「 塗料全般 」一覧

古くなった塗装を塗り替えたり、DIYをするために塗装を検討しているか方も多いと思いますが、実際に塗料を調べてみると様々な塗料が販売されており、

「どんな塗料を購入すればいいのか分からない」
「塗料の種類や特徴が分からない」塗装に関しての知識が少ない方は、上記のように思われるかもしれません。

この記事では、塗装する素材に対して、どんな特徴の塗料を選択すれば良いのか解説していきます。この記事を読めば、塗料の種類、特徴、選び方を知ることができますので、今後の参考になるはずです。ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1. 塗装する目的とは?
2.【用途別に解説】塗料の種類と特徴をご紹介!
 2-1:木材用塗料|〜防腐・防虫効果がある〜
 2-2:トタン屋根用塗料|〜耐候性・防錆力がある〜
 2-3:外壁用塗料|〜耐久性・耐候性がある〜
 2-4:プラスチック用塗料|〜下塗りのプライマーが必要〜
 2-5:金属用塗料|〜密着性・耐久性がある〜
3.塗料に含まれる合成樹脂による違いは?
 3-1:アクリル樹脂
 3-2:アクリルシリコン樹脂
 3-3:ウレタン樹脂
 3-4:アルキド樹脂(フタル酸樹脂)
 3-5:エポキシ樹脂
4.塗料を選ぶ際の注意点
 4-1:用途に応じた塗料を使用する
 4-2:耐用年数を確認する
 4-3:どんな仕上がりにしたいかによって塗料を選択する
5.まとめ

塗装する目的とは?

数ある塗料の中から、正しい塗料を選択するには、「なぜ塗装が必要」目的に応じた選択が重要です。
普段、何となく目にするものには様々な色の塗装が施されていますが、塗装には以下3つの目的があります。

【美観の向上】

1つ目は、塗装することで素材を美しく仕上げる為。

素材の特徴を際立たせたり、素材の見た目が悪い場合でも、塗装を施すことにより、キレイに整えることが可能です。
化粧(塗装)に手を掛ければ掛けるほど美しい仕上がりになるとご理解ください。

人が見た目を気にするように、素材の見た目もとても重要ですので、ほとんどの素材には塗装が実施されています。

【表面の保護】

2つ目は、素材表面の保護です。

素材表面がむき出しのまま使用していくと、金属や木材は腐食したり、錆びたりしてしまいますが、素材表面に塗装を施すことで、腐食や錆から守り、長期に渡って物や建物を保護してくれます。

また、素材に何か物が当たってしまったとしても、素材の表面には塗膜がありますので、傷から守る役割も担っています。

【機能の追加】

3つ目の目的は、機能の追加です。

用途に応じて塗料に添加物を混ぜることで、様々な機能を付け加えることが可能です。

例えば、金属用塗料なら錆止め効果のある添加剤、木材用塗料なら木目を生かす塗料や、防虫剤や防腐剤を混ぜることで、錆や腐食、虫の侵入から素材を守ることができたりします。

【用途別に解説】塗料の種類と特徴をご紹介!

次に、用途別に必要な塗料を説明していきます。

用途によって塗料に含まれる合成樹脂や添加物が変更されている為、適切な塗料を選択する必要があります。まずは、どんな用途の塗料があるのかを理解しましょう。

木材用塗料|〜防腐・防虫効果がある〜

木材用の塗料には、木目を生かしたり、防腐剤、防虫剤などが含まれており、腐食や虫の侵入を防いでくれます。

塗料の種類は主に4つあり、自然な仕上がりになるオイル塗料、木材の表面の保護や光沢のある仕上げになるウレタンニス、木目を活かせるステイン・ワイピングがあります。

塗料に含まれる合成樹脂は、アクリル、ウレタン、アルキドのどれかを使用する塗料が多いです。

トタン屋根用塗料|〜耐候性・防錆力がある〜

トタン屋根は紫外線にさらされるうえ、金属製なので腐食しやすいです。

その為、塗料で耐候性と防錆力を高める必要があります。

トタン屋根用の塗料に含まれる合成樹脂は、耐候性の高いアクリルシリコンやウレタン、金属に対して密着力のあるアルキドのいずれかを使用しています。

外壁用塗料|〜耐久性・耐候性がある〜

外壁用塗料は、建物を紫外線や雨風から守る重要な役割があります。

外壁を長期間にわたって維持する為に、耐久力や耐候性の高い合成樹脂を使用する必要があり、主にアクリルシリコンやウレタンが使用されています。

プラスチック用塗料|〜下塗りのプライマーが必要〜

プラモデルなどのプラスチック素材は、表面がツルツルしていて密着しづらい素材の為、下塗り用のプライマーを塗布してから塗装すると塗料が密着しやすくなります。

プラスチックも雨風や紫外線にさらされると、劣化してしまうので、プラスチックにも密着しやすいアクリルやウレタン、アクリルシリコンが使用されています。

コンクリート用塗料|〜耐水性がある〜

コンクリートは、吸水しやすく屋外で使用すると劣化が進みやすいので、耐候性、耐水性、耐久性に優れた塗料が使用されます。

主にアクリル、ウレタン、エポキシのいずれかの合成樹脂を含んだ塗料が多いです。

金属用塗料|〜密着性・耐久性がある〜

金属はとても錆びやすいので、錆の進行を阻止する防錆剤を含んだ塗料を使用する必要があります。

金属に対して密着力の高いアルキドを含んだ塗料や、耐候性、耐久力の高いアクリルシリコン、ウレタンを含んだ塗料が広く販売されています。

塗料に含まれる合成樹脂による違いは?

塗料の成分には、色を決める顔料だけでなく以下の4種類が含められています。

  • 顔料:色を決める
  • 合成樹脂:塗膜の形成や耐久性を高める
  • 添加物:塗料の機能を向上させる
  • 溶剤:上記3つを希釈し使いやすい液状に調整し塗布できるようにする

ここでは、メインの「合成樹脂」の種類について解説していきます。「合成樹脂」が変わると耐久力に違いがでますので、必ず押さえておきたい項目です。今後の塗料選びの際に、参考にしてみてください。

アクリル樹脂

アクリルは、速乾性が高くDIYに向いている塗料です。

紫外線に強く、耐候性があるため、外壁などの屋外で使用されることが多いですが、ウレタンやアクリルシリコンに比べると耐久力が劣ります。

後述しますが、今回解説する中では、耐用年数がもっとも短いです。

アクリルシリコン樹脂

アクリルシリコンは、アクリルにシリコンを加えたもので、耐候性、耐久力が強化されています。
外壁や屋根の塗装に適していて、光沢の保持力も高く、長期間にわたって塗膜を維持できるのが特徴です。

ウレタン樹脂

ウレタンは、高い耐久性と柔軟性に優れた塗料です。

薬品に対しても耐性があり、自動車、木材、その他の金属製品にも広く使用されており、汎用性が高いのが魅力です。

アルキド樹脂(フタル酸樹脂)

アルキドはフタル酸樹脂とも呼ばれ、一般的に一液性の「ペンキ」といわれるものが多く、
金属や木材の仕上げ塗装として使用されています。
金属への密着力が高く、肉もち感があり、塗膜が硬いのが特徴です。

エポキシ樹脂

エポキシは、防水性や薬品に対して耐性が強く、肉持ちがあるのが特徴です。
コンクリート床などの塗装や釣り竿のスレッド部分などにも適していて、学校や病院の床などにも塗装されています。

塗料を選ぶ際の注意点

ここまで塗料の種類について解説してきました。
実際に塗料を選ぶ際に注意すべき点や、何を基準に選択するべきかを説明していきます。

用途に応じた塗料を使用する

素材によって塗料を選択していくことが基本になります。

例えば、木材用の塗料なら、木材の特性に合わせて合成樹脂や添加剤を配合しているので、長期に渡って効果を発揮しやすくなります。

もし、用途の違う塗料で塗装してしまうと、十分な効果が得られず、早期劣化の原因になってしまいます。塗料を購入する際は、金属用や木材用と記載している場合が多いので、よく確認しましょう。

耐用年数を確認する

塗料に含まれる合成樹脂の種類によって、耐用年数が変わってきます。
環境によりますが、耐用年数の参考目安は下記の通りです。

  • アルキド塗料:3~5年
  • アクリル塗料:5~8年
  • ウレタン塗料:7~10年
  • アクリルシリコン塗料:10~15年
  • エポキシ塗料:10~15年

使用環境によって耐用年数は変化しますので、あくまで参考としてご覧ください。長期間にわたって塗装を維持したいとお考えの方は、耐用年数が長い塗料を選択しましょう。

どんな仕上がりにしたいかによって塗料を選択する

光沢や色合い、質感は塗料によって大きく違います。

最終的にどんな仕上がりになるかは、塗料の選択にかかっていますので、慌てて塗料を選択せず、ツヤあり、つや消し、半ツヤなど、素材や塗料の特徴をよく確認してから購入した方がいいでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
塗装する素材や耐用年数、どんな仕上がりにしたいかで、塗料の選択は変わってきます。

用途に合わない塗料を選択してしまうと、素材がすぐに痛んでしまったり、早期に塗装し直しになってしまう可能性があります。

  • 素材にあった塗料を選択できているか
  • 塗料に含まれる合成樹脂は、何が使用されているか
  • 合成樹脂の耐用年数はどの位か
  • 仕上がりをどうしたいか

塗料を選択する際は、上記4つの項目に注意して、適切な塗料を選択しましょう。

おもしろ塗装工房では塗料に関するアドバイスを承ります。


「アクリルウレタン塗料とポリウレタン塗料の違いを知りたいけれど、どちらを選べば良いのか分からない」「それぞれの塗料の特長や用途を理解して、最適な塗料を選びたい」と考える方も多いでしょう。実際、選ぶ塗料によって仕上がりや耐久性に大きな違いが生じます。

結論としては、アクリルウレタンとポリウレタンの違いを理解し、用途に合った塗料を選ぶことが大切です。それぞれ異なる特長と適した用途があり、間違った選択をすると期待する結果が得られない可能性もあります。

この記事では、アクリルウレタン塗料とポリウレタン塗料の違いを詳しく解説し、失敗しない塗料選びの4つのポイントを紹介します。

目次

1.アクリルウレタン塗料とは?その特徴と用途
 1-1:アクリルウレタン塗料の概要と使用例
 1-2:アクリルウレタン塗料のメリットとデメリット
2.ポリウレタン塗料とは?その特徴と用途
 2-1:ポリウレタン塗料の概要と使用例
 2-2:ポリウレタン塗料のメリットとデメリット
3.アクリルウレタンとポリウレタンの違い
 3-1:耐久性の違い
 3-2:仕上がりと光沢の違い
 3-3:価格の違い
 3-4:環境への影響
4.失敗しない塗料選びのための4つのポイント
5.まとめ

アクリルウレタン塗料とは?その特長と用途

アクリルウレタン塗料の概要と使用例

アクリルウレタン塗料は、アクリル樹脂とウレタン樹脂を組み合わせた塗料です。アクリル樹脂の耐候性と光沢性、ウレタン樹脂の柔軟性と耐久性を兼ね備えており、さまざまな用途で使用されています。特に、自動車の塗装や工業製品のコーティングなど、耐久性と美しい仕上がりが求められる場面で広く使用されています。

