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コンプレッサーなどの塗装機器、扱い方やメンテナンスの紹介

エアレススプレーガンは、塗料に直接圧力をかけ霧状化する方法で塗装作業の効率化を図る便利なツールですが、どういったスプレーガンなのか理解できていない方も多くいらっしゃると思います。

この記事では、エアレススプレーガンの特徴、メリットやデメリット、種類について詳しく解説していきます。

さらに、エアレススプレーガンを選ぶ際のポイントも解説しますので、この記事を読み終わる頃には、エアレススプレーガンについて詳しくなっているでしょう。ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.エアレススプレーガンとは?
 1-1:エアレススプレーガンの特徴
 1-2:エアレススプレーガンの仕組み
2.エアレススプレーガンのメリット・デメリット
3.エアレススプレーガンの種類

 3-1:ダイヤフラム式
 3-2:プランジャーポンプ式
 3-3:電磁式
4.エアレススプレーガンを選ぶ際のポイント
 Point1:塗装の範囲で選ぶ
 Point2:塗料の粘土で選ぶ
 Point3:圧力と出力の高さで選ぶ
 Point4:取扱やすさで選ぶ
5.まとめ

エアレススプレーガンとは?

エアレススプレーガンは、塗料タンクに直接圧力をかけて霧状に噴射するため、通常のスプレーガンとは、特徴や仕組みが異なります。以下で、具体的に解説していきます。

エアレススプレーガンの特徴

エアレススプレーガンの最大の特徴は、圧縮空気を使用せずに塗装ができることです。エアスプレーの場合は、コンプレッサーを用いて空気を圧縮し、その圧縮空気を利用して塗料を霧状にして塗装します。

エアレススプレーガンは圧縮空気の力を利用せずに、塗料に直接圧力をかけることで、塗料を霧状にしていきます。空気を使用しないことで、塗料の飛散を抑えられるので、無駄なく塗装できるうえ、作業効率の向上が期待できます。

エアレススプレーガンの仕組み

エアレススプレーガンの仕組みは、内蔵されているポンプで塗料を加圧し、スプレーガンの先端に付いているノズルから噴射することで、塗料を霧状にして塗装します。

エアレススプレーガンのノズルの形状によって、噴射パターンが変わりますので、使用する塗料や作業内容によって、ノズル変更が必要となります。

また、内蔵されているポンプにも種類があり、塗装の規模によって使い分けが必要であり、詳しくは後述しまています。

エアレススプレーガンのメリット、デメリット

エアレススプレーガンのメリットは多いですが、もちろんデメリットも存在します。

どちらもしっかり理解することで、あなたの塗装シーンにとってエアレススプレーガンが必要かどうか判断することができます。

エアレススプレーガンのメリット

エアレススプレーガンを利用するメリットは以下の3つです。

1.【作業効率が高い】
エアレススプレーガンは、一度に広範囲に塗装が可能なので、広い範囲に塗装が必要な場合や大量の製品を塗装する場合に向いていおり、作業効率を向上させて時間を短縮できます。

2.【塗料の飛散が少ない】
エアレススプレーガンは圧縮空気を利用せずに、直接高圧で塗料を霧状にするので、エアスプレーガンと比べると、塗料の飛散が少なくなります。これにより、塗料の無駄を少なくでき、コスト削減を図れます。

3.【高粘度の塗料も塗装可能】
エアレススプレーガンは、高粘度の塗料も塗装可能で、幅広い塗料に対応できます。
高粘度の塗料も塗装できるので、塗膜を厚くすることも可能です。

エアレススプレーガンのデメリット

エアレススプレーガンにはデメリットも存在します。
3つ紹介しますので、順番にみていきましょう。

1.【塗料の粒子が粗い】
エアスプレーに比べると塗料の粒子が粗いため、キレイに塗装するためにはそれなりの技術が必要になります。

エアレススプレーを使用したことが無い方は、コツを掴むまで時間を要したり、塗装を失敗するリスクが高まりますので、注意が必要です。

2.【塗料の吐出量が多い】
エアレススプレーガンは、塗料の吐出量が多いので、塗膜が厚くなりすぎる可能性があります。また、塗装するスピードが遅すぎると、液だれ等が発生してしまい、塗装不良に繋がってしまうかもしれません。また小物を吹くには向きません。

3.【初期費用がかかる】
エアレススプレーの種類によりますが、一から道具を揃えようと思うと、初期費用が高額になる可能性があります。高性能になれば、金額も高額になりますので、どの位の能力のものが必要なのかをしっかり見極めることが重要です。

エアレススプレーガンの種類

エアレススプレーガンにもいくつか種類がありますが、代表的なものを3つ紹介します。
それぞれの特徴を理解して、自分にとって適切なエアレススプレーガンを見つけてみてください。

ダイヤフラム式|

1つ目は、ダイヤフラム式のエアレススプレーガンです。塗料に圧力をかける為に、エンジンやモーターの力を利用しています。圧力が安定していて使いやすく、一斗缶レベルでの塗装量や外壁など屋外の塗装で使用されることが多いです。

プランジャーポンプ式|

プランジャーポンプ式は、ピストンのように直線的に動くプランジャーが塗料を押し出す方式です。コンプレッサーを使用してプランジャーを稼働させるため、持続して高出力で塗料を吐出させることが可能です。高粘度の塗料にも対応していて、大規模な塗装が必要な時に役立ちます。

電磁式|

電磁式は、電動ポンプを動かして塗料に圧力をかける方式です。軽量なため、持ち運びも楽で、家庭でDIY用として使用するのがおすすめです。

ただし、高粘度の塗料を使用するには不向きで、広範囲に塗装が必要な場合は、他の種類のエアレススプレーを使用した方が良いかもしれません。

エアレススプレーガンを選ぶ際のポイント

エアレススプレーガンを選ぶ際のポイントを4つ解説していきます。
これまで紹介してきた、エアレススプレーガンの種類は、塗装規模や用途によって選ぶ必要があります。能力が足りなかったり、オーバースペックにならない様に注意しながら選択するようにしましょう。

Point1:塗装の範囲で選ぶ

塗装の規模に応じて、エアレススプレーガンを選択します。DIYなどで小規模の塗装をする場合は、電磁式のエアレススプレーガンがおすすめですが、外壁塗装など、ある程度規模が大きい場合は、ダイヤフラム式を使用するのが良いでしょう。

さらに広範囲に渡って塗装が必要な場合は、出力の高いプランジャーポンプ式が適しています。

Point2:塗料の粘度で選ぶ

塗装する塗料の粘度によって、エアレススプレーガンの種類を選択します。高粘度の塗料を塗装する場合は、出力の高いプランジャーポンプ式を選択するのがおすすめです。

DIY用の塗料で粘度が低いものでしたら、電磁式でも対応可能なので、あなたが使用する塗料の粘度が、高粘度か低粘度かを確認しましょう。

Point3:圧力と出力の高さで選ぶ

塗装の範囲が広い場合は、圧力と出力も重要です。高圧なものは広範囲を一度に塗装できる為、効率化も図れます。

ただし、圧力が高くなるほど塗料の消費量も増えますし、塗装ムラが発生しやすくなりますので、取り扱いが難しくなってしまうので注意しましょう。

Point4:取り扱いやすさで選ぶ

エアレススプレーガンは、DIY向けからプロ向けまで様々なものがあります。プロ仕様は、出力や圧力が高い場合もあり、初心者の方は取り扱いが難しいかもしれません。

電磁式のような軽量なエアレススプレーガンは、比較的取り扱いやすいので、DIY用や塗装初心者にもおすすめできます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
エアレススプレーガンは、塗装の作業の効率化を図れる便利な道具です。塗料の飛散も少なく済みますし、高粘度から低粘度まで様々な塗料に対応可能になります。

エアレススプレーガンの種類は、ダイヤフラム式、プランジャーポンプ式、電磁式の3つがあり、塗装規模、出力や圧力、取り扱いやすさなどで選択する様にしましょう。

取り扱いが難しいものや、初期費用が高いのがデメリットではありますが、塗装シーンに合わせた選び方のポイントを押さえ、塗装効率向上に役立て見てください。


スプレーガンは作業効率が上昇し、広範囲に塗装が可能になるので、ぜひ活用したい道具です。
しかし、缶スプレーのように缶を振ってすぐ塗装出来るわけではなく、塗料を自分で作成しなければなりません。

塗料を作成するといっても初心者の方は、「どんな塗料が使用可能」で、「どういう手順で塗料」を作ればいいのか分からないと思います。

この記事ではスプレーガンで使用可能な塗料と、塗料の希釈方法について解説します。スプレーガン塗装における塗料の作り方の基本が理解できますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.スプレーガンで使用可能な塗料とは?
 1-1:スプレーガンで使用可能な代表的な塗料
2.ホームセンターの塗料はスプレーガンで塗装可能?
3.【塗料の作り方】スプレーガン用の希釈方法|手順を紹介!

