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スピーカー台の塗装【リペイント】再塗装

自作スピーカー台の塗装

おもしろ塗装工房は各種製品のリペイント・再塗装を承ります
電話でのリペイント見積もり依頼は、受け付けておりません。専用お問い合わせフォームよりお問い合わせくださいませ。

お客様の要望

自作したスピーカー台(シナ合板)を指定したカラーにて塗装をお願いしたい。
素材は、未塗装、シナ合板78mm厚で重さ約16kg(1台)、木口はシナ突き板仕上げ(木工ボンドでアイロン貼り)をしてあります。使用したものは0.3mm突き板で、特に鈍角での継ぎ目は裏打ち紙が表面に出ています。(つや消し希望)

■自作スピーカーの塗装 塗装NO.1  2014/6/25


お客様が自作したスピーカー台2台を指定した木目カラーにて塗装してほしいとのこと
直接ZESTまでお持ちいただき、細かな打ち合わせを行いました。

写真1

今日からスタートです。



■自作スピーカーの塗装 塗装NO.2  2014/6/26


木地を、 よ~く見ると・・・

○で囲った部分のように杢に擦れた跡が着いています。写真1)

薄いからわかるかな~


写真1




写真2


写真2の○で囲んだ部分は、ミニサンダーで荒目の番手で木地研磨しているようです。
たとえば#180番より荒い番手で行うと意外とこうなります。


 
写真3                       写真4

上記写真(1・2)のような傷の着いたまま塗装すると、傷の部分に変に色がついてしまったり
色ムラの原因になったりするので
ここはしっかりと木地研磨を行い、傷を消していきます。(写真3)

#320にてベルトサンダーにて研磨中(写真3)
木地研磨は必ず木目に沿ってペーパーを当てることが基本となります。

裏・天板・小口などを行っています。
写真4に関しては、サンディングブロック等を利用して木目なりにで研磨しています。#400




■自作スピーカーの塗装 塗装NO.3  2014/7/1


今日は下地のカラーリングを行い他たいと思います。
下地のカラーリング方法にはいろいろな種類があります。


ワイピングやシーラーによる着色・アルコールステインなど
今回はシナ合板という事もあり、木目の導管が深くないためワイピングは避け、シーラーにステイン塗料を混ぜてカラーリングする方法を取りました。
特に薄い色を塗装する場合、シーラーにステインを若干(5%未満)入れてカラーリングすると、イイ感じに仕上がります。
刷毛でカラーリングを行う場合は、ワイピング着色の方が、色ムラになりずらいでしょう。


 
写真1                       写真2

色止め用シーラーステインカラーのブラウン色とオーク色を少量混ぜて吹いています。
1(主液):1(硬化剤):1(薄め液夏用)
シーラー主液100ml:硬化剤100ml:夏用薄め液100ml 合計300mlに対して
ステインを少々(全体の5%未満)を混合させてカラーリングしていきます。(写真2)

混ぜたステインは ブラウン・オーク・イエローの3色です。ステイン合計量は15CCぐらいかな・・・

ステインの混合比が高くなればなるほど、一回で色がついてしまう可能性が高いので
出来れば薄目に混合させて、写真2のように少しずつカラーリングしていった方が、色ムラになりづらく

塗装しやすくなります。


使用スプレーガン:明治FMⅡ-G0.5(平吹きタイプ)を使用しています。
今回のようなスピーカー台クラスを吹くには、最適なスプレーガンといえます。
低圧でも、しっかりと微粒子性能をUPしているので、パワー少なめのコンプレッサーでも綺麗に吹けるのが特徴です。



裏面を吹いた後、4時間程度乾燥させたのち、今度は表面を吹いていきます。(写真3)

写真3

裏面と同じように、左右のスピーカー台と色見本を確認しながら、すこしずつ左右・手板をにらめっこしながら、色を合わせていきます。
(写真3)



■自作スピーカーの塗装 塗装NO.4  2014/7/3


先日、シーラーにて着色したので今日は中塗り用のウレタンサンディングを吹きたいと思います。

今回なぜウレタンサンディングを選んだかというと、お客様の要望で木の素材をいかしたいという事でしたので

ポリサンのようなの肉持ちのよい塗料よりあったり系に仕上がる中塗り用ウレタンサンディングを選択しました。

ウレタンサンディングの特徴はポリサンに比べ肉もちはないが、乾燥が早く使いやすく、なおかつ研磨性がよいので
一般的なテーブルや家具などによく使われている中塗り剤です。
作業性に優れ、初めて家具塗装に挑戦したい人にはとっても扱いやすい塗料といえるでしょう。

