下準備などにも使用されます。

「剥離剤」を使用する際、「ゴム手袋」は必須となります。強力な溶剤であり、皮膚に直接触れてしまうと刺激痛があり皮膚が弱い人では火傷に似た症状が現れることがありますので、取り扱いには十分に注意してください。
また剥離剤を使用する場合は、ASSYパーツにはパッキンなどが使用されていることがあり、剥離剤によって切れたりすることもあるため事前にパーツ表を調べておく必要があります。

剥離剤を使用したスプレーガンの分解洗浄は必要?

スプレーガンには多くのEリングやネジが取り付けられており、分解作業が非常に手間がかかります。

「分解して作業するのはうんざりだ!」
「塗装後に薄めの洗浄用シンナーを吹いて終わり」という洗浄方法が一般的です。

洗浄用シンナーを瓶に100ml程度注ぎ捨て吹きするだけでも塗料は十分に除去されているため、通常の使用では、剥離剤を使用してまでの洗浄は不要であると言えます。

ただし、ノズル内部や塗料カップなどに完全に固着してしまった塗料は、洗浄用シンナーだけで落とし切ることが難しく、細部まで分解して洗浄を行う必要があります。

スプレーガンの洗浄用シンナーの選び方

ここでは洗浄用ラッカーシンナーの価格による比較、新液と再生品、メリットなどを解説します。
説明に入る前にこれだけは知っておいてほしい内容になります。
※ラッカ塗料を使用した場合は、ラッカ薄め液もしくは洗浄液アセトンにて洗浄
※ウレタン塗料を使用した場合の洗浄はウレタン専用薄め液もしくは洗浄液アセトンを使用
※水性塗料を使用した場合の洗浄は水を使用
といったように使用する塗料の種類によって洗浄液を変える必要があります。
塗料別による洗浄・希釈溶剤の説明ページもございますので、理解したうえで下記の内容をご確認ください。

ラッカーシンナーの価格による比較

特徴通常ラッカーシンナー洗浄用シンナー
成分新液再生品
溶解力
品質の安定性✖️
乾燥のスピード
臭い⚪︎✖️
値段✖️

スプレーガンの洗浄用にラッカーシンナーを選ぶ際には、作業現場のニーズや予算、作業効率などを考えて適切な選択をすることが重要です。値段の高い高級なシンナーは品質の安定がありますが、コストがかかります。一方値段の安いシンナーは予算を節約できますが、品質や臭いの問題に注意が必要です。
洗浄する溶剤は安価(再生品)でも良いと思いますが、使用量をケチらずにしっかりと洗浄することをお勧めします。
スプレーガンは洗浄が命といえるでしょう。

洗浄用シンナーに新液と再生品の比較

再生品(リサイクルシンナー)とは、使用済みのシンナーを再生処理し再利用できる状態にしたものを指します。再生処理する際に、様々な溶剤が混在してしまっているため、不純物が多く溶解力が不安定であり不具合の可能性があります。

洗浄作業には強力な溶解力が必要です。新液は高い溶解力を持ち、臭いが少ないのが特徴です。これに対して、再生品は低コストで速乾性があるが、臭いが強いことがあります。

洗浄用シンナーだけでスプレーガンは洗浄できるのか?

洗浄用のシンナーは価格が安くスプレーガンの洗浄にも広く利用されています。色替えの際の簡易洗浄から定期的な分解洗浄まで、洗浄用シンナーだけで済ませることも可能です。

ただし、洗浄用シンナーに加えて、定期的に本洗浄として溶解力が安定している新品の溶剤を併用することでブツ不良を減らせた事例もあります。

そのため、ブツ不良など塗装トラブルが発生しているが発生している場合は、新品の溶剤による洗浄方法を検討することもおすすめです。

スプレーガン洗浄機を使用しての洗浄とは?

以下では、スプレーガン洗浄を自動で行うことができる、「スプレーガン洗浄機」についてご紹介します。設備を導入する費用はかかりますが、手間を大幅に省くことが可能です。

スプレーガン洗浄機のメリット

スプレーガン洗浄機を使用すると、洗浄液に浸す時間や、細部を洗浄する手間を省くことが可能であり、洗浄時間を短縮することができます。また、スプレーガン内部のパッキン類が洗浄液に触れる時間が減ることで、パッキンの寿命も延びます。