 Step1:塗料と希釈剤の準備
 Step2:塗料の計量と混合
 Step3:粘度の確認
 Step4:テストスプレー
4.スプレーガン用の塗料を作る時の注意点は?
 4-1:スプレーガンのノズル口径が異なる
 4-2:塗料によって希釈用のうすめ液が異なる
 4-3:スプレーガン使用後はしっかり洗浄
5.まとめ

スプレーガンで使用可能な塗料とは?

最初に、スプレーガン塗装に利用できる代表的な塗料をご紹介していきます。それぞれの塗料の特徴も合わせて説明しますので、必要に応じて使い分けましょう。

スプレーガンで使用可能な代表的な塗料

塗料の種類特徴
アクリル塗料・ツヤがある
・発色が良い
・乾燥が早い
・紫外線に弱い
・塗膜が硬いため、ひび割れが起こりやすい
ウレタン塗料・耐候性がある
・耐溶剤性に優れている
・光沢性が高い
・紫外線に強い
・塗膜に柔軟性があるため、ひび割れしにくい
ラッカー塗料・乾燥時間が短い
・発色が良い
・紫外線に弱い
・塗膜が薄いため、屋外には不向き
エナメル塗料・傷、摩耗に強い
・汚れが付きにくい
・滑らかで光沢のある仕上がりになる
・色あせが起こりにくい
・プラスチックの耐久力をさげてしまう
・乾燥時間が長い

このように、それぞれの塗料の性質は異なります。
塗装用途に合わせて、必要な塗料を選択するようにしてください。

上記の塗料であれば水性、油性どちらでも問題ありませんが、「他の超高粘度の塗料」や、「大きい粒子が混ざっている塗料」などは、スプレーガンで吹き付けた際に、霧状にならなかったり目詰まりの原因になり、使用できませんので注意してください。

ホームセンターの塗料はスプレーガンで塗装可能?

ホームセンターでも沢山の種類の塗料を販売しておりますが、スプレーガン用としてで使用するのはおすすめではありません。

理由は、ホームセンターにある塗料は、刷毛で塗装することが前提の塗料が多いため、スプレーガン用の希釈率の設定がないからです。

製品に記載してある希釈率以上に薄めれば、スプレーガンでも吹き付けることは可能だと思いますが、塗料の性能が落ちてしまいますので二度塗り三度塗りする必要があります。

また、スプレーガン用に塗料を作成する場合、適正な希釈率が不明なため、塗料が適切な粘度になるまで細かく調整が必要なので効率が悪くなります。

以上の事を踏まえると、ホームセンターで販売している塗料でスプレーガン塗装するのはやめておいた方が良いでしょう。

【塗料の作り方】スプレーガン用の希釈率方法|手順を紹介!

次に、スプレーガン用の塗料の作成方法を紹介していきますので、手順をしっかり覚えて仕上がりのキレイな塗装を目指しましょう。

Step1:塗料と希釈剤の準備

まずは塗料の作成に必要な物を準備します。

【塗料】塗装対象物に応じた塗料を用意しますが、2液性塗料の場合は硬化剤も必要ですので、準備しましょう(塗料と硬化剤がセットの商品もあります)。

【うすめ液】スプレーガンで塗装するためには、塗料を薄める必要があります。後述しますが、薄め液には各塗料にあった専用薄め液があるので、購入の際は注意しましょう。

Step2:塗料の計量と混合

必要なものを準備したら、塗料の説明書に希釈率の記載がありますので、まずは希釈率を確認しましょう。

例えば、1液性塗料で希釈率が20%だった場合、塗料100gに対して20gのうすめ液が必要になります。分量を間違えると塗料の性能が落ちてしまいますので注意が必要です。

また、2液性塗料の場合は硬化剤と塗料を混ぜ合わせてから、うすめ液を入れる必要があります。塗料と硬化剤の比率が10:1の場合、塗料100mlに対して硬化剤が10mlで混ぜ合わせます。10(主液):1(硬化剤):7(薄め液)と明記されていた場合は主液100mlに対して硬化剤は10ml薄め液は70ml塗料の総合計180mlとなります。
混合比はすべて主液を元に計算していくのが一般的です。

2液性塗料は1度硬化剤を入れてしまうと、数時間後に硬化してしまい、余っても再利用できませんので、塗料を作りすぎないように注意しましょう。

Step3:粘度の確認

塗料とうすめ液を混ぜ合わせた後、適切な粘度かどうかを確認します。粘度確認用のカップに混ぜ合わせた塗料をすくい上げ、粘度カップの下から塗料が流れ始めてから、何秒間で粘度カップの塗料が無くなるのかを計測して粘度を確認できます。

塗料によって適切な粘度に違いがありますので、説明書で確認して測定してください。

Step4:テストスプレー

塗料の作成が終了しましたら、塗装対象物に塗装する前に、段ボールなど汚れてもいいものに、テストスプレーします。エアー圧・塗料調整つまみ・パターンつまみの3つのつまみを調整してテストスプレーを実施します。
キレイに吹き付ける目安1:対象物からスプレーガンとの距離は10㎝から15㎝がベスト

キレイに吹き付ける目安2:対象物から斜め45℃の角度で吹き付けましょう

キレイに吹き付ける目安3:エアー圧は対象物のダンボールがエアー圧で飛ばされてしまうほど強いのは    NG、エアーのみを肌に当てて肉が若干凹む程度がベスト。

キレイに吹き付ける目安4:パターン調整つまみは、噴射霧が縦に10㎝程度がベスト。

キレイに吹き付ける目安5:テスト吹きしたときに塗料が霧状で塗着していればOK、粒子が大きかった
り逆に粒子が細かすぎてダンボールに付着していなかったりした場合は、塗料調整つまみとエアー圧を調整してみましょう。
粒子が大きく付着した場合は、塗料の出る量が多すぎるか、もしくはエアー圧が弱いかのどちらかになります。
逆に粒子が細かすぎて付着していない場合は、塗料調整つまみを絞りすぎているか、もしくはエアーが強すぎるかのどちらかになります。

ダンボール等でテスト吹きをしたら、塗装を開始しましょう。

スプレーガンを使った吹き方のYouTubeがありますのでそちらを参考にしてみてください。

スプレーガン用の塗料を作る時の注意点は?