また、アクリルウレタン塗料は速乾性があり、作業効率の向上に寄与します。自動車の塗装では、速乾性により作業時間を短縮でき、塗膜の硬度と光沢を長期間維持することが可能です。このように、アクリルウレタン塗料は、さまざまな分野でその特性を活かし、幅広い用途に対応しています。

アクリルウレタン塗料のメリットとデメリット

アクリルウレタン塗料は、アクリル樹脂とウレタン樹脂の両方の良い点を持つ塗料です。メリットとしては、高い耐候性と光沢が挙げられます。紫外線や雨にも強く、塗膜が長持ちするため、外壁や自動車・バイク・ルアーなど、屋外で使用する製品に多く用いられます。

しかし、デメリットもあります。2液型が一般的で、硬化剤との混合比率を正確に測る必要があり、初心者には扱いが難しい場合があります。また、臭いが強く、換気不足に注意が必要です。硬化時間も温度や湿度によって変わるため、施工環境を選ぶ必要があります。

ポリウレタン塗料とは?その特長と用途

ポリウレタン塗料の概要と使用例

ポリウレタン塗料は、耐久性と耐摩耗性に優れ、様々な素材を保護するのに適した塗料です。耐候性や耐薬品性も高く、船舶や航空機など過酷な環境下での使用も可能です。柔軟性があり、素材の動きに追従するため、亀裂や剥がれが起こりにくいのも特徴です。高い光沢を出すことができ、装飾にも利用されます。1液型と2液型があり、1液型はDIYにも適していますが、2液型はプロ向けの強固な塗膜を形成します。

ポリウレタン塗料のメリットとデメリット

ポリウレタン塗料の利点は、その耐久性と柔軟性です。摩耗や衝撃に強く、長期間にわたって素材を保護できるのが特徴です。また、耐化学性にも優れているため、過酷な条件下での使用に適しています。このような特性から、ポリウレタン塗料は多くの産業分野で高く評価されています。

ただし、デメリットもあります。特に2液型の場合、硬化剤との正確な混合が必要で、塗装の際に技術を要します。また、乾燥時間が長く、迅速な作業には適さないこともあります。塗装後の硬化過程でVOC(揮発性有機化合物)が発生することがあり、適切な換気と安全対策が求められます。

アクリルウレタンとポリウレタンの違い

項目アクリルウレタン塗料ポリウレタン塗料
利用場所自動車のボディ、屋外の建築物など、美しい外観が求められる場所に適している船舶、工場の床、家具、木質スピーカーなど、物理的な負荷や過酷な環境下での使用に適している
仕上がり高い光沢性と速乾性で、滑らかで美しい仕上がりを提供厚みのある塗膜と強い光沢を持ち、しっかりとした仕上がりを提供
耐久紫外線や酸性雨に強く、長期間にわたり塗膜の光沢と保護性能を維持摩耗や衝撃、化学薬品に強く、長期間にわたり素材を保護
コスト比較的安価で、多用途に使用できるためコストパフォーマンスが高い初期コストは高めだが、メンテナンスの頻度を減らせるため、トータルで見るとコストパフォーマンスが良い場合もある

耐久性の違い

アクリルウレタン塗料とポリウレタン塗料はどちらも高い耐久性を持っていますが、その特性には違いがあります。アクリルウレタン塗料は、耐候性と耐久性のバランスが良いのが特徴です。紫外線や酸性雨に強く、長期間にわたって光沢を保ちます。

一方、ポリウレタン塗料は、耐摩耗性に非常に優れており、物理的な負荷や化学薬品にさらされる環境での使用に向いています。日常的に摩擦や衝撃が加わる場面で、その耐久性を発揮します。また、化学薬品にも強く、過酷な条件でも長期間使用できます。

仕上がりと光沢の違い

仕上がりと光沢の点でも、アクリルウレタン塗料とポリウレタン塗料には異なる特性があります。アクリルウレタン塗料は、光沢があり、塗装後の表面が滑らかで美しい仕上がりになります。速乾性もあるため、作業時間を短縮できるという利点もあります。

ポリウレタン塗料は、光沢感と塗膜の厚み、強度を兼ね備えています。塗装後の表面は非常に硬く、しっかりとした仕上がりになります。また、ポリウレタン塗料は厚みのある塗膜を形成するため、塗装面をしっかりと保護する能力があります。光沢や仕上がりの質感を重視するか、塗膜の強度と耐久性を優先するかによって、選ぶ塗料が変わります。

価格の違い

価格面では、アクリルウレタン塗料とポリウレタン塗料に違いがあります。一般的に、アクリルウレタン塗料の方が安価で、多くの用途で使用されるため、市場に流通している量が多く、比較的低価格で提供されています。そのため、コストパフォーマンスを重視する場合に適しています。

一方、ポリウレタン塗料は初期コストは高めです。しかし、長期的に見れば、メンテナンスの頻度が少なく済むため、結果的にコスト削減につながることもあります。用途や予算に応じて最適な塗料を選ぶことが重要です。

環境への影響

塗料選びでは、環境への影響も考慮すべき重要な要素です。アクリルウレタン塗料は、環境への影響が比較的少ないとされており、水性タイプも普及しているため、VOCの排出が少ないです。これにより、環境に優しい選択肢となっています。また、水性塗料は溶剤を使用しないため、作業者の健康リスクも低減されます。

ポリウレタン塗料は、特に2液型の場合、硬化剤との化学反応によりVOCを排出することがあります。硬化時に熱を持つことがあるので、使用時には十分な換気が必要で、安全対策を講じることが求められます。さらに、溶剤を含む塗料は環境への負荷が大きいため、使用後の廃棄処理にも注意が必要です。最近では、環境負荷を軽減するために、低VOCや水性のポリウレタン塗料も開発されており、環境保護に配慮した選択が可能です。

失敗しない塗料選びのための4つのポイント

Point1:塗料の使用目的を明確にする

塗料を選ぶ際に最も重要なのは、その使用目的を明確にすることです。アクリルウレタン塗料とポリウレタン塗料のどちらを選ぶかは、使用する環境や求める性能によって決まります。

また、塗装する素材の種類も選択の際に考慮すべきポイントです。金属、木材、コンクリートなど、素材によって適した塗料は異なります。アクリルウレタン塗料は多用途に対応可能で、特に金属やFRP、プラスチックの塗装に向いています。ポリウレタン塗料は、木材や金属のほか、床材の保護コーティングにも適しています。目的を明確にし、それに最適な塗料を選ぶことで、理想的な仕上がりを得ることができます。

Point2:塗装する場所と条件に適した塗料を選ぶ

塗装する場所や条件も、塗料選びには欠かせない要素です。屋外で使用する場合には、耐候性や耐紫外線性が高い塗料が必要です。アクリルウレタン塗料は、紫外線に強く、長期間にわたり美しい仕上がりを保ちます。逆に、屋内で使用する場合でも、湿度や温度変化の影響を受ける場所には、柔軟性と耐久性に優れたポリウレタン塗料が適しています。

また、作業環境に合わせた塗料選びも重要です。たとえば、通気性の悪い室内で塗装作業を行う場合は、VOCの排出が少ない水性塗料を選ぶことで、作業者の健康リスクを減らすことができます。さらに、乾燥時間や硬化時間を考慮することも必要です。急ぎの作業であれば速乾性のある塗料が適していますが、時間に余裕がある場合は、塗膜が強固になるポリウレタン塗料を選ぶとよいでしょう。

Point3:メンテナンスや再塗装のしやすさを考える

塗料の選択においては、メンテナンスのしやすさや再塗装の手間も重要なポイントです。アクリルウレタン塗料は、塗膜がしなやかで割れにくく、再塗装を行う際の下地処理が比較的簡単です。これにより、塗装面の寿命を延ばし、長期間にわたって美しい状態を維持することが可能です。

一方、ポリウレタン塗料は、塗膜が硬くて強固なため、再塗装時にはしっかりとした下地処理が必要です。硬化した塗膜は剥がしにくく、平滑な下地を整えるためには、サンディングなどの作業が求められることがあります。しかし、その高い耐久性によって再塗装の頻度が少なく済みます。

塗装対象物の種類や使用環境に応じて、メンテナンスのしやすさや再塗装の手間を考慮し、最適な塗料を選ぶことが重要です。

Point4:総コストを比較し、予算に合った塗料を選ぶ

塗料を選ぶ際は、初期費用だけでなく、長期間の使用を考えた際の費用も考慮することが大切です。

アクリルウレタン塗料は、初期費用が比較的安価で、短期間の塗装や頻繁な塗り替えを想定している場合に適しています。しかし、耐久性ではポリウレタン塗料に若干劣るため、長期間の保護が必要な場合は、ポリウレタン塗料の方がおすすめです。

ポリウレタン塗料は、初期費用は高めですが、耐久性が高く、長寿命です。そのため、一度塗れば長期間メンテナンスの手間が省け、結果的にコストパフォーマンスに優れている場合があります。特に、再塗装が難しい場所や、長期間の保護が必要な場所には、ポリウレタン塗料を選ぶことで、長期的に見て費用を抑えることができます。

まとめ

アクリルウレタン塗料とポリウレタン塗料、それぞれの特長と用途を理解することで、最適な塗料選びが見えてきます。

どちらの塗料を選ぶべきかは、使用する環境や求める性能、予算によって異なります。アクリルウレタン塗料は、コストを抑えつつも美しい仕上がりを重視する方に適しており、ポリウレタン塗料は、長期間にわたる耐久性と強固な保護を求める方に最適です。この記事で紹介したポイントを参考にして、あなたの用途に最も適した塗料を選び、失敗しない塗装を実現しましょう。

おもしろ塗装工房では塗料にまつわる質問や、用途別の塗料アドバイスも承ります。


カーボン製のパーツは、軽量で丈夫であるため、レーシングカーやスポーツカーなどに多く採用されていますが、通常のパーツと比べると非常に高価であり、劣化による修理や交換となると躊躇ってしまう方も多いのではないでしょうか?

お気に入りのカーボンパーツが経年劣化により、剥がれや色褪せなんてとても悲しいですよね。かつてはツヤがあり光り輝いていたのに、今ではツヤはなくなり、白っぽく変色してしまう。なんとかしたい!その気持ち、よくわかります!

この記事では、カーボンパーツにクリア塗装を再塗装することで新品同様に蘇えらせる方法を解説していきます。おすすめの塗料や、劣化させない方法も合わせて紹介しているので、ぜひ参考にして下さい。

目次

1.そもそも、カーボンとは何?
 1-1:ドライカーボンとウエットカーボンの違い
2.カーボン劣化する理由を解説
3.カーボンパーツを劣化させないためのクリア塗装とは?
 3-1:カーボンパーツをクリア塗装で保護する
 3-2:UVカットとコーティング
4.クリア塗装でカーボンパーツが蘇る
 4-1:業者に依頼した場合
 4-2:DIYした場合
5.まとめ

そもそも、カーボンとは何?