スプレーガン洗浄機には、エアーブロー機能が搭載されものもあり、洗浄後にガン内部の洗浄用シンナーを効率的に除去することも可能です。

ただし、洗浄用シンナーを循環させて使用するため、洗浄用シンナーがすぐに汚れると交換しないといけないため、その手間がある点はデメリットとなります。

個人的には洗浄する手間を省くより、スプレーガンの構造や洗浄方法を理解するうえでも、ご自分で愛情をもって洗浄することを推奨します。
美容院でハサミが「命」と聞きます。塗装はスプレーガンが「命」もっと言えば洗浄が命と言っても過言ではありません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
この記事では、スプレーガンの洗浄方法等を解説してきました。スプレーガンを使用後は、すぐに洗浄することが大切であり、定期的なメンテナスがスプレーガン自体の寿命を大幅に伸ばすことができます。

また、スプレーガンの洗浄方法のYouTubeにて説明しています。
参考になれば幸いです。
スプレーガンの洗浄方法 https://youtu.be/5lWoZiiQ1mk?si=gieYh4qhJzopzNht
私の使用しているスプレーガンは10年以上使用している愛着のあるスプレーガンです。

洗浄用シンナーの選び方や、具体的な手順を合わせて解説していますので
ぜひ参考にしてみてください。


スプレーガンは車や模型の塗装をキレイに仕上げる際に欠かすことができないアイテムです。ホームセンターや通販でも購入でき、専門業者でなくても取り扱うことが可能です。

塗装のプロに頼むと高額になる場合でも、自分で作業を行えればコスト的に助かります。ただ、スプレーガンは誰でもすぐに上手く扱えるというものではありません。

キレイな塗装を行うには、本体のつくりを理解し、動作上のコツをつかむ必要があります。

この記事では、スプレーガンの基本的なテクニックや、スプレーガンの調整方法をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

目次

1.揃えておきたい周辺道具|何事も事前準備が大切!
2.【基本編】スプレーガン塗装における7つの塗装テクニック
3.【応用編】塗装シーンに合わせたスプレーガンの調整方法

 3-1:パターン幅の調整
 3-2:吐出量の調整
 3-3:エア量の調節
 3-4:塗装シーンに合わせて3つのツマミを上手く調整しよう
4.まとめ

揃えておきたい周辺道具|何事も事前準備が大切!

スプレーガンを使用する際に、事前に用意しておくと良いアイテムを 6つご紹介します。作業をスムーズかつ安全に行うために必要となりますので、準備しておくことをおすすめします。

アイテム
コンプレッサー圧縮して空気をスプレーガンに供給する道具
レギュレーターコンプレッサーからの空気をスプレーガンに最適な圧力に調整する道具
計量器、ストレーナー塗料や硬化剤を決まった分量で取り分ける目的で使用します。
ペイントスタンド
足付け用サンドペーパー
塗装対象を塗装する際に使用します。下地の研磨やトップコート前のカンマに使用します。
マスク・メガネ有毒なガスや塗料の飛散を防ぐために必要となります。
試し塗り材試し塗りをするためにあった方が良いでしょう。(塗る対象物によって選びましょう)金属に塗る場合は鉄板を使い、木材に塗装する場合は同じ木材を使用します。

この中でも、コンプレッサー、レギュレーター、マスクはスプレーガン特有で必要なものですので追加で解説します。

「コンプレッサー」は、大きさや製品によって送り出せる最大の空気量が異なります。スプレーガンの必要とする空気量と供給するコンプレッサーが作り出す空気量のバランスを確認し、作り出すコンプレッサーの空気量のほうが大きければ問題ありません。

「レギュレーター」は、必要とする空気の流量にあったものを選ぶようにします。カタログに流量特性表が記載されているので、そちらで圧力・流量を確認が必要です。
一般的なスプレーガン1.3口径前後の場合0.7Mpaで調整するのが良いでしょう。
エアブラシの場合0.2Mpa程度で調整するがベストです。

また、「マスク」についてはシンナーなどの有機溶剤から発生する有害なガスを除去するために使用します。そのため、通常のマスクではなく塗装専用マスクを選択する必要があります。
また塗料の飛散時に目を防ぐ意味でも塗装用の専用ゴーグルなどがあると横からの飛散を防ぐことができるので便利です。
※防塵マスクでは防ぐことができませんので、ご注意ください。

【基本編】スプレーガン塗装における7つの塗装テクニック

スプレーガンを使用する上での、具体的な塗装テクニックをご紹介します。

スプレーガンは、圧縮した空気で塗料を微粒化し、ノズルから塗装面へ吹き付ける仕組みとなります。そのため、いかに安定して均一に塗料を吹き付けるかがポイントとなります。