スプレーガン用の塗料を作成する時に、注意すべき点が3つあります。塗料を希釈するときや、塗装後のスプレーガンの洗浄について解説していきますので参考にしてみてください。

スプレーガンのノズル口径が異なる

スプレーガンで吹き付ける際に、塗料の粘度が高いものに対し、スプレーガンのノズル口径が小さいものを使用すると、スプレーガンが目詰まりを起こす可能性があります。

下地塗装用のサーフェイサーなど、粘度が高い塗料を使用するときは、自分の持っているスプレーガンの口径が適切か確認しましょう。
※粘度が高く感じた場合は口径を大きい物に変える前に、まずは希釈を多くして塗料粘度下げることを試みましょう。

塗料によって希釈用のうすめ液が異なる

塗料の種類に応じて、うすめ液も変更しなければなりません。
例えば、アクリル塗料にはアクリルシンナー、ウレタン塗料にはウレタンシンナーを使用します。

適切なうすめ液を使用しないと、塗料がプリン状になってしまったり、塗料と薄め液が混ざり合わなかったりします。専用薄め液を使用しないと塗料の持っている機能を十分発揮しませんので間違えないようにしてください。

スプレーガン使用後はしっかり洗浄

スプレーガンを使用したあとは、内部に残った塗料を必ず洗浄しましょう。塗料が硬化してしまうと、スプレーガンの故障の原因や目詰まりを起こす可能性があります。

洗浄方法は、下記の工程をスプレーガン使用後に速やかに洗浄することをおすすめします。

  • 残った塗料を捨て、洗浄用のシンナーを塗料カップに入れる
  • 吹き出し口にウエスをあてた状態で吹き付けることで、空気が逆流状態になり内部がキレイになる
  • 空気を逆流させたあと、通常通りシンナーを吹き付け、シンナーに塗料が付かなくなったら完了

スプレーガンの洗浄の仕方のYouTubeがありますのでそちらを参考にしてみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
この記事では、スプレーガンで使用可能な塗料と、塗料の作り方について解説してきました。
塗装を成功させるうえで、最初の工程が塗料作りになります。

仕上がりを左右する大切な工程ですので、塗料を作成する前に説明書をよく読み、作業手順を間違えないように気を付けてください。

また、1液性塗料か2液性塗料かによって、うすめ液で希釈するタイミングも異なります。最初のうちは、塗料づくりの経験が無いので、感覚で塗料を作成しようとすると失敗のリスクが高まりますので、塗料の計量をしっかり行い、確実に作成しましょう。


塗装の際にスプレーガンを使用すれば、広範囲に塗装ができ、さらにムラもなくせるので、ぜひ活用したい塗装道具の1つです。

しかし、スプレーガンで塗装するには、他にも機器も揃える必要があり、
その中の1つにコンプレッサーがあります。

コンプレッサーは重要な機器ですが、塗装初心者の方は以下のような疑問が浮かんでくると思います。
「そもそもコンプレッサーってどんな役割なの?」
「何を基準にコンプレッサーを選べばいいのか分からない」

このような疑問を解消するために、この記事ではコンプレッサーの役割の説明と選び方を紹介します。
この記事を読めば、コンプレッサーの役割、選択基準が明確になるので迷わず購入できるようになるでしょう。

ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.スプレーガン塗装にコンプレッサーが必要な理由は?
2.【種類】コンプレッサーの圧縮方式は4種類ある!
 3.スプレーガン塗装におけるコンプレッサーの選び方
 3-1:「オイルレスタイプ」を選択する
 3-2:コンプレッサーの出力(馬力)は、0.75kw~1.5kw がおすすめ!
 3-3:スプレーガンに適した吐出空気量を選択する
 3-4:DIYであれば、タンク容量は30L~60Lがおすすめ!
 3-5:タンク内の最高圧力は「0.8MPa」がおすすめ!
 3-6:静音性があれば、作業環境に良い
4.スプレーガンで塗装する際に、その他な機器をご紹介!
 4-1:【エアホース、エアカプラー、エアソケット】
 4-2:【エアフィルター】
 4-3:【レギュレーター】
5.コンプレッサーはこまめなメンテナンスが必要
6.まとめ

スプレーガン塗装にコンプレッサーが必要な理由は?

スプレーガンは圧縮空気のエネルギーを利用して稼働させるのですが、コンプレッサーが圧縮空気を生成する役割を果たします。

圧縮空気はスプレーガンから吐出される際に塗料を霧化させ、ムラなく広範囲に塗装を可能にします。

また、コンプレッサーにはタンクが装着されていて、圧縮された空気を貯めることができるので、連続してスプレーガン使用可能になります。

このように塗装をキレイに仕上げ、作業効率を大幅に上昇させるために、コンプレッサーは重要な役割をになっているのです。

【種類】コンプレッサーの圧縮方式は4種類ある!

コンプレッサーの圧縮方式を解説していきます。
コンプレッサーの構造、原理を知ることで、コンプレッサー選びの役に立つのでご覧になってみてください。

【コンプレッサーの種類】

種類作動原理特徴
レシプロピストンの往復運動で空気を圧縮・構造が比較的単純で高い圧縮比を実現できる
・振動と騒音が大きい
スクロール2つの渦巻き型の部品(固定スクロールと
可動スクロール)で空気を圧縮
・振動と騒音が少なく、静音性が高い
・連続運転には不向きなので大規模な用途には適さない
スクリュ2つのスクリュー状のローターが
かみ合った状態で回転し空気を圧縮
・振動と騒音が少なく、連続運転が可能
・工場などで最も普及している
ターボインペラ(羽根車)を
高速回転させることで、空気を
送り込むスピードを上げて圧縮
・高効率で大容量の空気を圧縮できる
・化学工場などの大規模施設に使用されている

コンプレッサーの圧縮方式は主に4種類ありますが、コンプレッサー内の空間の容積を変化させることで空気を圧縮するということは共通していて、使用用途や規模によって圧縮方法が変わります。

スプレーガン塗装におけるコンプレッサーの選び方

コンプレッサーを選ぶ際に重要なのが性能ですが、塗装する対象物の規模や周りの環境によって、コンプレッサーの選び方が異なります。

【コンプレッサーの選択基準】

  1. オイルタイプ、オイルレスタイプの選択
  2. コンプレッサーの出力(馬力)
  3. 吐出空気量
  4. タンク容量
  5. タンク内の最高圧力
  6. 静音性

基準1:「オイルレスタイプ」を選択する

コンプレッサーには「オイルタイプ」と「オイルレスタイプ」の2種類がありますが、
塗装の際は「オイルレスタイプ」を選択してください。

理由は、オイルレスタイプのコンプレッサーから吐出される空気はクリーンなので、塗装がキレイに仕上がるからです。

オイルタイプは、コンプレッサー内にオイルを循環させて機器を保護するので、機器の寿命は延びるものの、吐出される圧縮空気にオイルが混ざってしまう可能性があり、最悪の場合、塗料にもオイルが混入し塗装が弾いてしまい、仕上がりに影響を与えてしまうことがあります。

一方、オイルレスタイプは、オイルを使用していないため、機器の寿命が短くなってしまうデメリットはあるものの、吐出される圧縮空気はキレイなので、塗装の仕上がりをよくすることができます。

基準2:コンプレッサーの出力(馬力)は、0.75kw~1.5kwがおすすめ!

