ノートパソコンは、持ち運びに便利な薄型のパソコンです。毎日会社や学校へ持って行くという人も多いことでしょう。ノートパソコンのカバーはブラックやグレーなどの単色がほとんどです。「もっと個性的な色合いにしたい」という人もいるでしょう。また、使っているうちに外カバーの塗装がはげてしまい、「塗り直したい」と思っている人もいると思います。
そこで、今回はノートパソコンを再塗装(リペイント)する方法を解説しましょう。
- ノートパソコンの塗り替えとは?
- ノートパソコンの塗装に必要なもの
- 塗装工程
- ノートパソコンの塗り替えに関するよくある質問
- おわりに
この記事を読めば、ノートパソコンの外観が古びてきた際、塗り替えをする方法がよく分かるでしょう。興味がある人は、ぜひ読んでみてくださいね。
1.ノートパソコンの塗り替えとは?
ノートパソコンで再塗装できる部分とは、液晶とキーボードの背面部分と、キーボードの枠部分です。市販のノートパソコンの場合、この3点がブラック・グレー・ホワイトなどの単色で塗られていることでしょう。最近では金属色のシルバーも人気です。しかし、毎日持ち歩いているうちに塗装がはげてしまったということも珍しくありません。また、「オリジナルのリペイントをしてパソコンを目立たせたい」という人もいるでしょう。そのような場合は、前述した3点を塗り替えてみてください。
2.ノートパソコンの塗装に必要なもの
この項では、ノートパソコンの塗装に必要なものや、道具の選び方について解説します。
2-1.塗装に必要な道具
ノートパソコンの塗り替えには、以下のような道具が必要です。
ノートパソコンは精密機械ですから、いきなりスプレー式の塗料を吹き付ければ壊れてしまいます。また、塗料のノリをよくするため、パソコンを再塗装する前に、古い塗装をできるだけ落とすことが大切です。
2-2.塗料の選び方
ノートパソコンを塗装する場合は、ウレタン塗料がおすすめです。ウレタン塗料には通常の色のほか、ラメ塗料や光の当たり具合によって色合いが変わるマジョーラなどがありますので、選択肢もたくさんあります。塗料には、そのまま使うものとラッカー液等で薄めるものがありますので、説明をよく読んで購入しましょう。ノートパソコンを1台塗るだけなら、100ml入りくらいの、一番小さいサイズが1つあれば十分です。
3.塗装工程
この項では、塗装工程を順を追って説明します。まずはこの項をよく読んでから、実際に塗装をしてみましょう。
3-1.パソコンを分解する
パソコンの外カバーは取り外すことができます。やり方が分からない場合は説明書を読むか、インターネットで外し方を検索してみましょう。液晶画面やキーボードなどがどうしても外せないという場合は、ビニールなどでその部分を覆い、マスキングテープでとめて養生してください。塗料が液晶画面についたりキーボードの中に入ったりすると、故障の原因になります。また、万が一に備えて、パソコンのデータはバックアップを取っておいてください。
3-2.下処理
塗料用シンナーなどでパソコンのカバーについた皮脂を落とし、#400の耐水ペーパーで足付けを行います。足付けとは、わざと塗装したいものの表面を傷つけることで、塗料のノリをよくする作業です。これを行うと塗料のノリがとてもよくなりますので、丁寧に行ってください。最後に
密着剤を吹き付けて下処理は完成です。
3-3.塗装
ノートパソコンを元の色と全く違う色に塗り替えたいという場合は、まずベースとなる
ウレタン白塗料を塗り、その上から塗りたい色を重ね塗りした方がうまくいきます。元の色と同じ色にしたいという場合は、一色塗りでもかまいません。アクリル塗料を塗る場合は、ハケよりもスプレーガンを使った方がむらなくきれいに塗れます。スプレーガンはいろいろな塗装に使えますので、1つもっておくといいですね。
今回はノートパソコンを塗装するので小さめの
スプレーガンをおすすめします。
重ね塗りをする場合、1色目を塗ったら完全に乾かしてから次の色を塗りましょう。できれば、1晩かけて乾かして足付け作業を行い、その上から2色目を塗った方がうまくいきます。
3-4.仕上げ
塗料が完全に乾いたら、クリアーを塗ります。クリアーを塗ると塗料が落ちにくくなる以外に塗膜のコーティング作用もあり傷も付きづらくなるので、作業は増えますが、個人的にお勧めしています。
1回目のクリアーを吹いたら、よく乾燥させた後、#1,000番の耐水ペーパーで足付けを行い、2回目のクリアーを吹いてください。これで、塗料が落ちにくくなったはずです。
4.ノートパソコンの塗り替えに関するよくある質問
Q.パソコンの塗り替えは、パソコンを解体しなければ行えませんか?
A.はい。そのまま行うとどうしても本体の中に塗料が入りこみ、故障の原因となります。必ず本体からカバーを外して行いましょう。
Q.どのような格好で塗装を行えばいいですか?
A.塗料が目や鼻・気管に入らないようにマスク・ゴーグル(めがね)をかけてください。また、皮膚に塗料がつくとかぶれる可能性があるので、夏でも長袖で行いましょう。屋内で塗装をする場合は、換気を十分に行ってください。窓を開けたり、換気扇を回したりして行いましょう。
Q.塗り替えたパソコンは、メーカーの修理対象になるのですか?
A.メーカーによります。塗り替えが「改造」と判断された場合は、サポートが受けられなくなる可能性があるでしょう。そこをよく確かめてからリペイントを行ってください。
Q.パソコンを塗り替える際、マークを描くことはできますか?
A.はい。3-3の塗装の後、マスキングテープをカバー全体に張り、描きたいマークの形に切り抜きます。そうして塗料を吹き付ければ、マークがきれいにかけるでしょう。
また、お気に入りのロゴシール等を貼った後にウレタンクリアーでコーティングすれば、シールも剥がれにくくなります。
Q.塗料の道具をレンタルできますか?
A.塗料の道具をレンタルするのはなかなか難しいでしょう。スプレーガンも数千円程度ですので、買った方がお得です。
Q.パソコンの塗り替えを自分で行う場合、塗装方法など教えていただけるのでしょうか?
A.はい、大丈夫です。用途別
リペイントページがございますので、そちらのページから自分に合った塗装ページを選んでいただき、必要な塗料や混合比・注意点など参考にしていただければ良いと思います。
5.おわりに
いかがでしたか? 今回はノートパソコンの塗り替えの方法などを紹介しました。ノートパソコンを好みの色に塗り替えたら、より愛着がわくと思います。カバーさえ取り外しておけば、塗料が本体などにつくことはありません。長年使用し、塗装が傷んできたパソコンを、自分の手でよみがえらせてみましょう。