Point1:スプレーガンの持ち方

スプレーガンを片手でガンを握り2フィンガー(人差し指と中指の二本でレバーを握ります)、もう片方の手でエアホースを持つようにします。エアホース塗装対象物と接触しないようにするためです。

また、重力式の場合はカップの位置を回転させて低い部分の塗装を行いやすいようにすることができるので、状況に応じて調整可能です。

Point2:手首は固定する

塗料を均一に吹き付けるため、スプレーガンを持つ手首はしっかりと固定するのがポイントです。腕を「1本の棒」だとイメージすると良いでしょう。手首を使って塗装してしまうとムラの原因となってしまいます。
吹く対象物とスプレーガンの距離は常に一手に保つこと。1.3口径程度のスプレーガンの場合は対象物とスプレーガンの距離は15㎝程度がベスト。
エアブラシの場合1.5㎝~3㎝程度がベストです。

Point3:塗装対象に対して垂直に噴射する

スプレーガンは、塗装する面に対して常に垂直になるようにして使用します。

塗装対象物に対して、斜めの角度から塗料を吹き付けてしまうと、塗料が垂れてしまったり、塗装面がザラついてしまったりする原因となりますので対象物に対して直角(水平)に保ち均等に動かすことが重要です。

Point4:パターンの塗り重ねは 1/2から1/3が目安

一定の幅で重ね塗りを行う際、塗装ムラを避けるため、重ねる部分はその幅のおおよそ 1/2から1/3を目安として塗装することがおすすめです。

コツは直前に塗った部分の下部を狙うようにします。スプレーガンを水平にスライドさせることができるように練習をしておくことで均一なパターンで塗装できます。

Point5:一定の距離を保ちながら塗装する

スプレーガンと塗装面の距離は、常に一定を保つように心掛けましょう。塗装対象物と距離が近いと塗料がタレやすくなりますし、離れすぎるとゆず肌の原因となります。

塗装距離の目安は15cm〜20cm程度です。500mLのペットボトルが20.5cm程なので、ペットボトル1個分をおおよその目安にして距離を空けるようにしましょう。

Point6:動かす速度も一定に保つ

スプレーガンを動かす速度も、常に一定になるよう意識します。目安となるペースは、1秒間に30cm〜60cmとなります。

よくある傾向として、両端の部分では遅く、中央部分では早くなることがありますので、注意をしながら作業をしましょう。

Point7:塗料カップの位置調節をする

重力式の場合、カップを作業のしやすい向きに回転させて使用することができるので、バンパーなど低い位置の塗装も簡単に行えます。

こうした作業ストレスの軽減も、塗装をキレイに行うための大切な要素となります。

【応用編】塗装シーンに合わせたスプレーガンの調整方法

スプレーガンの基本テクニックに加えて、本体の調整方法についても押さえておきましょう。
調整をするのは「パターン幅」と「吐出量の調整」、「エア量の調節」の 3つです。

これらの調整は、それぞれ専用のツマミ(ネジ)が設けられているので、それを締めたり緩めたりして行います。

パターン幅の調整

パターン幅とは、スプレーガンが塗装面に吹き付けた塗料の幅のことです。広い範囲を効率よく塗装するため、基本的にはパターン幅は楕円形の形となっています。

このパターン幅を絞れば楕円形から徐々に円形となり、塗装範囲は小さくなります。反対にパターン幅を緩めると塗装範囲は広くなります。
パターンの調整は対象物から15㎝ほど離した時に塗料パターンの縦幅が10㎝程度の調整が一番綺麗に吹ける目安となります。

吐出量の調整

スプレーガンから吹き出される塗料の量も調節が可能です。

スプレーガンの引き金は、1段目まで軽く引き金を引くとエアだけが噴射され、2段目まで引き金を強く握ると塗料とエアの両方が噴射される仕組みになっています。

吐出量を調節するツマミを閉めると、2段目の引き幅が少なくなっていき、塗料の噴射が減少します。反対にツマミを緩めることで、2段目の引き幅が大きくなり、塗料の噴射が増大します。

一般的な調整目安は、ツマミを締め切ったところから1~2.5回転緩めた状態となりますので、そこを基準に調整を行うようにしましょう。
※調整回転はスプレーガンの種類やメーカーによって違いますのであくまでも目安としてお考え下さい。

エア量の調節

エアの調整はコンプレッサなどで行うことが基本ですが、手元のツマミを調整することでも行うことができます。ツマミを絞れば吹き出すエアの量は少なくなり、緩めると多くなります。