商品によって出力(kw)か馬力のどちらかで表記されていて、出力(馬力)が高いほど吐出空気量が多くなります。

出力0.75kw1.12kw1.5kw2.2kw3.7kw
馬力1ps1.5ps2ps3ps5ps
電源電圧100V100V100V200V200V
※出力と馬力の参考値

家庭で塗装する場合、電源の電圧は100Vなので1.5kw(2馬力)までのコンプレッサーが使用可能ですが、それ以上の出力(馬力)になると、200Vが必要になり家庭で使用できません。

スプレーガンで塗装する場合、コンプレッサーの出力(馬力)は0.75〜1.5kw(1〜2馬力)がおすすめです。

基準3:スプレーガンに適した吐出空気量を選択する

吐出空気量は1分間でどの位の空気量が吐出されるのかを「L/min」で表記します。
例えば:1分間で80Lの空気を吐出する場合は、「80L/min」となります。

吐出空気量は、コンプレッサーを選択するうえでかなり重要で、スプレーガンによって必要な吐出空気量が違うので、使用するスプレーガンに適したものが必要です。

例えば、「100L/min」の吐出空気量が必要なスプレーガンに対して、コンプレッサーの吐出空気量が「80L/min」だとパワー不足になり塗装できない可能性があります。

タンクの容量が大きければ塗装ができる可能性がありますが、塗料が正常な霧状にならなかったり、タンク内の圧力がすぐに下がってしまい、再びタンクの圧力が上昇するまで作業を中断しなければならなくなります。

そのため、「100L/min」の吐出空気量が必要なスプレーガンを使用したいのであれば、必ず「100L/min」よりも吐出空気量が多いコンプレッサーを選択するようにしましょう。

基準4:DIYであれば、タンク容量は30L~60Lがおすすめ!

タンクの容量が大きいほど連続で空気を吐出できますが、その分コンプレッサーの大きさや重量が大きくなり、持ち運びが不便になります。

反対にタンクの容量が小さいと、圧縮空気がすぐに無くなってしまい、再び貯まるまで待たなくてはいけないので作業効率が下がってしまいます。

塗装の規模にもよりますが、塗装自体は大量の圧縮空気が必要になりますので、自宅で塗装する場合、30L〜60Lのタンクを選ぶのがおすすめです。

基準5:タンク内の最高圧力は「0.8MPa」がおすすめ!

タンク内の最高圧力が高いほど、圧縮空気を連続して吐出できるので長く作業できます。一般的に0.8MPaまでのコンプレッサーが多いので、なるべく0.8MPaのものを選びましょう。

基準6:静音性があれば、作業環境に良い

コンプレッサーを運転するときは、騒音にも配慮しなければなりません。騒音の数値はdB(デシベル)で表記され、この数値が高いほど騒音が大きく、70dB(デシベル)で掃除機と同じくらいの音です。

周辺が住宅地の場合、コンプレッサーの作動音が大きいと周りの迷惑になってしまいますので、騒音値もチェックするようにしましょう。

スプレーガンで塗装する際に、その他必要な機器をご紹介!

スプレーガンやコンプレッサー以外にも必要な機器がありますので、下記を参考にして機器を準備しましょう。

【エアホース、エアカプラー、エアソケット】

スプレーガンとコンプレッサーを繋ぐエアホースエアカプラーエアソケットセットで販売しているものもあるので、1個ずつ探すのが面倒な方はセット販売の物を購入しましょう。

【エアフィルター】

エアフィルターは塗料にゴミが入らないようにし、塗装の仕上がりをキレイにする役割があります。

【レギュレーター】

レギュレーターは、コンプレッサーからの圧縮空気圧力を減圧する役割があります。

スプレーガンには最高使用圧力があり、過剰な圧力がかかってしまうとスプレーガンが損傷してしまう可能性がありますので、レギュレーターで適正な圧力にする必要があるのです。
また、レギュレータを使用することで、圧力の変化を無くして安定させる効果もあります。

※1.0口径~1.5口径レベルのスプレーガンで使用する場合の手元レギュレーター圧力は
基本0.5~0.7Mpaがベストです。

コンプレッサーはこまめなメンテナンスが必要

コンプレッサーは空気を圧縮すると水が発生して、タンク内に貯まっていきます。

タンク内の水を放置していると、タンク内に錆が発生して機器に影響を与えたり、空気を貯めこめる量が減少するので、連続使用できる時間も短くなります。

さらに、圧縮空気を吐出する際に、水分が混入してしまう可能性があり、ハジキなど塗装に大きな影響を受けてしまうので、コンプレッサーの使用後はタンク内の水抜き作業が必須です。

また、エアフィルターを装着している場合、フィルターが詰まると適切な圧力の空気が吐出されないので、エアフィルターが汚れていないかこまめにチェックするようにしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回、スプレーガン塗装に必要なコンプレッサーについてご紹介してきました。

コンプレッサーの選ぶ基準は、塗装の規模、周りの環境(住宅地など)もあるので人によって変わってくると思います。

塗装する状況を確認し、この記事でご紹介したコンプレッサーの選び方6項目の性能をよく確認して、自分にあったコンプレッサーを探してみてください。

おもしろ塗装工房ではコンプレッサーやメンテナンスのアドバイスもおこなっております。
お気軽にお問合せください。


塗装方法の1つに、スプレーガンを使用する方法がありますが、原液のままでは塗料の粘度が高すぎるため、作業前に塗料を薄める必要があります。一口に塗料を薄めると言っても、塗料の種類は豊富にあり、種類ごとに塗料の薄める量も様々です。

そのため、塗料の適正な粘度にするための方法が分からずに、戸惑う方も多くいらっしゃるかと思います。

「塗料はどのくらい薄めればいいの?」
「何を使って塗料を薄めればいいのか分からない」

このような悩みを解消するためにこの記事では、塗料を適切な粘度にする方法や、希釈率の目安を紹介します。なぜ、塗料を薄めないといけないのかも併せて説明しますので、塗料についてより理解を深められると思います。

目次

1.塗料の粘度が不適切だとどうなるの?
 1-1:キレイな仕上がりにならない
 1-2:塗料が早期劣化し対象物を保護できなくなる
2.【参考値】塗料の粘度と希釈率の最適値は?
 2-1:塗料の粘度と希釈率一覧表
3.塗料を薄めるときは適切な薄め液を使用する
4.気温や液温によって粘度と希釈率は変化する
5.まとめ

塗料の粘度が不適切だとどうなるの?

出典:plxabay

最初に、塗料を適切な粘度にしなければならない理由について説明します。塗装は対象物をキレイにするだけでなく、水分や汚れから守る重要な役割があります。

適切な粘度にする理由が分からないまま作業しても、正しい薄め方ができないので、塗装失敗のリスクが高まるでしょう。

キレイな仕上がりにならない

冒頭でも少し触れましたが、原液のままでは塗料の粘度が高すぎるので、薄める必要があります。塗料の粘度が高いまま塗装してしまうと、塗料が広がりにくくなるので、ゆず肌サメ肌などのムラが発生する可能性が高まります。

また、塗料の粘度が高すぎることがスプレーガンが詰まってしまうったり、塗料の粘度が低すぎると塗膜厚が薄くなったり、塗料が垂れてしまう原因になります。

塗料が早期劣化し対象物を保護できなくなる

塗料には耐用年数があり、塗料を適正な粘度に希釈しないと耐用年数よりも早期劣化してしまう可能性があります。

塗料の粘度が高すぎる場合は、塗料の伸びが悪くなるため気泡が発生しやすくなります。その結果、塗装対象物とのすき間ができてしまい密着力が無くなり早期劣化してしまいます。

反対に、塗料の粘度が低すぎて、塗料本来の性能が失われてしまうため、早期劣化が発生します。

塗料が早期劣化してしまうと、塗装対象物を守る役割を果たせなくなってしまうので、塗料を適切な粘度にする必要があります。

【参考値】塗料の粘度と希釈率の最適値は?

