スノーボードは自分で塗装できる!? 0から学ぶスノボーリペイント!

スノーボードは自分で塗装できる!? 0から学ぶスノボーリペイント!


暑い夏が終わり、日本ではこれから冬に向かっていきます。気が早い人は、すでに冬の予定を立てている方もいらっしゃるのではないでしょうか。冬の代表的なスポーツといえばスノボーですよね。長くスノボーを続けていると、スノーボードに細かい傷ができたり、塗装が剝がれてしまったりすることもあるでしょう。そこで、今回はスノーボードの塗装方法をご紹介します。ウィンタースポーツのシーズンに備えて、今のうちからスノーボードをリペイントしておきましょう!
  1. スノーボードを塗装するメリットって何?
  2. スノーボードの塗装前に必要な事前準備とは?
  3. スノーボードの塗装手順を覚えよう!
  4. スノーボードを塗装するときの注意点
  5. スノーボード塗装に関するQ&A
この記事を読むことで、スノーボードの塗装の仕方を学ぶことができます。興味がある人は、ぜひご一読ください。

1.スノーボードを塗装するメリットって何?

1-1.好きなデザインにできる

スノーボードは高価なので、中古のものを購入するケースも多いと思います。製品自体はとても素晴らしいのに、デザインが気に食わず購入を躊躇(ちゅうちょ)してしまうケースも多いのではないでしょうか。自分で塗装できるようになれば、そのような悩みから解放されます。

1-2.自分の個性を表現できる

スノーボードで遊ぶ場合、滑っている時間よりもボードを持っている時間のほうが長いですよね。スノーボードに個性的なデザインを描くことで個性を表現することができます。たとえば、元ハーフパイプ日本代表である成田童夢さんは、自分の好きな2次元キャラクターを描いた『痛板(痛いスノーボードの略)』を使っていたことで話題になりました。

1-3.傷を隠すことができる

長く使い続けるとスノーボードに細かい傷などができてしまいます。再塗装をすることで細かい傷を消すことが可能です。ただし、ひび割れなどの大きな傷は消すことができません。何よりも事故につながる危険があるので、大きな傷を塗装で隠すのは諦めましょう。

2.スノーボードの塗装前に必要な事前準備とは?

2-1.必要な道具

スノーボードは研磨する面積が広いので素手で研磨するのは非常に大変です。電動サンダーは必ず用意しておきましょう。サンダーに取り付ける布ペーパーについては、#220~320がおすすめです。

2-2.スノーボードの塗装前にやっておくべきこと

2-2-1.デザインの吟味

まずは、しっかりと色やデザインを吟味しましょう。自分やウエアに合ったカラーを選びましょう。デザインを決めないまま塗装に入ると、途中で後悔することにもなりかねません。

2-2-2.ステンシルの用意

ステンシルとは文房具の一種で、正確に決められた形を描くために使われます。主にシールタイプとプレートタイプに分けられ、前者は使い捨て、後者は繰り返し使うことが可能です。たとえば、数字のステンシルプレートを置いて、その上から塗装をすることで、きれいな数字をボードに描くことができます。 また、ステンシルを使わず、ステッカーを使ってデザインすることも可能です。スノーボード専用のステッカーを販売している業者もありますので、購入してみるのも良いでしょう。たとえば、成田童夢さんのような痛板にしたいなら、痛板・痛車専門店などで購入してくださいね。 ※ステッカーにも種類があり塗装を施してもよいタイプとNGのタイプがありますので、あらかじめ塗装してもOKなのかの確認を取ってきましょう。

2-2-3.養生を行う

養生とは塗装対象以外の箇所が塗料で汚れないように保護することをいいます。またはマスキングとも言います。 ボードのバインディング(ビンディング)部分やエッジの部分、デザインの関係で塗装したくない箇所などには、マスキングテープを貼り付けて保護してください。

3.スノーボードの塗装手順を覚えよう!