硬めの塗料を使用する場合には、エアを適度に高めることで塗りやすくなりますし、狭い部分を塗る際にはエアを低くすることで塗りやすくなります。

塗装シーンに合わせて3つのツマミを上手く調整しよう

車のボディのように平面を塗装する場合は、パターン・吐出量・エア量など各ツマミを調整する必要があります。
パターンの調整は上記で述べた内容を参考にしていただき、エアーの吐出量に関してはマックスでエアを強くしてしまうと塗料が対象物にうまく付着せずエアーと一緒に弾いてしまうことがあるため、
エアー圧は人肌にエアーを当てた時に痛いと感じるのは強すぎ、少しくすぐったいと感じるレベルが良いでしょう。
塗料の吐出量に関しては、上記で述べたスプレーガンを動かす速度が一秒間に30㎝~60㎝で吹いた場合
塗膜が濡れ色になるレベルの調整が綺麗に吹ける目安となります。
これが少なすぎると塗膜が霧になったり、サメ肌になったりしします、それは塗料の調整つまみが絞りすぎという事になります。
多すぎると塗料が出すぎてタレの原因になりますので、本番に入る前に手板などで調整してから本番に入るようにしましょう。

また、箱の内部のように比較的狭い場所を塗装する場合には、本来の調整よりも各ツマミを絞りぎみにしましょう。

特に最初のうちは、試し塗り材たいらなくなった新聞紙や広告の裏面などを用いて調整の加減を確かめるようにすると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
この記事では、スプレーガンの基本的なテクニックや、スプレーガンの調整方法をご紹介してきました。

スプレーガンは、塗装をキレイに仕上げるためにはなくてはならない道具です。上手に調整することで、缶タイプのスプレーよりも上質な出来栄えにすることができます。

ただ、機構が複雑になるほか、取り扱いにもある程度の経験が必要になるため、慣れるまでは練習が必要となります。吐出量などを上手く調整し、安定・均一な塗装を行える姿勢を保つことがポイントとなります。

今回取り上げた基本テクニックを参考に、ぜひキレイな塗装を実現させてください。

おもしろ塗装工房では、スプラーガンに関する吹き方や洗浄方法などの塗装機器に関するアドバイスをしています。またYouTube等でも紹介していますので興味のある方はご覧ください。

その他、ご不明な点がございましたら、お気軽にお問合せくださいませ。


スプレーガンを使用した塗装は、凹凸部や複雑な形状であっても均一な塗装が行えるため、美しい仕上がりが期待できます。また、使用できる塗料も豊富にあり、好みの色に調合できる点も魅力的です。

しかし、スプレーガンは多種多様で様々な製品が販売されており、ラッカースプレー缶などと比べ価格も高価で、どのメーカーの商品を選んだら良いのか迷ってしまうこともあると思います。

この記事では、スプレーガンの有名メーカーの1つである「明治機械製作所」が展開する製品の中から、おすすめの機種を4つご紹介します。塗装のプロが厳選した製品であり、間違いなく質の高い塗装が可能となるので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

1.スプレーガンの選び方
 スプレーガンの塗料ノズル口径
 塗料の供給方式(塗料カップの位置)
2.【おすすめ】おもしろ塗装工房によるスプレーガン4選
 ①明治F-Forceシリーズ
 ②明治F55-G/GR
 ③明治MP-3
 ④明治MP-2

3.まとめ

スプレーガンの選び方

スプレーガンを選ぶ際のポイントはいくつかありますが、特に「スプレーガンの塗料ノズル口径」と「塗料の供給方式」は、重要なポイントとなるため、2つご紹介します。

スプレーガンの塗料ノズル口径

ノズルの口径は塗料の吹き出し口の大きさを指します。このノズルの口径が大きいほど、広範囲を均一に塗装しやすくなります。反対に口径が小さければ、細かな塗装が可能となり、繊細に仕上げる必要がある場合に適しています。

一般的には1.3mm〜1.5mmの口径であれば、広い範囲で使用ができるとされています。車やバンパー・自転車のフレーム・家具塗装など塗装できる分野は広いので、持っていて損のないスプレーガンだと思います。
使用する塗料によって適切な口径が変わるので、事前に確認を行いましょう。

塗料の供給方式(塗料カップの位置)

スプレーガンは、液体の塗料をコンプレッサーから送られてくる圧縮空気に乗せて霧状に塗装するため、圧縮空気と塗料は別々にスプレーガンに供給されます。

そのため、供給方式に応じて塗料カップの取り付け位置が異なり、スプレーガンの扱いやすさや、操作性に影響を与えます。

重力式「上部に塗料カップを取り付けるタイプ」

塗料の噴射口より上部に取り付けられているタイプです。スプレーガンの構造上、塗料カップを大きくすることができないので、一般的に塗装面積が小・中などの場合に適しています。