出典:写真AC

塗料の粘度や希釈率は、各塗料によって様々です。分かりやすいように、各塗料の粘度と希釈率の参考値を表にまとめましたので、ご覧ください。

粘度を表す単位として、mpa・s(ミリパスカル秒)がよく使用され、1mpa・sは水の粘度と同程度です。水の粘度を基準にすると、他の塗料の粘度と比較しやすくなるので、参考に覚えておいてください。

塗料の粘度と希釈率一覧表


塗料
原液塗料の粘度(mpa・s)希釈率使用する薄め液
1液ウレタン塗料40~50mpa・s20~50%塗料シンナー
2液ウレタン塗料40~50mpa・s20~70%ウレタンシンナー
ラッカー塗料600~800mpa・s20~50%ラッカーシンナー

※気温20℃の場合の参考値です。気温によって粘度や希釈率は変化します。
※塗料を製造しているメーカーによって粘度や希釈率に差がありますので、説明書をよく読んでから希釈してください。
※2液ウレタン塗料は薄め液を使用する前に、先に硬化剤を混ぜ合わせてください。

ウレタン塗料は、水と比べると40〜50倍の粘度で、この数値はサラダ油と同じくらいの粘度ですが、ラッカー塗料は水と比べると60~80倍の粘度で、とんかつソースと同等ぐらいになります。

ウレタン塗料よりラッカー塗料の粘度は高く、スプレーガンで塗装できる粘度まで下げるには、たくさん薄める必要がありますので、希釈率が高く(薄め液の量が多く)なります。

塗料を薄めるときは適切な薄め液を使用する

出典:写真AC

塗料を薄めるときは、塗料に応じた薄め液を使用しなければなりません。
薄め液には、塗料シンナーやウレタンシンナー、ラッカーシンナーといったものがあります。

塗料使用する薄め液
1液ウレタン塗料塗料シンナー
2液ウレタン塗料ウレタンシンナー
ラッカー塗料ラッカーシンナー
水性塗料

薄め液として使用するシンナーはそれぞれ成分が違うので、誤った薄め液で希釈すると、塗料が上手く乾燥せずに硬化不良を起こす可能性がありますので注意してください。

また、塗料の成分が分離して色が濁ってしまったり、色が変わってしまったりする恐れがあるので、説明書をよく読んで、誤った薄め液を使用しないようにしましょう。

気温や液温によって粘度と希釈率が変化する

出典:写真AC

塗料を希釈するにあたって、その日の気温を把握することも重要です。

塗料の粘度は、気温によって変化しますが、薄め液の量も気温にあわせて変更しなければなりませんので、各塗料の希釈率に幅が設けられています。

例えば、
気温が低ければ塗料の粘度が高くなるので、希釈率を高く(薄め液の量を多く)する必要があります。逆に、気温が高ければ希釈率を低く(うすめ液を少なく)しなければなりません。

作業前にその日の気候をよく確認して、薄め液の量を調整しましょう。
また、薄め液にも乾燥を早くする促進剤や乾燥を遅くするリターダーなど混ざっている薄め液を使い
夏用・冬用など使い分けするのが一般的です。
たかが薄め液、されど薄め液です。薄め液の希釈や使い分けによって仕上がりが大きく左右されることがありますので、しっかりと理解しておくが重要です。
おもしろ塗装工房では薄め液について使い分けなど説明してるページがございます。
参考にしてみるとよいでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
この記事では、塗料を適切な粘度にする方法や、希釈率の目安を紹介してきました。

スプレーガンで塗装するときは、塗料と薄め液を用意しますが、スプレーガンの口径などによって希釈率を変えたりしていきます、塗料にあった薄め液を選択しましょう。

そして、もう一つ重要なのが気温です。作業予定日の気候をあらかじめ確認して、具体的な希釈率を事前に把握しておくことをおすすめします。

塗料を薄める作業がスムーズになりますし、失敗のリスクも少なくなります。塗料を正しい粘度まで希釈できるように、事前準備を入念にして、キレイな塗装を目指しましょう。

おもしろ塗装工房では、塗料メーカーでは教えてくれない塗料に合った希釈率やスプレーガンやエアブラシの種類別混合比などを商品購入時、取り説を同封しています。
取り説を参考にしていただき、ワンランク上の塗装ライフをお楽しみください。


スプレーガンを使用した塗装は、凹凸部や複雑な形状であっても均一な塗装が行えるため、美しい仕上がりが期待できます。また、使用できる塗料も豊富にあり、好みの色に調合できる点も魅力的です。

しかし、スプレーガンは多種多様で様々な製品が販売されており、ラッカースプレー缶などと比べ価格も高価で、どのメーカーの商品を選んだら良いのか迷ってしまうこともあると思います。

この記事では、スプレーガンの有名メーカーの1つである「明治機械製作所」が展開する製品の中から、おすすめの機種を4つご紹介します。塗装のプロが厳選した製品であり、間違いなく質の高い塗装が可能となるので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

1.スプレーガンの選び方
 スプレーガンの塗料ノズル口径
 塗料の供給方式(塗料カップの位置)
2.【おすすめ】おもしろ塗装工房によるスプレーガン4選
 ①明治F-Forceシリーズ
 ②明治F55-G/GR
 ③明治MP-3
 ④明治MP-2

3.まとめ

スプレーガンの選び方

スプレーガンを選ぶ際のポイントはいくつかありますが、特に「スプレーガンの塗料ノズル口径」と「塗料の供給方式」は、重要なポイントとなるため、2つご紹介します。

スプレーガンの塗料ノズル口径

ノズルの口径は塗料の吹き出し口の大きさを指します。このノズルの口径が大きいほど、広範囲を均一に塗装しやすくなります。反対に口径が小さければ、細かな塗装が可能となり、繊細に仕上げる必要がある場合に適しています。

一般的には1.3mm〜1.5mmの口径であれば、広い範囲で使用ができるとされています。車やバンパー・自転車のフレーム・家具塗装など塗装できる分野は広いので、持っていて損のないスプレーガンだと思います。
使用する塗料によって適切な口径が変わるので、事前に確認を行いましょう。

塗料の供給方式(塗料カップの位置)

スプレーガンは、液体の塗料をコンプレッサーから送られてくる圧縮空気に乗せて霧状に塗装するため、圧縮空気と塗料は別々にスプレーガンに供給されます。

そのため、供給方式に応じて塗料カップの取り付け位置が異なり、スプレーガンの扱いやすさや、操作性に影響を与えます。

重力式「上部に塗料カップを取り付けるタイプ」

塗料の噴射口より上部に取り付けられているタイプです。スプレーガンの構造上、塗料カップを大きくすることができないので、一般的に塗装面積が小・中などの場合に適しています。

吸上式「下部に塗料カップを取り付けるタイプ」

コンプレッサからのエアを使い、下部につけられた塗料カップから吸い上げるタイプです。重量が重い塗料を下に集めることができるため、大きな塗料カップでも安定して塗装が可能です。容量が大きいため、外壁や全塗装などの広範囲塗装でも楽にこなせます。

圧送式「別タンクから圧送されるタイプ」

加圧タンクなどから塗料を供給して使用するタイプです。塗料を別タンクで保持しているので、塗料を大量に使用する場合でも安定した塗装が可能です。ただ、スプレーガンの扱いに慣れるまで少し時間がかかるので、初心者向けではありません。

さらに詳しい「スプレーガンの選び方」を知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
【保存版】プロが教えるスプレーガンの選び方|塗料違いのノズル口径の選び方も解説!