この項では、塗装の基本手順をご紹介します。複雑なデザインを描けるようになるためにも、まずは基本を習得しましょう。

3-1.パーツを外して養生する

バインディングなどのパーツを外しますまずはバインディングなどのパーツを、できるだけ外します。
マスキングテープをすき間なく貼って養生外すことのできない部分にはマスキングテープをすき間なく貼って養生しましょう。また、エッジ部分など、塗装をしたくない場所もマスキングしてください。

3-2.表面を研磨する

表面を研磨するスノーボードには素材を保護するためのトップコートなどが施されています。トップコートの上から塗装しても塗料がしっかりと密着しないので、まずはトップコートを研磨で除去していきましょう。電動サンダーを使うと便利ですが、素手で研磨することもできます。素手の場合は#180前後の布ペーパーを使って削りましょう。電動サンダーなら#220~320のものを使ってください。ツヤが消え、塗膜が研磨でき表面がざらついた触り心地になったら研磨完了です。

3-3.カラーリング

カラーリング研磨が終わったら、密着剤を全体にしっかりと吹き付けます。密着剤は素材と塗料の密着性を高めるものです。密着剤を使わないで塗装すると塗料が剝がれる原因となるので、必ず行いましょう。 今回は傷等が多かったのでウレタンサフェーサーを吹いています。
カラーリング後に乾燥密着剤が乾いたら、スプレーガンを使って塗料を吹いていきます。ベタ塗りすると液だれやムラの原因となるので、薄く何度も塗り重ねることを意識しましょう。完全に乾くまで放置します。1回目の塗料が乾いたら、もう一度吹きましょう。黒系のボードに白系の塗料を吹くと2回の塗装でもしっかり色付きしない場合があります。 その場合は、同じ工程を何度か繰り返しましょう。色が乗らないからといって一度に大量に吹き付けると液垂れや失敗の原因となるので気を付けてください。もう一度、完全に乾燥させましょう。ちなみに、次の作業に取り掛かれる乾燥には12~24時間程度の時間を要します。

3-4.トップコーティング:1回目

トップコーティング:1回目塗料が完全乾燥したらトップコートを吹いていきます。しなりに強いウレタンクリアーなどを使うのが良いでしょう。 トップコートはツヤ出しだけではなく、表面が固くなるので保護剤としての役割もありますので必ず塗装してください。

3-5.足付け作業

足付け作業2回目のトップコート吹きを行う前に足付け作業をしましょう。足付け作業とは、わざと表面をざらつかせることで塗料の密着性を高めるテクニックです。 トップコートは直接雪などに触れるため摩耗が激しく、厚く塗ることが求められます。しかし、単純に厚塗りするだけだと剝がれやすいので足付けを行わなければいけません。 #1000程度の目の細かい耐水ペーパーで表面を軽く研磨していきます。あまり研磨しすぎると1回目のトップコートが取れてしまうので気を付けましょう。

3-6.トップコーディング:2回目

トップコーディング:2回目足付けをしたら、再度トップコートを吹いてきましょう。完全に乾燥したらトップコーティング作業は終わりです。

3-7.バフ仕上げ

バフ仕上げバフとは、布・ゴムなどの柔軟性のある素材で作られた研磨輪のことです。表面に専用砥粒(とりゅう)コンパウンドを塗って高速回転させ、スノボード板の表面を研磨する作業をバフ仕上げ・バフ研磨などといいます。耐水ペーパーなどと違って素材自体が柔らかい上に使用する砥粒(とりゅう)も非常に細かいので、研磨面にツヤが出るのが特徴です。
バフ仕上げ電動グラインダーに取り付けて使いましょう。表面にツヤが出て、触ったときにツルッとしていれば完成です。 グラインダーがない方はウエスにコンパウンドを付けて磨いていきましょう。 車のワックスがけと同じ要領で行ってください。

4.スノーボードを塗装するときの注意点

4-1.使う塗料に注意する

使用する塗料には気を付けましょう。ラッカー塗料や水性塗料は塗膜が弱く剝がれやすいため、スノーボードに使う塗料には向きません。また、紫外線などで変色もしやすいデメリットもあります。基本的にはしなりに強いウレタン系の塗料を使うようにしましょう。

