車の塗装方法には様々な種類があり、車を個性的にDIYすることも可能になっていますが、近年ではチッピング塗装に注目が集まっています。チッピング塗装は、様々な車に塗装できますが、特にオフロード車に向いていて、個性がより引き立つ塗装方法です。

しかし、チッピング塗装をよく知らない方は、DIYの選択肢に入れていいのか迷っていること思います。

この記事では、チッピング塗装の特徴やメリット、デメリット、施工方法を紹介します。さらに、チッピング塗装を施した後の注意点も説明していきますので、より理解を深めることができるでしょう。

目次

1.車のチッピング塗装とは?
2.車のチッピング塗装のメリット

 2-1:重厚感を演出できる
 2-2:周囲との差別化を図れる
3.車のチッピング塗装のデメリット
 3-1:ほこりがたまりやすく、こまめに洗車が必要
 3-2:紫外線に弱い
4.車のチッピング塗装の施工手順
5.車のチッピング塗装の注意点
6.まとめ

車のチッピング塗装とは?

チッピング塗装とは、粒子状の添加物を含んだ塗料を吹き付ける塗装方法で、車などに吹き付けると、表面がザラザラした質感になります。防錆効果が高く、飛び石などの小さな衝撃に強いため、車体を傷から守るための塗装です。

デザイン面でも通常の塗料とは違う特徴を持っており、ザラザラした表面に加え、光沢感やツヤなく、マットな仕上がりになります。近年では、独特な存在感を出せるチッピング塗装に魅力を感じて、チッピング塗装を施す方も多く、耐久力を高めるというよりは、そのデザイン性に注目している方が多いです。

缶スプレーやスプレーガンで手軽に施工でき、塗装の失敗も少なく容易なため、DIYの選択肢として検討のしやすいのもポイントです。

 車のチッピング塗装のメリット

デザイン性への注目が高まっているチッピング塗装ですが、詳しくメリットを紹介していきますので、参考にしてみてください。

 重厚感を演出できる

チッピング塗装のザラザラした質感や、ツヤがないマットな仕上がりは、通常の塗装では真似できない重厚感を演出できます。

車体サイズの大きいオフロード車にチッピング塗装を施せば、より重厚感のある外観に仕上げることが可能です。

 周囲との差別化を図れる

車の塗装は、個性を引き出す為に大きな役割を果たしていますが、よくある通常の塗装では、同じ色や光沢感の車が多いため、個性を出しづらくなっています。

そこで、見た目がザラザラしていて、マットな仕上がりのチッピング塗装を施すことで、他の車とは一線を画した個性的な車に仕上がり、周りとの差別化が図れます。

他のユーザーと車の見た目で差を付けたい方には、ピッタリの塗装方法です。

車のチッピング塗装のデメリット

次に、チッピング塗装のデメリットを紹介していきます。

独特の塗料のため、デメリットもいくつか存在しますので、塗装を実施する前にデメリットに関してもよく理解しておきましょう。

ほこりがたまりやすく、こまめに洗車が必要

チッピング塗装は、表面がザラザラしている為、通常の塗装に比べてほこりや泥などの汚れがたまりやすくなります。汚れを放置すると、見た目も悪くなりますが、塗装を痛める原因にもなりますので、こまめな洗車が必要です。

詳しくは後述しますが、チッピング塗装はデリケートなため、塗装後のメンテナンスは欠かせません。

紫外線に弱い

チッピング塗装は、表面をクリアーで保護していないので、紫外線の影響を直接受けてしまい、劣化しやすいというデメリットがあります。
チッピング塗装後に艶消しの透明を塗ってコーティングするのも塗装面を長持ちさせるコツかもしれません。

塗装の劣化が早いと、色あせや塗料の剥がれが発生してしまい、せっかくのチッピング塗装が台無しになるばかりではなく、再塗装を頻繁に行う必要があるため、手間やコストが増える恐れもあります。

塗装を長持ちさせたい場合、車を使用していないときは、カーポートや車庫に保管したり、カバーをかけて、紫外線をなるべく受けない様に工夫がおすすめです。

車のチッピング塗装の施工手順

次に、チッピング塗装の施工手順について紹介していきます。正しく塗装を実施できれば、キレイな仕上がりを実現できるとともに、塗装も長持ちしやすくなります。

Step1:下地処理

チッピング塗装を行う前に、まずは下地処理をします。下地処理することで塗装の密着力を高め、塗装が長持ちしやすくなるため、非常に重要な工程です。

最初に、表面の汚れや油分はしっかり落とし、足付けします。足付けすることで、塗装の密着力が向上しますので、400番程度のサンドペーパーで、表面に細かい傷を作るイメージで作業しましょう。

足付けが完了しましたら、削りカスを取り除き、しっかり脱脂してから次の工程に移ります。

 Step2:プライマーの塗布

下地処理が終わりましたら、次はプライマーを塗布していきます。プライマーは、塗料の密着力を高める効果があり、チッピング塗料を剥がれにくくしてくれますので、なるべく塗布するようにしましょう。
足付けをした場合は、密着剤を塗布する必要はございません。

プライマーの塗布は、缶スプレーやスプレーガンを使用しますが、吹き付けの際は、15~20cm程度離れたところから薄く吹き付けます。

1度で厚塗りをするのではなく、2~3回に分けて薄く重ね塗りをすることで、ムラなく塗装できます。

プライマーの乾燥時間は概ね10分~1時間位ですが、気温や湿度などによって乾燥時間は変化しますし、メーカー毎の乾燥時間の目安がありますので、作業前に説明書をよく読んでください。

Step3:チッピング塗装の施工

プライマーが乾燥しましたら、いよいよチッピング塗装を施工していきます。

缶スプレーやスプレーガンで、15〜20cm程度離れた所から吹き付けていきますが、一度に厚く吹き付けるのではなく、2〜3回に分けて重ね塗りをするので、均一になるように薄く吹き付けてください。

重ね塗りの間隔は、メーカーによって違いはありますが、1回吹き付けたら5~10分位の間隔をあけてから重ね塗りをするようにしましょう。

塗料の表面が硬化する目安は、30分~1時間程度が目安ですが、硬化時間は気温や湿度によっても変化し、メーカーによって硬化時間に違いがあるため、取扱説明書でよく確認してから作業してください。

また、塗装が完全に乾燥するには数日から1週間以上かかります。厚塗りし過ぎると乾燥に時間がかかってしまいますので、注意しましょう。

 車のチッピング塗装の注意点

チッピング塗装はとてもデリケートですので、塗装後にもしっかりケアする必要があります。

デメリット解説の時も触れましたが、塗装のザラザラした部分にゴミや汚れが溜まりやすいので、こまめに洗車が必要です。洗車機を使用すると、塗装を傷めやすいので、基本的に洗車は手洗いで行いましょう。

スポンジは柔らかいものを使用し、塗装を傷めないように優しくこすります。汚れが酷い場合は、中性のカーシャンプーを使用して下さい。

洗い終わったら、柔らかいタオルで水気をしっかり拭き取りますが、塗装を擦り過ぎないように注意しましょう。

また、汚れが酷いからと言って、細かい粒子の入ったコンパウンドやワックスなどで磨いてしまうと、塗装が剥がれてしまう可能性がありますので、コンパウンドやワックスの使用は控えてください。

まとめ 

本来、チッピング塗装は飛び石などの傷から車両を守るための塗装ですが、近年ではそのデザイン性に引かれてDIYを実施する方が増えています。チッピング塗装は、車の重厚感を演出できたり、周りとの差別化を図れたりとメリットが多いです。

しかし、チッピング塗装はデリケートで、紫外線に弱かったり、汚れやホコリが溜まりやすいので、こまめに汚れが気になる方にとっては小まめに洗車する必要があり、手間かかります。

チッピング塗装は、通常の塗装と比べると、メンテナンスに手間がかかりますが、とても魅力的な塗装方法です。特徴をよく理解して、自分に合っていると感じたなら、ぜひ塗装にチャレンジしてみてください。


車は外装だけでなく、内装も年数が経過すると紫外線や高温の車内環境の影響を受けて、樹脂パーツの色褪せや、傷がついたり、見た目が悪くなってしまいます。その場合、車の内装をキレイに保つために、内装塗装がとても有効な手段となります。

しかし、内装の塗装に使う塗料は通常のもので良いのか?塗装方法は異なるのかなど、分からない方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

この記事では、車の内装を塗装する際のメリット、デメリット、塗装方法などを解説していきます。内装を塗装するために必要な塗料や道具も合わせて説明しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.車の内装塗装のメリット
 1-1:傷ついた内装を補修できる
 1-2:自分好みの内装にカスタムできる
 1-3:DIYをすれば費用を抑えられる
2.車の内装塗装のデメリット
 2-1:外装塗装よりも塗装が難しい箇所がある
 2-2:素材によって塗装できない場合がある
3.車の内装塗装に必要な道具と塗料の選択
4.車の内装塗装の手順

 4-1:内装の取り外し可能な部品は外す
 4-2:塗装しない部分を念入りに養生する
 4-3:下地処理
 4-4:内装パーツの塗装
5.こんな人にDIYがおすすめ
6.まとめ

車の内装塗装のメリット

車の内装塗装には、古い車でも車内を綺麗な状態に保つことができるなど多くのメリットがありますが、代表的なメリットを3つ紹介します。

傷ついた内装を補修できる

車を使用していると外装だけでなく、物が当たったり、擦れたりすると徐々に内装も傷ついてきます。傷が目立ってくると、見た目が悪くなったり、使い古した感じが出てきてしまいますが、内装を塗装し直せば、傷も一緒に補修できるうえ、内装もリフレッシュできます。

上手に塗装できれば、車内がキレイになるだけでなく、気分も新たに愛車に乗車できるでしょう。

自分好みの内装にカスタムできる

内装を初期の状態に戻るだけでなく、自分好みにカスタムすることも可能です。これは、内装塗装の最大のメリットと言っていいでしょう。

車種によって違いはあるものの、個性的な内装というのはあまり見かけません。しかし、自分で好きな色を選んで内装を塗装すれば、個性的で自分だけの空間を作ることも可能です。

DIYをすれば費用を抑えられる

塗装業者に依頼すると、どうしても費用が高額になりがちです。もしDIYが可能であれば、かかる費用は道具と塗料のみですので、安価にカスタマイズできます。

ただし、作業に手間がかかり、失敗のリスクもありますので、塗装初心者であれば、小規模のDIYから試すのがおすすめです。

車の内装塗装のデメリット

車の内装塗装には、魅力的なメリットがある一方で、外装塗装とは違ったデメリットも存在します。
ここでは、2つデメリットを紹介しますので、参考にしてみてください。

外装塗装よりも塗装が難しい箇所がある

車の内装は、外装に比べて湾曲している部分や凹凸が多いので、塗装箇所によっては、色ムラがでたり、作業が困難な場合があります。

例えば、ローラーで塗装しようとした場合、湾曲している部分には塗装が塗りにくいですし、スプレーで部分的に塗装しようとしても、車内は狭く、シートなどの障害物も多いため、作業性が外装塗装よりも格段に悪いです。

そのため、内装塗装の場合はパーツを取り外したり、外装塗装よりも入念な養生が必要になる、手間が掛かってしまいます。

素材によって塗装できない場合がある

車の内装は、プラスチックや布など、様々な素材が使用されており、素材によっては塗装が上手くいかないものもあります。

例えば、シートに使用されているソフトビニールや合皮などは素材が柔らかいため、塗装してもすぐに割れてしまいます。

布などの塗料を吸い込みやすい素材も、塗料が内部に浸透してしまい、色が出なかったり、ムラが出来やすいのであまりおすすめではありません。

内装塗装する場合は、塗装しようとしているものがどんな素材かよく確認して、失敗のリスクを十分に考慮する必要があります。

車の内装塗装に必要な道具と塗料の選択

車の内装塗装を仕上げるために、必要な道具を揃え、適切な塗料を選択する必要がありますので、詳しく解説していきます。

必要な道具の準備

まずは、塗装に必要な道具を揃えます。
以下に必要な道具のリストを記載しますので、参考にしてみてください。

<内装塗装道具>

  • スプレーガンまたはスプレー缶
  • ローラー
  • プライマー
  • シリコンオフ
  • 耐水ペーパー(400~600番)

