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スピーカーの塗装【リペイント】再塗装

自作スピーカーの塗装

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お客様の要望

自作したスピーカー(シナ合板)をウォールナット調に木目を生かす艶あり塗装でお願いしたい。

■自作スピーカーの塗装 塗装NO.1  2014/5/16


お客様が自作した、スピーカーをウォールナット調に塗装したいとのこと。
最初は、シナ合板という事で木目がはっきり出ないので、塗りつぶしの色を提案しましたが
お客様のこだわりで、ウォールナット調にしたいとのことでした。

出来る限りの技術を駆使して請け負わせていただきます。
どのようになっていくのでしょう?
楽しみですね!

今日からスタートです。

写真1

写真2

写真3

自作という事でしたが、無垢の貼り合わせ面もしっかり出来ていて、とっても完成度は高いです。


写真4

写真5

#320にて木地調整中です。(写真4)  ベルトサンダーの当たらない面はミニサンダーにて#320で木地調整しています。
その前に凹みがあったりしたらパテにて埋めています。



■自作スピーカーの塗装 塗装NO.2  2014/5/19


今日は下地のワイピングおよび着色を行います。

写真1

写真2

最終的に艶あり塗装を希望という事で、今回の着色方法はワイピングを選びました。
ワイピングとは「とのこ」のようなもので、溶剤に溶け色を付けることが可能な優れもの。

木目の導管にワイピングを塗ることによって後の塗料塗膜の目痩せを防ぐ役目があるからです。

という事でワイピングのナチュラル色に若干ステインのブラウン色を少々混ぜ込んで、写真2のような色目にしました。

このワイピングを刷毛にワイピングをたっぷり染み込ませ塗っていきます。(写真3)
この時気をつけることは、しっかりと導管にワイピングを刷り込むようなイメージで塗ってください。

写真3

写真4

塗った後はすぐにウエスで拭き取ってください。(写真4)
この時の拭き取り方は、車のワックスがけの時のように、円を描きながら拭き残しが無いようにしっかりと拭き取ってください。

これは木目の導管の中にワイピングを刷り込むという意味もあります。

今回下地での着色は薄目に設定しています。

それは、木質がシナ合板という事で木目がはっきり出ないという事で濃く着色してしまうと
色ムラが出やすい素材なので
下地で50% 仕上げで50%の色付けを行う予定です。


■自作スピーカーの塗装 塗装NO.3  2014/5/23


ワイピングは数時間で乾燥するの次の作業にすぐに取り掛かれます。

今回は最終的にポリサンを吹いて高級感のある、艶あり塗装が希望という事で
次の作業は、ウレタンサンディングではなく
ポリサンの前に吹く木質用シーラーを吹きます。

写真1

写真2

濾し紙で濾してから吹いていきます。写真2
濾し紙で濾す意味は塗料に含まれる樹脂分が沈殿し大きな粒子で塗布されてしまうことがあるので
濾し紙でしっかりと樹脂を濾してから使った方が無難に吹けると思います。


 
写真3

使用スプレーガン:明治F110-GT1.3口径を使用しています。

時間差ですべての面8面を吹いていきます。写真3

今日はここまで。

■自作スピーカーの塗装 塗装NO.4  2014/5/27



今日はポリサン吹きです。
その前に#320布ペーパーでスピーカーを研磨(足付け)します。
これは、次に吹くポリサンの密着をよくする意味があります。

写真1

写真2

ポリサン事態は薄いピンク色をしていますが、硬化剤を混ぜると薄緑に変色します。
これでポリサンは硬化するという事になります。

それを素早く明治F110-GT1.3口径スプレーガンで吹いていきます。
今回はスピーカー面を上にしてたっぷり目に吹きます。(写真3)

写真3

写真4

ポリサン使用量 今回はスピーカー2個で400ml使いました。

<ポリサンの注意点>

1.硬化剤を混ぜてから5分~10分以内に吹く
最初のゲル硬化が早いため素早く吹くことを心掛ける。
2.ポリサンは粘度が高いため、非常に吹きづらいです。なので吹き圧を高めに設定し、塗料つまみをできるだけ開いた状態
たっぷり吹くことを心掛ける。