CFRP(カーボン ファイバー レインフォースド プラスチック)のことを指します。カーボンファイバーとも言います。炭素繊維を混ぜ込んで成形されており、独特の模様がかっこいいですよね。

ドライカーボンとウエットカーボンの違い

カーボンパーツの種類として、製法の違いからドライカーボンとウエットカーボンの2種類があります。これらの名称は正式なものではなく俗称となりますが広くこの名称で呼ばれています。

ドライカーボンは炭素繊維と樹脂を圧力をかけた状態で固めて熱で成形します。一方ウエットカーボンは樹脂の上にシート状のカーボンを貼り付けて成形していきます。  

ドライカーボンとウエットカーボンでは、劣化の進行具合に差があります。ウエットカーボンの場合はパーツ表面のカーボン部分が白くなり、乾燥して剥がれてしまいます。ドライカーボンも劣化しますが、ものによっては劣化に強い樹脂が使われている場合もありウェットカーボンよりも劣化には強いです。

カーボンが劣化する理由を解説

外で使用している以上、そのままでは劣化は避けられず、カーボンパーツだけでなく、他の素材でできているパーツでも同じことが言えます。カーボンが劣化する理由はいくつか考えられます

  • 紫外線
  • 汚れや雨風

ひとつは、紫外線です。紫外線のエネルギーを樹脂が吸収して分解、劣化が起こります、紫外線の吸収性はポリマーの分子構造によって決まるので、プラスチックによって紫外線の影響は異なってきます。カーボンパーツを構成している樹脂の種類や分量により劣化の度合いが変わってくるということが言えます。

もうひとつは、熱です。大気中の酸素が影響して熱分解が進行します、カーボンパーツを長年高温で使用していると変色し、強度がなくなり、もろくなります。カーボンボンネットは特にエンジンからも熱の影響も受けるため、特に劣化に注意が必要です。その他には、汚れや雨風なども劣化の原因の一つと考えられます。

劣化からパーツを保護するには、クリア塗装だけでなく、コーティングをすることでさらに強い保護を期待することができます。

カーボンパーツを劣化させないためのクリア塗装とは?

未塗装のカーボンパーツは紫外線や熱、汚れなどの影響で劣化します。劣化を防ぐにはどうしたらいいでしょうか?ここでは、劣化からパーツを守るためのクリア塗装と、その種類の特徴について解説していきます。

カーボンパーツをクリア塗装で保護する

カーボンパーツの劣化が始まると、表面が白くなってきます。さらに放置していると表面が剥がれてしまいます。こうなってしまうと、クリア塗装だけでは再生は難しくなってしまいます。

そうなる前に、新品の状態からクリア塗装することをおすすめします。また劣化が始まった時点でも、古いクリア塗料を剥がし再塗装することで、かつてのように蘇えります。

クリア塗装には、いくつか種類があり、扱いやすさや仕上がり具合、保護に適しているかなどの観点で下記にて説明していきます。

<ウレタンクリア塗料とラッカークリア塗料の比較>

項目ウレタンクリア塗料ラッカークリア塗料
艶仕上がり⚪︎✖️
扱いやすさ✖️⚪︎
速乾性⚪︎
耐久性・耐摩耗性✖️
価格高い安い

ウレタンクリア塗装

クリア塗料の中でもウレタン樹脂を原料として使っているものをウレタン塗料と呼びます。ツヤがよく出て、塗装面が厚くなりやすいので耐久性、耐摩耗、耐光性に優れています。パーツの補修、保護に適した塗料と言えます。

塗装面が厚く弾力があるため、ひび割れなどの劣化に強く耐久性に優れています。また、通常のクリア塗料より耐熱温度が高いので熱による劣化にも強いと言えます。

ラッカークリア塗装

トルエンやアセトンなど揮発性の高いものを使用することで、乾燥が速く扱いやすいのが特徴です。乾燥が速いという特徴から、はけで塗るとムラが出やすくなります。スプレータイプであれば簡単に塗装面が広がるので初心者の方にもおすすめです。

乾燥が速く容易に塗装できる分、塗料が薄くなるので耐久性や耐摩耗性が弱く、天候や紫外線による劣化の影響も受けやすいので劣化はウレタン塗料よりも速くなる可能性があります。

UVカットとコーティング

クリア塗装だけでなく、塗装面の上からコーティングを施すことで、耐久性を向上させることができます。コーティングにはガラスコーティングやポリマーコーティング、セラミックコーティングなどがあり、紫外線だけでなく、汚れや傷からも守ってくれます。

また、白く変色するのも防いでくれるだけでなく、光沢も出ます。紫外線や熱などの外的要因でパーツを劣化させないためにコーティングはとても有効です。

クリア塗装でカーボンパーツが蘇る

ここまででクリア塗装は劣化の様々な外的要因からカーボンパーツを保護することができるということがわかりました。また、劣化しているカーボンパーツでも、クリア塗装をすることによって蘇ることもわかりました。

クリア塗装してみたいが、自分でもきるのか?業者にお任せしたほうが良いのか?それぞれの違いについて比較していきます。

業者へ依頼した場合

費用はかかりますが、仕上がりが良いです。パーツの大きさなどによっても価格は変わりますが、ボンネットへのクリア塗装の場合は、2万8,000円~8万円ほどです。別途パーツの取り外し組み付けなどの工賃がかかる場合があります。

専門業者ならではの視点で劣化の補修、再塗装などさまざまな悩みを解決してくれるでしょう。また、相談することで自分では考えつかなかったアイデアも得ることができるかもしれません。

施工する日を相談してパーツあるいは車両を預ける必要があります。施工には日数がかかりますので車両を使う予定を確認しておきましょう。

DIYした場合

手間はかかりますが、材料費だけで済むため安価に施工できます。クリア塗装には手軽で扱いやすいスプレータイプがおすすめです。

施工する場所の確保、養生なども必要です、季節や天候によって乾き具合などが左右されるので、作業する日や時間帯を検討する必要があります。

ウレタンクリア塗料を使う場合は、硬化が速いので塗装したいパーツを全て準備してから時間に余裕をもって施工することをおすすめします。

塗料以外にも、耐水ペーパー、マスキングテープなども必要となりますので事前に何が必要かを調べ準備しておきましょう。

関連記事
ヘッドライトの黄ばみをウレタンクリア塗装で綺麗にする方法!

まとめ|

いかがでしたでしょうか?
カーボンパーツを保護するにはクリア塗装やコーティングが必要です。中でもウレタン塗料はそのツヤのある仕上がりや耐久性、耐摩耗性、耐溶剤性を考慮するとおすすめ塗料といえるでしょう。

新品時の施工はもちろんですが、劣化したパーツでもウレタンクリアー塗料を使って蘇らせることができます。

専門業者にお願いするというのも、もちろんいいですが、DIYによっ初心者でも簡単に施工できるので、ぜひDIYに挑戦してみてください。

おもしろ塗装工房ではウレタン塗料に関しての疑問や質問に関してのお問い合わせを承ります。


木材の美しさを引き立てるためのステイン塗料。しかし、ステイン塗料だけでは木材の保護力が劣るため、解決策として、クリアー塗料を混合させる方法があります。

一口に、ステイン塗料とクリアー塗料を混合させると言っても、ステイン塗料とクリアー塗料にはそれぞれ種類があるため、どの塗料を組み合わせればいいのか分からない方も多いと思います。

この記事では、ステイン塗料とクリアー塗料を混合させることで得られるメリットや混合の手順、注意点を詳しく解説しています。

混合できるクリアー塗料についても説明しますので、この記事を読めば、あなたもステイン塗料とクリアー塗料を混合することができるようになり、木材に対する塗装技術の向上を図れます。ぜひ、最後まで読んでみてください。

目次

1.ステイン塗料とは|木材に着色ができる!
2.ステイン塗料をクリアーに混合し吹き付けるメリット

 2-1:【木材の保護】
 2-2:【色が均一な仕上がりになる】
3.ステイン塗料に混合可能な代表的なクリアー塗料
 3-1:ラッカークリアー塗料
 3-2:1液ウレタンクリアー塗料
 3-3:2液ウレタンクリアー塗料
4.【混合手順】ステイン塗料とクリアー塗料の混合方法は?
5.ステイン塗料とクリアー塗料を混合する際の注意点
 5-1:全てのステイン塗料がクリアー塗料と混合できるわけではない
 5-2:使用するステイン塗料は水性、油性どちらに混合可能か確認する
 5-3:ステイン塗料とクリアー塗料を混合した後は必ずテストスプレーする
6.まとめ

ステイン塗料とは|木材に着色ができる!

まずは、ステイン塗料について説明していきます。

ステイン塗料は木材を着色するための塗料で、木材の内部に浸透していくため、木目や木材の質感を残したまま着色が可能な塗料です。

ゼストのキャンディーカラー・スティン塗料(全11色)

水性と油性があり、水性は塗料の希釈の際に水を用いるので、初心者でも取り扱いやすく、油性は水性と比べると、木材の深部にまで塗料が染み込んでくれるので、木材の防腐、防虫力が高いのが特徴です。

ステイン塗料は木材塗装に適しており、木材の質感や風合いを残したい方にはおすすめです。

ステイン塗料をクリアーに混合し吹き付けるメリット

ステイン塗料は、樹脂系のあるラッカ・ウレタン系のクリヤー塗料に混合して吹き付けることで、様々なメリットをもたらしてくれます。

【木材の保護】

スティン塗料をクリアー塗料と混合することで、着色と同時に木材の表面を保護できるのが大きなメリットです。木材の表面に塗膜が形成されるので、傷や汚れに強くなり、耐久力が向上します。

【色が均一な仕上がりになる】

ステイン塗料のみを塗装する時と比べて、色が均一になりやすく、クリアー塗料の特性の透明感ある仕上がりが可能になります。さらに、ブリード(にじみ)を起こしにくくなるので、ステイン塗料とクリアー塗料の混合にはメリットが多いです。

ステイン塗料に混合可能な代表的なクリアー塗料

出典:写真AC

ステイン塗料と混合できるクリアー塗料は主に3種類あり、それぞれ特性が違います。順番に特性を解説していきますので、どの塗料を使用するかは用途に応じて決めてください。

塗料の種類耐久性保護性能乾燥時間利便性
ラッカクリアー塗料
1液ウレタンクリアー塗料⚪︎⚪︎
2液ウレタンクリアー塗料✖️

ラッカークリアー塗料

1つ目の塗料は、ラッカークリアー塗料です。ラッカークリアー塗料は、乾燥が早く、作業時間の短縮を図れます。木材の表面に塗膜も形成できるので木材の保護もできますが、これから説明するウレタンクリアー塗料と比べると耐久力や耐候性は劣ります。

耐久力や耐候性は劣りますが、作業効率を重視したい方は検討の余地があるクリアー塗料です。

1液ウレタンクリアー塗料

2つ目の塗料は、1液ウレタンクリアー塗料です。1液ウレタンクリアーは、最初からクリアー塗料の中に硬化剤が含まれているので、使い勝手のいいクリアー塗料です。

ラッカークリアー塗料と比べても耐久性や耐候性に優れていますが、2液ウレタンクリアー塗料よりは劣ります。使い勝手と木材の保護を重視したいのであれば、1液ウレタンクリアー塗料を選択すると良いでしょう。

2液ウレタンクリアー塗料

3つ目の塗料は、2液ウレタンクリアー塗料です。2液ウレタンクリアー塗料は、塗料とは別に硬化剤を用意する必要があり、硬化剤とクリアー塗料を混合することで、塗料を硬化させて塗膜を形成します。

3つの塗料の中で1番耐久性や耐候性に優れており、屋外の塗装にも使用可能です。しかし、硬化剤を混合する工程が増えるため、塗装の難易度もあがってしまうのが欠点です。

塗装の難易度はあがってしまいますが、特に耐久性、耐候性を重視したい方は、2液ウレタンクリアー塗料の使用を検討してみてください。

【混合手順】ステイン塗料とクリアー塗料の混合方法は?