通常の塗装であればスプレーガンや缶スプレーを用意し、ツヤなしのマットな仕上がりを目指すのであればローラーを用意しましょう。

<内装パーツの養生>

<内装パーツを取り外し道具>

  • トリムリムーバー
  • プラスドライバー
  • マイナスドライバー
  • ソケットレンチとラチェットレンチ

シートを取り外す場合や、車種によっては内装に六角のボルトを使用してたり、特殊工具が必要な部分がありますので、ソケットレンチやラチェットレンチを準備しておくと、スムーズに作業できます。

また、インストルメントパネルやドアトリムを取り外す際には、傷を付けるリスクの少ないトリムリムーバーの使用をおすすめします。

内装塗装の塗料

内装塗装に使用できる塗料は、主に下記の3つです。

  • アクリル塗料
  • ウレタン塗料
  • ラッカー塗料

初心者に扱いやすい塗料は、水性アクリル塗料ですが、耐久力は低めです。ラッカー塗料も速乾性はありますが、やはり耐久力が低いので、耐久力を重視するならウレタン塗料を選択するのが良いでしょう。

車の内装塗装の手順

必要な道具と塗料を準備しましたら、いよいよ内装塗装です。正しい内装塗装手順を理解することで、内装塗装の失敗リスクを大幅に減らせますので、しっかり確認しておきましょう。

内装の取り外し可能な部品は外す

内装塗装する部品が取り外し可能なら、なるべく取り外した方が広い場所で塗装できるため、作業がかなり楽になります。内装塗装の場合は、いかに作業スペースを確保するかが重要になります。

ドアパネルやインストルメントパネルの外し方は、車種によって異なります。取り外し方が分からない場合は、ディーラーに確認しても良いですし、インターネットで「車種名 〇〇 外し方」などと検索すると、取り外し方法を解説している場合もありますので調べてみましょう。

無理に取り外そうとすると、内部のツメが折れてしまうなど再度取り付けができない可能性もありますので、注意してください。

塗装しない部分を念入りに養生する

車の室内で塗装する場合、塗装を開始する前に、マスキングテープやマスカーテープでガラスやシートなど、塗装したくない部分を必ず養生しましょう。

外装塗装と違い、車内で塗料を噴霧するため、飛散した塗料が思わぬ箇所に付着するリスクが格段に上がります。

また、養生の間にすき間があると、飛散した塗料が入り込んでしまいシートなどに付着してしまう可能性もあり、面倒ではありますが手を抜かずに養生することをおすすめします。

下地処理

内装パーツへ塗料の密着性を高めるために、塗装面を耐水ペーパー(600〜1000番)で軽く磨きましょう。

磨いたあとの削りカスをキレイに取り除いて脱脂し、スプレーガンや缶スプレー、刷毛などでプライマーを塗布することで、塗料の密着力が向上します。
研磨をするなら塗料の密着は良くなりますので、プライマーは必要ありません。

プライマーは一度に厚塗りするのではなく、2~3回に分けて薄く均一に塗布していくことで、ムラなく仕上がります。プライマーの乾燥時間はメーカーの説明書で確認し、乾燥しましたら、いよいよ塗装の工程です。

内装パーツの塗装

下地処理まで終了したら、次は塗装です。

【スプレー缶、スプレーガンの場合】

スプレー缶やスプレーガンで塗装する場合、塗装物から15~20cm程度離れた場所から、一度に厚塗りせずに、薄く均一に塗装してください。

塗装は2~3回に分けて重ね塗りをすると、ムラなくキレイに仕上がります。塗料が乾燥した後は、クリアーを吹き付けますが、塗装方法は塗料と同じで2~3回に分けて重ね塗りします。

重ね塗りの間隔は概ね10~20分程度ですが、メーカーによって違いがありますので、説明書をよく確認しましょう。

クリアー塗装が完全乾燥したら、最後に鏡面仕上げ用のコンパウンドで表面を磨くと、よりキレイに仕上がりますので、余裕がありましたら試してみてください。

【ローラー塗装の場合】

ローラー塗装の場合も、2~3回程度重ね塗りをすることで、塗装ムラを無くし、色が均一に仕上がります。ローラー塗装は、ツヤがないマットな仕上がりを目的としているので、仕上げにクリアー塗装する必要はありません。

【塗装後の注意点】

車の内装は人が乗り降りする空間のため、体の一部や衣服が塗装後の部分に触れてしまい、色移りしてしまう可能性があります。

クリアー塗装していれば、色移りのリスクは少ないですが、クリアー塗装していない場合は、塗装後も塗料がむき出しの状態ですので色移りがしやすくなります。

特に、色移りする一番の原因は塗装の乾燥不足ですので、焦らずにしっかり乾燥させることが重要です。もし選択した塗料に色移りの心配があれば、塗装を実施する前に別の場所でテストスプレーを実施し、色移りのリスクがないか確認しましょう。

こんな人にDIYがおすすめ

ここまで、DIYの方法を解説してきましたが、これからする説明に該当する人には特にDIYがおすすめです。もし該当しなくても、DIYに挑戦すること自体は全く問題ありませんが、検討の材料として読んでみてください。

費用を抑えたい人

特に、DIYをおすすめしたい人はコストを抑えたい人です。先にも触れましたが、業者に依頼すると工賃が発生してしまいますので、塗装範囲に関わらず数万円から数十万円かかる可能性があります。

しかし、DIYであれば材料費と道具代だけで済むため、コストを大幅に抑えることが可能です。「あまり費用は掛けられないけど、内装塗装は実施したい」という方は、DIYを検討してみてください。

内装の取り外しが苦ではない人

内装塗装は、外装と比べて内装部品の取り外しが必要となり、ある程度知識と技術が必要です。内装パーツの取り外しに初めて挑戦する方は、上手く取り外せない可能性が高いので、時間がかかってしまいます。

慣れている方でも、取り外しが難しい車種もありますので、部品を取り外す作業が苦にならない方は、DIYに向いていると言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
車の内装塗装は、傷ついた部分を補修したり、自分好みに内装をカスタマイズするための有効な方法です。内装塗装が上手くいけば、自分の愛車により愛着を持てるでしょう。

しかし、車の内装には、色々な素材が使用されているため、塗装できる箇所を見極める必要がありますし、外装に比べて湾曲している箇所も多いので、塗装が難しい部分もあります。

メリット、デメリットを踏まえて内装塗装を実施するか検討してみてください。


車に小さな傷ができてしまったけど、部分塗装を店舗に頼むべきか、それとも自分で直せるのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?料金も気になるし、自分でやるのは失敗が怖い…。

実は、部分塗装を自分で挑戦するのは、ポイントさえ押さえれば意外と簡単です。もちろん、業者に依頼するのも一つの手ですが、DIYで費用を抑えつつ満足のいく仕上がりを得ることが可能です。

この記事では、部分塗装を店舗に依頼する場合のメリット・デメリットと、DIYで挑戦する際に知っておくべき5つのポイントについて紹介します。

自分で部分塗装を行い、完成したときの達成感と満足感は非常に大きいものになります。自分の手で修復した車を見るたびに、その仕上がりに誇りを感じ、時間と労力をかけて挑戦したことが、大きな自信に繋がるはずです。

目次

1.車の部分塗装を添付に頼むべきか?そのメリットとデメリット
 1-1:店舗に頼むメリット
 1-2:店舗に頼むデメリット
 1-3:店舗での部分塗装の料金相場
2.車の部分塗装を自分で行うメリットとは
 2-1:DIYで車の部分塗装を行う利点
 2-2:自分で行う際の注意点
 2-3:DIYと業社依頼の費用比較
3.車の部分塗装に必要な道具と準備
 3-1:必要な道具一覧
 3-2:塗装前の下準備のポイント
 3-3:塗装を始める前に確認すべきこと
4.自分で部分塗装する5つのステップ
5.まとめ

車の部分塗装を店舗に頼むべきか?そのメリットとデメリット

車の部分塗装を業者に依頼するか、自分で行うか迷っている方も多いはず。ここでは、店舗に頼む際のメリットとデメリットを詳しく解説し、判断材料を提供します。

店舗に頼むメリット

まず、店舗に頼む最大のメリットは、プロフェッショナルな仕上がりです。熟練した技術者によって高品質な作業が施され、車が新車のように見える状態に復元される可能性が高いです。

また、適切な設備やツールを使って作業が行われるため、仕上がりにムラが出る心配も少なく、色合いや艶も均一に保たれます。さらに、保証を提供している店舗も多く、塗装に何か問題が生じた場合には再施工が可能という安心感もあります。

店舗に頼むデメリット

一方で、店舗に頼むことにはデメリットも存在します。最大のデメリットはコストです。部分塗装でも店舗に依頼すると、それなりの費用が発生します。

特に、傷の程度や塗装面積が大きい場合は、料金が高額になることも珍しくありません。また、時間的な拘束もあります。予約が必要だったり、車を数日間預ける必要があるケースもあり、すぐに車を使用したい人にとっては不便です。

店舗での部分塗装の料金相場

店舗での部分塗装の料金は、塗装する部位や範囲によって大きく異なります。例えば、ドアやバンパーの小さな傷の修復は数万円程度で済むこともありますが、広範囲にわたる修復や高級車の場合はさらに高額になる可能性があります。

一般的に、部分塗装の料金相場は3万円から10万円の範囲内と言われていますが、店舗や補修場所によってはさらに上回ることもあります。料金の見積もりは複数の店舗から取るのが賢明です。

車の部分塗装を自分で行うメリットとは

車の部分塗装を自分で行うことには、さまざまなメリットがあります。特に費用面での利点は大きく、DIYで作業することで、店舗に依頼する際にかかる高額な費用を大幅に削減することが可能です。

さらに、自分で作業することで、時間やスケジュールを自分の都合に合わせて調整できる自由さも得られます。

DIYで車の部分塗装を行う利点

DIYで部分塗装を行う最大の利点は、やはりコストの節約です。店舗に依頼すると、塗装の規模や範囲によって数万円以上の出費を覚悟しなければなりませんが、DIYで必要な道具を揃えれば、数千円から始めることができます。

例えば、塗料、サンドペーパーマスキングテープなどの基本的なアイテムを準備すれば、低コストで部分塗装に挑戦できるのです。また、作業が進むにつれ、塗装技術も上達し、自己満足感や愛車に対する愛着も増していくでしょう。
塗装は失敗を重ねてうまくなっていきます。
個人的には誰よりも失敗をしたから得た知識が、今の塗装技術に生きていると自負しています。

自分で行う際の注意点

DIYで塗装する際にはいくつかの注意点もあります。特に、初めての塗装作業では、色ムラや仕上がりにバラつきが出ることがあります。

そのため、作業前の下準備が重要です。塗装面の研磨や、隣接するパーツのマスキングを丁寧に行い、塗料が均一にのるように心がけましょう。

また、屋外で作業する場合は、風や埃、湿度などの環境要因に十分注意する必要があります。これらが塗装に影響を与える可能性があるため、できるだけ安定した作業環境を選びましょう。

DIYと業者依頼の費用比較

DIYと業者依頼の費用差は非常に大きいです。業者に部分塗装を依頼する場合、範囲や場所によりますが、平均して数万円の費用がかかります。

これに対して、DIYでは材料費のみで済むため、数千円で収まることが多いです。初期投資として塗料や道具を購入しても、その後も継続して使えるため、複数箇所の修復が必要な場合には、さらにコストパフォーマンスが良くなります。

車の部分塗装に必要な道具と準備

部分塗装を成功させるためには、適切な道具と十分な準備が欠かせません。DIYで作業をする場合、どのような道具が必要で、塗装を始める前にどんな準備をするべきかを事前に確認することで、作業の仕上がりに大きな差が生まれます。

ここでは、必要な道具と下準備のポイント、そして塗装を開始する前にチェックすべきことを詳しく紹介します。

必要な道具一覧

まず、部分塗装に必要な道具を準備しましょう。最低限必要なものとしては、以下のアイテムが挙げられます。

これらは塗装作業の基本セットです。特にスプレーガンや塗料の質は、仕上がりに大きく影響するため、品質の良いものを選ぶと良いでしょう。

塗装前の下準備のポイント

塗装を始める前には、塗装面の下準備が非常に重要です。まずは塗装する部分の表面をサンドペーパーでしっかり研磨し、古い塗装や汚れを除去しましょう。

この作業により、塗料がしっかりと密着し、均一な仕上がりが期待できます。また、周囲のパーツに塗料が飛び散らないように、マスキングテープとシートを使ってしっかりと覆うことが大切です。