吸上式「下部に塗料カップを取り付けるタイプ」

コンプレッサからのエアを使い、下部につけられた塗料カップから吸い上げるタイプです。重量が重い塗料を下に集めることができるため、大きな塗料カップでも安定して塗装が可能です。容量が大きいため、外壁や全塗装などの広範囲塗装でも楽にこなせます。

圧送式「別タンクから圧送されるタイプ」

加圧タンクなどから塗料を供給して使用するタイプです。塗料を別タンクで保持しているので、塗料を大量に使用する場合でも安定した塗装が可能です。ただ、スプレーガンの扱いに慣れるまで少し時間がかかるので、初心者向けではありません。

さらに詳しい「スプレーガンの選び方」を知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
【保存版】プロが教えるスプレーガンの選び方|塗料違いのノズル口径の選び方も解説!

【おすすめ】おもしろ塗装工房によるスプレーガン7選

数あるスプレーガンメーカーの中でも、おすすめしたいものが「明治機械製作所」です。大阪に本社を構える同社は業界第2位の大手メーカーであり、製品の性能の高さと使いやすさから多くのユーザーに支持されています。

その中でも、特におすすめできるスプレーガン7選をご紹介していきます。
「圧送式」「吸上式」「重力式」の3種類から選択しているので、用途に合わせてお選びいただけます。

種類F110-
P08
F110-
S10/S10T
F110-
G/GT
F-
FORCE
F55-
G/GR
MP2MP3
塗料供給
方式
圧送式吸上式重力式重力式重力式重力式重力式
本体重量410g410g410g325g169g65g95g
ノズル
口径
φ0.8mm
~1.5mm
φ1.0mm
~1.8mm
φ1.0mm
~1.8mm
φ1.4mm
~1.6mm
φ0.5mm
~0.8mm
φ0.2mmφ0.3mm
最大有効
パターン
225mm170mm125mm
~180mm
280mm~120mm
価格(変動あり)20,350円19,690円15,660円26,400円20,350円12,420円12,852円
商品
ページ
こちらこちらこちらこちらこちらこちらこちら

明治F110シリーズ 〜汎用スプレーガン〜

明治を代表する汎用タイプのスプレーガン「F110シリーズ」は、豊富なラインナップで3種類の塗料供給方式を提供しています。低圧でも微粒子化機能を持ち、初心者でも扱いやすいモデルです。

F110シリーズは、ガン自体の重量は軽量化が図られており、バランスも良く、作業がスムーズに行えます。現在特許出願中となる「新霧化方式」を採用しており、霧化に最適な構造となっています。少しの空気・低圧で微粒化でき、塗着効率アップとCO2の削減を実現しました。

また、空気キャップに塗料が付きにくくなっているので、メンテナンスの負担も少ないスプレーガンです。

①圧送式スプレーガン「明治F110 – P08」

F110シリーズは小型の汎用スプレーガンです。Pタイプは圧送式のスプレーガンであるため、量産物など大量に塗料を散布する際に適しています。

空気キャップと塗料ノズルを取り換えれば、吸上式・重力式への組み換えも可能な汎用スプレーガンです。

②吸上式スプレーガン「明治F110 – S10/S10T」

同じくF110シリーズの小形汎用スプレーガンで基本構造は同じです。塗料ノズルが吸上式の塗料カップに適合したもととなり、同社の重力式タイプ(G・GT)と比べて容量の大きなカップが取り付けられるため、中〜大面積の塗装に適しています。

噴射パターンは、「ストレートパターン」と「チューリップパターン」の2種類存在し、S10はストレート、S10Tはチューリップパターンです。

③重力式スプレーガン「明治F110 – G/GT」

こちらも、F110シリーズの小形汎用スプレーガンで、塗料ノズルが重力式のものとなっています。重力式となるため、塗料を無駄なく使用することができるほか、カップの角度を調整できるため、吹き付け角度の自由度が高いのが特徴です。

塗料カップ容量が小さく、軽いので初心者でも扱いやすく比較的小面積の塗装に適したスプレーガンです。

④明治F-Forceシリーズ 〜プロから初心者まで扱いやすい〜

「美しさ」と「使い易さ」、「高性能」を追求した自動車補修専用のハンドスプレーガンです。プロ仕様ですが、プロのみならず、初心者から上級者まで万人に使いやい設計でとてもおすすめです。

2022年に、マイナーチェンジを経て、厚膜光沢の「B」、薄膜高微粒化の「T」、薄膜鏡面の「R」、と3つのバリエーションで展開しています。
個人的には汎用性のあるTypeTをお勧めしています。