ステイン塗料とクリアー塗料の混合手順を説明していきます。この手順を参考にして、正確な塗料の作成を目指してください。

Step1:塗料の準備

ステイン塗料とクリアー塗料、必要に応じて希釈剤(水又はシンナー)を用意します。2液ウレタンクリアーを使用する場合は硬化剤も必要です。塗料は成分が均一になるように、予めよく混ぜておきましょう。

Step2:混合比を確認

ステイン塗料とクリアー塗料の混合比を確認します。混合比を間違えてしまうと仕上がりに影響がでますので、必ずメーカーごとの説明書で確認が必要です。

木製品の場合全体調合量の3%未満
ルアーや金属に塗装する場合全体調合量の50%未満
スティンを下地剤・フラット・クリアーなどに混合する場合

Step3:混合作業

計量カップなどを使用して正確な比率で塗料を混合します。クリアー塗料を必要に応じて希釈したら、ステイン塗料とクリアー塗料を混合し、塗料を完成させます。

2液ウレタンクリアーとステイン塗料を混合する場合は、先に2液ウレタンクリアーと硬化剤を混ぜておく必要がありますので注意してください。2液ウレタンクリアーと硬化剤にも混合比がありますので、説明書で確認しておきましょう。

Step4:テストスプレー

ステイン塗料とクリアー塗料の混合が完了したら、テストスプレーしてください。テストスプレーが必要な理由は後述します。

ステイン塗料とクリアー塗料を混合する際の注意点

ここまで、ステイン塗料とクリアー塗料のメリットや混合手順を解説してきましたが、注意点が3点あります。注意点も理解したうえで、ステインとクリアーの混合塗料を使用するか検討してみてください。

全てのステイン塗料がクリアー塗料と混合できるわけではない

まずは、全てのステイン塗料がクリアー塗料と混合可能なわけではないことについて説明していきます。

メーカーによって、ステイン塗料をクリアー塗料と混合できないタイプがあり、もしクリアー塗料と混合してしまうと成分が変わってしまい、ステイン塗料が使用できなくなる可能性があります。

同じメーカーの色違いのステイン塗料であれば、混合することが可能な塗料もありますが、成分の違う塗料を混合することを推奨していない場合もあるので、各メーカーの仕様書や説明書をよく読んでから塗装するようにしてください。

使用するステイン塗料は水性、油性どちらに混合可能か確認する

ステイン塗料やクリアー塗料には水性、油性に分類されるため、ステイン塗料が水性なら、クリアー塗料も水性にする必要があります。

もし、水性ステイン塗料と油性クリアー塗料を混合してしまうと、成分が分離してしまい、混合に失敗してしまう可能性が高いです。

ステイン塗料とクリアー塗料を混合する際は、必ず水性か油性かを確認するようにしましょう。

ステイン塗料とクリアー塗料を混合した後は必ずテストスプレーする

最後の注意点は、ステイン塗装とクリアー塗装を混合した後は、必ずテストスプレーするということです。

説明書通りに塗料を混合したとしても、その日の気温や湿度で塗料の状態が変わってしまいます。

テストスプレーをせずに、いきなり塗装を始めてしまうと、想像していた仕上がりとは違ったものになる可能性もありますし、耐久性や耐候性にも影響が出ます。

テストスプレーを実施できるように、不要な木材などを用意するか、目立たない部分でテストスプレーを実施するようにしましょう。

まとめ|

いかがでしたでしょうか?
ステイン塗料はクリアー塗料と混合させることで、木材の着色と保護を同時に行うことができ、それぞれの特性を活かせるようになります。

ゼストでは、ステイン塗料に混合できるクリアー塗料は以下の種類を販売しております。

ゼストのキャンディーカラー・スティン塗料(全11色)

ステイン塗料を混合せずに塗装する場合に比べて、工程が増えるので難易度も上がりますが、説明書や仕様書を確認して、正しい混合比で塗料を混ぜれば納得のいく仕上がりになるはずです。

テストスプレーも忘れずに実施して、理想的な木材塗装を目指してみてください。


ケイムラ塗料は、釣り道具のルアーを手軽にカスタマイズする方法として、釣り人に広く知れ渡っています。しかし、釣り経験の浅い方は、ケイムラ塗料の名前は知っていても、どんな塗料なのか分からない方もいらっしゃると思います。

「ケイムラ塗料の特徴は何?」「ケイムラ塗料の塗装方法を知りたい」

上記の悩みを解決するためにこの記事では、ケイムラ塗料の特徴やメリット、塗装方法を解説していきます。

この記事を読めば、ケイムラ塗料の特徴について知ることができ、塗装もできるようになります。ケイムラ塗料の購入を検討している方は、ぜひ読んでみてください。

目次

1.ケイムラ(ブラックライト発光)塗料とは?
2.ケイムラ塗料のメリット

 2-1:視認性の向上
 2-2:あらゆる環境で使用可能
 2-3:ルアーなど塗装物の保護
3.ケイムラ塗料と混合可能なクリアー塗料
 3-1:ラッカークリアー塗料
 3-2:1液ウレタンクリアー塗料
 3-3:2液ウレタンクリアー塗料
4.ケイムラ塗料の塗装手順
5.ケイムラ塗料は劣化すると発光が悪くなる
6.まとめ|

ケイムラ(ブラックライト発光)塗料とは?

ケイムラ塗料とは、紫外線やブラックライト(UVライト)を当てると蛍光色に発光する不思議な塗料で、暗いBARの壁に絵が描かれていたり、釣り道具のルアーなどに良く用いられます。

ルアーの場合、水中などの光が届かない所でも、紫外線さえ届けば発光するので、魚にルアーの位置を知らせることができます。

発光する色もブルーやグリーン・レッドなど数種類あるため、状況に応じて色の塗り分けが可能です。

ケイムラ塗料のメリット

ケイムラ塗料を塗装することで得られるメリットは複数あるのですが、主なメリットを3つ解説します。

視認性の向上

ケイムラ塗料は視認性を向上させるのに、非常に役に立ちます。

特に水中の深い所までルアーを沈めると、光はほとんど届かないため、通常のルアーでは魚が見つけにくくなってしまいます。

しかし、紫外線は水中でも届くので、ケイムラ塗料を塗ったルアーを利用すれば、光の届かない深い所までルアーを沈めても発光し、魚にアピールできる確率があがるため、魚が釣れる確率を高めてくれるのがメリットです。

あらゆる環境で使用可能

ケイムラ塗料は、屋外だけでなく川や海などでも使用可能で、気候も関係なく通年使用可能です。

紫外線さえあれば気候に影響を受けることなく発光してくれるので、季節に関係なく釣りをされる方にもおすすめな塗料です。

ルアーなど塗装物の保護

ケイムラ塗料は、ルアーを発光させる以外に塗装物の表面を守る役割もあります。

ケイムラ塗料は表面に塗膜を作りますので、ルアー本体を傷や汚れから守ったり、紫外線や塩水にさらされるのを防ぐため、ルアーを長持ちさせることが可能です。

さらに、後述するクリアー塗料と混合することで、塗膜の強度が増すため、長期間に渡って効果を持続させられるようになります。

ケイムラ塗料と混合可能なクリアー塗料

ケイムラ塗料を長持ちさせるためには、クリアー塗料と混合させることが不可欠です。

しかし、適切なクリアー塗料を混合させないと効果が薄くなってしまうので、代表的なクリアー塗料を3つ紹介します。必要に応じてクリアー塗料を使い分けてみてください。

ラッカークリアー塗料

ラッカークリアー塗料は、塗料が乾くのが早いため、作業効率性が向上します。ウレタンクリアー塗料に比べると、塗膜の耐久力は劣りますが、塗膜はしっかり形成してくれるので、ルアーを傷から守ってくれます。

ラッカークリアー塗料は、比較的取り扱いやすいので、初心者でも塗装しやすいのがメリットです。

1液ウレタンクリアー塗料

1液ウレタンクリアー塗料は、主剤と硬化剤が最初から混ざっているのが特徴です。

ラッカークリアー塗料よりも強固な塗膜を形成してくれるので、長期にわたってルアーを保護してくれます。

2液ウレタンクリアー塗料よりも塗料を作成する工程が少ないので、取り扱いやすいのもポイントです。

2液ウレタンクリアー塗料

2液ウレタンクリアー塗料は、自分で主剤と硬化剤を混合して塗料を作成します。3つの塗料の中で、取り扱いの難易度がもっとも高いですが、耐溶剤性・耐候性なども強く、1番強固な塗膜を形成し、紫外線や塩水からしっかり守ってくれます。

ケイムラ塗料の持続力を高めたいのであれば、2液ウレタンクリアーはもっともおすすめです。

ケイムラ塗料の塗装手順

ここからは、ケイムラ塗料の塗装手順を解説します。塗料の混合方法から、塗装まで説明しますので、参考にしてみて下さい。

ケイムラ塗料とクリアー塗料を混合する

塗装の前に、塗料を混ぜる工程から始めます。ケイムラ塗料、クリアー塗料、希釈剤を用意し、2液ウレタンクリアーを使用する場合は硬化剤も準備してください。

ケイムラ塗料は、1%~7%程度の割合でクリアー塗料に添加し使用します。

特に2液ウレタン塗料の場合は、希釈剤の他に硬化剤も混ぜる必要がある分、難易度があがりますので、説明書をよく読んで正確に希釈するようにしましょう。

刷毛又はエアブラシで塗装する

塗料を混ぜ終わりましたら、刷毛又はエアブラシで塗装します。

【刷毛塗りの場合】

刷毛で塗装する場合、塗り残しがないように塗っていきますが、ルアーは小さく、手で掴んで塗装しようとすると塗りづらいので工夫が必要です。
刷毛ムラにならないよう、刷毛を寝かせながら塗るのがコツです。

一つの方法として、ルアーのアイの部分をフォーセップで掴んで塗ると作業しやすくなります。

部分的に塗装したい場合、塗料を付けたくない場所にマスキングテープを貼れば、部分的に塗装可能なので必要に応じてマスキングテープを使用してください。

【エアブラシで塗装する場合】

エアブラシで塗装する時は、吹きムラが発生しないように数回に分けて塗料を吹き付けていきます。

ルアーを置いて塗装する場合は、片側を塗装した後、塗料が乾燥するまで待ち、ルアーをひっくり返してもう片方を塗装します。

もしルアーを吊るせる場所があれば、吊るして作業すればいっぺんに塗装できるのでおすすめです。

刷毛と同様に、塗装したくない部分があれば、マスキングテープを予め貼っておきましょう。

ケイムラ塗料は劣化すると発光が悪くなる

ケイムラ塗料は、紫外線で蛍光色を発光しますが、その効果は永久ではありません。

紫外線で発光すると同時に、紫外線によって劣化したり、塩水によって発光効力が徐々に低下していきます。

使用する塗料によって効果が持続する期間は違うため、定期的にしっかり発光しているか確認した方がいいでしょう。

確認する方法は簡単で、部屋を暗くしてUVライトでルアーを照らして発光するか確認します。

UVライトで照らしても発光が鈍くなっているようであれば、ケイムラ塗料が劣化している証拠ですので、再塗装を実施しましょう。

まとめ|

いかがでしたでしょうか?
ケイムラ塗料は、紫外線で発光する特性を持っており、暗い水中に魚釣り用のルアーを沈めても視認性が向上しますので、魚がルアーを見つけやすくなります。