ここでの準備を怠ると、仕上がりに影響が出るため、丁寧に行うことを心がけましょう。

塗装を始める前に確認すべきこと

塗装を始める前には、いくつかのチェックポイントがあります。まず、作業環境を整えることが重要です。風や埃が舞いやすい場所で作業すると、塗装面に不純物が付着し、仕上がりが粗くなることがあります。

また、気温や湿度が塗装に影響するため、適切な環境下で作業することが理想です。さらに、塗料の種類や使用方法を再確認し、作業手順に慣れてから進めることも成功への鍵です。

自分で車の部分塗装する5つのステップ

自分で部分塗装を行うには、計画的な作業が必要です。ここでは、初心者でも理解しやすい5つのステップに分けて、部分塗装のプロセスを詳しく解説します。

これらのステップに従うことで、塗装作業をスムーズに進め、綺麗な仕上がりを目指しましょう。

ステップ1: 傷や剥がれた部分の確認

最初のステップは、塗装する部分の傷や剥がれの程度を確認することです。車の部分塗装を行う際に、どの程度の範囲を修正する必要があるのか、しっかりと把握しておくことが大切です。

例えば、深い傷や塗装が完全に剥がれた箇所では、より入念な処理が必要です。塗装箇所が広範囲にわたる場合は、部分塗装よりも全面塗装を検討することもありますが、通常は局所的な塗装で済むことが多いです。

傷の確認を怠ると、仕上がりに影響するため、ここでしっかりと時間をかけて確認しましょう。

ステップ2: 研磨と下地処理

次に行うのは、塗装面の研磨と下地処理です。研磨は、塗装をしっかりと密着させるために非常に重要なプロセスです。

サンドペーパー(#800~#2000程度)を使って、傷や剥がれた部分を滑らかにします。この作業で、表面に残っている古い塗装や汚れを取り除き、塗料が均一に乗るための下準備を行います。

研磨後は、脱脂剤を使用して、表面の油分や汚れをしっかりと拭き取ります。この工程を省略すると、塗料が浮いてしまったり、ハジキ、塗装ムラが生じやすくなるため、慎重に進めましょう。

また、マスキングテープやシートを使い、塗装部分以外を覆うことも忘れずに行いましょう。

ステップ3: サフェーサープライマー(密着剤)の塗布

次に塗料が金属や下地にしっかりと密着するための下地剤である、サフェーサー・プライマーを塗布します。塗布することで、塗装面の保護や塗料の定着を高め、耐久性のある仕上がりを実現します。

プライマーはスプレータイプを使用することが多く、均一に塗布することがポイントです。ムラができないように、薄く何度かに分けて塗ることが大切です。

1回目の塗布後はしっかりと乾燥させ、その後にもう1~2回、重ね塗りを行います。塗布後、完全に乾燥するまで待つことで、次の塗装工程がスムーズに進みます。乾燥時間は通常1~12時間程度が目安ですが、気温や湿度によっても異なるため、パッケージの指示を確認しましょう。

ステップ4: 塗装の塗り方

プライマーがしっかりと乾燥したら、次はいよいよ塗料の塗布です。塗装はスプレー缶やスプレーガンを使って行いますが、この工程では何よりも「薄く重ねる」ことがポイントです。一度に厚く塗ってしまうと、ムラができたり、塗料が垂れる可能性があるため、慎重に進めましょう。

最初の層は「ミストコート」「捨て吹き」と呼ばれる非常に薄い層にします。この層が、後に塗る塗料を定着させる役割を果たすため、しっかりと乾燥させることが大切です。

乾燥後、さらに薄く何度か重ね塗りを行い、徐々に色が濃くなっていくのを確認しながら作業を進めます。通常、3~4回程度の塗布が目安となりますが、塗料の種類や色に応じて調整が必要です。

ステップ5: 仕上げと乾燥

最後のステップは、塗装の仕上げと乾燥です。塗装が完了した後は、仕上げとしてクリアコートを塗布します。クリアコートは塗装面の保護と光沢を与える役割を持ち、車の美しい外観を維持するために重要です。塗料と同様に、クリアコートも薄く重ねて塗布し、ムラのない仕上がりを目指しましょう。

クリアコートを塗布した後は、完全に乾燥させる必要があります。完全乾燥時間は通常5日~30日程度かかるため、焦らずにじっくりと待ちましょう。乾燥後は、研磨剤(コンパウンド)を使って軽く磨き上げ、付着したブツやホコリを取ったりツヤを出すことでプロのような仕上がりが期待できます。これで、DIYでの部分塗装が完了です。

まとめ|車の部分塗装をDIYでやるポイント

部分塗装を自分で行うか、店舗に依頼するかを決める際は、作業の難易度と費用・時間を考慮する必要があります。まず、自分で作業するべきケースは、小さな傷や浅い塗装剥がれで、比較的簡単な作業に限られます。DIYでは、必要な道具や塗料にかかる費用は1万円から2万円程度で、作業時間は数日かかることが一般的です。

一方、広範囲の修復や深刻な傷がある場合は、店舗に依頼するのも選択肢のひとつです。ただし店舗での作業費用は、範囲によりますが3万円から10万円以上かかることがあり、完成までの時間は数日から1週間程度になります。時間や仕上がりを重視する場合は、業者に頼むのが無難ですが、コストを抑えたい場合やDIYが好きな方には、是非、ご自身の手で愛車を修復し、スキル磨いてみましょう。

おもしろ塗装工房では過去のリペイント集から塗装手順や仕様塗料、使用した量、塗装機器などを紹介しています。「塗装を探す」や「過去のリペイント集」を参考に、ご自分に合った塗装例を参考にしてみてはいかがでしょう。


「プラサフを使いたいけど、効果を最大限に引き出す方法や、乾燥時間や研磨のコツが分からない…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

実は、プラサフを正しく使うためには、使い方の基本を押さえるだけでなく、適した素材の種類、乾燥時間や研磨のステップも理解することが重要です。

この記事では、初心者でも失敗せずにプラサフを最大限に活かすための方法を紹介します。最後まで読めば、プラサフの基本知識から具体的な使い方、仕上げまでのすべての工程を理解できるでしょう。これで、あなたのDIY塗装が見違えるように上達するはずです。

目次

1.プラサフの効果とは?初心者にもわかる基礎知識
 プラサフを使うメリットとは?
 プラサフを選ぶ際のポイント
2.初心者でもできる!プラサフの正しい使い方4ステップ
 ステップ1|表面の準備
 ステップ2|プラサフの塗布
 ステップ3|乾燥時間を守る
 ステップ4|仕上げの塗装を行う
3.プラサフとミッチャクロン®️の違い:どちらえお選べば良いか?
 3-1:ミッチャクロン®️の特徴と用途
 3-2:プラサフとミッチャクロン®️の効果を比較
 3-3:選び方のポイント:用途に応じた使い分け
4.プラサフの乾燥時間と短縮方法
 4-1:環境に応じた適切な乾燥時間とは?
 4-2:乾燥時間を短縮するテクニック
5.研磨の重要性:プラサフを最大限に活かすためのテクニック
 5-1:プラサフの効果を引き出す研磨道具の選び方
 5-2:研磨時の注意点と効率的な方法
6.プラサフの色と重ね塗りのポイント
 6-1:プラサフの色選びの基準
 6-2:重ね塗りを行う際の適切な時間間隔
7.まとめ

プラサフの効果とは?初心者にも分かる基礎知識

プラサフは、金属やプラスチックなどの素材に塗ることで、塗装の密着性を高め、塗膜を長持ちさせるための下地剤です。

初心者が塗装を行う際にも役立ち、塗料が剥がれにくくなるだけでなく、表面の凹凸を埋めることで滑らかな仕上がりを実現します。

ここでは、プラサフを使う利点や、どのように選べばよいのかを説明します。

プラサフを使うメリットとは?

プラサフを使用することで、塗料が表面にしっかりと密着し、剥がれやムラの発生を防ぐこともあり下地剤として基本中の基本的な下地剤として使用することが一般的です。

さらに、錆びや腐食から素材を保護し、塗装の耐久性を向上させる効果もあります。特に車やバイクの部分補修で大活躍します。

プラサフを選ぶ際のポイント

プラサフ選びでは、素材と塗装環境に合わせたタイプを選ぶことが重要です。例えば、金属には金属用ウレタンサフェーサー、プラスチックにはプラスチック専用のプラサフが適しています。

下地とは言え色は、最終的な塗装に影響を与えるため、塗装色に応じた選択が必要です。特に、シルバーや濃い色へなどは、白よりもグレー系の方が馴染みやすいなどの違いあります。

初心者でもできる!プラサフの正しい使い方4ステップ

プラサフを効果的に使いこなすには、正しい手順を守ることが大切です。特に初心者にとって、塗装前の下地処理や塗布後の乾燥時間をしっかり守ることが、仕上がりの質を大きく左右します。

プラスチック専用の一液性プラサフや金属専用の防塵、防錆効果のある二液性ウレタンサフェーサーなど用途によって使い分けをすることをお勧めします。

ここでは、初心者でも簡単に取り組めるプラサフの使い方を4つのステップに分けて解説します。これらの手順を踏むことで、プロのような美しい仕上がりを目指しましょう。

ステップ1 – 表面の準備

まず最初に行うべきは、塗装する表面の準備です。プラサフを効果的に密着させるためには、表面が清潔で平滑であることが重要です。

古い塗膜や錆が残っていると、プラサフの効果が発揮されず、塗料が剥がれやすくなります。

表面をサンドペーパーや研磨パッドで軽く磨き、錆びや油分汚れをしっかりと取り除きましょう。

仕上げに、専用の脱脂剤を使って表面を拭き取り、油分や埃を完全に除去します。この段階で表面がしっかり準備されていれば、プラサフが滑らかに塗布でき、仕上がりも美しくなります。

ステップ2 – プラサフの塗布

表面の準備が整ったら、次にプラサフを塗布します。スプレー缶タイプのプラサフを使用する場合、塗布する前に缶をしっかり振って、内部の成分を均一に混ぜます。

スプレーは一定の距離(約10~15cm)を保ちながら、薄く均一に吹き付けることがポイントです。一度に厚塗りをするのではなく、数回に分けて重ね塗りをすることで、ムラなく滑らかな仕上がりを実現できます。

特に角や端の部分は、塗り残しが出やすいため、注意して塗布するようにしましょう。また、スプレー中は風通しの良い場所で作業を行い、塗装面に埃や汚れが付着しないように注意してください。

ステップ3 – 乾燥時間を守る

プラサフを塗布した後は、しっかりと乾燥させることが非常に重要です。乾燥が不十分なまま次の工程に進んでしまうと、塗料の剥がれやひび割れの原因となります。

乾燥時間は、使用するプラサフの種類や周囲の環境(温度や湿度)によって異なりますが、一般的には指触乾燥約10分〜1時間・追っかけ塗り約10分~6時間・研磨を入れた重ね塗り約12~24時間程度を目安にし、完全乾燥約3日~10日ほど待つことが推奨されます。

また、風が強い場所や直射日光が当たる場所は乾燥ムラの原因となるため、避けてください。乾燥を早めたい場合は、乾燥用ヒーターやファンを使用するのも効果的です。

ステップ4 – 仕上げの塗装を行う

最後に、プラサフが完全に乾燥した後、仕上げの塗装を行います。このステップでは、仕上げの塗料がプラサフにしっかり密着するため、プラサフの塗布によってできた滑らかな下地が生きてきます。

塗料を塗る際も、プラサフを塗布したときと同じように、薄く均一に塗り重ねていくことが大切です。

仕上げの塗装が完了したら、再度十分な乾燥時間を確保し、塗料がしっかりと硬化するのを待ちます。この工程を丁寧に行うことで、長持ちする美しい塗装面が完成します。

プラサフとミッチャクロン®️の違い:どちらを選べば良いか?