3.ポリサンはできる限り使い切る。もし塗料が余ったら、汎用ポリカップ等に移し、水を張ること。
硬化剤を混ぜたポリサンをそのまま放置すると、熱を持ち火災の原因になりますので、絶対に塗料を残さない
もしくは余ったら、容器に入れ水を張り熱が出ないようにすること。
4.初めて塗装を経験する方はポリサン吹きは避けた方が良いです。

今日はここまで。


■自作スピーカーの塗装 塗装NO.5  2014/5/30


前回ポリサンを吹いたので、今日はポリサン2回目吹きです。

写真1

写真2

ポリサンを吹く前に、ミニサンダーに#320布ペーパーにて研磨していきます。(写真1)
小口はハンドで確実にペーパーを当てていきます。(写真2)

この時注意する点は、前回吹いたポリサンが目痩せをしているので、平らになるまでしっかりと研磨をするという事です。

研磨粉をしっかりと払って、ポリサン吹きです。
吹き方は前回と同じ。

写真3

写真4

今回は天板を上側にセットして特に天板をたっぷりと吹いていきます。写真1
側面も目線を吹き面に合わせて、垂れない程度にたっぷりと吹いていきます写真4



写真5

こんな感じでたっぷりと塗料が乗っています。
イイ感じでしょ?




■自作スピーカーの塗装 塗装NO.6 2014/6/3

先日よりポリサンをじっくり乾燥させたので
今日はカラーリングを行います。


カラーリングする前の研磨作業です。これは最終的にカラーリングで色を決める重要な作業なので
確実にしっかりと研磨をしていきます。

写真1

写真2

写真3

ベルトサンダーの当たらない小口は、サンディングブロックで#400を使用して、ポリサンの凸凹を平らになるまで研磨します。
その後#400で付いた深めについたペーパー足を#600布ペーパーで慣らしていきます。写真2

その後平らな部分は、ベルトサンダー#600で研磨します。(写真3)
一般の方が行う場合、サンディングブロックで平らな部分を研磨した後、深めに付いたペーパーア足を

ミニサンダーにて#600にて慣らしていきます。

写真4

写真5

こんな感じになりました。(写真4・5)

さー次は重要なカラーリングです。


ウレタンクリアー主液50ml:硬化剤5ml:薄め液冬35mlに対して
ステインブラウン・ステインオーク・ステインエローを少しずつ混ぜ合わせ
ウォールナット色を作っていきます。
混合させた量に関しては、職人の勘なのではっきりとはわかりません。すみません・・・<m(__)m>

ステインは、クリアーの合計量に対して最高でも30%以内に抑えてください。
それ以上にすると、カラーリング時に色ムラが出ることがるので、薄目の色を何度もカラーリング(吹き重ね)た方が
綺麗にカラーリングできるコツと言えます。

写真6

写真7

写真8

底面を塗り1日乾燥させた後
今度は側面・天板をカラーリングしていきます。(写真7)

使用スプレーガン:明治FMⅡ-G0.5(平吹きタイプ)を使用しています。
今回は塗料パターンを微妙に調整できる、平吹きタイプを選択しています。

1台が終了後、隣にスピーカーを置いて色目を確認しながら、少しずつ合わせていきます。(写真8)
神経を使う、とっても重要な作業です。

ウォールナット色カラーリング終了です。

※NO2で説明している 「下地で50% 仕上げで50%の色付けを行う予定です。 」とは
最終カラーが100%だとしたら、下地で50%着色し残りカラーリングで50%、合計100%にしています。
この比率に関しても意味があり、素材が木目の出づらい木質だったり、粗悪な素材の場合
下地で100%の色を付けてしまうと、色ムラの原因になったり、素材の悪さがそのまま出てしまったりしてしまいます。
今回は木目の出づらい素材(シナ合板)を使用していため、下地で50:トップで50のカラーリングを行い
バランスを取りました。

一般的な木目の綺麗に出る素材での色付けは、下地で70%:トップで30%着色が、木目を最大限に生かす

カラーリングになります。

※ちなみに木目が綺麗に出る素材は、セン・タモ・ケヤキ・ナラ等があります。


うんちくはこの辺で....


