ジェットスキーの塗装はDIYできるの? 塗装のやり方とポイントを紹介

ジェットスキーの塗装はDIYできるの? 塗装のやり方とポイントを紹介


ジェットスキーは、船型のボードにエンジンとハンドルをつけたものです。南国へ旅行をした際に、ジェットスキーに乗って楽しんだ方もいるのではないでしょうか。スポーツ・レジャー用として使われることが多く、株式会社カワサキが販売した水上バイクを指しています。YAMAHAはマリンジェットを示しています。1人乗りから3人乗りまで種類もさまざまで、自分好みの塗装にして楽しむことができるのも魅力の1つです。しかし、どのように塗装すればいいのか分かりませんよね。そこで、本記事では、ジェットスキーの塗装について解説します。
  1. ジェットスキーの塗装の基礎知識
  2. ジェットスキーの塗装に必要な道具は?
  3. ジェットスキーの塗装方法
  4. ジェットスキーの塗装~道具の購入・相談先は?
  5. ジェットスキーの塗装に関してよくある質問
この記事を読むことで、ジェットスキーの塗装のやり方とポイントが分かります。自分での塗装を検討している方は、ぜひチェックしてください。

1.ジェットスキーの塗装の基礎知識

まずは、ジェットスキーの基礎知識、塗装を行う意味とメリット、プロに依頼する際の相場価格を解説したいと思います。

1-1.ジェットスキーとは?

川崎重工業モーターサイクル&エンジンカンパニー(カワサキ)が製造している水上オートバイのブランドを「ジェットスキー」といいます。さまざまな水上バイクが販売されていますが、ジェットスキーはアメリカ合衆国が「最初に商業的成功を収めた」水上バイクです。

1-2.ジェットスキーを塗装する意味、メリットは?

塗装の主な目的は「見た目を美しくする」「貝類・海藻類などによる汚れからの保護」「サビ・カビの腐食防止」の3点です。塗装が剝(は)がれていると見た目が悪くなるのはもちろん、海中の貝類・海藻類による汚れやキズがダイレクトに影響するおそれがあります。これらが付着すると、燃費や振動などに悪影響をおよぼすので塗装で守らなければなりません。そして、海水には鋼材などを腐食させる成分が含まれています。海水による腐食の進行を遅らせるためにも、塗装が必要です。

1-3.プロに依頼する場合の相場価格

プロに依頼すれば、キレイな塗装を施すことができますが、いくらかかるのか気になっている方が多いと思います。相場は、全塗装が約8万円~、パーツ塗装が約1万円~、フレーク(ラメ塗装)が約12万円~になるでしょう。ただし、塗料の種類や塗装範囲などで異なるため、具体的な費用に関しては業者に見積もりを依頼し、確認してください。

2.ジェットスキーの塗装に必要な道具は?

ジェットスキーの塗装は、DIYができるのでしょうか。DIYの際に必要な道具も紹介します。

2-1.DIYできるか?

ジェットスキーの塗装は自分でできます。初めての方でも必要な道具があればDIYが可能です。DIYのメリットは、業者へ依頼する費用がかからないことでしょう。道具がそろえば塗装できますが、手間と時間がかかる・必ずしもキレイな仕上がりにはならない点がデメリットです。きちんと塗装方法とポイントを押さえていても、失敗する可能性があるので注意してくださいね。

2-2.必要な道具は?

ジェットスキーの塗装で必要な道具は以下のとおりです。 上記の道具があればジェットスキーの塗装ができるでしょう。塗料を塗るときに必要な塗装用具は、刷毛(はけ)・ヘラでもよいですが、自動的に吹きつけることができる「スプレーガン」がおすすめです。スプレーガンは塗料を霧状にできるので、ムラなく塗ることができます。刷毛で塗れない細かい部分も塗装が可能です。また、塗料は希望するカラーとクリア塗料が必要となります。クリアー塗料とは、表面の透明感や光沢感を出すことを目的とした無色塗料です。

3.ジェットスキーの塗装方法

それでは、ジェットスキーの塗装はどのようにすればよいのでしょうか。塗装方法とポイント、よくある失敗をチェックしてください。

3-1.塗装の方法・手順を紹介!