プラサフとミッチャクロンは、いずれも塗装前の下地処理に使われる製品ですが、それぞれ異なる特性と用途を持っています。

ここでは、ミッチャクロンの特徴と用途、プラサフとの違い、そして選び方のポイントを解説します。

ミッチャクロン®️の特徴と用途

ミッチャクロンは、プラスチックや金属、ガラスなど、研磨のしづらい素材などさまざまな難しい素材に対する接着力を強化するためのプライマーです。

また、ミッチャクロンは乾燥が早く、作業の効率を上げる点でも優れています。特にプラスチックやガラス素材・メッキ素材など足付けできない素材に対して対応可能で、多様な用途に適しています。

プラサフとミッチャクロン®️の効果を比較

プラサフは、主に表面の平滑化や小さな傷の補修を目的とした下地処理剤です。表面の凹凸を整え、塗料が均一に密着するようにします。

一方、ミッチャクロンは接着力の強化を目的としており、異なる素材間の塗料の密着性を高めます。プラサフは主に素材がでも凸凹していたり、荒れた素材の上への塗装に適している、ミッチャクロンは密着しづらいもしくは足付けできない素材間の接着に適しています。

どちらも塗装前の重要な準備ですが、使用目的によって使い分ける必要があります。

選び方のポイント:用途に応じた使い分け

プラサフとミッチャクロンの使い分は、塗装する素材や目的に基づいて決めることが大切です。プラサフは、表面が粗い素材や傷がある場合に使用し、平滑な下地を作るために最適です。

対照的に、ミッチャクロンはプラスチックやガラス・メッキ金属などの難しい素材に対して、塗料の密着性を高めるために使用されます。素材や塗装の目的に応じて使い分けることで、より良い仕上がりを実現できます。

プラサフの乾燥時間とその短縮方法

プラサフの乾燥時間は塗装の成功において重要な要素です。乾燥が不十分だと、塗料の密着不良や仕上がりの不均一が発生する可能性があります。

ここでは、プラサフの乾燥時間に影響を与える環境要因と、乾燥を効率的に短縮する方法について解説します。

環境に応じた適切な乾燥時間とは?

プラサフの乾燥時間は、主に温度、湿度、通気性に依存します。一般的に、室温(20°C〜25°C)での乾燥が推奨されており、乾燥時間は約1時間から24時間です。

しかし、湿度が高い場合や温度が低い場合、乾燥時間が長くなることがあります。湿度が高いと乾燥が遅くなり、塗膜に水分が残ることがあります。

逆に、温度が低いと乾燥が遅くなり、塗膜が完全に硬化するまでに時間がかかります。したがって、塗装作業を行う前に環境条件を確認し、適切な乾燥時間を設定することが重要です。
乾燥したかを知る目安は#800程度のペーパーをあて粉がサラサラ出るようならOK!
ペーパーに塗料が絡んでくるようならまだ乾燥していないというサインになります。

乾燥時間を短縮するテクニック

乾燥時間を短縮するためのテクニックとしては、以下の方法があります。まず、作業環境の温度を上げることが有効です。

暖房器具を使用して作業エリアの温度を上げると、乾燥が早くなります。また、適切な通気を確保することで乾燥が促進されます。

換気扇や扇風機を使用して空気の流れを作ると、乾燥が均一になり、時間を短縮できます。さらに、乾燥を早める専用の加熱装置を使用することも一つの方法です。

これらのテクニックを組み合わせて使用することで、プラサフの乾燥時間を効率的に短縮し、次の作業工程へスムーズに進むことができます。
参考までに60℃の場合約40分~1時間 120℃で約10分が一般的です。

研磨の重要性:プラサフを最大限に活かすためのテクニック

プラサフを塗布した後の研磨は、仕上がりを左右する重要な工程です。適切な研磨を行うことで、塗膜の均一性や密着性が向上し、最終的な仕上がりが美しくなります。

ここでは、プラサフの効果を最大限に引き出すための研磨道具の選び方と注意点について説明します。

プラサフの効果を引き出す研磨道具の選び方

プラサフの研磨には、適切な研磨道具が必要です。一般的には、サンドペーパー(400〜800番程度)が推奨されます。細かい目のサンドペーパーを使用することで、表面を滑らかに整えることができます。

また、電動サンダーを使用すると、広い面積の研磨が効率よく行えます。研磨道具の選定は、作業する表面の状態や規模に応じて決めると良いでしょう。

研磨時の注意点と効率的な方法

研磨時は、均一に力を入れて作業することが大切です。部分的に研磨しすぎると、塗膜に凹凸ができる可能性があります。平らな物への作業は「木っ端」などに巻いて一定の圧力で行い、研磨面全体を均等に平らに仕上げることを心がけましょう。また湾曲しているような場所は、消しゴムなどの柔らかい素材にペーパーを巻いて研磨しても綺麗に研磨できるので参考にしてみてください。

また、研磨後は表面をしっかりと清掃し、残った粉塵を取り除くことで、次の塗装工程での仕上がりが向上します。

プラサフの色と重ね塗りのポイント

プラサフの色選びと重ね塗りのタイミングは、仕上がりの美しさを左右します。プラサフの色や重ね塗りの方法を理解し、適切に使用することで、より良い塗装結果を得ることができます。

プラサフの色選びの基準

プラサフの色選びは、最終的な塗装色に影響を与えます。一般的に、ベースカラーに近いプラサフの色を選ぶと、仕上がりが均一になりやすいです。

例えば、暗い色の塗装を予定している場合は、暗めのプラサフ(グレー)を選ぶと良いでしょう。
イエローなど明るめの色の塗装を予定している場合は、ホワイト色などの明るめのプラサフを選ぶのもよいでしょう。

また、プラサフの色が仕上げの塗装に影響しない場合は、色の違いを気にする必要はありませんが、全体的な均一性を保つために適切な色を選ぶことが重要です。

重ね塗りを行う際の適切な時間間隔

プラサフの重ね塗りを行う際は、各層が完全に乾燥してから次の層を塗布することが大切です。一般的には、足付けしない追っかけ塗りの場合約10分~6時間・研磨を入れた重ね塗りの場合約12~24時間程度が目安になります。

ただし、使用するプラサフの種類や環境によって乾燥時間が異なるため、メーカーの指示に従うことが最も確実です。重ね塗りの間隔を守ることで、ムラのない滑らかな仕上がりを実現できます。

まとめ:プラサフ使用後の仕上げ

いかがでしたでしょうか?
プラサフ使用後は、表面の研磨や乾燥をしっかり行い、最終的な塗装に備えます。研磨で平滑な面を作り、適切な乾燥時間を守ることで、塗装の仕上がりが格段に良くなります。綺麗な仕上がりは下地の研磨で決まります。丁寧な研磨が、プロ並みの結果を引き出すと理解してください。

今回紹介したプラサフの使用方法やテクニックを活用することで、より良い仕上がりを実現することができます。工程一つ一つを丁寧に行うことが成功のカギです。特に、乾燥時間や研磨の段階は慎重に行い、焦らず確実に進めてください。不適切な処理は仕上がりに影響を与える可能性がありますが、正しい手順を守ることで、プロフェッショナルな結果を得ることができます。自信を持って作業に取り組み、美しい仕上がりを楽しんでください。

おもしろ塗装工房では塗料や塗装にまつわるアドバイスを承っております。


古くなった塗装を塗り替えたり、DIYをするために塗装を検討しているか方も多いと思いますが、実際に塗料を調べてみると様々な塗料が販売されており、

「どんな塗料を購入すればいいのか分からない」
「塗料の種類や特徴が分からない」塗装に関しての知識が少ない方は、上記のように思われるかもしれません。

この記事では、塗装する素材に対して、どんな特徴の塗料を選択すれば良いのか解説していきます。この記事を読めば、塗料の種類、特徴、選び方を知ることができますので、今後の参考になるはずです。ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1. 塗装する目的とは?
2.【用途別に解説】塗料の種類と特徴をご紹介!
 2-1:木材用塗料|〜防腐・防虫効果がある〜
 2-2:トタン屋根用塗料|〜耐候性・防錆力がある〜
 2-3:外壁用塗料|〜耐久性・耐候性がある〜
 2-4:プラスチック用塗料|〜下塗りのプライマーが必要〜
 2-5:金属用塗料|〜密着性・耐久性がある〜
3.塗料に含まれる合成樹脂による違いは?
 3-1:アクリル樹脂
 3-2:アクリルシリコン樹脂
 3-3:ウレタン樹脂
 3-4:アルキド樹脂(フタル酸樹脂)
 3-5:エポキシ樹脂
4.塗料を選ぶ際の注意点
 4-1:用途に応じた塗料を使用する
 4-2:耐用年数を確認する
 4-3:どんな仕上がりにしたいかによって塗料を選択する
5.まとめ

塗装する目的とは?

数ある塗料の中から、正しい塗料を選択するには、「なぜ塗装が必要」目的に応じた選択が重要です。
普段、何となく目にするものには様々な色の塗装が施されていますが、塗装には以下3つの目的があります。

【美観の向上】

1つ目は、塗装することで素材を美しく仕上げる為。

素材の特徴を際立たせたり、素材の見た目が悪い場合でも、塗装を施すことにより、キレイに整えることが可能です。
化粧(塗装)に手を掛ければ掛けるほど美しい仕上がりになるとご理解ください。

人が見た目を気にするように、素材の見た目もとても重要ですので、ほとんどの素材には塗装が実施されています。

【表面の保護】

2つ目は、素材表面の保護です。

素材表面がむき出しのまま使用していくと、金属や木材は腐食したり、錆びたりしてしまいますが、素材表面に塗装を施すことで、腐食や錆から守り、長期に渡って物や建物を保護してくれます。

また、素材に何か物が当たってしまったとしても、素材の表面には塗膜がありますので、傷から守る役割も担っています。

【機能の追加】

3つ目の目的は、機能の追加です。

用途に応じて塗料に添加物を混ぜることで、様々な機能を付け加えることが可能です。

例えば、金属用塗料なら錆止め効果のある添加剤、木材用塗料なら木目を生かす塗料や、防虫剤や防腐剤を混ぜることで、錆や腐食、虫の侵入から素材を守ることができたりします。

【用途別に解説】塗料の種類と特徴をご紹介!

次に、用途別に必要な塗料を説明していきます。

用途によって塗料に含まれる合成樹脂や添加物が変更されている為、適切な塗料を選択する必要があります。まずは、どんな用途の塗料があるのかを理解しましょう。

木材用塗料|〜防腐・防虫効果がある〜

木材用の塗料には、木目を生かしたり、防腐剤、防虫剤などが含まれており、腐食や虫の侵入を防いでくれます。

塗料の種類は主に4つあり、自然な仕上がりになるオイル塗料、木材の表面の保護や光沢のある仕上げになるウレタンニス、木目を活かせるステイン・ワイピングがあります。

塗料に含まれる合成樹脂は、アクリル、ウレタン、アルキドのどれかを使用する塗料が多いです。

トタン屋根用塗料|〜耐候性・防錆力がある〜

トタン屋根は紫外線にさらされるうえ、金属製なので腐食しやすいです。

その為、塗料で耐候性と防錆力を高める必要があります。

トタン屋根用の塗料に含まれる合成樹脂は、耐候性の高いアクリルシリコンやウレタン、金属に対して密着力のあるアルキドのいずれかを使用しています。

外壁用塗料|〜耐久性・耐候性がある〜

外壁用塗料は、建物を紫外線や雨風から守る重要な役割があります。

外壁を長期間にわたって維持する為に、耐久力や耐候性の高い合成樹脂を使用する必要があり、主にアクリルシリコンやウレタンが使用されています。

プラスチック用塗料|〜下塗りのプライマーが必要〜

プラモデルなどのプラスチック素材は、表面がツルツルしていて密着しづらい素材の為、下塗り用のプライマーを塗布してから塗装すると塗料が密着しやすくなります。

プラスチックも雨風や紫外線にさらされると、劣化してしまうので、プラスチックにも密着しやすいアクリルやウレタン、アクリルシリコンが使用されています。

コンクリート用塗料|〜耐水性がある〜

コンクリートは、吸水しやすく屋外で使用すると劣化が進みやすいので、耐候性、耐水性、耐久性に優れた塗料が使用されます。

主にアクリル、ウレタン、エポキシのいずれかの合成樹脂を含んだ塗料が多いです。

金属用塗料|〜密着性・耐久性がある〜

金属はとても錆びやすいので、錆の進行を阻止する防錆剤を含んだ塗料を使用する必要があります。

金属に対して密着力の高いアルキドを含んだ塗料や、耐候性、耐久力の高いアクリルシリコン、ウレタンを含んだ塗料が広く販売されています。

塗料に含まれる合成樹脂による違いは?