ケイムラ塗料を使用する際に、クリアー塗料と混ぜて塗装しますが、

上記3つの塗料の中から自分にあった塗料を使用してください。

ケイムラ塗料の発光力は永久ではありませんので、UVライトで発光力を定期的にチェックしましょう。ぜひ一度、ルアーにケイムラ塗料を塗装して、釣りを楽しんでみてください。

詳しい使い方、塗り方に関してはHP ケイムラ塗料ページを一読ください。
その他不明な点はおもしろ塗装工房までお問い合わせください。


木材の表面へのコーティングは美観の向上や、耐久性の向上に非常に役に立ちますが、
「何を使えば木材の保護が出来るか分からない」
「そもそもどんな塗料があるのか分からない」

といったように、初心者の方は何を選ぶのが最適なのか分からない方も多いと思います。

この記事では、コーティングの重要性や塗料種類、木材表面の加工方法について解説します。この記事を読めば、あなたにとっての最適な木材とコーティング用の塗料の重要性や種類、状況に合わせた塗料の選び方が分かるようになりますので、ぜひ読んでみてください。

目次

1.木材の表面のコーティングの重要性とは?
 理由1:木材表面を保護できる
 理由2:美観が向上する
 理由3:防腐、防虫などの機能の追加
2.木材の表面をコーティングする前にすること
3.木材表面のコーティングする塗料は水性と油性がある!

4.木目を出したい場合は、浸透タイプの塗料がおすすめ!
 4-1:浸透タイプ
 4-2:造膜タイプ
5.木材表面のコーティングにおすすめ塗料をご紹介
 5-1:ステイン・キャンディーカラー
 5-2:水性・油性ニス
 5-3:ワックス
6.まとめ

木材の表面のコーティングの重要性とは?

木材表面のコーティングとは、木材の表面に専用の塗料を塗布することで見た目を向上させるために使用されます。

また、見た目を美しく仕上げるだけでなく、その他にも重要な意味があります。コーティングが必要な理由について、以下で詳しく解説していきます。

理由1:木材表面を保護できる

木材の表面をコーティングすることで、汚れや油、水分、傷などから木材を保護することができます。木材には、様々な要因で傷や汚れが付着することがあるためコーティング無しではすぐに痛んでしまいます。コーティングを施すことで、それらから守れるようになり、耐用年数を長くすることができます。

理由2:美観が向上する

コーティングすることで、木材をより魅力的にみせることが可能になります。

コーティングする塗料の種類によって木材の魅せ方は変わります。木目を生かす塗装を施すことで高級感を表現できたり、木目を強調することによって深みを与えたりと、より木材の個性を最大限引きだすことができます。

また、ツヤをだせる塗料を選択することで、高級無垢テーブルや高級スピーカー、エレキギターなど高級感を演出できるようになるのもメリットです。

理由3:防腐、防虫などの機能の追加

元々木材にはなかった防腐、防虫、防塵などの機能を追加して、木材を長持ちさせる効果もあります。

塗装していない木材だと、管理に手間がかかりますが、塗料によって機能を追加することでメンテナンスが非常に楽になるでしょう。

木材の表面をコーティングする前にすること

木材の表面にコーティングを行う前には、木材表面を平滑に仕上げる加工が必要となります。
表面の加工することで、木目の温もりや肌触り、見栄えが大きく異なるのとても重要な作業です。

木材表面の加工方法には、様々な種類があり、加工方法が違うと外観の見た目が大きく変わるので、重要な選択項目の一つです。

ここからは代表的な加工方法を紹介していきますので、参考にしてみてください。

①プレーナー(モルダー)仕上げ

プレーナー仕上げとは、素材のままだと表面がざらついた木材をプレーナー(モルダー)と呼ばれる機械で表面を平滑に整えます。木材の形状を整えて塗装をしやすくしたり、接着効果を高めたりする一般的な加工方法です。

木材を切り出した後に、販売用として整えるために使用されます。木材そのもの素材感を楽しみたい方やワイルドさを出したい方にはおすすめです。

②サンダー仕上げ

サンダー仕上げは、プレーナー仕上げの後にサンドペーパーで木材の表面を削り、表面のムラやプレーナーの刃跡など凹凸を無くす仕上げ方法です。プレーナー仕上げよりも肌触りが良く、フローリング用に用いられたりします。

③超仕上げ(超かんな仕上げ)

超仕上げは、大工道具の「かんな」を使用して木材の表面を鏡面仕上げにする方法です。見た目にこたくがあり、美しい仕上がりになる人気の仕上げ方法です。

④うずくり加工

木材の表面の柔らかい部分を磨いて凹ませることで、硬い部分を浮き上がらせる方法です。

テーブルや桐たんすなどによく用いられますが、平滑な木材に比べて、より木を強調した見た目になるので、存在感を出したいときにおすすめな加工方法になります。

⑤なぐり加工

大工道具の「ちょうな」で加工する方法で、古くから日本にある技術です。ランダムで凹凸を作ることで、独特の風合いになり、和風の住宅によく用いられます。

木材表面のコーティングする塗料は水性と油性がある!

ここからは、木材のコーティングに必要な塗料について解説していきます。

塗料には油性と水性があり、それぞれ特性が違います。それぞれの特性を理解して、自分にあったタイプを選択してみてください。

油性タイプの塗料

油性は、希釈する際に溶剤(シンナー)を使用しますので、刺激臭が強いので、作業の際は換気が必要で、水性に比べると取り扱いが難しいです。
しかし完全乾燥してしまえば臭いもなくなるので、家具塗装としてよく用いられる塗料です。

耐久性が高く、防水性にも優れているので屋外でも使用しやすく、光沢もでるので高級感を演出できるメリットもあります。

水性タイプの塗料

塗料の希釈に水を使用するので、臭いの発生が少なく、扱いやすいのが特徴です。

ただし、油性ほど耐久力はなく、光沢も油性に比べると劣るので、扱いやすさを重視したい初心者におすすめの塗料です。

木目を出したい場合は、浸透タイプの塗料がおすすめ!

先ほど油性と水性について解説しましたが、それとは別に木材に塗料が浸透する「浸透タイプ」と、木材の表面に膜を作る「造膜タイプ」があります。

どちらを選択するかによって、仕上がりや耐久力に差が出ますので以下で具体的に解説していきます。

浸透(木目を生かす)タイプ

浸透タイプは、塗料が木材に浸透し、木の質感を損なうことなく着色が可能な塗料です。もちろん、防腐や防虫効果もありますので、コーティングとしての役割も十分に果たしてくれます。

木材の表面に塗膜は作らず薄く仕上げることによってもともと持っている木の質感を生かすこともできるし、その逆の塗膜を厚くすることによって高級感を出すことも可能です。傷や汚れが付きやすくなってしまいます。木の質感を残したい方にはおすすめですが、塗装後の木材は傷が付きやすく、少しデリケートなので注意が必要です。

造膜(塗りつぶし)タイプ

造膜タイプは、木材の表面に塗膜を作り、木材をコーティングしてくれます。

塗膜は紫外線から木材を守ったり、傷を付きづらくするので、耐久力は向上しますが、木目が見えづらくなり、木材の質感は失われてしまいます。

木の質感よりも、木材を長く使用することを重視する方は、造膜タイプの塗料がおすすめです。
また木の素材が木目の出ない木質や、MDF材などに適した塗装方法といえるでしょう。

木材表面のコーティングにおすすめ塗料をご紹介!

木材に使用できる塗料の種類について説明します。

よく使用される塗料を紹介していきますので、この章を読んで参考に自分にあったものを見つけてみてください。

ステイン・キャンディーカラー

キャンティーカラー・ステイン塗料

ステインは、浸透タイプの塗料で、木材の木目や質感を残しながら着色が可能です。

ステインにも水性と油性があり、水性は油性に比べると安全性が高いので取り扱いがしやすいです。

対する油性は、水性に比べて木材の深部までよく染み込むため、木材の保護力が水性よりも高く、木材本来の特性を生かしつつ着色もしたい方に、ステインはおすすめの塗料です。

ゼストでは、食品衛生法で認可された水性ステイン塗料も販売しており、木製のサラダボウルやスプーンなどにも使用することができます。

水性・油性ニス

ニスは造膜タイプで、木材を傷や紫外線から守ることを重視したい方におすすめです。

水性ニスは安全性が高いため、家具などの屋内で使用する木材に使用されることが多いですが、油性ニスに比べると塗膜の耐久力が劣ります。

他の特徴として、ニスは光沢があるものが多く、高級感を演出できる反面、木の質感が損なわれやすいです。しかし光沢に関しては、つや消しのニスも販売されているので、お好みにあわせて光沢を調整することが可能です。

ワックス

ワックスは木材に少しだけ浸透しつつ、表面に薄い塗膜を作る造膜タイプです。一般的に蜜蝋や植物性ワックスなどが使われています。より自然に近いことや、扱いが楽という事もあり良く好まれて使用されています。また薄い塗膜なので、木材を傷や汚れから守る保護力は低めですが、木材本来の風合いは残すことができます。

着色が可能なワックスもありますが、着色後の木材に衣服などが擦れると塗料が移る可能性もあるのでテーブルやフローリング、壁材などには使用することができません。

ワックスは塗る頻度が他の塗料に比べると多くなる傾向があるため、メンテナンスに手間がかかるのがデメリットですが、木材の風合いを残しつつ、木材の保護もしたい方に、ワックスはおすすめです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回、木材表面のコーティングの重要性や塗料種類、木材表面の加工方法について解説してきました。

木材表目の木目や質感を残したいのであればステイン、木材の保護を重視する場合はニス、木材の風合いを残しつつ保護もしたい方はワックス、などのコーティング方法がおすすめです。

また、木材表面にコーティングを行う前には、表面の仕上げ加工が必要となりますが、その加工方法一つでも風合いや色味なども変わってきます。

この記事を参考に、どのような仕上がりにしたいのか自分の中で順位を付けて、納得のいく選択をできるように検討してみてください。

おもしろ塗装工房では塗装にまつわる疑問や質問、塗装方法など24時間メールにて受け付けています。お気軽にお問い合わせください。


愛車の塗装が劣化してきたと感じたことはありませんか?新車購入から数年が経ち、当初の鮮やかな色が徐々に色褪せ、傷ついているのに気づくことはよくあります。

特に大切にしている車であれば、できるだけ元の美しさを取り戻したいと思うのは自然なことです。

この記事では、車の塗装劣化の原因とその復活方法、さらに劣化を防ぐための予防策について詳しく解説していきます。

目次

1.車の塗装劣化を復活には原因を知ろう!
 原因①:紫外線による影響
 原因②:水アカの放置
 原因③:鉄粉の付着
 原因④:花粉の付着
 原因⑤:鳥のフンの付着
2.【方法】車の塗装の劣化を復活させるためには?
 方法1:コンパウンドを使った補修
 方法2:カーワックスを使った補修
 方法3:プロに依頼する
3.車の塗装劣化を防ぐ予防策はあるの?
 3-1:こまめに洗車をする
 3-2:屋内駐車やボディカバーで紫外線を防止する
 3-3:ボディーコーディングを行う
4.塗装が劣化しやすい車ってあるの?
 4-1:色褪せしやすい色
 4-2:色褪せしにくい色
5.まとめ

車の塗装劣化を復活には原因を知ろう!

