
ヘッドライトの黄ばみをウレタンクリア塗装を綺麗にする方法!
車の経年劣化の中でも、ライトの黄ばみは見た目にも分かりやすいものの一つです。
ライトが黄ばんでいると、それだけで車が古いものに見えてしまいます。
外見以外にも、ライトの光量が減ることから視認性も悪化してしまうという問題も引き起こします。そんなライトの黄ばみを自分で簡単に除去できれば嬉しいですよね。
そこでこの記事では、ライトの黄ばみの除去について解説します。業者に任せる場合や、黄ばみを遅らせる方法についても取り上げているので、ぜひ確認してください。
目次
1.ヘッドライトの黄ばみが起こる原因と除去の方法
ヘッドライトカバーの素材は紫外線に弱い
ウレタンクリア塗装が黄ばみを防ぐ
きれいに仕上げるにはスプレーガンタイプがおすすめ
2.【手順】ヘッドライトのウレタンクリア塗装の施工方法
3.ヘッドライトのウレタンクリア塗装料金相場は?プロに任せる場合
4.【予防策】ライトの黄ばみを防ぐ方法
5.まとめ
ヘッドライトの黄ばみが起こる原因と除去の方法

ヘッドライトカバーの素材は紫外線に弱い
現代の車はヘッドライトカバーにポリカーボネート樹脂といわれる素材を採用しています。ポリカーボネート樹脂は耐衝撃性に優れ、透明感が高く、加工もしやすい優れた素材です。
しかし、その一方で、紫外線を浴びると変色してしまう短所も持ち合わせています。紫外線は太陽光に含まれているため、外を走行する車にとっては、ヘッドライトカバーが黄ばんでいくことは避けられない現象といえるでしょう。
ウレタンクリア塗装が黄ばみを防ぐ
ヘッドライトカバーが黄ばむ原因が紫外線であるということは、紫外線が当たらないようにすれば良いということになります。
その対処法の代表的なものが、ウレタンクリア塗装です。ウレタンクリア塗装は2つの液剤から成る合成樹脂塗料で、ヘッドライトカバーに厚いコーティング層をつくることで紫外線を防ぐことができます。
きれいに仕上げるにはスプレーガンタイプがおすすめ
ウレタンクリア塗装にはスプレーガンタイプと缶スプレータイプがあります。きれいな仕上がりを狙うのであれば、スプレーガンタイプがおすすめです。缶スプレータイプはそれだけで塗装ができるので便利ではありますが、噴射の調整が難しく、塗装がムラになりやすいです。
スプレータイプであればエアの調整により噴射をコントロールしやすいので、塗装をきれいに行うことができます。
【手順】ヘッドライトのウレタンクリア塗装の施工方法

自分でウレタンクリア塗装を行う際の具体的な手順を確認しましょう。基本的な手順はスプレーガンタイプと缶スプレータイプ共通です。
Step1:マスキングをする
まずは水で汚れを洗い流しましょう。その後、塗装作業でヘッドライトカバー以外の部分に影響を与えないようにマスキングでカバーします。
塗料の粒子が風に舞うと予想以上に広範囲に飛散してしまいます。養生シートや新聞紙を使い、ヘッドライトカバー周辺だけでなくフロントガラスまでカバーするようにしましょう。
もしヘッドライトカバーを外すことができればこの工程は不要ですが、外し方が分からない場合にはマスキングを行いましょう。
Step2:耐水ペーパーで磨く

元々施工されていた塗装や黄ばみを落とすため、耐水ペーパーで磨きます。耐水ペーパーは数字の小さいものから大きいものまで段階的に使い分けて使用します。
目安としては、最初が800番、2回目が1000番、仕上げに1500番(可能であれば2000番も)が良いでしょう。番手ごとに縦方向と横方向と交互に磨くことがコツです。
途中でウエスで拭き上げ、磨き残しがないか確認しながら進めましょう。
Step3:コンパウンドを使って磨く