  • 厚膜光沢:均一なパターンで厚膜でしっかりとした塗着を作れる
  • 薄膜高微粒化:微粒子化性能が高くムラの少ない薄膜が作れる
  • 薄膜鏡面:小空気料飛散の効果により、思い通りに薄膜が作れる
種類明治 F-Force
Type B
明治 F-Force
Type T
明治 F-Force
Type R
用途厚膜光沢薄膜高微粒化薄膜鏡面
最適塗料クリア・ソリッドメタリックパールオールラウンド
塗料ノズル口径φ1.6mmφ1.4mmφ1.4mm
最大有効パターン幅280mm260(220)mm250mm
吹付距離200mm200(150mm)200mm
空気使用量190L / min210L / min180L / min

低圧力で微粒子化を促す独自の技術「MMFT」を採用したり、ボディ回路最適化を図り圧力損失を減少させたりと塗装を進化させるツールとなっています。また、ニードルバネとニードル弁を一体化させるなど、メンテナンス性も向上させています。

塗料のズルにガススタンドを装着しているので、重力式でありながらも単体で自立させることが可能となっており、ノズルの先端を傷つけにくくなっています。作業性にも優れています。

⑤明治F55-G/GR 〜コンパクトボディのスプレーガン〜

ハンドリングしやすい、超小型ハンドスプレーガンです。引金荷重を同クラス最軽量まで軽減しており、ヘルメットや釣竿、スノーボードといった小物の塗装に適しています。

種類明治F55-G明治F55-GR
噴射パターン平吹き丸吹き
最大有効パターン幅〜90mm / 〜120mm〜25mm / 〜35mm
空気使用量43 〜 66L / min21 〜 32L / min
価格(変動あり)20,350円17,600円

F55シリーズでは、「丸吹きタイプ」と「平吹きタイプ」の2種類が展開されていますが、パターン調整ができる点を考慮すれば、オールマイティに塗装がこなせる「平吹きタイプ」がおすすすめです。

エアーブラシ 〜小物への塗装に最適〜

⑥明治MP – 2

絵画や造花といった美術から、ネイルアートや繊細なヘアラインなどの小物塗装まで対応する万能のピースガンです。小型で超軽量となっているので扱いやすく、メンテナンスも簡単です。
カップには蓋が付属していな為、慣れていない方には扱いが難しいかもしれません。

※空気入口は1/8口径となっていますので、専用ホースが必要です。

⑦明治MP – 3

MP-2同様、あらゆる小物塗装に対応するスプレーガンです。基本的にMP-2と同じ設計となっていますが、カップ容量がMP-2の1mlに対してMP-3は7mlと多くなっています。
ルアー・ロッド・浮き・ネイルアート・10㎝以内の小物の塗装に適しています。

※MP-2と同じく、空気入口は1/8口径となっていますので専用ホースが必要です。

まとめ

塗装を広範囲かつ均等に仕上げることができるスプレーガンは、ガン自体の大きさやノズルの口径や塗料容器の取付位置などによってその特性が大きく変わります。

今回ご紹介したスプレーガンは、比較的初心者でも扱いやすく、DIY用途や家庭用途でもご使用いただける製品となっています。
上記スプレーガンを扱うには、すべてエアーを送り込むコンプレッサーやエアホースが必要となります。各スプレーガンの空気量にあったコンプレッサーを選択することをお勧めします。

ご自身の使用用途に合わせて様々な種類のスプレーガンを揃えていますので、ご自身の目的にあったスプレーガンを探してみてください。

スプレーガンはメンテナンスがとても重要になってきます。
おもしろ塗装工房ではスプレーガンの洗浄方法のYouTubeもアップしていますので是非参考にしてみてください。

また、スプレーガン選びやコンプレッサー・エアホースなどどれを選択すればよいか迷った際には
おもしろ塗装工房までお気軽にお問合せくださいませ。
塗装のプロがお客様にあったスプレーガンをアドバイスいたします。


車やバイクを塗装するときに活躍するスプレーガン。キレイに塗装するためや、作業効率を上げるための重要なアイテムです。初めてDIYに挑戦するために、購入を検討している方もいらっしゃると思います。

しかし、スプレーガンの種類は豊富にあるため、以下のような悩みも多いのではないでしょうか?
「スプレーガンの種類が多くてどれを選んでいいのか分からない」
「スプレーガンのノズルの口径はどれを使えばいい?」