車の塗装劣化には紫外線、水アカ、鉄粉、花粉、鳥のフンなど、さまざまな原因があります。

それぞれの要因がどのように影響を与えるのかを理解することで、適切な対策を講じることができます。

原因①:紫外線による影響

紫外線は車の塗装劣化の主な原因の一つです。特に夏場の日差しは強く、長時間紫外線にさらされると塗装が劣化しやすくなります。

紫外線は塗装の色素を分解し、色褪せや退色を引き起こします。これにより、車全体がくすんだ印象になり、新車の輝きを失うことになります。

さらに、紫外線は塗装の上にあるクリアコート層をも劣化させ、表面の艶や光沢を失わせます。

特に、黒や赤などの濃い色の車は紫外線の影響を受けやすく、色褪せが顕著に現れることが多いです。そのため、日差しの強い地域や季節には、車の塗装を守るための対策が必要です。

原因②:水アカの放置

水アカは、雨水や洗車後の水滴が蒸発して残る汚れのことを指します。これを放置すると、酸化や化学反応を引き起こし、塗装の表面を傷つける原因となります。

特に、硬水の地域ではミネラル成分が多く含まれ、これが乾燥して水アカとして残りやすいです。水アカが長期間放置されると、塗装の下層まで浸透し、表面に白っぽい斑点やシミが形成されることがあります。

これらのシミは洗車だけでは簡単に落とすことができず、研磨や特別な洗浄剤を使う必要があります。そのため、定期的な洗車と早期の水アカ除去が重要です。

原因③:鉄粉の付着

道路上の鉄粉やブレーキダストは、車の塗装にとって非常に有害です。これらの微細な金属粒子は塗装表面に付着し、酸化してサビを引き起こすことがあります。

特に都市部や工業地帯を走行する車は鉄粉の影響を受けやすいです。鉄粉は肉眼では見えにくいですが、塗装表面を触るとざらつきが感じられることがあります。

これを放置すると、鉄粉が塗装内部に浸透し、塗装面が劣化し、光沢が失われます。定期的な粘土バーや鉄粉除去剤を使用して鉄粉を除去することで、塗装の寿命を延ばすことができます。

原因④:花粉の付着

春先には花粉が大量に飛散しますが、この花粉が車の塗装に付着すると、放置することで塗装を傷める原因となります。花粉には植物由来のタンニン酸などが含まれており、これが塗装と化学反応を起こすことでシミや色褪せを引き起こします。

特に、湿気が多い時期や雨が降った後に花粉が塗装に残ると、これが塗装表面に強固に付着し、通常の洗車では簡単に落ちなくなることがあります。

さらに、花粉が乾燥すると、塗装表面に微細な傷をつけることもあるため、定期的な洗車と花粉除去が重要です。

原因⑤:鳥のフンの付着

鳥のフンには強い酸性成分が含まれており、これが塗装に付着すると短時間で塗装を侵食してしまいます。特に夏場の高温時には、鳥のフンが急速に乾燥し、その酸性成分が強力に作用するため、早急に除去する必要があります。

放置すると、塗装の表面に深いダメージを与え、最悪の場合、再塗装が必要になることもあります。鳥のフンは車にとって非常に有害なため、見つけたらすぐに中性洗剤や水を使って洗い流すことが重要です。

【方法】車の塗装の劣化を復活させるためには?

車の塗装劣化を復活させるためには、いくつかの方法があります。それぞれの方法について、手軽にできるものからプロに依頼するものまで、いくつか紹介していきます。

方法1:コンパウンドを使った補修

コンパウンドは、塗装表面の細かい傷や色褪せを取り除くために使用される研磨剤です。市販のコンパウンドを使って、劣化した部分を研磨することで、塗装の光沢をある程度復活させることができます。

使用方法としては、まず車をしっかり洗車し、汚れや鉄粉を除去します。その後、適量のコンパウンドを布やスポンジに取り、円を描くようにして優しく磨きます。すり傷が広範囲の時は電動ポリッシャーなどを使って仕上げると早く綺麗に仕上がります。仕上げに綺麗な布(ウエス)で拭き取ることで、光沢を取り戻すことができます。

方法2:カーワックスを使った補修

カーワックスは、塗装表面を保護し、光沢を出すためのアイテムです。定期的にワックスがけを行うことで、塗装の色褪せや小さな傷を目立たなくすることができます。ワックスの種類には、液体ワックスや固形ワックスなどがあります。

使用方法としては、まず車を洗車し、乾燥させます。次に、ワックスを適量取り、専用のアプリケーターや布で薄く均一に塗り広げます。乾燥後、柔らかい布で磨き上げることで、美しい光沢を得ることができます。

方法3:プロに依頼する

自分での補修が難しい場合や、より本格的な仕上がりを求める場合は、プロの業者に依頼することをお勧めします。プロの業者は、専用の機材や技術を持っており、塗装の再生や補修を高いクオリティで行ってくれます。

具体的には、クリアコートの再塗装や、深い傷の修復、全体のポリッシュなど、専門的な処置を施してもらえます。費用は掛かりますが、確実な効果を得られるため、大切な愛車を元の美しさに戻したい方には最適な選択です。

車の塗装劣化を防ぐ予防策はあるの?

車の塗装劣化を防ぐためには、日々のケアが重要です。ここでは、具体的な防止策について解説します。

こまめに洗車をする

定期的な洗車は、塗装劣化を防ぐための基本です。特に雨や雪の後は、速やかに洗車を行い、塗装表面の汚れや酸性物質を取り除くことが大切です。

また、洗車時には高圧洗浄機を使うと、細かな汚れや鉄粉を効果的に除去することができます。洗車後は、しっかりと乾燥させ、必要に応じてワックスがけを行うと良いでしょう。

洗車の際には、専用のカーシャンプーを使用することで、塗装表面を傷つけずに洗浄できます。また、冬季には道路の凍結防止剤が車体に付着しやすいため、特に注意が必要です。

これらの物質が長期間塗装に付着すると、塗装面にダメージを与える可能性があるため、こまめな洗車を心がけましょう。

屋内駐車やボディーカバーで紫外線を防止する

紫外線対策として、屋内駐車場を利用するか、ボディーカバーを使用することをおすすめします。特に長時間の駐車や、夏場の強い日差しを避けるために、これらの対策を講じることで、塗装の劣化を大幅に遅らせることができます。

ボディーカバーは、紫外線カット効果のあるものを選ぶとより効果的です。また、車のウィンドウに紫外線カットフィルムを貼ることで、内部の温度上昇を防ぎ、塗装の劣化をさらに防ぐことができます。

特に、野外での駐車が多い場合は、これらの対策を徹底することで、塗装の寿命を延ばすことができます。

ボディーコーティングを行う

ボディーコーティングは、塗装表面に保護層を形成し、外部のダメージから守る効果があります。ガラスコーティングやセラミックコーティングなど、さまざまな種類があり、それぞれの特性に応じて選ぶことができます。

コーティングを行うことで、光沢を維持しながら、汚れや傷を防ぐことができます。コーティングの持続期間は製品によりますが、定期的なメンテナンスを行うことで、効果を長持ちさせることができます。

さらに、コーティングを行うことで、洗車時の汚れ落ちが良くなり、日々のメンテナンスが楽になるというメリットもあります。特に新車購入時にコーティングを行うことで、長期間にわたり美しい状態を保つことが可能です。

塗装が劣化しやすい車ってあるの?

車の塗装劣化には、使用環境や管理方法だけでなく、色によっても影響があります。ここでは、色褪せしやすい色としにくい色について解説します。

色褪せしやすい色赤や青、黄色などの鮮やかな色
色褪せしにくい色白、銀、黒などの色

色褪せしやすい色

一般的に、赤や青、黄色といった鮮やかな色は、紫外線の影響を受けやすく、色褪せしやすい傾向があります。これらの色は、色素が強いため、紫外線による分解が早く進むためです。

また、これらの色は傷や汚れも目立ちやすいため、特に注意が必要です。定期的なワックスがけやボディーコーティングを行うことで、色褪せを防ぐことが重要です。

色褪せしにくい色

逆に、白や銀、黒といった色は、比較的色褪せしにくいと言われています。これらの色は、紫外線の影響を受けにくく、色素の分解も遅いため、長期間にわたって美しい状態を維持しやすいです。

ただし、白や銀は汚れが目立ちやすいため、こまめな洗車が必要です。一方、黒は細かな傷が目立ちやすいので、傷対策をしっかり行うことが求められます。

まとめ

車の塗装劣化は、紫外線、水アカ、鉄粉、花粉、鳥のフンなど、さまざまな要因によって引き起こされます。しかし、適切な対策を講じることで、劣化を防ぎ、復活させることが可能です。

まず、コンパウンドやカーワックスを使用した補修方法を試し、それでも改善しない場合はプロに依頼することを検討しましょう。

また、定期的な洗車や紫外線対策、ボディーコーティングを行うことで、塗装の劣化を防ぐことができます。特に、色褪せしやすい鮮やかな色の車は、こまめなメンテナンスが重要です。

愛車を長く美しい状態で保つために、日々のケアとメンテナンスを怠らないようにしましょう。この記事の内容の対策を実際に行うことで、愛車の輝きを取り戻し、維持することができるでしょう。


塗装方法の1つに、スプレーガンを使用する方法がありますが、原液のままでは塗料の粘度が高すぎるため、作業前に塗料を薄める必要があります。一口に塗料を薄めると言っても、塗料の種類は豊富にあり、種類ごとに塗料の薄める量も様々です。

そのため、塗料の適正な粘度にするための方法が分からずに、戸惑う方も多くいらっしゃるかと思います。

「塗料はどのくらい薄めればいいの?」
「何を使って塗料を薄めればいいのか分からない」

このような悩みを解消するためにこの記事では、塗料を適切な粘度にする方法や、希釈率の目安を紹介します。なぜ、塗料を薄めないといけないのかも併せて説明しますので、塗料についてより理解を深められると思います。

目次

1.塗料の粘度が不適切だとどうなるの?
 1-1:キレイな仕上がりにならない
 1-2:塗料が早期劣化し対象物を保護できなくなる
2.【参考値】塗料の粘度と希釈率の最適値は?
 2-1:塗料の粘度と希釈率一覧表
3.塗料を薄めるときは適切な薄め液を使用する
4.気温や液温によって粘度と希釈率は変化する
5.まとめ

塗料の粘度が不適切だとどうなるの?