■自作スピーカーの塗装 塗装NO.7 2014/6/5

今日は、ウレタンクリアー吹きを行います。

ウレタンクリアー主液200ml:硬化剤20ml:薄め液夏用140ml
合計360ml

写真1

写真2

写真3

硬化剤・薄め液を混合させたウレタンクリアーを濾し紙にて濾してから吹いていきます。(写真1)
使用スプレーガン:明治FーZERO Type T

まずは側面・裏面塗装後、最後に天板をタップリ吹いていきます。(写真2)

※塗装用マスク近日発売予定です。

今日はここまで。



■自作スピーカーの塗装 塗装NO.8  2014/6/10


一週間ウレタンクリアーを完全乾燥させたので
今日は2度目のウレタンクリアーを吹きたいと思います。


写真1

#1000の耐水ペーパー
で全面を研磨し足付けします。(写真1)
せっかく吹いた綺麗な塗膜にまた傷をつけるなんて少々寂しい気持ちですが、より綺麗な仕上がりを追及したいので
白くなっても我慢です。(写真1)

側面・全面・天板を研磨した後

最終工程のウレタンクリアーを吹いていきます。

ウレタンクリアーは主液200ml硬化剤20ml薄め液夏用140ml 合計混合量360mlを

スプレーガン:明治FーZERO Type Tにて吹いていきます。(写真2)

写真2

写真3

側面は塗料が垂れやすいのであっさり目、全面は垂れづらいので塗料をたっぷり吹いて塗布面重視!
垂れる寸前までたっぷり吹いています。意外と気を使います。(写真3)

よ~し

これで塗装工程は終了となります。
あとは、じっくり感応させて磨き作業になります。

完成間近!!





■自作スピーカーの塗装 塗装NO.9  2014/6/16

先週最終ウレタンクリアーを吹き、完全乾燥させたので、今日は磨き作業です。
磨き作業は塗料が完全に乾燥していないと、ペーパー足が目立ったり、バフ掛けによって傷が付いたり、塗膜が濁ったりするので
じっくり確実に乾燥させました。
途中乾燥室に入れたりしています。

写真1

写真2

なんだかこのまま出荷しても良いですが、やはりここはブツなどをしっかりと取って仕上げたいので
またまた研磨します。天板・側面など#1000のベルトサンダーで研磨中!(写真1・2)

写真3

写真4

平らな部分は大きめのバフ機でコンパウンド(中目→仕上げ用)とコンパウンドを使い分けて
仕上げます(写真1)

小口は小さなバフ機で同じく(中目→仕上げ用)とコンパウンドを使い分けて仕上げます(写真2)

すべての面と小口を研磨して完成~~~

写真5

写真6

イイ艶が出ました。
高級感あふれる仕上がりですね!(写真5・6)

○○様

大変お待たせいたしました。
スピーカー(オールナット調)艶あり完成です。

スピーカーに命を吹き掛けましたので、大事にお使いになっていただければ幸いです!
ご依頼ありがとうございました。


■自作スピーカーの塗装 塗装NO.10  2014/6/25

お客様からうれしいお便りが届きました。


ゼスト 杉山様
スピーカーが届いて、早速組み立てました。
色といい、艶といい申し分ないです。
音も素晴らしく、おそらく100万円クラスのスピーカーと 遜色ないです。
それに見合う見栄えとなりました、大変満足しています。
幸せいっぱいです。
本当にありがとうございました。



完成品の画像を添付させていただきます。
スピーカースタンドは、スピーカーと同じバーチベニヤですが、
こちらは自分で頑張って塗装しました。

また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。


○○さま


うれしいお便りありがとうございます。


今回、シナベニヤを使用しているという事で、個人的には塗りつぶしをお勧めしましたが、○○さま達ての希望という事で
プロから見た最大限木目を生かす色目で塗装させていただきました。

色・艶共に納得していただき良かったです。


また何かございましたら、お気軽にお問合せくださいませ。

ご利用ありがとうございました。