ヘルメットを自分で塗装

ヘルメットを自分で塗装したい人必見! 必要な道具や手順を解説します。


ヘルメットは、バイクや自転車に乗る際、頭部を守ってくれる大切なものです。ヘルメットはいろいろな種類が市販されていますが、「世界に1つしかない自分専用のヘルメットを作りたい」と考えている人もいるでしょう。そんな人におすすめなのが、ヘルメットのペイントです。新たに色を塗装することで、世界に1つだけのオリジナルヘルメットが手に入ります。 今回は、ヘルメットに格好良く塗装する方法を解説しましょう。
  1. ヘルメット塗装の基礎知識
  2. ヘルメットの塗装方法
  3. ヘルメットの塗装に関するよくある質問
  4. おわりに
この記事を読めば、自分でも手軽にヘルメットを塗装することができます。自分だけのオリジナルヘルメットを完成させたいと考えている方は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.ヘルメット塗装の基礎知識

ヘルメットには、自転車用やバイク用などさまざまな種類があります。愛用のものを複数持っているという人もいるでしょう。ヘルメットは大切な頭部を事故の衝撃から守る役割や、目立つ色で車を運転している人に自分の存在を知らせるという役割を担っています。市販のヘルメットはあらかじめペイントされていますが、色が気に入らなかったり、使用しているうちに色あせたりすることもあるでしょう。そんなときは、自分でヘルメットをペイントしてみる方法もあります。以下のような道具を使えば、自分でもペイントが可能です。

1-1.用意するもの

1-2.塗料の選び方

ヘルメット塗装には、ウレタン塗料というものを使用します。ウレタン塗料には通常の色のほか、ラメ塗料や光の当たり具合によって色合いが変わるマジョーラなどがありますので、好みによって選びましょう。塗料には、そのまま使うものとラッカー液等で薄めるものがあります。購入の前に使い方をよく読んで必要なものを用意してください。ヘルメットを1個だけ塗る場合は、100ml入りくらいの、一番小さいサイズが1つあれば十分です。 また、塗料はハケで塗るよりもスプレーガン等を利用して吹き付けて塗る方がきれいに塗れます。これからも塗装をしたいという場合は、1つ購入してもよいでしょう。 なお、塗装をしている最中は十分に換気を行い、手袋やマスクをして行ってください。気密性が高い室内で締め切ったまま塗装をしていると、健康に影響が出ることもあります。

1-3.ウレタンサフェーサーとは?

サフェーサーとは、パテを水溶液状に薄めた下地塗料で、ヘルメットの小さな傷を埋めたり、下地色を隠したりできます。また、塗料の付きもよくなるので、色あせてきたヘルメットを鮮やかに塗り直したいという場合は、塗装をする前に塗りましょう。

1-4.足付けとは?

足付けとは、サンドペーパーなどでヘルメットをこすり、塗料の付きをよくする作業です。つるつるした面に塗料を吹き付けても、すぐに落ちてしまいます。そこで、サンドペーパーでわざと細かい傷をつけることにより、塗料の付きをよくするのです。この足付けを丁寧に行えば、より美しく塗装が仕上がるでしょう。

1-5.マスキングテープの使い方

マスキングテープは、色を塗りたくない部分に貼っておく紙製のテープです。太さがいろいろありますので、模様をかきたいというときにも利用できます。

2.ヘルメットの塗装方法

この項では、ヘルメットの塗装方法を説明していきます。ぜひ、参考にしてください。

2-1.塗装手順

塗装手順の基準は、以下のようになります。

2-1-1.塗装する準備

塗装する準備取り外せるパーツは取り外し、可能な限りペイントする部分だけにします。

2-1-2.足付け作業とマスキング

足付け作業とマスキング#400番台の耐水ペーパーで足付け作業を行い、塗料がかかってはいけない部分をマスキングします。

2-1-3.サフェーサー作業を行い、下地を塗る

サフェーサー作業を行い、下地を塗る必要ならば、サフェーサーを塗布して、傷を埋めましょう。サフェーサーが乾燥したら、#600台の耐水ペーパーで足付け作業を行います。 その後、下地塗料を塗ってください(塗料の種類によっては必要のない場合もあります)。下地を塗ったら、#600番台の耐水ペーパーで足付け作業を行いましょう。

2-1-4.塗装をする

塗装をするお好みの塗料を使用して、塗装をしていきます。写真はマジョーラ塗装を行った例です。

2-1-5.ペーパーがけ

ペーパーがけ乾燥後、#1000番台の耐水ペーパーを軽くかけます。

2-1-6.クリアー吹き

クリアー吹きクリアーを吹き付けます(ペーパーあてとクリアー吹きは、交互に2度繰り返す)。

2-1-7.マスキングテープを剥がす

マスキングテープを剥がす塗装後は、マスキング部分と塗料の段差が少なくなりますので塗料が乾く前に、マスキングテープを剥がしたほうが良いでしょう。

2-2.うまく塗装するコツ

さて、2-1.を見ていただければわかりますが、塗装は吹き付け作業と足付け作業の繰り返しです。耐水ペーパーをかけることにより、塗料のノリや定着率が上がるので、丁寧に行いましょう。また、塗料は種類によって乾燥時間が異なり、(指で触って表面のみが乾燥していること)は約10~20分。時間のかかるものは、乾燥まで1日というものもあります。ですから、時間に余裕をもって塗装を行ってください。 なお、缶スプレー式のラッカーでいきなり塗装をすると、すぐに落ちてしまいます。美しく長持ちする塗装をしたい場合は、時間をかけてカラーリングとペーパーかけ(足付け)をくり返してください。最初は、3日間(下地1日・カラーリング1日・トップコート1日)かけてヘルメット1個を塗装するような計画で行いましょう。

3.ヘルメットの塗装に関するよくある質問

Q.ヘルメットの塗装は、屋外でやっても大丈夫ですか? A.かまいませんが、屋根があるところの方がよいでしょう。
 また近隣の迷惑にならない場所を選び、ホコリが着きにくい場所を選びましょう。雨の降っている時や湿度(80%以上)の高い時はカブリ(白化)現象塗装を起こしやすいので避けた方が良いでしょう。 A.かまいませんが、屋根があるところの方がよいでしょう。 Q.スプレー(缶)式塗装で一気に塗ってしまうとどのような不具合がありますか? A.仕上がりが美しくならないうえに、はがれやすくなるでしょう。
また、ラッカ系塗料が多い為、紫外線によって劣化・黄変(塗料が黄色く変色)してしまう可能性があります。 Q.レインボーカラーのように塗装することは可能ですか? A.はい。何種類もの塗料を使い、1つの色が乾いたらそこにマスキングテープを貼り、別の色を塗っていくという方法で塗り分けが可能です。時間がかかる分、きれいにできると喜びもひとしおでしょう。
また、見る角度によって何色にも光るマジョーラ塗装も人気のある塗装方法です。 Q.ヘルメットに塗ってはいけない色はありますか? A.現在のところ、法令によって禁止されている色はありません。 Q.キャラクターなどをヘルメットに描いても大丈夫ですか? A.はい。営利目的でなければ問題ありません。

4.おわりに

いかがでしたか? 今回はヘルメット塗装に関して解説しました。きれいで長持ちするペイントをしようと思うと時間はかかります。しかし、その分ヘルメットへの愛着がわくでしょう。1番小さいサイズの塗料でも十分に塗ることができますので、まずは単色塗りからチャレンジしてみてください。
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