【おすすめ】おもしろ塗装工房によるスプレーガン7選

数あるスプレーガンメーカーの中でも、おすすめしたいものが「明治機械製作所」です。大阪に本社を構える同社は業界第2位の大手メーカーであり、製品の性能の高さと使いやすさから多くのユーザーに支持されています。

その中でも、特におすすめできるスプレーガン7選をご紹介していきます。
「圧送式」「吸上式」「重力式」の3種類から選択しているので、用途に合わせてお選びいただけます。

種類F110-
P08
F110-
S10/S10T
F110-
G/GT
F-
FORCE
F55-
G/GR
MP2MP3
塗料供給
方式
圧送式吸上式重力式重力式重力式重力式重力式
本体重量410g410g410g325g169g65g95g
ノズル
口径
φ0.8mm
~1.5mm
φ1.0mm
~1.8mm
φ1.0mm
~1.8mm
φ1.4mm
~1.6mm
φ0.5mm
~0.8mm
φ0.2mmφ0.3mm
最大有効
パターン
225mm170mm125mm
~180mm
280mm~120mm
価格(変動あり)20,350円19,690円15,660円26,400円20,350円12,420円12,852円
商品
ページ
こちらこちらこちらこちらこちらこちらこちら

明治F110シリーズ 〜汎用スプレーガン〜

明治を代表する汎用タイプのスプレーガン「F110シリーズ」は、豊富なラインナップで3種類の塗料供給方式を提供しています。低圧でも微粒子化機能を持ち、初心者でも扱いやすいモデルです。

F110シリーズは、ガン自体の重量は軽量化が図られており、バランスも良く、作業がスムーズに行えます。現在特許出願中となる「新霧化方式」を採用しており、霧化に最適な構造となっています。少しの空気・低圧で微粒化でき、塗着効率アップとCO2の削減を実現しました。

また、空気キャップに塗料が付きにくくなっているので、メンテナンスの負担も少ないスプレーガンです。

①圧送式スプレーガン「明治F110 – P08」

F110シリーズは小型の汎用スプレーガンです。Pタイプは圧送式のスプレーガンであるため、量産物など大量に塗料を散布する際に適しています。

空気キャップと塗料ノズルを取り換えれば、吸上式・重力式への組み換えも可能な汎用スプレーガンです。

②吸上式スプレーガン「明治F110 – S10/S10T」

同じくF110シリーズの小形汎用スプレーガンで基本構造は同じです。塗料ノズルが吸上式の塗料カップに適合したもととなり、同社の重力式タイプ(G・GT)と比べて容量の大きなカップが取り付けられるため、中〜大面積の塗装に適しています。

噴射パターンは、「ストレートパターン」と「チューリップパターン」の2種類存在し、S10はストレート、S10Tはチューリップパターンです。

③重力式スプレーガン「明治F110 – G/GT」

こちらも、F110シリーズの小形汎用スプレーガンで、塗料ノズルが重力式のものとなっています。重力式となるため、塗料を無駄なく使用することができるほか、カップの角度を調整できるため、吹き付け角度の自由度が高いのが特徴です。

塗料カップ容量が小さく、軽いので初心者でも扱いやすく比較的小面積の塗装に適したスプレーガンです。

④明治F-Forceシリーズ 〜プロから初心者まで扱いやすい〜

「美しさ」と「使い易さ」、「高性能」を追求した自動車補修専用のハンドスプレーガンです。プロ仕様ですが、プロのみならず、初心者から上級者まで万人に使いやい設計でとてもおすすめです。

2022年に、マイナーチェンジを経て、厚膜光沢の「B」、薄膜高微粒化の「T」、薄膜鏡面の「R」、と3つのバリエーションで展開しています。
個人的には汎用性のあるTypeTをお勧めしています。

  • 厚膜光沢:均一なパターンで厚膜でしっかりとした塗着を作れる
  • 薄膜高微粒化:微粒子化性能が高くムラの少ない薄膜が作れる
  • 薄膜鏡面:小空気料飛散の効果により、思い通りに薄膜が作れる
種類明治 F-Force
Type B
明治 F-Force
Type T
明治 F-Force
Type R
用途厚膜光沢薄膜高微粒化薄膜鏡面
最適塗料クリア・ソリッドメタリックパールオールラウンド
塗料ノズル口径φ1.6mmφ1.4mmφ1.4mm
最大有効パターン幅280mm260(220)mm250mm
吹付距離200mm200(150mm)200mm
空気使用量190L / min210L / min180L / min

低圧力で微粒子化を促す独自の技術「MMFT」を採用したり、ボディ回路最適化を図り圧力損失を減少させたりと塗装を進化させるツールとなっています。また、ニードルバネとニードル弁を一体化させるなど、メンテナンス性も向上させています。

塗料のズルにガススタンドを装着しているので、重力式でありながらも単体で自立させることが可能となっており、ノズルの先端を傷つけにくくなっています。作業性にも優れています。

⑤明治F55-G/GR 〜コンパクトボディのスプレーガン〜

ハンドリングしやすい、超小型ハンドスプレーガンです。引金荷重を同クラス最軽量まで軽減しており、ヘルメットや釣竿、スノーボードといった小物の塗装に適しています。

種類明治F55-G明治F55-GR
噴射パターン平吹き丸吹き
最大有効パターン幅〜90mm / 〜120mm〜25mm / 〜35mm
空気使用量43 〜 66L / min21 〜 32L / min
価格(変動あり)20,350円17,600円

F55シリーズでは、「丸吹きタイプ」と「平吹きタイプ」の2種類が展開されていますが、パターン調整ができる点を考慮すれば、オールマイティに塗装がこなせる「平吹きタイプ」がおすすすめです。

エアーブラシ 〜小物への塗装に最適〜

⑥明治MP – 2

絵画や造花といった美術から、ネイルアートや繊細なヘアラインなどの小物塗装まで対応する万能のピースガンです。小型で超軽量となっているので扱いやすく、メンテナンスも簡単です。
カップには蓋が付属していな為、慣れていない方には扱いが難しいかもしれません。

※空気入口は1/8口径となっていますので、専用ホースが必要です。

⑦明治MP – 3

MP-2同様、あらゆる小物塗装に対応するスプレーガンです。基本的にMP-2と同じ設計となっていますが、カップ容量がMP-2の1mlに対してMP-3は7mlと多くなっています。
ルアー・ロッド・浮き・ネイルアート・10㎝以内の小物の塗装に適しています。

※MP-2と同じく、空気入口は1/8口径となっていますので専用ホースが必要です。

まとめ

塗装を広範囲かつ均等に仕上げることができるスプレーガンは、ガン自体の大きさやノズルの口径や塗料容器の取付位置などによってその特性が大きく変わります。

今回ご紹介したスプレーガンは、比較的初心者でも扱いやすく、DIY用途や家庭用途でもご使用いただける製品となっています。
上記スプレーガンを扱うには、すべてエアーを送り込むコンプレッサーやエアホースが必要となります。各スプレーガンの空気量にあったコンプレッサーを選択することをお勧めします。

ご自身の使用用途に合わせて様々な種類のスプレーガンを揃えていますので、ご自身の目的にあったスプレーガンを探してみてください。

スプレーガンはメンテナンスがとても重要になってきます。
おもしろ塗装工房ではスプレーガンの洗浄方法のYouTubeもアップしていますので是非参考にしてみてください。

また、スプレーガン選びやコンプレッサー・エアホースなどどれを選択すればよいか迷った際には
おもしろ塗装工房までお気軽にお問合せくださいませ。
塗装のプロがお客様にあったスプレーガンをアドバイスいたします。


車やバイクを塗装するときに活躍するスプレーガン。キレイに塗装するためや、作業効率を上げるための重要なアイテムです。初めてDIYに挑戦するために、購入を検討している方もいらっしゃると思います。

しかし、スプレーガンの種類は豊富にあるため、以下のような悩みも多いのではないでしょうか?
「スプレーガンの種類が多くてどれを選んでいいのか分からない」
「スプレーガンのノズルの口径はどれを使えばいい?」

この記事では、スプレーガンの種類を解説するとともに、ノズルの選び方も塗料別に説明します。この記事を読めば、スプレーガンの選び方の基準を知ることができるので、DIYに挑戦しようとしている方の役に立つはずです。ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.Point1:スプレーガンの大きさの選定
2.Point2:スプレーガンの種類を選ぶ
 吸上式のスプレーガン 
 重力式のスプレーガン 初めて挑戦するなら重力式スプレーガンをお勧めします
 圧送式のスプレーガン
3.Point3:スプレーガンのノズル口径の選び方
 【スプレーガンのノズル口径の参考値】
4.Point4:塗料の噴射パターンの選択
 丸パターン
 水平パターン
 垂直パターン
5.塗装面積が広範囲の場合は、塗料カップ容量も重要
 少量の塗装の場合は、重力式スプレーガン 例→自転車・バンパー・ヘルメット・スピーカーなど
 少量〜中量塗装の場合は、吸上式スプレーガン 例→車など
 大量に塗料を使用する場合は、圧送式スプレーガン 例→数の多い物1回の塗装で100個以上・車・大 物家具など
まとめ