この記事では、スプレーガンの種類を解説するとともに、ノズルの選び方も塗料別に説明します。この記事を読めば、スプレーガンの選び方の基準を知ることができるので、DIYに挑戦しようとしている方の役に立つはずです。ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.Point1:スプレーガンの大きさの選定
2.Point2:スプレーガンの種類を選ぶ
 吸上式のスプレーガン 
 重力式のスプレーガン 初めて挑戦するなら重力式スプレーガンをお勧めします
 圧送式のスプレーガン
3.Point3:スプレーガンのノズル口径の選び方
 【スプレーガンのノズル口径の参考値】
4.Point4:塗料の噴射パターンの選択
 丸パターン
 水平パターン
 垂直パターン
5.塗装面積が広範囲の場合は、塗料カップ容量も重要
 少量の塗装の場合は、重力式スプレーガン 例→自転車・バンパー・ヘルメット・スピーカーなど
 少量〜中量塗装の場合は、吸上式スプレーガン 例→車など
 大量に塗料を使用する場合は、圧送式スプレーガン 例→数の多い物1回の塗装で100個以上・車・大 物家具など
まとめ

Point1:スプレーガンの大きさの選定

出典:写真AC

最初に、スプレーガンの大きさについて解説します。スプレーガンは、対象の塗装物によって大きさを変える必要があります。スプレーガンの大きさは、おおまかに分けて「大型」「小型」「超小型」の3種類程度存在し、塗装対象の大きさによって使いやすいサイズを選択しましょう。

大型大型自動車や建物の塗装など、塗装面積が広い場合は大型スプレーガンを使用する
小型自動車のボディの傷などの部分的な補修から、ドアパネル全体の塗装、
普通車程度の大きさであれば全塗装が小型スプレーガンで塗装可能です
超小型軽微な補修の場合にも超小型スプレーガンは活躍します。
細部に渡って塗装が可能です。

Point2:スプレーガンの種類を選ぶ

次に、スプレーガンの種類について説明します。スプレーガンの種類とは、塗料の吸い上げる方法によって分けられており、「吸上式」「重量式」「圧送式」の3種類に分類されます。

こちらも塗装対象の形状や塗料の吹き付け方によって、選択する必要がありますので順番に解説します。

吸上式のスプレーガン

吸上式のスプレーガンは、塗料カップが下部に付いているタイプで、塗料を吸い上げながら噴射していきます。カップの容量も圧送式の次に容量が多く広範囲にわたって塗装しやすいのも特徴です。

また、塗料カップが下部にあるため、塗装途中でもそのまま置いておくことも可能です。塗料カップは、付け替えも容易に行えるので、塗料の色の変更も簡単にできます。

重力式のスプレーガン

重力式のスプレーガンは、塗料カップがスプレーガンの上に装着されているタイプです。上部に塗料カップが付いており、塗料は重力によって下に落ちる形で噴射します。塗料は自然に下に落ちていくので、カップに残りづらく最後まで使い切りやすいのが特徴です。

重量物が、上部にあるためバランスが悪くカップの容量は比較的小さめのタイプが多いです。しかし、スプレーガン自体は軽量になるため、初心者でも扱いやすく初心者向けのスプレーガンであると言えます。

圧送式のスプレーガン

圧送式のスプレーガンは、加圧タンクとペイントポンプを使用してスプレーガンに直接圧送して塗装するタイプです。吸上式や重力式とは異なり、慣れるまでに少し時間がかかります。

加圧タンクの容量が大きいため、建物の外壁などの対象物が大きいものや、広い面積に対して大量に塗装が必要なときに使用します。扱いが難しいですが、塗料の補充回数も少なくできるので、作業効率を上げたい方にはおすすめです。

Point3:スプレーガンのノズル口径の選び方

出典:plxabay

次は、スプレーガンのノズル口径の選び方について説明します。ノズル口径は、塗料の粘度や、使用する塗料によって必要なノズル口径の大きさが異なります。

適切な口径を選択しないと、塗料が詰まって噴射されなかったり、塗装の仕上がりに影響がでます。一覧表を下にまとめましたので、ノズル口径を選ぶ際に参考にしてみてください。

【スプレーガンのノズル口径の参考値】

塗料ノズル口径塗料の粘度(ウレタン塗料)備考
サーフェイサーφ2.0~1.5mm50~40mpa・s
ラメ入りクリアφ2.0~1.5mm50~40mpa・sラメの大きさは0.3~0.4mmの六角型
ソリッドφ1.4~1.3mm50~40mpa・s
メタリックφ1.4~1.3mm50~40mpa・s
クリアφ1.4~1.3mm50~40mpa・s