 
写真1                       写真2

ウレタンサンディングは主液100ml:硬化剤50ml:薄め液(夏用)150ml
合計300mlを作り吹き付けていきます。(写真2)

使用スプレーガン:明治FーZERO Type Tを使用します。
家具や大物パーツなどを吹く場合は塗料をたっぷり目に吹くことが必須条件となるので
このような中塗り剤を吹く場合は、最低でも1.0口径以上出来れば1.3mm前後の口径のスプレーガンが一番綺麗に吹ける目安となります。



■自作スピーカーの塗装 塗装NO.5  2014/7/4


昨日一回目のウレタンサンディング吹いたので
今日は2回目のウレタンサンディングを吹きたいと思います。

全体を#320で軽く研磨した後、ウレタンサンディングを吹いていきます。
塗装方法は NO4 と全く同じです。

ウレタンサンディングの場合ポリサンに比べると肉もちがあまりよくないので
一般的には2回吹きをしています。
2回吹けば基本的にシナ合板のような木目の導管が浅い素材はほとんど埋まってしまいます。


■自作スピーカーの塗装 塗装NO.6  2014/7/7


先日裏側をウレタンサフェーサー2回吹いたので
今日は表側を同じようにウレタンサフェーサーを吹きたいと思います。


写真1

吹き方・混合比はNO4と同じです。

たっぷり目に吹いています。
主液300mlで2台吹けました。

今日はここまで!!


■自作スピーカーの塗装 塗装NO.7  2014/7/8


今日は、ウレタンサンディングを表側2回目を吹きます。

 

写真1                      写真2


ウレタンサンディングの希釈混合比は前回と同じです。
吹く前には#400程度で軽く研磨しています。
これは密着をよくする意味と吹いた時に着くブツやホコリを取る役目もあります。

ウレタンサンディングは主液100ml:硬化剤50ml:薄め液(夏用)150ml
合計300mlを作り吹き付けていきます。(写真2)

使用スプレーガン:明治FーZERO Type Tを使用します。
家具や大物パーツなどを吹く場合は塗料をたっぷり目に吹くことが必須条件となるので
このような中塗り剤を吹く場合は、最低でも1.0口径以上出来れば1.3mm前後の口径のスプレーガンが一番綺麗に吹ける目安となります。



■自作スピーカーの塗装 塗装NO.8  2014/7/14


じっくりウレタンサンディングを乾燥させたので今日は、最終工程の研磨を行います。

   
写真1                       写真2                     写真3

まずは小口をサンディングブロック(#400)を使って平らになるように研磨していきます。(写真1・2)
その他サンディングブロックで当たらないような角はハンドで布ペーパーで軽く研磨#600(写真3)

この時注意しなくてはいけないことは、ウレタンサンディングを削りすぎず、なおかつ凸凹が無いように平らに研磨することです

少々難しい表現ですが、研磨した後手で研磨した表面をなでてみて、凸凹してるようならNG

ともかく平らになるように研磨しますが、下地を出してしまうほど研磨してもいけません。
なかなか難しい工程です。

小口が終わったら次は裏側と表側の研磨です。
今回はベルトサンダーを使用し#400にて研磨していきます。

 
写真4                      写真5

個人で研磨する場合は最初、サンディングブロック(#400)で凸凹を研磨した後
ミニサンダーを使用して(#600)で慣らすとよいでしょう。



■自作スピーカーの塗装 塗装NO.9  2014/7/17


今日はカラーリングを行いたいと思います。


  
写真1                      写真2                       写真3

ウレタンフラットにステインを混合させて、最終的なカラーリングを行います。

ウレタンフラット7分けし100mlに対して硬化剤25ml薄め液75ml 

4主液:1硬化剤:3薄め液夏用

合計200mlに対してステインのブラウン・エロー・オーク・マホガニを少しずつ調合し見本帳の色に合わせていきます。
何色をどれぐらい入れたかは、職人の勘なのでわかりません。
しかし調色(ステイン)に関しては、ウレタンフラット合計量の3%未満に抑えています。

ステインを多く入れ過ぎてしまうと、カラーリングする際にムラになったりするので
薄めの色を何度も吹き重ね、じっくり少しずつカラーリングしていくことが綺麗に塗れるコツといえるでしょう。

まずは軽く吹いて見ます。(写真3)