Point1:スプレーガンの大きさの選定

出典:写真AC

最初に、スプレーガンの大きさについて解説します。スプレーガンは、対象の塗装物によって大きさを変える必要があります。スプレーガンの大きさは、おおまかに分けて「大型」「小型」「超小型」の3種類程度存在し、塗装対象の大きさによって使いやすいサイズを選択しましょう。

大型大型自動車や建物の塗装など、塗装面積が広い場合は大型スプレーガンを使用する
小型自動車のボディの傷などの部分的な補修から、ドアパネル全体の塗装、
普通車程度の大きさであれば全塗装が小型スプレーガンで塗装可能です
超小型軽微な補修の場合にも超小型スプレーガンは活躍します。
細部に渡って塗装が可能です。

Point2:スプレーガンの種類を選ぶ

次に、スプレーガンの種類について説明します。スプレーガンの種類とは、塗料の吸い上げる方法によって分けられており、「吸上式」「重量式」「圧送式」の3種類に分類されます。

こちらも塗装対象の形状や塗料の吹き付け方によって、選択する必要がありますので順番に解説します。

吸上式のスプレーガン

吸上式のスプレーガンは、塗料カップが下部に付いているタイプで、塗料を吸い上げながら噴射していきます。カップの容量も圧送式の次に容量が多く広範囲にわたって塗装しやすいのも特徴です。

また、塗料カップが下部にあるため、塗装途中でもそのまま置いておくことも可能です。塗料カップは、付け替えも容易に行えるので、塗料の色の変更も簡単にできます。

重力式のスプレーガン

重力式のスプレーガンは、塗料カップがスプレーガンの上に装着されているタイプです。上部に塗料カップが付いており、塗料は重力によって下に落ちる形で噴射します。塗料は自然に下に落ちていくので、カップに残りづらく最後まで使い切りやすいのが特徴です。

重量物が、上部にあるためバランスが悪くカップの容量は比較的小さめのタイプが多いです。しかし、スプレーガン自体は軽量になるため、初心者でも扱いやすく初心者向けのスプレーガンであると言えます。

圧送式のスプレーガン

圧送式のスプレーガンは、加圧タンクとペイントポンプを使用してスプレーガンに直接圧送して塗装するタイプです。吸上式や重力式とは異なり、慣れるまでに少し時間がかかります。

加圧タンクの容量が大きいため、建物の外壁などの対象物が大きいものや、広い面積に対して大量に塗装が必要なときに使用します。扱いが難しいですが、塗料の補充回数も少なくできるので、作業効率を上げたい方にはおすすめです。

Point3:スプレーガンのノズル口径の選び方

出典:plxabay

次は、スプレーガンのノズル口径の選び方について説明します。ノズル口径は、塗料の粘度や、使用する塗料によって必要なノズル口径の大きさが異なります。

適切な口径を選択しないと、塗料が詰まって噴射されなかったり、塗装の仕上がりに影響がでます。一覧表を下にまとめましたので、ノズル口径を選ぶ際に参考にしてみてください。

【スプレーガンのノズル口径の参考値】

塗料ノズル口径塗料の粘度(ウレタン塗料)備考
サーフェイサーφ2.0~1.5mm50~40mpa・s
ラメ入りクリアφ2.0~1.5mm50~40mpa・sラメの大きさは0.3~0.4mmの六角型
ソリッドφ1.4~1.3mm50~40mpa・s
メタリックφ1.4~1.3mm50~40mpa・s
クリアφ1.4~1.3mm50~40mpa・s

※塗料の粘度は希釈前です。希釈率は各メーカーの説明書をよく読んでください。 
※水の粘度は、約1mpa・sです。

サーフェイサーは、粘度が高い塗料のためノズル口径が小さいと詰まりを起こす可能性があります。そのため、スプレーガンは大きめの口径を使用します。ソリッド塗料、メタリック塗料、クリア塗料の粘度に大きな差は無いため、φ1.4~1.3の口径で塗装可能です。

塗料にラメなどが入っている場合などは、粒子の大きさに合わせてノズル口径を選択しないと目詰まりの原因となってしまうので目安として、ラメの大きさの4倍以上の口径を選択するのが良いでしょう。

Point4:塗料の噴射パターンの選択

出典:写真AC

スプレーガンの噴射パターンは、「丸パターン」「水平パターン」「垂直パターン」の3種類が存在します。塗装対象物の様々な形状のものがあるので、適した噴射方法を選ぶ必要があります。

以下では、塗料の噴射方式について1個ずつ解説しますので、ご自身の塗装したい物に合わせて選択してみてください。

丸パターン

スプレーガンで吹き付けると、円形に塗装できるタイプは丸パターンといいます。丸パターンは、塗装する円の大きさを細かく調整可能なため、細かいもの塗装に向いています。

水平パターン

スプレーガンを吹き付けると、塗料が横長の楕円形になるものを水平パターンといいます。水平パターンは、上から下への縦方向に吹き付けることで、縦長の対象物に対して塗装可能です。

噴射パターン幅を調整することは、難しいため細かい塗装には不向きです。そのため、大型の対象物となり、シャッターや家の外壁、柵など水平に塗装するものがおすすめです。

垂直パターン

垂直パターンは、縦長の楕円形に塗料を噴射します。垂直パターンは、左右の横方向に塗料吹き付けることができるため、車のドアパネルなど横長の塗装対象物に対して、使用するのがおすすめです。

水平パターンと同様に、噴射パターン幅を調整し吹くことが可能ですが、ヘアラインなどの細かい塗装は不向きになります。垂直パターンと水平パターンをノズル先で変更できるタイプも存在するので、使用用途に合わせて選択してみてください。

塗装面積が広範囲の場合は、塗料カップ容量も重要

出典:写真AC

外壁塗装や、自動車の全塗装などになると塗装カップの容量も非常に重要な選択基準となります。カップの容量が少なければスプレーガンの重量が軽くなるので、扱いやすいですがすぐに塗料が無くなってしまいます。

少量の塗装の場合は、重量式スプレーガン

塗装範囲が少ない場合は、重量式スプレーガンがおすすめです。ほとんどのカップの容量は400ml程度が標準的であり、塗装対象が対象物が小さいものは、やはり重量式が一番向いています。
初めて塗装に挑戦する方は、軽量であることを重視し、大きくても車のバンパーや家具、自転車のフレーム程度の大きさを吹く場合は重量式をお勧めします。

少量~中量塗装の場合は、吸上式スプレーガン

少量~中量の塗装の場合は、吸上式スプレーガンがおすすめです。カップの容量は重力式よりも多く、600~1,000mlのものが標準的に多く販売されています。

主に、自動車の塗装に対して吸上式スプレーガンは効力を発揮します。

大量に塗料を使用する場合は、圧送式スプレーガン

外壁塗装など塗料が大量に必要な場合には、圧送式スプレーガンの使用をおすすめします。吸上式、重量式に比べて塗料を入れるタンクの容量が圧倒的に多く、塗料補充の手間を大幅に短縮できるからです。

タンクの容量は2~15L位と大容量のものが販売されているので、一度に大量の塗料が必要な建物の外壁などに塗装する際は、購入を検討しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回、スプレーガンのノズル口径の選び方についてご説明してきました。
ノズル口径は、使用する塗料の種類や粘度によって大きく異なります。今回の記事では、塗料ごとのノズル口径も解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

