ランタンはキャンプや登山のときに使う照明器具です。今はプラスチック製のLEDランタンも増えてきましたが、昔ながらのケロシンランタンやガスランタンも風情があって人気があります。ランタンは何十年も使え、レトロ感が良いという方もいますが、使うにつれて塗料が剥げ、見た目が悪くなってくることも珍しくありません。そこで、再塗装をしたいという人もいるでしょう。
周りのキャンパーに差をつけたい!と思っている方必見!今回は、ランタンの塗装方法を解説します。
- ランタンを再塗装するメリット
- 再塗装のやり方
- ランタンを自分で塗装する手順
- 業者に依頼する場合の注意点
- ランタンの塗装に関するよくある質問
- おわりに
この記事を読めば、塗装をする際の注意点もよく分かるでしょう。ランタンの再塗装を考えている人は、ぜひ読んでみてください。
1.ランタンを再塗装するメリット
前述したように、ランタンは使用するにつれて汚れや塗料の剥離などが出てきます。それも一種の味になりますが、汚れや剥離がひどいと、買い替えを検討したくなるでしょう、しかし自分だけのオリジナルカラーに仕上げれば世界に一つだけのランタンになることは間違いありません。再塗装(リペイント)を行えば、新品だったころのランタンがよみがえりより愛着が湧くことでしょう。使用頻度が高い場合、「買ってからそれほど時間がたってないのに、サビが出てしまった」ということも珍しくありません。そのような場合も、再塗装がおすすめです。
2.再塗装のやり方
ランタンを塗装するには、道具と時間が必要です。市販のラッカースプレー缶を吹きつけておしまい、というわけにはいきません。塗膜強度のあるウレタン塗料を使いましょう。また、ランタンの傘部分は使用中数百度にもなります。通常の塗料では、熱に耐えきれませんので本体(ボディー)のみの塗装がベストでしょう、傘の部分も塗装したい場合、一度業者に相談してもよいでしょう。
再塗装は道具一式をそろえることに比べたら、とびぬけて高いということはありません。
3.ランタンを自分で塗装する手順
この項では、ランタンを自分で塗装する手順を解説します。ぜひ、参考にしてください。
3-1.必要な道具
ランタンの塗装に必要な道具・塗料は下のようなものです。
- 剥離剤(現状塗膜を剥がすためのもの)※金属素材に限る
- サフェーサー(下地材の一種で、さび止め効果や浅い傷直し・塗料のノリをよくするもの)
- ウレタン塗料(100mlくらいがおすすめ)
- 耐水ペーパー(防水加工がされているサンドペーパー、#220~1,000くらいがおすすめ)
- ウレタンクリアー(トップコート)
- スプレーガン(明治F-55 平吹 0.5口径)
前述したように、ウレタン塗料は耐ガソリン性・対候性のあるものを選びましょう。また、ハケで塗料を塗るより、スプレーガンの方がきれいに塗ることができます。塗料をはじめとする各種道具選び、塗装方法の相談は
おもしろ塗装工房でも行っていますので通販と合わせ、ご利用ください。
3-2.塗装手順
塗装は、次のように行っていきましょう。
3-2-1.古い塗料の剥離はくり
ランタンを塗る前に、古い塗装を剥離剤ではぎます。肌につかないように手袋をして作業しましょう。剥離剤は気化しやすいので、ビニール袋に剥離剤を入れ、そこにランタンを入れて密封するときれいにはがれます。
ただし、プラスチックの部分に剥離剤がつくと劣化の原因となるので、あらかじめ養生しておきましょう。剥離が終わったら、
#600程度のサンドペーパーでサビを研磨します。
ウレタンサフェーサーを吹きつけてください。なお、サフェーサーの乾燥は24時間以上かかります。完全に乾かしてから次の作業を行ってください。
3-2-2.サフェーサーの研磨
サフェーサーが乾いたら、耐水ペーパー(#600)で足づけという作業を行います。下地にわざと傷をつけることで、塗料のノリをよくするための作業ですので、丁寧に行いましょう。
3-2-3.塗装
研磨が終わったら、いよいよ塗装です。スプレーガンで吹いていきましょう。塗装は、2度塗り、3度塗りをすることでより深みのある色合いになります。ウレタンカラーどうし色を混ぜ合わせることが可能なのでその場合は、少しずつカラーを混ぜ合わせて希望の色目に調色してください。
3-2-4.仕上げと磨きみがき
塗料が乾いたら、ウレタンクリアーを吹きます。剥離防止にもなるので、重ね塗りしましょう。1度目のウレタンクリアーが完全に乾いたら、#1,000の耐水ペーパーで足つけ作業を行い、2回目を吹いてください。3回ウレタンクリアーを重ね吹きすれば、傷もつきにくくなるはずです。
このあと、バフ磨きを行えば、つやが出て美しい仕上がりになります。
3-3.注意点
塗装は、手間暇がかかります。完全に乾く前に次の工程に進んでしまうと、仕上がりが汚くなるので注意しましょう。塗料は塗装したい物にあった専用塗料を使用しましょう、塗料の選択アドバイスは
おもしろ塗装工房でも相談にのってもらえます。
また、湿度が80%以上だと、有機溶剤を使った塗料は「カブリ現象」をおこします。これは、塗装後に塗料が白濁したような状態になることです。こうなったら、もう直せません。ですから、塗装は梅雨の頃をさけて行うか、湿度70%以下の乾燥した室内で行いましょう。
4.業者に依頼する場合の注意点
ランタンの再塗装は、ペイントを専門に行う会社などが請け負っています。
おもしろ塗装工房でも請け負っていますので、ぜひ利用してみてください。業者に依頼する際は、値段だけでなく口コミなどの評判も確認しましょう。なお、個人がインターネット経由で塗装を請け負っていることもあります。しかし、個人の請負は趣味の延長というケースも多く、トラブルが起こることもあるで。確実に美しい塗装をしてほしい場合は、実績のある業者に依頼しましょう。
5.ランタンの塗装に関するよくある質問
Q.ランタンの塗装は室内で行えますか?
A.行えますが、換気をよくし、塗料の飛び散りを防ぐ対策をしておきましょう。
またメガネ・マスク・手袋して塗装を行いましょう。
Q.塗装には何日くらいかかりますか?
A.最低でも4日はみておきましょう。雨が降ったらしばらくは中断です。
Q.ランタンにシールなどを張ることはできますか?
A.可能ですが、シール自体が溶剤に強いことが前提です、トップコートを掛けたらシールが縮んでしまった…なんてことがないように溶剤に強いシールやデカールを使用しましょう。シールは、ウレタンクリアーを吹きつける前に貼ってください。
Q.ランタンの塗装は何色がおすすめですか?
A.好きな色で構いませんが、暖色の方が温かみがあり人気があります。
愛車の色目に合わせる人もいますし、逆にキバツな色にしてキャンプ場で思いっきり目立たせたい方も多くおられます。
Q.業者に塗装を頼む際の相場はどのくらいですか?
A.おおよそ1~2万円が相場になります。
6.おわりに
いかがでしたか?今回はランタンに塗装する方法を紹介しました。愛着のある道具は長く使いたいものです。使用感が目立ってきたり、汚れが落ちなくなってきたら再塗装を考えてみたらいかがでしょう。見栄えが良くなるばかりでなく、塗料に保護されてランタン自体の寿命も延びます。