コンパウンドは耐水ペーパーよりも細かな粒子で構成された研磨剤です。耐水ペーパーのみでも問題なく作業は行えますが、より透明感を出したい場合にはコンパウンドでも磨いておきましょう。
Step4:脱脂をする
耐水ペーパーで磨きあげたら、シリコンオフや中性洗剤を使って脱脂をします。表面に油脂が残っていると塗装表面が不均一になり、劣化が早まってしまうので、しっかりと行いましょう。
Step5:ウレタンクリアを塗装する
これまでの作業が終わり、しっかり表面が乾いたらウレタンクリア塗装を散布します。ウレタンクリア塗装は数回に分けて行うようにします。(この例では4回)塗装には1時間かそれ以上かかりますので、失敗しないためにも時間に余裕を持って行いましょう。
1回目
1回目の塗装はヘッドライトカバー全体に、まんべんなくスプレーを吹きかけるようにします。ヘッドライトから20cm程度離した場所から軽く吹き付けるようにしてください。塗料が少量しか付着しないので、曇る程度にしかなりませんが、気にしなくても大丈夫です。散布後は10分程度乾かします。
2〜3回目

2回目も同様に、全体に散布し、10分程度乾かします。ここまでの散布で表面に塗料が定着してきているので、3回目には少し厚塗りをします。
しかし、塗料が垂れてしまうと台無しとなるので、欲張らず、気持ち厚めに留めるようにしましょう。4回目で本塗りです。これくらいになると、透明感があって奇麗になってきます。塗料垂れが怖い場合は、無理をせずに散布をもう1回~2回に分けて行うと良いでしょう。
乾燥

塗装後はしばらく乾燥をさせましょう。マスキングを外すのはその後にしてください。最低でも2時間は車を動かさないようにします。塗装が完全に乾燥するには1週間程度の時間が必要です。天候にも左右されるので、週間天気予報を確認して行うと施工後のトラブルを防ぐことができます。
もし塗料の硬化を待てないのであれば、ハロゲンヒーターなどを用いて強制的に乾燥させることもできますが、温度管理と火事に気を付けてください。
Step6:塗装垂れに注意
上記にも記載しましたが、塗装を早く終わらせようと塗装の散布を焦らないようにしましょう。塗装が垂れてしまうと再施工となってしまいます。説明の最初でスプレーガンタイプがおすすめとしたのはこのためです。微調整をしながら塗料を散布できるので、こうしたリスクを減らすことができます。
Step7:塗装後のゆず肌対策
きれいに仕上がったと思っても、改めて確認すると表面にもやがかかった様になっていることがあります。気になるようであれば、コンパウンドで磨くことで調整することができます。ただし、この作業は塗料が完全に乾いた1週間後以降に行うようにしてください。
ヘッドライトのウレタンクリア塗装料金相場は?プロに任せる場合
ウレタンクリア塗装の施工は自分でも行える愛車メンテナンスのひとつです。しかし、ある程度時間が必要になるほか、失敗してしまう可能性もゼロではありません。
そこで、ウレタンクリア塗装をプロにお願いするというのも手です。多くのコーティング専門店でヘッドライトカバーだけのコーティングも受け付けているので、お近くのショップを探してみましょう。
コストはかかりますが、プロは下地処理から違うため満足のいく仕上がりとなります。相場はショップによりまちまちですが、左右のライトでおおよそ約1万円前後程となっています。
【予防策】ライトの黄ばみを防ぐ方法

ヘッドライトカバーの黄ばみは紫外線を避ければ遅らせる事ができます。外出で長時間駐車する際には屋根のある場所や、日陰になっている場所に駐車するようにしましょう。
また、ご自宅に駐車場やカーポートがない場合には『ボンネットカバー』が有効です。車全体を覆うカバーだと取り外しに手間がかかりますが、フロント部分のみのカバーだと取り外ししやすく、価格もお手頃です。
まとめ
車のヘッドライトカバーは経年劣化で黄ばんでしまうものです。外見的なデメリットだけでなく、光量が減ってしまうことで安全性にも影響を及ぼしてしまいます。
黄ばみを除去し、黄ばみを防ぐ有効な手段がウレタンクリア塗装です。ウレタンクリア塗装は自分で行うことができるので、大切な愛車をきれいに保つためにも施工を検討してみてください。