塗料の成分には、色を決める顔料だけでなく以下の4種類が含められています。

  • 顔料:色を決める
  • 合成樹脂:塗膜の形成や耐久性を高める
  • 添加物:塗料の機能を向上させる
  • 溶剤:上記3つを希釈し使いやすい液状に調整し塗布できるようにする

ここでは、メインの「合成樹脂」の種類について解説していきます。「合成樹脂」が変わると耐久力に違いがでますので、必ず押さえておきたい項目です。今後の塗料選びの際に、参考にしてみてください。

アクリル樹脂

アクリルは、速乾性が高くDIYに向いている塗料です。

紫外線に強く、耐候性があるため、外壁などの屋外で使用されることが多いですが、ウレタンやアクリルシリコンに比べると耐久力が劣ります。

後述しますが、今回解説する中では、耐用年数がもっとも短いです。

アクリルシリコン樹脂

アクリルシリコンは、アクリルにシリコンを加えたもので、耐候性、耐久力が強化されています。
外壁や屋根の塗装に適していて、光沢の保持力も高く、長期間にわたって塗膜を維持できるのが特徴です。

ウレタン樹脂

ウレタンは、高い耐久性と柔軟性に優れた塗料です。

薬品に対しても耐性があり、自動車、木材、その他の金属製品にも広く使用されており、汎用性が高いのが魅力です。

アルキド樹脂(フタル酸樹脂)

アルキドはフタル酸樹脂とも呼ばれ、一般的に一液性の「ペンキ」といわれるものが多く、
金属や木材の仕上げ塗装として使用されています。
金属への密着力が高く、肉もち感があり、塗膜が硬いのが特徴です。

エポキシ樹脂

エポキシは、防水性や薬品に対して耐性が強く、肉持ちがあるのが特徴です。
コンクリート床などの塗装や釣り竿のスレッド部分などにも適していて、学校や病院の床などにも塗装されています。

塗料を選ぶ際の注意点

ここまで塗料の種類について解説してきました。
実際に塗料を選ぶ際に注意すべき点や、何を基準に選択するべきかを説明していきます。

用途に応じた塗料を使用する

素材によって塗料を選択していくことが基本になります。

例えば、木材用の塗料なら、木材の特性に合わせて合成樹脂や添加剤を配合しているので、長期に渡って効果を発揮しやすくなります。

もし、用途の違う塗料で塗装してしまうと、十分な効果が得られず、早期劣化の原因になってしまいます。塗料を購入する際は、金属用や木材用と記載している場合が多いので、よく確認しましょう。

耐用年数を確認する

塗料に含まれる合成樹脂の種類によって、耐用年数が変わってきます。
環境によりますが、耐用年数の参考目安は下記の通りです。

  • アルキド塗料:3~5年
  • アクリル塗料:5~8年
  • ウレタン塗料:7~10年
  • アクリルシリコン塗料:10~15年
  • エポキシ塗料:10~15年

使用環境によって耐用年数は変化しますので、あくまで参考としてご覧ください。長期間にわたって塗装を維持したいとお考えの方は、耐用年数が長い塗料を選択しましょう。

どんな仕上がりにしたいかによって塗料を選択する

光沢や色合い、質感は塗料によって大きく違います。

最終的にどんな仕上がりになるかは、塗料の選択にかかっていますので、慌てて塗料を選択せず、ツヤあり、つや消し、半ツヤなど、素材や塗料の特徴をよく確認してから購入した方がいいでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
塗装する素材や耐用年数、どんな仕上がりにしたいかで、塗料の選択は変わってきます。

用途に合わない塗料を選択してしまうと、素材がすぐに痛んでしまったり、早期に塗装し直しになってしまう可能性があります。

  • 素材にあった塗料を選択できているか
  • 塗料に含まれる合成樹脂は、何が使用されているか
  • 合成樹脂の耐用年数はどの位か
  • 仕上がりをどうしたいか

塗料を選択する際は、上記4つの項目に注意して、適切な塗料を選択しましょう。

おもしろ塗装工房では塗料に関するアドバイスを承ります。


エアレススプレーガンは、塗料に直接圧力をかけ霧状化する方法で塗装作業の効率化を図る便利なツールですが、どういったスプレーガンなのか理解できていない方も多くいらっしゃると思います。

この記事では、エアレススプレーガンの特徴、メリットやデメリット、種類について詳しく解説していきます。

さらに、エアレススプレーガンを選ぶ際のポイントも解説しますので、この記事を読み終わる頃には、エアレススプレーガンについて詳しくなっているでしょう。ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.エアレススプレーガンとは?
 1-1:エアレススプレーガンの特徴
 1-2:エアレススプレーガンの仕組み
2.エアレススプレーガンのメリット・デメリット
3.エアレススプレーガンの種類

 3-1:ダイヤフラム式
 3-2:プランジャーポンプ式
 3-3:電磁式
4.エアレススプレーガンを選ぶ際のポイント
 Point1:塗装の範囲で選ぶ
 Point2:塗料の粘土で選ぶ
 Point3:圧力と出力の高さで選ぶ
 Point4:取扱やすさで選ぶ
5.まとめ

エアレススプレーガンとは?

エアレススプレーガンは、塗料タンクに直接圧力をかけて霧状に噴射するため、通常のスプレーガンとは、特徴や仕組みが異なります。以下で、具体的に解説していきます。

エアレススプレーガンの特徴

エアレススプレーガンの最大の特徴は、圧縮空気を使用せずに塗装ができることです。エアスプレーの場合は、コンプレッサーを用いて空気を圧縮し、その圧縮空気を利用して塗料を霧状にして塗装します。

エアレススプレーガンは圧縮空気の力を利用せずに、塗料に直接圧力をかけることで、塗料を霧状にしていきます。空気を使用しないことで、塗料の飛散を抑えられるので、無駄なく塗装できるうえ、作業効率の向上が期待できます。

エアレススプレーガンの仕組み

エアレススプレーガンの仕組みは、内蔵されているポンプで塗料を加圧し、スプレーガンの先端に付いているノズルから噴射することで、塗料を霧状にして塗装します。

エアレススプレーガンのノズルの形状によって、噴射パターンが変わりますので、使用する塗料や作業内容によって、ノズル変更が必要となります。

また、内蔵されているポンプにも種類があり、塗装の規模によって使い分けが必要であり、詳しくは後述しまています。

エアレススプレーガンのメリット、デメリット

エアレススプレーガンのメリットは多いですが、もちろんデメリットも存在します。

どちらもしっかり理解することで、あなたの塗装シーンにとってエアレススプレーガンが必要かどうか判断することができます。

エアレススプレーガンのメリット

エアレススプレーガンを利用するメリットは以下の3つです。

1.【作業効率が高い】
エアレススプレーガンは、一度に広範囲に塗装が可能なので、広い範囲に塗装が必要な場合や大量の製品を塗装する場合に向いていおり、作業効率を向上させて時間を短縮できます。

2.【塗料の飛散が少ない】
エアレススプレーガンは圧縮空気を利用せずに、直接高圧で塗料を霧状にするので、エアスプレーガンと比べると、塗料の飛散が少なくなります。これにより、塗料の無駄を少なくでき、コスト削減を図れます。

3.【高粘度の塗料も塗装可能】
エアレススプレーガンは、高粘度の塗料も塗装可能で、幅広い塗料に対応できます。
高粘度の塗料も塗装できるので、塗膜を厚くすることも可能です。

エアレススプレーガンのデメリット

エアレススプレーガンにはデメリットも存在します。
3つ紹介しますので、順番にみていきましょう。

1.【塗料の粒子が粗い】
エアスプレーに比べると塗料の粒子が粗いため、キレイに塗装するためにはそれなりの技術が必要になります。

エアレススプレーを使用したことが無い方は、コツを掴むまで時間を要したり、塗装を失敗するリスクが高まりますので、注意が必要です。

2.【塗料の吐出量が多い】
エアレススプレーガンは、塗料の吐出量が多いので、塗膜が厚くなりすぎる可能性があります。また、塗装するスピードが遅すぎると、液だれ等が発生してしまい、塗装不良に繋がってしまうかもしれません。また小物を吹くには向きません。

3.【初期費用がかかる】
エアレススプレーの種類によりますが、一から道具を揃えようと思うと、初期費用が高額になる可能性があります。高性能になれば、金額も高額になりますので、どの位の能力のものが必要なのかをしっかり見極めることが重要です。

エアレススプレーガンの種類

エアレススプレーガンにもいくつか種類がありますが、代表的なものを3つ紹介します。
それぞれの特徴を理解して、自分にとって適切なエアレススプレーガンを見つけてみてください。

ダイヤフラム式|

1つ目は、ダイヤフラム式のエアレススプレーガンです。塗料に圧力をかける為に、エンジンやモーターの力を利用しています。圧力が安定していて使いやすく、一斗缶レベルでの塗装量や外壁など屋外の塗装で使用されることが多いです。

プランジャーポンプ式|

プランジャーポンプ式は、ピストンのように直線的に動くプランジャーが塗料を押し出す方式です。コンプレッサーを使用してプランジャーを稼働させるため、持続して高出力で塗料を吐出させることが可能です。高粘度の塗料にも対応していて、大規模な塗装が必要な時に役立ちます。

電磁式|

電磁式は、電動ポンプを動かして塗料に圧力をかける方式です。軽量なため、持ち運びも楽で、家庭でDIY用として使用するのがおすすめです。

ただし、高粘度の塗料を使用するには不向きで、広範囲に塗装が必要な場合は、他の種類のエアレススプレーを使用した方が良いかもしれません。

エアレススプレーガンを選ぶ際のポイント

エアレススプレーガンを選ぶ際のポイントを4つ解説していきます。
これまで紹介してきた、エアレススプレーガンの種類は、塗装規模や用途によって選ぶ必要があります。能力が足りなかったり、オーバースペックにならない様に注意しながら選択するようにしましょう。

Point1:塗装の範囲で選ぶ

塗装の規模に応じて、エアレススプレーガンを選択します。DIYなどで小規模の塗装をする場合は、電磁式のエアレススプレーガンがおすすめですが、外壁塗装など、ある程度規模が大きい場合は、ダイヤフラム式を使用するのが良いでしょう。

さらに広範囲に渡って塗装が必要な場合は、出力の高いプランジャーポンプ式が適しています。

Point2:塗料の粘度で選ぶ

塗装する塗料の粘度によって、エアレススプレーガンの種類を選択します。高粘度の塗料を塗装する場合は、出力の高いプランジャーポンプ式を選択するのがおすすめです。

DIY用の塗料で粘度が低いものでしたら、電磁式でも対応可能なので、あなたが使用する塗料の粘度が、高粘度か低粘度かを確認しましょう。

Point3:圧力と出力の高さで選ぶ

塗装の範囲が広い場合は、圧力と出力も重要です。高圧なものは広範囲を一度に塗装できる為、効率化も図れます。

ただし、圧力が高くなるほど塗料の消費量も増えますし、塗装ムラが発生しやすくなりますので、取り扱いが難しくなってしまうので注意しましょう。

Point4:取り扱いやすさで選ぶ

エアレススプレーガンは、DIY向けからプロ向けまで様々なものがあります。プロ仕様は、出力や圧力が高い場合もあり、初心者の方は取り扱いが難しいかもしれません。

電磁式のような軽量なエアレススプレーガンは、比較的取り扱いやすいので、DIY用や塗装初心者にもおすすめできます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
エアレススプレーガンは、塗装の作業の効率化を図れる便利な道具です。塗料の飛散も少なく済みますし、高粘度から低粘度まで様々な塗料に対応可能になります。

