アルミホイールの塗装方法は? 塗装のポイント・相談先などを紹介
車のアルミホイールを塗装することで、自分好みのデザインに変えることができます。好みの色に塗装したり、痛んだ塗装を新しく変えたりすることがあるでしょう。「アルミホイールを塗装したいけど、方法が分からない」と悩んでいる方がいるはずです。ハッキリと方法が分からないまま塗装をすると、理想どおりの仕上がりにならず後悔することもあります。自分で塗装する場合は適切な方法を、業者に依頼する場合は業者選びのポイントなどを理解しておかなければなりません。そこで、本記事では、ホイール塗装に必要な知識をすべて解説します。
- アルミホイールの塗装について
- アルミホイールのDIY塗装方法
- アルミホイールの塗装~道具の購入や相談について
- アルミホイールの塗装に関してよくある質問
1.アルミホイールの塗装について
まずは、アルミホイールがどんなものなのか、塗装の魅力とプロに依頼する場合の相場価格についても解説しましょう。1-1.アルミホイールとは
ホイールは車の走行に必要不可欠なパーツの1つです。代表的なホイールには、スチールホイールとアルミホイールがあります。アルミホイールは、アルミニウム合金が原料で、軽さとデザイン性の高さが特徴です。スチールに比べて軽量なので、ハンドルの操作性や車の燃費がよくなるといわれています。 また、アルミニウムを鋳型(いがた)と呼ばれる型に流しこんで成型するのが「鋳造」と呼ばれる方法です。この方法で製造したアルミホイールは、比較的安価でデザイン性が高くなります。1-2.アルミホイールを塗装する魅力、意味について
車を走行すると、飛び石・縁石などでアルミホイールに傷がつきます。経年劣化によりブツブツのサビのようなものが発生したり、塗装の剝(は)がれによってホイールの裏側にブレーキダストがついたりしてしまうでしょう。キレイな状態を保ち続けるためには、定期的な塗装が必要となります。また、好みの色に塗装することで、車をドレスアップできる点も魅力の1つです。アルミホイールは外見に大きく影響する部分なので、やり方によってはすてきな外見へ変身できます。1-3.プロに依頼する場合の相場価格
プロの業者は、塗装だけでなく下地処理を行うのが一般的です。細かい傷・へこみ・サビなどをキレイに除去してフラットな下地にすることで、キレイな仕上がりとなります。価格はホイールの大きさ・塗料などで異なりますが、17インチまでのサイズで1本当たり15,000円ほどです。4本すべてを塗装すると、約6万円かかるでしょう。2.アルミホイールのDIY塗装方法
それでは、アルミホイールを自分で塗装する方法と注意点について説明します。2-1.自分でできるか
ホイールの塗装をきちんと理解しコンプレッサーやスプレーガンにて行えば、自分でも塗装することができるでしょう。 ただし、当たり前ですが、プロに依頼したときの仕上がりよりも劣ります。イメージどおりの仕上がりにならないこともあるため、自分で塗装する場合はそれなりのリスクもきちんと理解しておかなければなりません。2-2.色の選び方
アルミホイールの色は、シルバーが代表的です。しかし、シルバー以外にもホワイト・ゴールド・最近はやりの艶消しブラックなどなど、多くの色があります。部分的に、ブルー・レッドなどの色をアクセントとして入れることも可能です。まずは、どんな色のホイールにしたいのか、部分的に色を入れるのかについて考えてみてください。また、車のボディの色に合わせて選択するのも方法の1つです。自分で決められない場合は、プロの業者に相談するとよいでしょう。2-3.必要な道具
アルミホイールのDIY塗装に必要な道具は、以下のとおりです。- 粗めのサンドペーパー
- マスキングテープ
- 補修用パテ
- 洗浄液アセトン
- シリコンオフ(油脂分やシリコンなどを脱脂するための溶剤)
- スプレーガン
- ウレタンサフェーサー
- ホイール専用カラー
- ホイール専用艶消し塗料
- カーシャンプー
- ジャッキ、トルクレンチ
2-4.塗装の方法・手順
この項では、ホイールの塗装工程を順を追って解説していきます。今回はブラックの艶消しで、リムの部分はブラックの艶ありで塗装を行いましたので、参考にしてみてください。脱脂する