また、どのスプレーガンを使用するのか「大きさ」「塗料カップの取付位置」「塗料カップの容量」「ノズルの口径」「噴射方式」などについてもご説明しました。

最初は、スプレーガンの選択肢が多すぎて戸惑うと思いますが、一つ一つの特徴をよく理解し、ゆっくり検討してからスプレーガンを購入するようにしましょう。
おもしろ塗装工房ではスプレーガンの選び方、扱い方、塗料の選択、塗装工程などをアドバイスしていますのでお気軽にお問合せくださいませ。
お問い合わせの際には、塗りたいもの、素材、どのように仕上げたいのか、などより詳しい内容を明記してください。


塗装ブースという言葉は幅広い意味で使われており、塗装の専門施設である業務用の塗装ブースもあれば、趣味の塗装作業として自宅で利用する簡易型の塗装ブースもあります。この記事では、自宅やオフィスなどの屋内で使うための塗装ブースに焦点を当て、塗装ブースの種類や塗装ブースの選び方について解説します。さらには、おもしろ塗装工房がおすすめする屋内用の塗装ブースも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

塗装ブースの基本情報

まず始めに、塗装ブースの意味や塗装ブースが必要な理由について解説します。

塗装ブースとは

塗装ブースとは、自動車や釣り用ルアーなどを安全かつ効率的に塗装するために設けられた、排気機能や防塵機能を備えた仕切り、または専用施設を指す言葉です。

この単語は広い意味で使われるため、大規模な建物全体が塗装ブースになっている施設から、屋内での塗装作業をサポートする簡易的な塗装ブースまで含まれます。

なぜ塗装ブースが必要なのか?

塗装作業で使用する塗料には、揮発性(蒸発しやすさ)の高い有機化合物や引火性のある成分も含まれていることがあり、塗装作業は労働安全衛生法によって規制されるほどの危険性があります。

そのため、換気のできない屋内での塗装作業は基本的に避けるべきです。しかし、どうしても屋内で塗装を行う必要がある場合は、換気や排気機能に優れた塗装ブースを使用することが必要になります。

最悪の場合は、塗料の成分が建物火災や中毒症状を引き起こす危険性もあるため、十分に換気できる環境を整備しましょう。

塗装ブースの種類

塗装ブースは大きく分けて、専門業者が利用する施設型の塗装ブースと個人が趣味やDIYで利用する簡易型の塗装ブースの2つに分けられます。この記事では、自宅の屋内での利用を目的とした簡易型の塗装ブースの種類について解説します。

施設型の塗装ブースの種類には、「オープンフェイス」や「プッシュプル」「ダウンドラフト」などの種類がありますが、趣味やDIYで使う簡易型の塗装ブースは基本的に「オープンフェイス」タイプしかありません。

屋内用塗装ブースの選び方

オープンフェイス型の塗装ブースでも、フィルターの性能や換気能力には違いがあります。以下に、屋内用塗装ブースの選び方について説明します。

ファンを搭載しているか

塗装ブースには簡易型のものとして、使い捨て可能な段ボール製品も存在します。ただし、段ボール製品の塗装ブースの多くは換気用のファンが搭載されていません。

ファンがなければ、塗料の成分が部屋に充満し、塗装作業の安全性は低下してしまいます。少なくとも屋内での利用には、ファンを搭載していない製品は避けて、屋内利用にはファンを搭載した塗装ブースを選ぶことをオススメします。

設置サイズ

屋内用の塗装ブースは、自動車やスノーボードのような大きな製品を塗装する設備ではありません。プラモデルやランタンなどの小型製品の塗装に適しています。

作業をしやすいようにある程度の大きさは必要であり、塗装ブースの枠にスプレー缶やブラシなどが当たらないサイズ感のあるものを選ぶようにしましょう。

おおよその目安としては幅40cm以上のものが作業しやすいかと言えます。

フィルターシステム

屋内用の塗装ブースでは、塗料成分の排出や異物の除去のためにフィルターが重要となります。フィルターの性能は、繰り返し使用することによって徐々に低下しますので、フィルターが交換可能な製品を選ぶのが望ましいです。

あらかじめ製品ページを確認することで、フィルターの追加購入ができることを確かめておきましょう。

換気量

塗装ブースの換気量は重要な要素であり、「㎡/H」または「㎥/H」の単位でその性能を示します。「㎡/H」または「㎥/H」とは、1時間あたりに換気できる空気の面積または体積をあらわす数値です。この数値が高いほど換気量が優れていると言えます。

騒音レベル

塗装ブースでは、空気を入れ替えるファンの作動音は避けられません。ファンの種類には「プロペラファン(キッチンの換気扇に使われるファン)」や「シロッコファン(リビングのエアコンに使われるファン)」などがあります。

静音設計であるのはシロッコファンですが、換気量が多いのはプロペラファンであるため、換気量と騒音のどちらを重視するかによってファンの種類を選ぶことができます。

ダクトの長さ

屋内塗装では、作業場所と窓との距離も重要になります。DIYでダクトを延長することも可能ですが、そのためにはジョイント部分を適合する技術も必要です。そのため、購入時点で希望のダクト長になっている製品を選ぶことをオススメします。

目安として2m程度のダクトの長さがあれば、窓から少し離れた場所であっても作業がしやすいものと思います。

塗装ブースをお探しならおもしろ塗装工房

塗装専門業者であるおもしろ塗装工房では、省エネ設計で風量の強い、屋内用の簡易スプレーブースを販売しています。

省エネ仕様で強風量240㎡/H

おもしろ塗装工房の簡易スプレーブースは、風量がなんと240㎡/Hに達します。1時間あたり約68坪分の空気を換気することができます。

騒音レベルは一般的な会話と同等の60dBです。扇風機とおなじ程度の騒音レベルであるため、マンションなどでも使いやすいでしょう。ただし、騒音レベルは人によって感じ方が異なるため、壁の薄い集合住宅や夜間のご利用には注意が必要です。

塗装面をかんたんに変えるターンテーブル付き

簡易スプレーブースは、オープンフェイス型の「囲い式フード」を採用しています。内部にはターンテーブルが取り付けられており、塗装面を入れ替えやすく、塗り残しのチェックも塗装ブースから出すことなく完結できます。

窓に設置しやすい平型タイプの排気ダスト

排気ダストは窓に設置しやすい平型タイプを採用しており、窓枠にフィットしやすい形状をしています。また、そのスリムな形状によって折りたたみ時にもコンパクトに収納可能です。

ダクトの長さも2m程度あるため、作業台が部屋の中央にある場合でも使用でき、窓から少し離れた場所での塗装作業を可能にします。

折りたたみ可能で持ち運びやすい

取り外しのできる囲いフードやホースを採用しており、使用しない時にはコンパクトに収納できます。さらには、取っ手が付いているので持ち運びのしやすい設計になっています。

2台組み合わせてWパワーも可能

屋内で大きな製品を塗装する場合でも、簡易スプレーブースを2台を組み合わせることで塗装ブース内に収めることも可能です。換気量も強力になるため、長時間のスプレー作業や高出力が必要な状況でも対応できます。

2台の簡易スプレーブースを揃えてダブルパワーを体験してみるのもいかがでしょうか。

屋内用の塗装ブースに迷われたらおもしろ塗装工房へ

この記事で紹介したように、趣味やDIYで利用する屋内用の塗装ブースは、基本的にオープンフェイス型を購入することになります。

ただし、同じオープンフェイス型でもフィルター性能や風量などには違いがあるため、この記事で紹介した選び方を参考にして、自宅やオフィスに最適な塗装ブースを選ぶようにしましょう。

どの製品を選ぶべきか迷われている方は、塗装専門業者であるおもしろ塗装工房の簡易スプレーブースをご検討いただくことをオススメします。