エアレススプレーガンの種類は、ダイヤフラム式、プランジャーポンプ式、電磁式の3つがあり、塗装規模、出力や圧力、取り扱いやすさなどで選択する様にしましょう。

取り扱いが難しいものや、初期費用が高いのがデメリットではありますが、塗装シーンに合わせた選び方のポイントを押さえ、塗装効率向上に役立て見てください。


「アクリルウレタン塗料とポリウレタン塗料の違いを知りたいけれど、どちらを選べば良いのか分からない」「それぞれの塗料の特長や用途を理解して、最適な塗料を選びたい」と考える方も多いでしょう。実際、選ぶ塗料によって仕上がりや耐久性に大きな違いが生じます。

結論としては、アクリルウレタンとポリウレタンの違いを理解し、用途に合った塗料を選ぶことが大切です。それぞれ異なる特長と適した用途があり、間違った選択をすると期待する結果が得られない可能性もあります。

この記事では、アクリルウレタン塗料とポリウレタン塗料の違いを詳しく解説し、失敗しない塗料選びの4つのポイントを紹介します。

目次

1.アクリルウレタン塗料とは?その特徴と用途
 1-1:アクリルウレタン塗料の概要と使用例
 1-2:アクリルウレタン塗料のメリットとデメリット
2.ポリウレタン塗料とは?その特徴と用途
 2-1:ポリウレタン塗料の概要と使用例
 2-2:ポリウレタン塗料のメリットとデメリット
3.アクリルウレタンとポリウレタンの違い
 3-1:耐久性の違い
 3-2:仕上がりと光沢の違い
 3-3:価格の違い
 3-4:環境への影響
4.失敗しない塗料選びのための4つのポイント
5.まとめ

アクリルウレタン塗料とは?その特長と用途

アクリルウレタン塗料の概要と使用例

アクリルウレタン塗料は、アクリル樹脂とウレタン樹脂を組み合わせた塗料です。アクリル樹脂の耐候性と光沢性、ウレタン樹脂の柔軟性と耐久性を兼ね備えており、さまざまな用途で使用されています。特に、自動車の塗装や工業製品のコーティングなど、耐久性と美しい仕上がりが求められる場面で広く使用されています。

また、アクリルウレタン塗料は速乾性があり、作業効率の向上に寄与します。自動車の塗装では、速乾性により作業時間を短縮でき、塗膜の硬度と光沢を長期間維持することが可能です。このように、アクリルウレタン塗料は、さまざまな分野でその特性を活かし、幅広い用途に対応しています。

アクリルウレタン塗料のメリットとデメリット

アクリルウレタン塗料は、アクリル樹脂とウレタン樹脂の両方の良い点を持つ塗料です。メリットとしては、高い耐候性と光沢が挙げられます。紫外線や雨にも強く、塗膜が長持ちするため、外壁や自動車・バイク・ルアーなど、屋外で使用する製品に多く用いられます。

しかし、デメリットもあります。2液型が一般的で、硬化剤との混合比率を正確に測る必要があり、初心者には扱いが難しい場合があります。また、臭いが強く、換気不足に注意が必要です。硬化時間も温度や湿度によって変わるため、施工環境を選ぶ必要があります。

ポリウレタン塗料とは?その特長と用途

ポリウレタン塗料の概要と使用例

ポリウレタン塗料は、耐久性と耐摩耗性に優れ、様々な素材を保護するのに適した塗料です。耐候性や耐薬品性も高く、船舶や航空機など過酷な環境下での使用も可能です。柔軟性があり、素材の動きに追従するため、亀裂や剥がれが起こりにくいのも特徴です。高い光沢を出すことができ、装飾にも利用されます。1液型と2液型があり、1液型はDIYにも適していますが、2液型はプロ向けの強固な塗膜を形成します。

ポリウレタン塗料のメリットとデメリット

ポリウレタン塗料の利点は、その耐久性と柔軟性です。摩耗や衝撃に強く、長期間にわたって素材を保護できるのが特徴です。また、耐化学性にも優れているため、過酷な条件下での使用に適しています。このような特性から、ポリウレタン塗料は多くの産業分野で高く評価されています。

ただし、デメリットもあります。特に2液型の場合、硬化剤との正確な混合が必要で、塗装の際に技術を要します。また、乾燥時間が長く、迅速な作業には適さないこともあります。塗装後の硬化過程でVOC(揮発性有機化合物)が発生することがあり、適切な換気と安全対策が求められます。

アクリルウレタンとポリウレタンの違い

項目アクリルウレタン塗料ポリウレタン塗料
利用場所自動車のボディ、屋外の建築物など、美しい外観が求められる場所に適している船舶、工場の床、家具、木質スピーカーなど、物理的な負荷や過酷な環境下での使用に適している
仕上がり高い光沢性と速乾性で、滑らかで美しい仕上がりを提供厚みのある塗膜と強い光沢を持ち、しっかりとした仕上がりを提供
耐久紫外線や酸性雨に強く、長期間にわたり塗膜の光沢と保護性能を維持摩耗や衝撃、化学薬品に強く、長期間にわたり素材を保護
コスト比較的安価で、多用途に使用できるためコストパフォーマンスが高い初期コストは高めだが、メンテナンスの頻度を減らせるため、トータルで見るとコストパフォーマンスが良い場合もある

耐久性の違い

アクリルウレタン塗料とポリウレタン塗料はどちらも高い耐久性を持っていますが、その特性には違いがあります。アクリルウレタン塗料は、耐候性と耐久性のバランスが良いのが特徴です。紫外線や酸性雨に強く、長期間にわたって光沢を保ちます。

一方、ポリウレタン塗料は、耐摩耗性に非常に優れており、物理的な負荷や化学薬品にさらされる環境での使用に向いています。日常的に摩擦や衝撃が加わる場面で、その耐久性を発揮します。また、化学薬品にも強く、過酷な条件でも長期間使用できます。

仕上がりと光沢の違い

仕上がりと光沢の点でも、アクリルウレタン塗料とポリウレタン塗料には異なる特性があります。アクリルウレタン塗料は、光沢があり、塗装後の表面が滑らかで美しい仕上がりになります。速乾性もあるため、作業時間を短縮できるという利点もあります。

ポリウレタン塗料は、光沢感と塗膜の厚み、強度を兼ね備えています。塗装後の表面は非常に硬く、しっかりとした仕上がりになります。また、ポリウレタン塗料は厚みのある塗膜を形成するため、塗装面をしっかりと保護する能力があります。光沢や仕上がりの質感を重視するか、塗膜の強度と耐久性を優先するかによって、選ぶ塗料が変わります。

価格の違い

価格面では、アクリルウレタン塗料とポリウレタン塗料に違いがあります。一般的に、アクリルウレタン塗料の方が安価で、多くの用途で使用されるため、市場に流通している量が多く、比較的低価格で提供されています。そのため、コストパフォーマンスを重視する場合に適しています。

一方、ポリウレタン塗料は初期コストは高めです。しかし、長期的に見れば、メンテナンスの頻度が少なく済むため、結果的にコスト削減につながることもあります。用途や予算に応じて最適な塗料を選ぶことが重要です。

環境への影響

塗料選びでは、環境への影響も考慮すべき重要な要素です。アクリルウレタン塗料は、環境への影響が比較的少ないとされており、水性タイプも普及しているため、VOCの排出が少ないです。これにより、環境に優しい選択肢となっています。また、水性塗料は溶剤を使用しないため、作業者の健康リスクも低減されます。

ポリウレタン塗料は、特に2液型の場合、硬化剤との化学反応によりVOCを排出することがあります。硬化時に熱を持つことがあるので、使用時には十分な換気が必要で、安全対策を講じることが求められます。さらに、溶剤を含む塗料は環境への負荷が大きいため、使用後の廃棄処理にも注意が必要です。最近では、環境負荷を軽減するために、低VOCや水性のポリウレタン塗料も開発されており、環境保護に配慮した選択が可能です。

失敗しない塗料選びのための4つのポイント

Point1:塗料の使用目的を明確にする

塗料を選ぶ際に最も重要なのは、その使用目的を明確にすることです。アクリルウレタン塗料とポリウレタン塗料のどちらを選ぶかは、使用する環境や求める性能によって決まります。

また、塗装する素材の種類も選択の際に考慮すべきポイントです。金属、木材、コンクリートなど、素材によって適した塗料は異なります。アクリルウレタン塗料は多用途に対応可能で、特に金属やFRP、プラスチックの塗装に向いています。ポリウレタン塗料は、木材や金属のほか、床材の保護コーティングにも適しています。目的を明確にし、それに最適な塗料を選ぶことで、理想的な仕上がりを得ることができます。

Point2:塗装する場所と条件に適した塗料を選ぶ

塗装する場所や条件も、塗料選びには欠かせない要素です。屋外で使用する場合には、耐候性や耐紫外線性が高い塗料が必要です。アクリルウレタン塗料は、紫外線に強く、長期間にわたり美しい仕上がりを保ちます。逆に、屋内で使用する場合でも、湿度や温度変化の影響を受ける場所には、柔軟性と耐久性に優れたポリウレタン塗料が適しています。

また、作業環境に合わせた塗料選びも重要です。たとえば、通気性の悪い室内で塗装作業を行う場合は、VOCの排出が少ない水性塗料を選ぶことで、作業者の健康リスクを減らすことができます。さらに、乾燥時間や硬化時間を考慮することも必要です。急ぎの作業であれば速乾性のある塗料が適していますが、時間に余裕がある場合は、塗膜が強固になるポリウレタン塗料を選ぶとよいでしょう。

Point3:メンテナンスや再塗装のしやすさを考える

塗料の選択においては、メンテナンスのしやすさや再塗装の手間も重要なポイントです。アクリルウレタン塗料は、塗膜がしなやかで割れにくく、再塗装を行う際の下地処理が比較的簡単です。これにより、塗装面の寿命を延ばし、長期間にわたって美しい状態を維持することが可能です。

一方、ポリウレタン塗料は、塗膜が硬くて強固なため、再塗装時にはしっかりとした下地処理が必要です。硬化した塗膜は剥がしにくく、平滑な下地を整えるためには、サンディングなどの作業が求められることがあります。しかし、その高い耐久性によって再塗装の頻度が少なく済みます。

塗装対象物の種類や使用環境に応じて、メンテナンスのしやすさや再塗装の手間を考慮し、最適な塗料を選ぶことが重要です。

Point4:総コストを比較し、予算に合った塗料を選ぶ

塗料を選ぶ際は、初期費用だけでなく、長期間の使用を考えた際の費用も考慮することが大切です。

アクリルウレタン塗料は、初期費用が比較的安価で、短期間の塗装や頻繁な塗り替えを想定している場合に適しています。しかし、耐久性ではポリウレタン塗料に若干劣るため、長期間の保護が必要な場合は、ポリウレタン塗料の方がおすすめです。

ポリウレタン塗料は、初期費用は高めですが、耐久性が高く、長寿命です。そのため、一度塗れば長期間メンテナンスの手間が省け、結果的にコストパフォーマンスに優れている場合があります。特に、再塗装が難しい場所や、長期間の保護が必要な場所には、ポリウレタン塗料を選ぶことで、長期的に見て費用を抑えることができます。

まとめ

アクリルウレタン塗料とポリウレタン塗料、それぞれの特長と用途を理解することで、最適な塗料選びが見えてきます。

どちらの塗料を選ぶべきかは、使用する環境や求める性能、予算によって異なります。アクリルウレタン塗料は、コストを抑えつつも美しい仕上がりを重視する方に適しており、ポリウレタン塗料は、長期間にわたる耐久性と強固な保護を求める方に最適です。この記事で紹介したポイントを参考にして、あなたの用途に最も適した塗料を選び、失敗しない塗装を実現しましょう。

おもしろ塗装工房では塗料にまつわる質問や、用途別の塗料アドバイスも承ります。


カーボン製のパーツは、軽量で丈夫であるため、レーシングカーやスポーツカーなどに多く採用されていますが、通常のパーツと比べると非常に高価であり、劣化による修理や交換となると躊躇ってしまう方も多いのではないでしょうか?

お気に入りのカーボンパーツが経年劣化により、剥がれや色褪せなんてとても悲しいですよね。かつてはツヤがあり光り輝いていたのに、今ではツヤはなくなり、白っぽく変色してしまう。なんとかしたい!その気持ち、よくわかります!