大まかな塗装方法と手順を、画像と一緒に紹介します。

3-1-1.下地処理

下地処理まずは、塗装前に下地処理です。塗装しなくてもよい場所をマスキングし、#400のペーパーを当てて磨いていきます。この作業は塗料のノリをよくするためと下地との密着をよくするため役割がありますので、艶が消えるまで丁寧に行ってください。研磨後にウレタンサフェーサーを吹けば良いのですが、今回はボディーが綺麗だったので、下地処理は足付け(研磨)のみとなります。

3-1-2.塗装

塗装次に、ウレタンエナメル吹きを行なっていきます。エナメルとは業界用語で塗りつぶし系の塗料を言意味しますので、ウレタンエナメルというとウレタン系の塗りつぶし塗料のことになります。 今回は「パッと見は黒。よく見るとメタリックが入っているような仕上がり」にするために、ウレタンブラックをベースにウレタンメタリックを少々混ぜ込んで、黒に近いガンメタをイメージして調色(塗料同士を混ぜ合わせる事)しスプレーガンで丁寧にカラーリングしました。スプレーガンは一台あれば色々なものに塗装に使用できるので、塗装に興味があり、いろいろものの塗装に興味がある方は、一台持っていても良いのかと思います。またスプレーガンは刷毛塗りにはない綺麗な吹き肌を演出できムラなく綺麗に仕上げられるので、オススメです。

3-1-3.仕上げ

塗装塗料が完全に乾燥したら、次はウレタンクリアー吹きです。1回目のクリアー吹きを終えたら乾燥させ、一回目で吹いた時のチリやホコリを#2,000程度の水ペーパーにて軽く研磨したのち、2回目のクリアーを吹いていきます。この作業を行うことにより、塗膜に厚みが増し高級感あふれる仕上がりになるとともに、塗膜が厚くなる分塗膜強度も増し、傷も付きにくくなるのです。作業は増えますが、後々のことを考えればプラスになるでしょう。最後にバフ掛けを行なったら完成です。

3-2.塗装のポイント

塗装で押さえておきたいポイントをいくつか紹介します。

3-2-1.サンドペーパーの使い方

塗装のポイントは、塗料を塗る前にサンドペーパーを当てることです。サンドペーパーを当て表面に傷をつけることにより、次に吹く塗料との密着をよくする役目があります。サンドペーパーを掛けると艶が消えてしまうという心配もありますが、細かなペーパーでしたらクリアーを吹いてもペーパー足は消えてしまいますので、トップコートの前の足付けは#800~#2,000程度で行いましょう。 足付けは下地サフェーサー作業から(荒い番手#320)→トップコート(細かな番手#1,000〜2,000)と言ったように徐々に番手を細かくしていきましょう。下地の状態が凸凹していたら荒い番手で平らにして調整してください。凸凹状態では、塗料にムラができ仕上がりが悪くなるため、整える(生地調整)がとても大事な作業になると言えるでしょう。サンドペーパーは「番手(#)」と呼ばれる数字で、表面の目の粗さが決まります。数字が小さいほど目が粗く、大きいほど細かくなるのが特徴です。表面の具合によって番手は異なりますが、ジェットスキーの塗装は、#400ぐらいから#2,000でよいでしょう。

3-2-2.サフェーサー・密着剤の意味

素人でよくあるのが、直接塗料を塗ることです。 下地素材との密着を良くするために、サンドペーパーで表面を整えた後すぐに塗料を塗りますが、下地が密着の悪い素材、例えばステンレスやガラス素材の場合は足付けせずに密着剤を塗ったほうがよいでしょう。 また下地が鉄のような錆が発生するような素材やFRPなどの凸凹している素材の場合は、肉持ちが良く錆止め効果のあるウレタンサフェーサーを吹きましょう。塗料がきちんとボディーになじませるにはためには、塗装前の生地(調整)研磨と下地の塗料選択を間違えないことが大きなポイントといえるでしょう。

3-2-3.クリアー塗料を2回塗る

クリアー塗料を1回だけ塗る場合と、2回塗る場合は仕上がりに大きな差が出てきます。仕上げ作業は、見た目を美しくさせると同時に、保護力を強化する効果があるのです。クリアー吹きは2回行うことをおすすめします。また、1回目のクリアー吹きを行った後は、必ず乾燥させることが大切です。乾燥が中途半端になると、せっかくの仕上げが台無しになってしまうので注意してくださいね。

3-3.よくある失敗は?

素人でよくある失敗は、「塗装にムラが出ること」です。ジェットスキーに関係なく、塗装ではよくある失敗といえるでしょう。きちんと塗れていないところがあったり、サメ肌になったり斑点がついていたりと、塗料がきちんとボディーに密着できていない状態です。また、「イメージとは異なる色になった」という失敗もよくあります。実際に塗った色と、サンプルなどで見る色は多少違いがあるものです。イメージとの相違を防ぐためには、本塗りの前に試し塗りをするとよいでしょう。

4.ジェットスキーの塗装~道具の購入・相談先は?