OK!イイ色に調色できました。

その後写真3のカラーを一旦洗浄液アセトンで拭き取り改めてカラーリングスタートです。



  
写真4                      写真5                       写真6

濾し紙でウレタンフラットを濾してカラーリングスタート(写真4・5)
塗料を濾すという作業は、意外と知られていませんが、塗料の中にも若干樹脂分がコズんでいたりするので
塗料を吹くときは濾し紙で塗料を濾してからの方が、綺麗な仕上がりになります。

まずは裏面からスタートです。(写真5)


半日以上乾燥させた後今度は表側を吹いていきます。(写真6)

使用スプレーガン:明治FMⅡ-G0.5(平吹きタイプ)を使用しています。
これは薄目の塗料を少しずつ吹いていきたいので、微妙な調整が可能なスプレーガンを選択しています。

イイ感じにカラーリングできました。

今日はここまで。



■自作スピーカーの塗装 塗装NO.10  2014/7/23


カラーリングが終了したので
最終工程である、ウレタンフラット7分けしを吹きたいと思います。
7分消しは全消しと5分消し(半艶)を混ぜ合わせ7分消しを作ります。

ウレタンフラット 主液400mlに対して硬化剤100ml薄め液夏用200ml

合計700mlを作りました。
この量で裏表2台分吹くことができました。

  
写真1                       写真2                     写真3

まずは硬化剤や薄め液を混合させたウレタンフラットを濾し紙で塗料を濾してから、塗装スタートです。
今回はカラーリンをすでに終わらせているので、ウレタンフフラットにはステインを入れずに、透明のまま吹き付けます。

使用スプレーガン:明治FーZERO Type Tを使用します。

まずは裏側から吹いていきます。(写真2)
塗料の載せ方は写真3のように塗膜表面が濡れ色になるぐらい、たっぷり塗料を載せて行きます。
ホコリが乗ってしまったので、ダストニードル2を使ってホコリを取り除きます。(写真3)

これは、表面の塗料が乾く前に素早く取り除くのがコツです。

このダストニードル2は針先にトゲ状の突起があるため、ホコリが引っ掛かりやすいので、とっても取りやすい。


裏を吹いて一日乾燥させて、今度は表側を同じようにウレタンフラットを吹いていきます。
吹き方・仕様設備はすべて同じです。



 

写真4                       写真5

こんな感じになるまでたっぷり、吹きます。(写真4・5)

皆さんが思った以上にたっぷり吹くと綺麗に仕上がります。
※垂れるほどたっぷり吹いてはダメですよ!

時間が経つと、表面が乾燥し始め、みるみる艶が引けていきます。(10分前後)


 

写真6                      写真7


一日乾燥させて 完成~~

艶の感じがとっても上品でよい艶になりました。

○○さま

大変お待たせいたしました。

スピーカー台の完成です。


■自作スピーカーの塗装 塗装NO.10  2014/7/29

お客様からのうれしいお便りが届きました。


こんにちは、○○です。
スピーカーベースの塗装をしていただき、ありがとうございました。
本日、スピーカーをベースへセッティングをしました。
(実は、急いで引き取りに 伺ったのは今日の時間を使って作業をしたかったからです。来週でなくて助かりました。)
僕は「恥ずかしい」と言っていましたが、お約束の??写真(2枚)を送ります。
写真1は載せる前の状態で、アクリルによる三点支持にするため円盤を置きます。
後ろ角の二つは補助です。


写真2はONKYO GS-1を設置した状態です。
設計から製作、塗装、設置まで半年余り掛かりましたが、自分の耳の高さに合わせること、
床からウーファー位置を上昇させること、の目的を達成することができました。
音質への影響や変化はこれから十分時間を掛けて判断することになりますが、
第一印象はとても良く、スピーカーベースを製作して本当に良かったです。


杉山さんの所で塗装をしていただけなければ、完成は無かったので、とても感謝しています。
ありがとうございました。また機会があれば依頼することなると思います。


その時はよろしくお願い致します。



               

写真1                                    写真2

○○さま

(有)ゼストの杉山です。
お写真ありがとうございました。


素晴らしいです。
写真を見て初めてイメージが湧きました。
こうなるんですね!!


このベースがあることによって素晴らしい音を奏でるのでしょう。
音へのこだわりは、○○さまの話を伺ってひしひしと感じるものがありました。


また機会がりましたら、おもしろ塗装工房にお立ち寄りください。


このたびはご依頼ありがとうございました。