この記事では、カーボンパーツにクリア塗装を再塗装することで新品同様に蘇えらせる方法を解説していきます。おすすめの塗料や、劣化させない方法も合わせて紹介しているので、ぜひ参考にして下さい。

目次

1.そもそも、カーボンとは何?
 1-1:ドライカーボンとウエットカーボンの違い
2.カーボン劣化する理由を解説
3.カーボンパーツを劣化させないためのクリア塗装とは?
 3-1:カーボンパーツをクリア塗装で保護する
 3-2:UVカットとコーティング
4.クリア塗装でカーボンパーツが蘇る
 4-1:業者に依頼した場合
 4-2:DIYした場合
5.まとめ

そもそも、カーボンとは何?

CFRP(カーボン ファイバー レインフォースド プラスチック)のことを指します。カーボンファイバーとも言います。炭素繊維を混ぜ込んで成形されており、独特の模様がかっこいいですよね。

ドライカーボンとウエットカーボンの違い

カーボンパーツの種類として、製法の違いからドライカーボンとウエットカーボンの2種類があります。これらの名称は正式なものではなく俗称となりますが広くこの名称で呼ばれています。

ドライカーボンは炭素繊維と樹脂を圧力をかけた状態で固めて熱で成形します。一方ウエットカーボンは樹脂の上にシート状のカーボンを貼り付けて成形していきます。  

ドライカーボンとウエットカーボンでは、劣化の進行具合に差があります。ウエットカーボンの場合はパーツ表面のカーボン部分が白くなり、乾燥して剥がれてしまいます。ドライカーボンも劣化しますが、ものによっては劣化に強い樹脂が使われている場合もありウェットカーボンよりも劣化には強いです。

カーボンが劣化する理由を解説

外で使用している以上、そのままでは劣化は避けられず、カーボンパーツだけでなく、他の素材でできているパーツでも同じことが言えます。カーボンが劣化する理由はいくつか考えられます

  • 紫外線
  • 汚れや雨風

ひとつは、紫外線です。紫外線のエネルギーを樹脂が吸収して分解、劣化が起こります、紫外線の吸収性はポリマーの分子構造によって決まるので、プラスチックによって紫外線の影響は異なってきます。カーボンパーツを構成している樹脂の種類や分量により劣化の度合いが変わってくるということが言えます。

もうひとつは、熱です。大気中の酸素が影響して熱分解が進行します、カーボンパーツを長年高温で使用していると変色し、強度がなくなり、もろくなります。カーボンボンネットは特にエンジンからも熱の影響も受けるため、特に劣化に注意が必要です。その他には、汚れや雨風なども劣化の原因の一つと考えられます。

劣化からパーツを保護するには、クリア塗装だけでなく、コーティングをすることでさらに強い保護を期待することができます。

カーボンパーツを劣化させないためのクリア塗装とは?

未塗装のカーボンパーツは紫外線や熱、汚れなどの影響で劣化します。劣化を防ぐにはどうしたらいいでしょうか?ここでは、劣化からパーツを守るためのクリア塗装と、その種類の特徴について解説していきます。

カーボンパーツをクリア塗装で保護する

カーボンパーツの劣化が始まると、表面が白くなってきます。さらに放置していると表面が剥がれてしまいます。こうなってしまうと、クリア塗装だけでは再生は難しくなってしまいます。

そうなる前に、新品の状態からクリア塗装することをおすすめします。また劣化が始まった時点でも、古いクリア塗料を剥がし再塗装することで、かつてのように蘇えります。

クリア塗装には、いくつか種類があり、扱いやすさや仕上がり具合、保護に適しているかなどの観点で下記にて説明していきます。

<ウレタンクリア塗料とラッカークリア塗料の比較>

項目ウレタンクリア塗料ラッカークリア塗料
艶仕上がり⚪︎✖️
扱いやすさ✖️⚪︎
速乾性⚪︎
耐久性・耐摩耗性✖️
価格高い安い

ウレタンクリア塗装

クリア塗料の中でもウレタン樹脂を原料として使っているものをウレタン塗料と呼びます。ツヤがよく出て、塗装面が厚くなりやすいので耐久性、耐摩耗、耐光性に優れています。パーツの補修、保護に適した塗料と言えます。

塗装面が厚く弾力があるため、ひび割れなどの劣化に強く耐久性に優れています。また、通常のクリア塗料より耐熱温度が高いので熱による劣化にも強いと言えます。

ラッカークリア塗装

トルエンやアセトンなど揮発性の高いものを使用することで、乾燥が速く扱いやすいのが特徴です。乾燥が速いという特徴から、はけで塗るとムラが出やすくなります。スプレータイプであれば簡単に塗装面が広がるので初心者の方にもおすすめです。

乾燥が速く容易に塗装できる分、塗料が薄くなるので耐久性や耐摩耗性が弱く、天候や紫外線による劣化の影響も受けやすいので劣化はウレタン塗料よりも速くなる可能性があります。

UVカットとコーティング

クリア塗装だけでなく、塗装面の上からコーティングを施すことで、耐久性を向上させることができます。コーティングにはガラスコーティングやポリマーコーティング、セラミックコーティングなどがあり、紫外線だけでなく、汚れや傷からも守ってくれます。

また、白く変色するのも防いでくれるだけでなく、光沢も出ます。紫外線や熱などの外的要因でパーツを劣化させないためにコーティングはとても有効です。

クリア塗装でカーボンパーツが蘇る

ここまででクリア塗装は劣化の様々な外的要因からカーボンパーツを保護することができるということがわかりました。また、劣化しているカーボンパーツでも、クリア塗装をすることによって蘇ることもわかりました。

クリア塗装してみたいが、自分でもきるのか?業者にお任せしたほうが良いのか?それぞれの違いについて比較していきます。

業者へ依頼した場合

費用はかかりますが、仕上がりが良いです。パーツの大きさなどによっても価格は変わりますが、ボンネットへのクリア塗装の場合は、2万8,000円~8万円ほどです。別途パーツの取り外し組み付けなどの工賃がかかる場合があります。

専門業者ならではの視点で劣化の補修、再塗装などさまざまな悩みを解決してくれるでしょう。また、相談することで自分では考えつかなかったアイデアも得ることができるかもしれません。

施工する日を相談してパーツあるいは車両を預ける必要があります。施工には日数がかかりますので車両を使う予定を確認しておきましょう。

DIYした場合

手間はかかりますが、材料費だけで済むため安価に施工できます。クリア塗装には手軽で扱いやすいスプレータイプがおすすめです。

施工する場所の確保、養生なども必要です、季節や天候によって乾き具合などが左右されるので、作業する日や時間帯を検討する必要があります。

ウレタンクリア塗料を使う場合は、硬化が速いので塗装したいパーツを全て準備してから時間に余裕をもって施工することをおすすめします。

塗料以外にも、耐水ペーパー、マスキングテープなども必要となりますので事前に何が必要かを調べ準備しておきましょう。

関連記事
ヘッドライトの黄ばみをウレタンクリア塗装で綺麗にする方法!

まとめ|

いかがでしたでしょうか?
カーボンパーツを保護するにはクリア塗装やコーティングが必要です。中でもウレタン塗料はそのツヤのある仕上がりや耐久性、耐摩耗性、耐溶剤性を考慮するとおすすめ塗料といえるでしょう。

新品時の施工はもちろんですが、劣化したパーツでもウレタンクリアー塗料を使って蘇らせることができます。

専門業者にお願いするというのも、もちろんいいですが、DIYによっ初心者でも簡単に施工できるので、ぜひDIYに挑戦してみてください。

おもしろ塗装工房ではウレタン塗料に関しての疑問や質問に関してのお問い合わせを承ります。


木材の美しさを引き立てるためのステイン塗料。しかし、ステイン塗料だけでは木材の保護力が劣るため、解決策として、クリアー塗料を混合させる方法があります。

一口に、ステイン塗料とクリアー塗料を混合させると言っても、ステイン塗料とクリアー塗料にはそれぞれ種類があるため、どの塗料を組み合わせればいいのか分からない方も多いと思います。

この記事では、ステイン塗料とクリアー塗料を混合させることで得られるメリットや混合の手順、注意点を詳しく解説しています。

混合できるクリアー塗料についても説明しますので、この記事を読めば、あなたもステイン塗料とクリアー塗料を混合することができるようになり、木材に対する塗装技術の向上を図れます。ぜひ、最後まで読んでみてください。

目次

1.ステイン塗料とは|木材に着色ができる!
2.ステイン塗料をクリアーに混合し吹き付けるメリット

 2-1:【木材の保護】
 2-2:【色が均一な仕上がりになる】
3.ステイン塗料に混合可能な代表的なクリアー塗料
 3-1:ラッカークリアー塗料
 3-2:1液ウレタンクリアー塗料
 3-3:2液ウレタンクリアー塗料
4.【混合手順】ステイン塗料とクリアー塗料の混合方法は?
5.ステイン塗料とクリアー塗料を混合する際の注意点
 5-1:全てのステイン塗料がクリアー塗料と混合できるわけではない
 5-2:使用するステイン塗料は水性、油性どちらに混合可能か確認する
 5-3:ステイン塗料とクリアー塗料を混合した後は必ずテストスプレーする
6.まとめ

ステイン塗料とは|木材に着色ができる!

まずは、ステイン塗料について説明していきます。

ステイン塗料は木材を着色するための塗料で、木材の内部に浸透していくため、木目や木材の質感を残したまま着色が可能な塗料です。

ゼストのキャンディーカラー・スティン塗料(全11色)

水性と油性があり、水性は塗料の希釈の際に水を用いるので、初心者でも取り扱いやすく、油性は水性と比べると、木材の深部にまで塗料が染み込んでくれるので、木材の防腐、防虫力が高いのが特徴です。

ステイン塗料は木材塗装に適しており、木材の質感や風合いを残したい方にはおすすめです。

ステイン塗料をクリアーに混合し吹き付けるメリット

ステイン塗料は、樹脂系のあるラッカ・ウレタン系のクリヤー塗料に混合して吹き付けることで、様々なメリットをもたらしてくれます。

【木材の保護】

スティン塗料をクリアー塗料と混合することで、着色と同時に木材の表面を保護できるのが大きなメリットです。木材の表面に塗膜が形成されるので、傷や汚れに強くなり、耐久力が向上します。

【色が均一な仕上がりになる】

ステイン塗料のみを塗装する時と比べて、色が均一になりやすく、クリアー塗料の特性の透明感ある仕上がりが可能になります。さらに、ブリード(にじみ)を起こしにくくなるので、ステイン塗料とクリアー塗料の混合にはメリットが多いです。

ステイン塗料に混合可能な代表的なクリアー塗料

出典:写真AC

ステイン塗料と混合できるクリアー塗料は主に3種類あり、それぞれ特性が違います。順番に特性を解説していきますので、どの塗料を使用するかは用途に応じて決めてください。

塗料の種類耐久性保護性能乾燥時間利便性
ラッカクリアー塗料
1液ウレタンクリアー塗料⚪︎⚪︎
2液ウレタンクリアー塗料✖️

ラッカークリアー塗料

1つ目の塗料は、ラッカークリアー塗料です。ラッカークリアー塗料は、乾燥が早く、作業時間の短縮を図れます。木材の表面に塗膜も形成できるので木材の保護もできますが、これから説明するウレタンクリアー塗料と比べると耐久力や耐候性は劣ります。

耐久力や耐候性は劣りますが、作業効率を重視したい方は検討の余地があるクリアー塗料です。

1液ウレタンクリアー塗料

2つ目の塗料は、1液ウレタンクリアー塗料です。1液ウレタンクリアーは、最初からクリアー塗料の中に硬化剤が含まれているので、使い勝手のいいクリアー塗料です。

ラッカークリアー塗料と比べても耐久性や耐候性に優れていますが、2液ウレタンクリアー塗料よりは劣ります。使い勝手と木材の保護を重視したいのであれば、1液ウレタンクリアー塗料を選択すると良いでしょう。

2液ウレタンクリアー塗料

3つ目の塗料は、2液ウレタンクリアー塗料です。2液ウレタンクリアー塗料は、塗料とは別に硬化剤を用意する必要があり、硬化剤とクリアー塗料を混合することで、塗料を硬化させて塗膜を形成します。

3つの塗料の中で1番耐久性や耐候性に優れており、屋外の塗装にも使用可能です。しかし、硬化剤を混合する工程が増えるため、塗装の難易度もあがってしまうのが欠点です。

塗装の難易度はあがってしまいますが、特に耐久性、耐候性を重視したい方は、2液ウレタンクリアー塗料の使用を検討してみてください。

【混合手順】ステイン塗料とクリアー塗料の混合方法は?