出典:plxabay

最初に、塗料を適切な粘度にしなければならない理由について説明します。塗装は対象物をキレイにするだけでなく、水分や汚れから守る重要な役割があります。

適切な粘度にする理由が分からないまま作業しても、正しい薄め方ができないので、塗装失敗のリスクが高まるでしょう。

キレイな仕上がりにならない

冒頭でも少し触れましたが、原液のままでは塗料の粘度が高すぎるので、薄める必要があります。塗料の粘度が高いまま塗装してしまうと、塗料が広がりにくくなるので、ゆず肌サメ肌などのムラが発生する可能性が高まります。

また、塗料の粘度が高すぎることがスプレーガンが詰まってしまうったり、塗料の粘度が低すぎると塗膜厚が薄くなったり、塗料が垂れてしまう原因になります。

塗料が早期劣化し対象物を保護できなくなる

塗料には耐用年数があり、塗料を適正な粘度に希釈しないと耐用年数よりも早期劣化してしまう可能性があります。

塗料の粘度が高すぎる場合は、塗料の伸びが悪くなるため気泡が発生しやすくなります。その結果、塗装対象物とのすき間ができてしまい密着力が無くなり早期劣化してしまいます。

反対に、塗料の粘度が低すぎて、塗料本来の性能が失われてしまうため、早期劣化が発生します。

塗料が早期劣化してしまうと、塗装対象物を守る役割を果たせなくなってしまうので、塗料を適切な粘度にする必要があります。

【参考値】塗料の粘度と希釈率の最適値は?

出典:写真AC

塗料の粘度や希釈率は、各塗料によって様々です。分かりやすいように、各塗料の粘度と希釈率の参考値を表にまとめましたので、ご覧ください。

粘度を表す単位として、mpa・s(ミリパスカル秒)がよく使用され、1mpa・sは水の粘度と同程度です。水の粘度を基準にすると、他の塗料の粘度と比較しやすくなるので、参考に覚えておいてください。

塗料の粘度と希釈率一覧表


塗料
原液塗料の粘度(mpa・s)希釈率使用する薄め液
1液ウレタン塗料40~50mpa・s20~50%塗料シンナー
2液ウレタン塗料40~50mpa・s20~70%ウレタンシンナー
ラッカー塗料600~800mpa・s20~50%ラッカーシンナー

※気温20℃の場合の参考値です。気温によって粘度や希釈率は変化します。
※塗料を製造しているメーカーによって粘度や希釈率に差がありますので、説明書をよく読んでから希釈してください。
※2液ウレタン塗料は薄め液を使用する前に、先に硬化剤を混ぜ合わせてください。

ウレタン塗料は、水と比べると40〜50倍の粘度で、この数値はサラダ油と同じくらいの粘度ですが、ラッカー塗料は水と比べると60~80倍の粘度で、とんかつソースと同等ぐらいになります。

ウレタン塗料よりラッカー塗料の粘度は高く、スプレーガンで塗装できる粘度まで下げるには、たくさん薄める必要がありますので、希釈率が高く(薄め液の量が多く)なります。

塗料を薄めるときは適切な薄め液を使用する

出典:写真AC

塗料を薄めるときは、塗料に応じた薄め液を使用しなければなりません。
薄め液には、塗料シンナーやウレタンシンナー、ラッカーシンナーといったものがあります。

塗料使用する薄め液
1液ウレタン塗料塗料シンナー
2液ウレタン塗料ウレタンシンナー
ラッカー塗料ラッカーシンナー
水性塗料

薄め液として使用するシンナーはそれぞれ成分が違うので、誤った薄め液で希釈すると、塗料が上手く乾燥せずに硬化不良を起こす可能性がありますので注意してください。

また、塗料の成分が分離して色が濁ってしまったり、色が変わってしまったりする恐れがあるので、説明書をよく読んで、誤った薄め液を使用しないようにしましょう。

気温や液温によって粘度と希釈率が変化する

出典:写真AC

塗料を希釈するにあたって、その日の気温を把握することも重要です。

塗料の粘度は、気温によって変化しますが、薄め液の量も気温にあわせて変更しなければなりませんので、各塗料の希釈率に幅が設けられています。

例えば、
気温が低ければ塗料の粘度が高くなるので、希釈率を高く(薄め液の量を多く)する必要があります。逆に、気温が高ければ希釈率を低く(うすめ液を少なく)しなければなりません。

作業前にその日の気候をよく確認して、薄め液の量を調整しましょう。
また、薄め液にも乾燥を早くする促進剤や乾燥を遅くするリターダーなど混ざっている薄め液を使い
夏用・冬用など使い分けするのが一般的です。
たかが薄め液、されど薄め液です。薄め液の希釈や使い分けによって仕上がりが大きく左右されることがありますので、しっかりと理解しておくが重要です。
おもしろ塗装工房では薄め液について使い分けなど説明してるページがございます。
参考にしてみるとよいでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
この記事では、塗料を適切な粘度にする方法や、希釈率の目安を紹介してきました。

スプレーガンで塗装するときは、塗料と薄め液を用意しますが、スプレーガンの口径などによって希釈率を変えたりしていきます、塗料にあった薄め液を選択しましょう。

そして、もう一つ重要なのが気温です。作業予定日の気候をあらかじめ確認して、具体的な希釈率を事前に把握しておくことをおすすめします。

塗料を薄める作業がスムーズになりますし、失敗のリスクも少なくなります。塗料を正しい粘度まで希釈できるように、事前準備を入念にして、キレイな塗装を目指しましょう。

おもしろ塗装工房では、塗料メーカーでは教えてくれない塗料に合った希釈率やスプレーガンやエアブラシの種類別混合比などを商品購入時、取り説を同封しています。
取り説を参考にしていただき、ワンランク上の塗装ライフをお楽しみください。


自動車のボディーやバイクのタンクなどをDIY塗装を行った際に、仕上げとして耐ガソリン性に優れたウレタンクリア塗料を使用するのが一般的です。

光沢感や美しさを出す手段としてウレタンクリアは重要な役目を果たしますが、塗装に慣れていない初心者の方は、部分的に薄くなってしまったり、思ったよりも重ね塗りが足りなかったなどウレタンクリアを重ね塗りしたい場面があるかと思います。

しかし、ネット上では「ウレタンクリアの重ね塗りは出来る」といったよう検索が多く、追加で塗装したい場合でも重ね塗りが可能なのか疑問が浮かんでくることでしょう。

この記事では、ウレタンクリアの重ね塗りに関して、リスクとメカニズムを解説します。
ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.ウレタンクリア硬化後に重ね塗りは可能か?
 リスクはあるが、ウレタンクリア塗装の重ね塗りは可能
 中途半端な乾燥状態では、失敗しやすく注意が必要です
2.ウレタンクリア硬化後の重ね塗りがNGと言われる理由は?
 下地のプラサフまで溶かしてしまう
 ガラスの上から塗装しているのと同じ
3.【自己責任】完全硬化後のウレタンクリアに重ね塗りする手順
4.ワンポイントアドバイス|ゆず肌や白濁の場合は磨き直してから塗る
5.まとめ

ウレタンクリア硬化後に重ね塗りは可能か?

出典:写真AC

ウレタンクリア塗料の注意書きには、「ウレタンクリアの完全硬化後は、ウレタンクリアの重ね塗りは出来ません。」などと記載されています。しかし、本当にウレタンクリアの完全硬化後は重ね塗りは不可能なのでしょうか?。詳しく解説していきます。

リスクはあるが、ウレタンクリア塗装の重ね塗りは可能

非推奨ではありますが、完全硬化後にウレタンクリア塗装の重ね塗りは可能です。確かに、塗料の縮みや溶剤が浸透することで亀裂の要因となる可能性がございます。そのため、あくまでも自己責任での再塗装になります。

ただし、重ね塗りを行う場合には、塗料が剥離してしまう可能性があるため#1000番〜#2000番程度の耐水ペーパーで、表面を平らに足付を行い、ウレタンクリアー塗料を重ね吹きしましょう。

中途半端な乾燥状態では、失敗しやすく注意が必要です

完全硬化後ならウレタンクリアの重ね塗りは可能と説明しましたが、中途半端な乾燥状態の場合は、ウレタンクリアの重ね塗りをしてしまうと、塗装面にクリアー感(吹き肌)が損なわれたりする可能性が高くなります。

もし、ウレタンクリアの重ね塗りが必要な場合は、慌ててず十分な乾燥時間を設けてから作業するようにしてください。ウレタンクリアの完全硬化目安は、メーカーによりますが、だいたい3日~1週間位です。

ウレタンクリア硬化後の重ね塗りがNGと言われる理由は?

出典:写真AC

次に、なぜ「メーカーは完全硬化後にウレタンクリアの重ね塗りはしてはいけない」と言うのでしょうか。その理由について解説していきます。

下地のプラサフまで溶かしてしまう

完全硬化・乾燥したウレタンクリアー層は、塗料の溶剤(シンナー)に溶けませんが、溶剤を浸透させます。下層のカラー塗装やプラサフは溶剤に溶ける膨張するため、ウレタンクリアー層との境目に亀裂は発生してしまいます。塗装全体に悪影響を及ぼす可能性があります。

ガラスの上から塗装しているのと同じ

ウレタン塗料が完全乾燥した場合、塗膜は固くなりガラスの様に固くなります。この状態でウレタンクリアの重ね塗りを行うとガラスの上から塗装するのと同じであり、塗料の密着性が悪くなりその部分からぱりぱり塗膜が剥がれてくる可能性が高くなります。

【自己責任】完全硬化後のウレタンクリアに重ね塗りする手順

出典:写真AC

完全硬化後のウレタンクリアの重ね塗りのリスクを説明しましたが、リスクを受け入れて塗装に挑戦する方もいらっしゃると思います。

ここからはウレタンクリアが完全硬化したあとに、ウレタンクリアを重ね塗りする場合の手順をご紹介します。手順は紹介しますが、実際に作業する場合は自己責任でお願いいたします。

手順1:再度、足付け・脱脂を行う

まずは、足付け作業です。1000番~2000番くらいのサンドペーパーで完全乾燥したウレタンクリアを磨きます。全体が白ぐ濁る程度まで足付けしましょう。

足付け作業で、重ね塗りするウレタンクリアを密着しやすくしましょう。足付け後はしっかり脱脂し、ウレタンクリアの吹き付けに移ります。

手順2:同一のウレタンクリア塗料を吹き付ける

重ね塗りに使用するウレタンクリアは、最初に吹き付けたものと同じものにしましょう。同じメーカー同じ塗料の方が、塗料の成分が一緒のため、重ね塗りが成功しやすいです。

すでに一度、ウレタンクリアで塗装していると思うので、説明は不要かもしれませんが、1回目は捨て吹きで、2回目は薄く吹き付け、3回目で厚く吹き付けます。

数回にわたってウレタンクリアを吹き付けますが、1回目から2回目を吹き付けるまでの乾燥時間があります。メーカーの説明書をよく読み、乾燥時間を守って作業してください。

ワンポイントアドバイス|ゆず肌や白濁の場合は磨き直してから塗る

出典:写真AC

完全硬化後のウレタンクリアへの重ね塗りについて説明しましたが、注意点があります。

最初にウレタンクリアを塗装した際に、「ゆず肌」・「液だれ」・「白濁」が発生した部分があった場合、その部分が無くなるまでしっかりサンドペーパーで磨きましょう。

もし、ゆず肌、液だれ、白濁した部分をそのままにして、ウレタンクリアを重ね塗りしてしまうと、失敗した部分がそのまま残ります。あとから修正しようとしても、塗膜が厚くなってしまうためサンドペーパーで磨くのに膨大な時間がかかってしまい大変です。