4-2.十分な乾燥を心がける

塗料の完全乾燥には12時間以上を要しますが、一見すると1時間程度でも乾いているように見えます。そのため、乾いたと思ってすぐに次の工程に移りたくなると思いますが、そこはグッと堪(こら)えましょう。不完全乾燥状態で次の塗装を行うと塗料が混ざったりムラになったりして仕上がりが悪くなりますし、塗膜が弱くなって剝がれやすくもなりますので注意してください。

4-3.業者選びは慎重にしよう

塗装業者は外壁塗装や車の塗装など、さまざまな専門分野に分かれています。ですので、適当に業者を選ぶとスノーボードの塗装実績がなく、十分な仕上がりにならないリスクがあるのです。業者を選ぶ際には、スノーボードの塗装を行っている業者を選ぶようにしてください。事前にホームページを確認し、実績などを調べておきましょう。

5.スノーボード塗装に関するQ&A

Q.スノボーを塗装した場合、しなりによって塗膜が割れたりしませんか? A.大丈夫です。しなりに強いウレタン塗料を選択すれば大きくしなっても塗膜が割れることはありません。専用塗料を選択する必要がありますので、事前に確認を取った方が良いでしょう。 Q.塗装後滑ったりしていると塗膜は傷つきませんか? A.傷つきます。傷つく原因はエッジによる擦れがほとんどです。金属と塗膜とでは当然塗膜は傷つきます。車の塗装と同じですね! 傷をつきにくくする対策として塗膜を厚くするか、もしくはエッジが擦らないように滑走技術を上げるかになります。 Q.塗装は屋内でも可能ですか? A.可能ですが、塗料やうすめ液には有害物質が含まれていることもあるので、必ず換気をしましょう。できれば、塗装用のマスクとゴーグルを装着するようにしてください。また、床や家具などに塗料が付着する可能性があるので、ブルーシートなどでしっかりと養生しましょう。新聞を重ね広げて養生する方もいますが、小さなすき間などに気が付かなかったり、新聞に塗料が染み込んでしまい養生にならなかったりすることもあるので注意が必要です。 Q.塗装にはどのぐらいの時間がかかりますか? A.乾燥も含めると3~5日程度はかかるでしょう。業者に依頼する場合は、ほかの依頼との並行作業になるので、2週間~2か月はかかります。詳しくは業者に尋ねてください。 QDIYと業者への依頼はどっちがおすすめですか? A.DIYは完全に自分好みの塗装ができるのが最大の魅力となります。また、初期費用がかかるものの、長く塗装を続けるならDIYのほうが経済的です。また、集中して作業すれば数日で完成するのもうれしい点でしょう。ただし、初心者のうちはミスや失敗も多いでしょうし、デザインなどを描くのも難しいのが難点となります。 一方、業者の魅力は何といっても完成度の高さでしょう。失敗することがありませんので、確実に質の高い塗装を行いたいときに便利です。また、1回塗装するだけなら、道具を購入する必要もないのでDIYに比べて費用が多くかかるわけでもありません。そのかわり、納品までに時間がかかりますし、業者によってはデザインなどの融通が利かないこともあります。 これらのメリット・デメリットを十分に把握し、自分に合ったほうを選ぶと良いでしょう。 Q.塗装に使う道具はスノーボード以外の塗装にも使用できるのですか? A.使う塗料を変えれば、木材はもちろん、金属・アルミ・FRP・カーボン・硬質プラスチックなど多くの素材に塗装が可能となります。 Q.ステッカーは剝がれないのですか? A.カラーリング後にステッカーを貼りますが、その後ウレタンクリアーを数回吹けば塗膜で保護されるので剥がれることはまずないでしょう。 またスノボード用のステッカーを使えば、そう簡単に剝がれるようなことはありません。

まとめ

いかがでしたか? 今回はスノーボードのリペイントにまつわる情報をご紹介しました。DIYは手間も時間もかかりますが、その分達成感もあり楽しめると思います。もちろん、完成度を求めるのであれば、業者に依頼するのもおすすめです。迷っているようなら、塗装業者に相談してみると良いでしょう。今回ご紹介した記事を参考に、ぜひ、スノーボードの塗装にチャレンジしてみてくださいね。
塗装用具・各種塗料を豊富にラインナップ!