ステイン塗料とクリアー塗料の混合手順を説明していきます。この手順を参考にして、正確な塗料の作成を目指してください。

Step1:塗料の準備

ステイン塗料とクリアー塗料、必要に応じて希釈剤(水又はシンナー)を用意します。2液ウレタンクリアーを使用する場合は硬化剤も必要です。塗料は成分が均一になるように、予めよく混ぜておきましょう。

Step2:混合比を確認

ステイン塗料とクリアー塗料の混合比を確認します。混合比を間違えてしまうと仕上がりに影響がでますので、必ずメーカーごとの説明書で確認が必要です。

木製品の場合全体調合量の3%未満
ルアーや金属に塗装する場合全体調合量の50%未満
スティンを下地剤・フラット・クリアーなどに混合する場合

Step3:混合作業

計量カップなどを使用して正確な比率で塗料を混合します。クリアー塗料を必要に応じて希釈したら、ステイン塗料とクリアー塗料を混合し、塗料を完成させます。

2液ウレタンクリアーとステイン塗料を混合する場合は、先に2液ウレタンクリアーと硬化剤を混ぜておく必要がありますので注意してください。2液ウレタンクリアーと硬化剤にも混合比がありますので、説明書で確認しておきましょう。

Step4:テストスプレー

ステイン塗料とクリアー塗料の混合が完了したら、テストスプレーしてください。テストスプレーが必要な理由は後述します。

ステイン塗料とクリアー塗料を混合する際の注意点

ここまで、ステイン塗料とクリアー塗料のメリットや混合手順を解説してきましたが、注意点が3点あります。注意点も理解したうえで、ステインとクリアーの混合塗料を使用するか検討してみてください。

全てのステイン塗料がクリアー塗料と混合できるわけではない

まずは、全てのステイン塗料がクリアー塗料と混合可能なわけではないことについて説明していきます。

メーカーによって、ステイン塗料をクリアー塗料と混合できないタイプがあり、もしクリアー塗料と混合してしまうと成分が変わってしまい、ステイン塗料が使用できなくなる可能性があります。

同じメーカーの色違いのステイン塗料であれば、混合することが可能な塗料もありますが、成分の違う塗料を混合することを推奨していない場合もあるので、各メーカーの仕様書や説明書をよく読んでから塗装するようにしてください。

使用するステイン塗料は水性、油性どちらに混合可能か確認する

ステイン塗料やクリアー塗料には水性、油性に分類されるため、ステイン塗料が水性なら、クリアー塗料も水性にする必要があります。

もし、水性ステイン塗料と油性クリアー塗料を混合してしまうと、成分が分離してしまい、混合に失敗してしまう可能性が高いです。

ステイン塗料とクリアー塗料を混合する際は、必ず水性か油性かを確認するようにしましょう。

ステイン塗料とクリアー塗料を混合した後は必ずテストスプレーする

最後の注意点は、ステイン塗装とクリアー塗装を混合した後は、必ずテストスプレーするということです。

説明書通りに塗料を混合したとしても、その日の気温や湿度で塗料の状態が変わってしまいます。

テストスプレーをせずに、いきなり塗装を始めてしまうと、想像していた仕上がりとは違ったものになる可能性もありますし、耐久性や耐候性にも影響が出ます。

テストスプレーを実施できるように、不要な木材などを用意するか、目立たない部分でテストスプレーを実施するようにしましょう。

まとめ|

いかがでしたでしょうか?
ステイン塗料はクリアー塗料と混合させることで、木材の着色と保護を同時に行うことができ、それぞれの特性を活かせるようになります。

ゼストでは、ステイン塗料に混合できるクリアー塗料は以下の種類を販売しております。

ゼストのキャンディーカラー・スティン塗料(全11色)

ステイン塗料を混合せずに塗装する場合に比べて、工程が増えるので難易度も上がりますが、説明書や仕様書を確認して、正しい混合比で塗料を混ぜれば納得のいく仕上がりになるはずです。

テストスプレーも忘れずに実施して、理想的な木材塗装を目指してみてください。


ケイムラ塗料は、釣り道具のルアーを手軽にカスタマイズする方法として、釣り人に広く知れ渡っています。しかし、釣り経験の浅い方は、ケイムラ塗料の名前は知っていても、どんな塗料なのか分からない方もいらっしゃると思います。

「ケイムラ塗料の特徴は何?」「ケイムラ塗料の塗装方法を知りたい」

上記の悩みを解決するためにこの記事では、ケイムラ塗料の特徴やメリット、塗装方法を解説していきます。

この記事を読めば、ケイムラ塗料の特徴について知ることができ、塗装もできるようになります。ケイムラ塗料の購入を検討している方は、ぜひ読んでみてください。

目次

1.ケイムラ(ブラックライト発光)塗料とは?
2.ケイムラ塗料のメリット

 2-1:視認性の向上
 2-2:あらゆる環境で使用可能
 2-3:ルアーなど塗装物の保護
3.ケイムラ塗料と混合可能なクリアー塗料
 3-1:ラッカークリアー塗料
 3-2:1液ウレタンクリアー塗料
 3-3:2液ウレタンクリアー塗料
4.ケイムラ塗料の塗装手順
5.ケイムラ塗料は劣化すると発光が悪くなる
6.まとめ|

ケイムラ(ブラックライト発光)塗料とは?

ケイムラ塗料とは、紫外線やブラックライト(UVライト)を当てると蛍光色に発光する不思議な塗料で、暗いBARの壁に絵が描かれていたり、釣り道具のルアーなどに良く用いられます。

ルアーの場合、水中などの光が届かない所でも、紫外線さえ届けば発光するので、魚にルアーの位置を知らせることができます。

発光する色もブルーやグリーン・レッドなど数種類あるため、状況に応じて色の塗り分けが可能です。

ケイムラ塗料のメリット

ケイムラ塗料を塗装することで得られるメリットは複数あるのですが、主なメリットを3つ解説します。

視認性の向上

ケイムラ塗料は視認性を向上させるのに、非常に役に立ちます。

特に水中の深い所までルアーを沈めると、光はほとんど届かないため、通常のルアーでは魚が見つけにくくなってしまいます。

しかし、紫外線は水中でも届くので、ケイムラ塗料を塗ったルアーを利用すれば、光の届かない深い所までルアーを沈めても発光し、魚にアピールできる確率があがるため、魚が釣れる確率を高めてくれるのがメリットです。

あらゆる環境で使用可能

ケイムラ塗料は、屋外だけでなく川や海などでも使用可能で、気候も関係なく通年使用可能です。

紫外線さえあれば気候に影響を受けることなく発光してくれるので、季節に関係なく釣りをされる方にもおすすめな塗料です。

ルアーなど塗装物の保護

ケイムラ塗料は、ルアーを発光させる以外に塗装物の表面を守る役割もあります。

ケイムラ塗料は表面に塗膜を作りますので、ルアー本体を傷や汚れから守ったり、紫外線や塩水にさらされるのを防ぐため、ルアーを長持ちさせることが可能です。

さらに、後述するクリアー塗料と混合することで、塗膜の強度が増すため、長期間に渡って効果を持続させられるようになります。

ケイムラ塗料と混合可能なクリアー塗料

ケイムラ塗料を長持ちさせるためには、クリアー塗料と混合させることが不可欠です。

しかし、適切なクリアー塗料を混合させないと効果が薄くなってしまうので、代表的なクリアー塗料を3つ紹介します。必要に応じてクリアー塗料を使い分けてみてください。

ラッカークリアー塗料

ラッカークリアー塗料は、塗料が乾くのが早いため、作業効率性が向上します。ウレタンクリアー塗料に比べると、塗膜の耐久力は劣りますが、塗膜はしっかり形成してくれるので、ルアーを傷から守ってくれます。

ラッカークリアー塗料は、比較的取り扱いやすいので、初心者でも塗装しやすいのがメリットです。

1液ウレタンクリアー塗料

1液ウレタンクリアー塗料は、主剤と硬化剤が最初から混ざっているのが特徴です。

ラッカークリアー塗料よりも強固な塗膜を形成してくれるので、長期にわたってルアーを保護してくれます。

2液ウレタンクリアー塗料よりも塗料を作成する工程が少ないので、取り扱いやすいのもポイントです。

2液ウレタンクリアー塗料

2液ウレタンクリアー塗料は、自分で主剤と硬化剤を混合して塗料を作成します。3つの塗料の中で、取り扱いの難易度がもっとも高いですが、耐溶剤性・耐候性なども強く、1番強固な塗膜を形成し、紫外線や塩水からしっかり守ってくれます。

ケイムラ塗料の持続力を高めたいのであれば、2液ウレタンクリアーはもっともおすすめです。

ケイムラ塗料の塗装手順

ここからは、ケイムラ塗料の塗装手順を解説します。塗料の混合方法から、塗装まで説明しますので、参考にしてみて下さい。

ケイムラ塗料とクリアー塗料を混合する

塗装の前に、塗料を混ぜる工程から始めます。ケイムラ塗料、クリアー塗料、希釈剤を用意し、2液ウレタンクリアーを使用する場合は硬化剤も準備してください。

ケイムラ塗料は、1%~7%程度の割合でクリアー塗料に添加し使用します。

特に2液ウレタン塗料の場合は、希釈剤の他に硬化剤も混ぜる必要がある分、難易度があがりますので、説明書をよく読んで正確に希釈するようにしましょう。

刷毛又はエアブラシで塗装する

塗料を混ぜ終わりましたら、刷毛又はエアブラシで塗装します。

【刷毛塗りの場合】

刷毛で塗装する場合、塗り残しがないように塗っていきますが、ルアーは小さく、手で掴んで塗装しようとすると塗りづらいので工夫が必要です。
刷毛ムラにならないよう、刷毛を寝かせながら塗るのがコツです。

一つの方法として、ルアーのアイの部分をフォーセップで掴んで塗ると作業しやすくなります。

部分的に塗装したい場合、塗料を付けたくない場所にマスキングテープを貼れば、部分的に塗装可能なので必要に応じてマスキングテープを使用してください。

【エアブラシで塗装する場合】

エアブラシで塗装する時は、吹きムラが発生しないように数回に分けて塗料を吹き付けていきます。

ルアーを置いて塗装する場合は、片側を塗装した後、塗料が乾燥するまで待ち、ルアーをひっくり返してもう片方を塗装します。

もしルアーを吊るせる場所があれば、吊るして作業すればいっぺんに塗装できるのでおすすめです。

刷毛と同様に、塗装したくない部分があれば、マスキングテープを予め貼っておきましょう。

ケイムラ塗料は劣化すると発光が悪くなる

ケイムラ塗料は、紫外線で蛍光色を発光しますが、その効果は永久ではありません。

紫外線で発光すると同時に、紫外線によって劣化したり、塩水によって発光効力が徐々に低下していきます。

使用する塗料によって効果が持続する期間は違うため、定期的にしっかり発光しているか確認した方がいいでしょう。

確認する方法は簡単で、部屋を暗くしてUVライトでルアーを照らして発光するか確認します。

UVライトで照らしても発光が鈍くなっているようであれば、ケイムラ塗料が劣化している証拠ですので、再塗装を実施しましょう。

まとめ|

いかがでしたでしょうか?
ケイムラ塗料は、紫外線で発光する特性を持っており、暗い水中に魚釣り用のルアーを沈めても視認性が向上しますので、魚がルアーを見つけやすくなります。

ケイムラ塗料を使用する際に、クリアー塗料と混ぜて塗装しますが、

上記3つの塗料の中から自分にあった塗料を使用してください。

ケイムラ塗料の発光力は永久ではありませんので、UVライトで発光力を定期的にチェックしましょう。ぜひ一度、ルアーにケイムラ塗料を塗装して、釣りを楽しんでみてください。

詳しい使い方、塗り方に関してはHP ケイムラ塗料ページを一読ください。
その他不明な点はおもしろ塗装工房までお問い合わせください。