ウレタンクリアを重ね塗りする前に、しっかり修正しておくことをおすすめします。

まとめ

完全硬化後のウレタンクリアの上から、ウレタンクリアの重ね塗りは可能です。しかし、メーカーは完全硬化後のウレタンクリアの重ね塗りを推奨していません。最初に作業したウレタンクリアの塗装状態や、重ね塗りするリスクを考慮して、実際に作業するのか判断してみてください。

おもしろ塗装工房では重ね塗りや塗装方法のアドバイスをしていますので、お気軽にお問合せください。


ウレタンクリアは、耐ガソリン性がよくカラー塗装の保護や、見た目の美しさを向上させるために重要な塗装です。しかし、通常のラッカースプレーなどと異なり、専門的な用途が多く、どのような種類のウレタンクリアを選ぶべきか、何を基準に選べば良いのかわからないのが現状です。

インターネットで検索すれば、様々な2液ウレタンクリアが出てき、手軽に使えるスプレー缶タイプが真っ先に候補にあがりますが、実際のところは求めるツヤや、凹凸がひどく透明感が出ないのが現状です。

この記事では、2液ウレタンクリアーとは何なのかを説明し、選び方のポイントもご紹介します。メリット、デメリットも解説するので、最終的に何を基準に選べばいいのか分かるようになります。ぜひ、最後まで読んで参考にしてみてください。

目次

1.そもそも、2液混合型のウレタンクリア塗料とは?
2.2液混合型のウレタンクリア塗料の種類は?

 【強溶剤タイプ】〜耐久性が高いのが特徴〜
 【弱溶剤タイプ】〜密着度が高いのが特徴〜
 【水性タイプ】〜DIYでも使いやすい塗料〜
3.2液混合型ウレタンクリア塗料の選び方のポイント
 Point1:強溶剤、弱溶剤、水性で選ぶ
 Point2:2液混合型ウレタンクリア塗料の吹き付けタイミングで選ぶ
 Point3:コンパウンドで仕上げ磨きが必要かで選ぶ
4.【メリット】2液混合型ウレタンクリア塗料を選ぶ利点は?
5.【デメリット】2液混合型ウレタンクリア塗料の選ぶ課題!
6.2液ウレタンクリアと2液アルキッドクリアの違い
7.まとめ

そもそも、2液混合型のウレタンクリア塗料とは?

出典:写真AC

2液混合型ウレタンクリア塗料とは、主剤と硬化剤の2つで構成されているウレタン塗料です。
傷に強い被膜、柔軟性のある硬さ、塗りやすさを兼ね備えた特徴を持っていいます。

<以下のような製品に使用されています>
・バイク、車、自転車等のカーボン、アルミ、鉄製品
・スノボー、スキーなどのスポーツ用品
・テーブル、タンスなどの家具
・プラモデル、ラジコン、楽器などのホビー用品
・釣竿、ルアーなどの釣り用品

主剤で使用しているものはアクリルポリオールという成分で、硬化剤には、ポリイソシアネートという成分が一般的に使用されています。アクリルポリオール(主剤)で光沢のある厚い被膜を形成し、イソシアネート(硬化剤)で傷がつきにくい耐久性のある被膜を作りあげます。

2液混合型のウレタンクリア塗料の種類は?

出典:写真AC

2液混合型のウレタンクリア塗料の中でも、混ぜ合わせる成分によって種類があります。自分に合ったものを見つけるために、2液混合型のウレタンクリア塗料の種類を紹介しますので、参考にしてみてください。

【強溶剤タイプ】〜耐久性が高いのが特徴〜

強溶剤タイプは、強いシンナーと混ぜ合わせて使用する2液混合型ウレタンクリアです。主にウレタンシンナーが配合されています。乾燥が早く、耐久力がある塗膜を作れますが、溶解力が強いため取り扱いが難しいです。また、臭いや引火性も高いため、安全面でも配慮が必要です。

【弱溶剤タイプ】〜密着度が高いのが特徴〜

弱溶剤タイプは、水性と強溶剤の中間のポジションに位置します。水性よりも密着力と耐久力が高いのが特徴です。強溶剤と比べると乾燥に時間はかかりますが、臭いは少ないです。強溶剤に比べて刺激が少ないので、扱いやすいのもメリットと言えます。

【水性タイプ】〜DIYでも使いやすい塗料〜

水性タイプはその名の通り、水と混ぜ合わせて使用します。有害性が少ないので、初心者にも安心で扱いやすいのが特徴です。価格も安価なので、DIYにチャレンジしてみたい方におすすめ。

しかし、強溶剤や弱溶剤に比べると耐久力が劣り、乾燥にも時間がかかるのがデメリットです。

〜補足〜「つや有り」「つや消し」もある

ツヤありで仕上げるのか、ツヤなしで仕上げるのかで見た目が大きく変わります。ツヤがある塗装は高級感を出すことができ、ツヤなし塗装はシックな印象を演出できます。自分の好みに応じて、選択してみてください。

2液混合型ウレタンクリア塗料の選び方のポイント

出典:写真AC

ここまで2液ウレタンクリアの種類について解説しました。では、実際に2液ウレタンクリアを選択する際には、何を基準に選べば良いのでしょうか。ここからは、缶スプレーの2液ウレタンクリアを選ぶ際のポイントを紹介します。

Point1:強溶剤、弱溶剤、水性で選ぶ

1つ目の確認するべきポイントは、強溶剤、弱溶剤、水性の選択。塗装に慣れている方は、乾燥が早くて耐久力のある強溶剤がおすすめです。

しかし、初めての方や塗装に慣れていない方は、耐久性に劣ったとしても、扱いやすい弱溶剤や水溶性を使用した方がいいでしょう。

Point2:2液混合型ウレタンクリア塗料の吹き付けタイミングで選ぶ

メーカーによって2液ウレタンクリアを吹き付けるタイミングが違うので、気を付けなければなりません。カラー塗装後に、数分間待てば2液ウレタンクリアーを吹き付け可能なものと、カラー塗装後、72時間おかないと2液ウレタンクリアを塗装できないものがあります。

これにより、完成までの時間が大幅にかわりますので、自分の作業スケジュールに合ったものを選ぶと良いでしょう。

Point3:コンパウンドで仕上げ磨きが必要かで選ぶ

2液混合型ウレタンクリアの塗装後の仕上げとして、コンパウンド仕上げが「可能なクリアー」と「できないクリアーなどがあります。ほこりやブツ傷などはつくものとして、コンパウンド仕上げが可能なクリアーを選ぶのがおすすめです。

プロ仕様の2液混合型のウレタンクリア塗料は、画像をクリック!!

【メリット】2液混合型ウレタンクリア塗料を選ぶ利点は?

出典:写真AC

2液ウレタンクリアを使用するメリットを紹介します。こちらを読んで2液ウレタンクリア購入するかの判断基準にしてみてください。

1つ目:塗装の保護

2液ウレタンクリアはカラー塗料の上に塗膜を作るので、塗装の保護に役立つ塗料です。塗膜自体も耐久力が高く、ガソリンがかかっても痛みにくいので、対候性・耐溶剤性に強く車やバイク等に広く使用されています。

2つ目:色々な素材に塗装可能

車やバイク以外の素材にも使用できる万能性も持ち合わせています。クリア以外の色で木材や家の外壁に使用したりと、使い勝手が非常に良いです。

3つ目:仕上がりが良くなる

カラー塗装の上から2液ウレタンクリアを吹くことで、塗装の保護だけでなくツヤを出し、高級感も演出できます。ツヤなしならシックに仕上げることができ、好みに応じて仕上がりを調整可能です。仕上がりを格段に良くできることは、塗装するうえで大きなメリットです。

4つ目:乾燥が早い

塗料には1液型と2液型があり、1液型は主剤のみ使用するのに対し、2液型は主剤と硬化剤を使用するので、その分乾燥が早いです。さらに、1液ウレタンクリアと比べても耐久力が高いです。そのため、1液タイプより2液タイプが主流で使用されています。

【デメリット】2液混合型ウレタンクリア塗料の選ぶ課題!

出典:写真AC

次に2液ウレタンクリアのデメリットも紹介。デメリットもしっかり理解し、知識の幅を広げてから購入するか検討してみてください。

1つ目:主剤と硬化剤を1度混ぜると、長期保存ができない

2液ウレタンクリアは、作業前は別々の容器で保管してあり、作業の時に混ぜ合わせて使用します。1度混ぜ合わせると、硬化が始まり数時間から遅くとも24時間で使い切らないといけません。

次の日に持ち越せないので、余ったら無駄になってしまったり、作業を終えたくても使い切るまで作業を続ける必要があります。そのため、どのタイミングで混ぜ合わせるかが重要です。

2つ目:アルキッド塗料よりも高価

塗料を購入する判断基準の1つに、必ず入ってくるのが価格。2液ウレタンクリアは少し高額な塗料です。安価に抑える方法としては、ウレタンクリアではなく、アルキッドクリアを使用する手段があります。

しかしウレタンクリアよりアルキッドクリアの方は耐久力が劣るので、注意が必要です。

※アルキッドクリアーは家具などに使われる2液性の塗料になり
耐溶剤性は強いですが紫外線に弱く黄変などしてしまうのが一般的です。

2液ウレタンクリアと2液アルキッドクリアの違い

出典:写真AC

よく比較される塗料として、2液ウレタンクリアがありますが、どんな違いがあるのか良く分からない方も多いと思います。

結論から言うと、2液アルキッドクリアより2液ウレタンクリアの方が上位グレードなのですが、具体的にどの部分の性能が上なのか解説します。

仕上がり後の光沢の違い

1つ目の2液アルキッドクリアと2液ウレタンクリアの違いは、仕上がり後の光沢です。2液アルキッドクリアで仕上げをしても光沢はしっかり出せますが、2液ウレタンクリアの方がより光沢が出せます。

2液アルキッドクリアは仕上げの塗料として申し分はないのですが、本当に満足のいく仕上がりにしたいのなら、2液ウレタンクリアの方がおすすめです。

2液ウレタンクリアと比べると傷が付きやすい

2つ目の2液アクリルクリアと2液ウレタンクリアの違いは、塗膜の硬さです。2液アクリルクリアは、2液ウレタンクリアと比べると塗膜が柔らかいので、塗装に傷が付きやすいです。

また、耐久力も2液ウレタンクリアの方が上なので、塗装を長持ちさせたい方は、2液ウレタンクリアを使用した方が良いでしょう。

まとめ

2液ウレタンクリアは、塗装の仕上げの手段としてとても優秀。塗膜は硬いため塗装の保護に役立ち、耐久力もあります。塗装を美しくしてくれる光沢も出せて、一石二鳥の塗料です。

2液ウレタンクリアの中にも、強溶剤、弱溶剤、水性など種類や塗装可能なタイミングに違いがあります。検討の際は、取扱店やプロショップに相談してみましょう。
注意書きや使用方法をよく確認してから購入するようにしましょう。
おもしろ塗装工房では塗料選びから塗料の使い方などをアドバイスしています。