DIYに必要な道具はどこで購入すべきか悩んでいる方が多いのではないでしょうか。ここでは、道具の購入先と相談先を紹介します。

4-1.購入できる場所

ジェットスキーの塗装に必要な道具は、ホームセンター・工具店などで購入できます。けれども、店舗で販売している商品は限りがあり、種類もそこまで豊富にそろっているわけではありません。幅広い種類や道具から選びたい方は、インターネットサイトを利用してください。「本店 おもしろ塗装工房」では、塗料・溶剤から塗装工具まで幅広い種類を取り扱っています。あなたが求めている商品を手に入れることができるでしょう。ぜひチェックしてください。

4-2.業者選びのポイント

実店舗ではなかなか手に入らない商品が購入できるのが、インターネットサイトの大きなメリットです。しかし、中には、掲載写真とは異なる商品を送ったり、送料を余計に請求したりする悪質な業者が存在しているので注意しなければなりません。業者を選ぶときは、以下のポイントに注目しましょう。
  • スタッフの対応が丁寧でスピーディー
  • 取扱商品の種類が豊富
  • 商品写真と説明がきちんと記載されている
  • ホームページが見やすい
  • 住所・固定の電話番号が記載されている
  • 配送や振込方法など細かい内容も記載されている
  • 評判・口コミがいい
  • 無料相談・見積もりを受けつけている
悪徳業者は、対応が悪く、商品の種類も少ない傾向があります。以上のポイントを踏まえた上で、複数の業者を比較してください。比較することで、優良業者と悪徳業者を見極めることができるでしょう。

4-3.注意点

「見積もりとは違う金額を請求された」「使えない商品が届いた」など、業者とのトラブルが相次いでいます。見積内容をきちんとチェックして、手数料などの有無を確認しましょう。おかしいところがあれば、すぐに尋ねてください。丁寧に説明してくれる業者なら安心して依頼できます。

5.ジェットスキーの塗装に関してよくある質問

ジェットスキーの塗装に関してよくある質問を6つピックアップしてみました。 Q.定期的に塗装したほうがいいのか? A.ジェットスキーを長く乗り続けたいなら、定期的な塗装メンテナンスが必要ですが車の塗装と同じでマメにワックスなどを賭けていれば綺麗な塗膜は保つことができるでしょう。ボディーに傷がついたり、ヒビが入ったりすると劣化が進みエンジンモーターに大きな支障をきたします。特に、塗装が剝がれてきている場合は、早めにメンテナンスを実施したほうがよいでしょう。 Q.DIYでかかる費用はいくらぐらいか? A.全体的な目安としては、だいたい1万~3万円ほどです。あくまで目安となるため、塗料の種類や用意しなければならない用具の数で異なるでしょう。数万円準備しておけば安心です。 Q.塗装すべきタイミングは? A.塗装が剝がれてきた、または新しい色に塗り替えたいと思ったときこそ、塗装すべきタイミングです。頻繁に使ったり、管理状況が悪かったりすると、塗装が剝がれ落ちる可能性があります。できるだけ定期的な塗装を行い、キレイなタオルで拭き、汚れがつかないようにしましょう。使わないときは屋内で保管するなど、管理の仕方も徹底してください。 Q.プロに依頼するメリットは? A.塗装のプロは、実績があり経験が豊富なので、適切かつ迅速に塗装ができます。自分で行う手間と時間が省けるため、すぐに塗装をしたいという方にとっては最適な方法でしょう。 Q.悪質業者に引っかかったらどうすべき? A.国民生活センターまたは消費者センターに相談してください。特定商取引法に基づいて、一定期間であれば無条件で一方的に契約を解除できる「クーリングオフ制度」がありますが、通信販売は残念ながら制度が利用できません。しかし、通信販売には、特定商取引法の「返品制度」があります。通販業者は、返品できる場合を記した「返品特約の表示」が必要です。本来、表示しておくべき返品特約がない場合は、「返品制度(通信販売における解除等)」が活用できます。購入者が商品を受け取ってから8日間以内であれば、契約の申し込みの撤回または契約の解除が可能です。 Q.どんな塗料を使うべき? A.ほとんどは「ウレタン塗料」と呼ばれる種類です。ウレタン塗料は、ウレタン系樹脂を主成分とした塗料で、鉄部・木製・FRP製素材などに適しています。昔から水上ジェットの全塗装に使われており、基本水圧で簡単に剝がれることはありません。ただし、水上ジェットの種類によって適した塗装が異なるため、不安な方は塗料販売業者やメーカーなどに相談するとよいでしょう。

まとめ

いかがでしたか? 海上を走りまわるジェットスキーは、水上バイクのブランドの1つです。使用頻度が多いほど、塗装が剝がれボディーが傷つく可能性があります。塗装は塗膜をつくるので、海藻類などの汚れやキズを防止し保護する力があるのです。また、見た目の美しさを保つためにも、定期的に塗料を塗り替えたほうがよいでしょう。ジェットスキーの塗装は、必要な道具を用意し手順とポイントを理解すればDIYが可能です。ただし、手間と時間がかかる・思い通りの仕上がりにならないというデメリットがあります。不安な方は無理して塗装を行わずに、プロの業者へ依頼したほうがよいでしょう。実績のあるプロなら安心して任せることができます。
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