まずは、洗浄液アセトンで油脂分を脱脂しますがグリスなどが付着している場合シリコンオフのようなグリス系を溶かしてくれる溶剤で洗浄することをお勧めします。 この脱脂工程を怠ると後にホイールと塗料の密着不良をおこし、塗膜剥離の原因になりますのでしっかりと脱脂作業を行いましょう。裏面を塗装する
しっかりと洗浄し、油脂分を取り除いた後は#600で足付けを行い、まずは裏からウレタンサフェーサーを吹いていきます。傷等が少ない場合は直接ホイール専用ブラックを吹いていきます。混合比は、5(主液):1(硬化剤):1~3(薄め液)です。通常はキャップやボルトは塗装せずホイールのみの塗装になります。キャップ・ボルトも一緒に塗装を行う場合、ボルトは締めこんだときに塗幕が剥がれる可能性のあることを理解しておいてください。表面を塗装する
次は表面の塗装を行っていきます。ウレタンサフェーサーを吹いた後にホイール専用ブラックを吹いていきます。使用スプレーガンはF55-G 0.8口径で、ホイール専用ブラックは5(主液):1(硬化剤):1~3(薄め液)です。主液200mlの場合、5:1:3の混合比で作ると、主液100ml:硬化剤20ml:薄め液60mlで、混合合計量が180mlになります。仕上げ
乾燥させたあとはホイール専用艶消し剤を吹き付けます。その後は中の部分をマスキングし、今度はホイール専用ウレタンクリアー吹きです。5(主液):1(硬化剤):1~3(薄め液)の割合で混合させて吹き付けます。じっくり乾燥させれば、ホイール塗装の完成です。2-5.注意点
塗装の段階で力を入れる方が多いですが、大切なのは塗装前の準備作業です。傷でささくれのように盛り上がった部分をサンドペーパーで削り、汚れをきちんと洗い落としてください。特に、サンドペーパーで水研ぎをする足付け作業が最も重要です。足付け作業(ホイールの洗浄と表面をなめらかにする作業)がおろそかになると、サフェーサー・カラー塗料などがうまく密着しない可能性があります。塗装までの工程をきちんと行うかどうかで、仕上がりが大きく異なるので注意してくださいね。2-6.よくある失敗について
DIY塗装でよくある失敗例は、マスキングテープを剝がしたときに塗料がくっついてしまうケースです。塗料をほかの部分につけないためのマスキングテープですが、サフェーサーの研ぎや足付け作業が中途半端な状態になると、つけたくないところまで塗料がついてしまいますので、素材とテープをしっかりと密着させましょう。また塗装後1日置いてしまうと、マスキングテープを剥がした時塗料も一緒に剥がれてしまうことがあるので、塗装後1時間以内にマスキングテープを剥がすと塗料が剥がれることはありません。 ほかにも、マスキングテープのすき間に色がついてしまうという失敗例もあります。足付け作業をきちんと行わなかったことが原因で、仕上がりにムラができてしまうのもよくある失敗です。3.アルミホイールの塗装~道具の購入や相談について
アルミホイールの塗装に必要な道具は、どこで購入できるのでしょうか。ここでは、購入場所と悩んだときの相談先・業者選びのポイントについて説明します。3-1.購入できる場所
ホームセンターやカーショップでホイール塗装に必要な道具が購入できますが、種類が限られています。幅広い種類の中から塗料を選びたい方は、インターネットサイトでの購入がおすすめです。ホイール関連の塗料・工具を販売しているサイトでは、幅広い種類の中から理想なアイテムが購入できます。たとえば、「おもしろ塗装工房」では、塗装用具・特殊塗料などさまざまな種類をそろえているので、あなたに合った塗料が選べるでしょう。また、塗装に関する悩みも電話・FAX・ホームページのフォームから受けつけています。塗装実績30年のプロだからこそ的確なアドバイスができるので、ぜひ1度ご相談ください。3-2.業者の選び方
塗料選びや購入先に悩んだときは、以下のポイントをチェックしてください。業者の中には、塗装知識がなかったり、塗装したことの無い業者も存在しているので、きちんとポイントを押さえた上で選ぶことが大切です。- 塗料の種類が豊富
- 塗料の知識が豊富で実績がある
- 塗装経験が豊富である
- 無料相談を受けつけている
- スタッフの対応が丁寧でスピーディー
- 話をきちんと聞き、的確なアドバイスをくれる
- 作業中の様子が確認できる