※塗料の粘度は希釈前です。希釈率は各メーカーの説明書をよく読んでください。 
※水の粘度は、約1mpa・sです。

サーフェイサーは、粘度が高い塗料のためノズル口径が小さいと詰まりを起こす可能性があります。そのため、スプレーガンは大きめの口径を使用します。ソリッド塗料、メタリック塗料、クリア塗料の粘度に大きな差は無いため、φ1.4~1.3の口径で塗装可能です。

塗料にラメなどが入っている場合などは、粒子の大きさに合わせてノズル口径を選択しないと目詰まりの原因となってしまうので目安として、ラメの大きさの4倍以上の口径を選択するのが良いでしょう。

Point4:塗料の噴射パターンの選択

出典:写真AC

スプレーガンの噴射パターンは、「丸パターン」「水平パターン」「垂直パターン」の3種類が存在します。塗装対象物の様々な形状のものがあるので、適した噴射方法を選ぶ必要があります。

以下では、塗料の噴射方式について1個ずつ解説しますので、ご自身の塗装したい物に合わせて選択してみてください。

丸パターン

スプレーガンで吹き付けると、円形に塗装できるタイプは丸パターンといいます。丸パターンは、塗装する円の大きさを細かく調整可能なため、細かいもの塗装に向いています。

水平パターン

スプレーガンを吹き付けると、塗料が横長の楕円形になるものを水平パターンといいます。水平パターンは、上から下への縦方向に吹き付けることで、縦長の対象物に対して塗装可能です。

噴射パターン幅を調整することは、難しいため細かい塗装には不向きです。そのため、大型の対象物となり、シャッターや家の外壁、柵など水平に塗装するものがおすすめです。

垂直パターン

垂直パターンは、縦長の楕円形に塗料を噴射します。垂直パターンは、左右の横方向に塗料吹き付けることができるため、車のドアパネルなど横長の塗装対象物に対して、使用するのがおすすめです。

水平パターンと同様に、噴射パターン幅を調整し吹くことが可能ですが、ヘアラインなどの細かい塗装は不向きになります。垂直パターンと水平パターンをノズル先で変更できるタイプも存在するので、使用用途に合わせて選択してみてください。

塗装面積が広範囲の場合は、塗料カップ容量も重要

出典:写真AC

外壁塗装や、自動車の全塗装などになると塗装カップの容量も非常に重要な選択基準となります。カップの容量が少なければスプレーガンの重量が軽くなるので、扱いやすいですがすぐに塗料が無くなってしまいます。

少量の塗装の場合は、重量式スプレーガン

塗装範囲が少ない場合は、重量式スプレーガンがおすすめです。ほとんどのカップの容量は400ml程度が標準的であり、塗装対象が対象物が小さいものは、やはり重量式が一番向いています。
初めて塗装に挑戦する方は、軽量であることを重視し、大きくても車のバンパーや家具、自転車のフレーム程度の大きさを吹く場合は重量式をお勧めします。

少量~中量塗装の場合は、吸上式スプレーガン

少量~中量の塗装の場合は、吸上式スプレーガンがおすすめです。カップの容量は重力式よりも多く、600~1,000mlのものが標準的に多く販売されています。

主に、自動車の塗装に対して吸上式スプレーガンは効力を発揮します。

大量に塗料を使用する場合は、圧送式スプレーガン

外壁塗装など塗料が大量に必要な場合には、圧送式スプレーガンの使用をおすすめします。吸上式、重量式に比べて塗料を入れるタンクの容量が圧倒的に多く、塗料補充の手間を大幅に短縮できるからです。

タンクの容量は2~15L位と大容量のものが販売されているので、一度に大量の塗料が必要な建物の外壁などに塗装する際は、購入を検討しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回、スプレーガンのノズル口径の選び方についてご説明してきました。
ノズル口径は、使用する塗料の種類や粘度によって大きく異なります。今回の記事では、塗料ごとのノズル口径も解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

また、どのスプレーガンを使用するのか「大きさ」「塗料カップの取付位置」「塗料カップの容量」「ノズルの口径」「噴射方式」などについてもご説明しました。

最初は、スプレーガンの選択肢が多すぎて戸惑うと思いますが、一つ一つの特徴をよく理解し、ゆっくり検討してからスプレーガンを購入するようにしましょう。
おもしろ塗装工房ではスプレーガンの選び方、扱い方、塗料の選択、塗装工程などをアドバイスしていますのでお気軽にお問合せくださいませ。
お問い合わせの際には、塗りたいもの、素材、どのように仕上げたいのか、などより詳しい内容を明記してください。