【秘伝】ウレタンクリア塗装を失敗しないコツ!事前準備がとても大切です


ウレタンクリア塗装とは、木材や金属などの表面に透明なウレタン樹脂を塗って保護する方法です。この塗装は、耐久性や光沢感が高く、美しい仕上がりになるのが特徴で様々な製品に使用されれいます。

しかし、ウレタンクリア塗装にはコツや注意点があり、塗装前に下処理をしっかり行わないと、ムラやホコリが入ってしまいかえって仕上がりが悪くなってしまうケースもあります。

また、塗装の際には温度や湿度などの塗装環境も重要であり、温度が低すぎると乾燥が遅くなったり、湿度が高すぎると白濁やシワが発生する恐れがあります。

この記事では、ウレタンクリア塗装する上でのコツや注意点を徹底的にご紹介します。ウレタンクリア塗装の基本的な手順や、下地処理や塗装のポイント、塗装後のメンテナンス方法などを詳しく解説しています。ウレタンクリア塗装に挑戦したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

1.ウレタン塗装のコツ1つ目|ウレタンクリアの種類と必要な道具
 塗装準備1:ウレタンクリアの種類
 塗装準備2:必要な道具を準備する
 塗装準備3:作業場所と環境
2.ウレタン塗装のコツ2つ目|塗装の間隔と気温の関係を考える
 ウレタンクリア硬化速度と塗装の回数
 「1液式ウレタン」と「2液式ウレタン」の違いと最適な塗り重ね方
 作業環境の温度の注意点
3.ウレタン塗装のコツ3つ目|塗装の失敗例から学ぶ
 【塗装剥がれ】原因はスプレーガンの圧力や距離の調整が不十分
 【塗膜の光沢感が無い】原因は塗料の分量や混合比が適切ではない
4.ウレタン塗装のコツ4つ目|塗り方のポイントと注意点
5.ウレタン塗装のコツ5つ目|塗装後のケアと長持ちさせる方法
6.まとめ

ウレタン塗装のコツ1つ目|ウレタンクリアの種類と必要な道具

ウレタンクリア塗装をする前に塗装、しっかりと準備をすることで塗装の仕上がりを左右します。

塗装準備とは、塗装するウレタンクリアの種類を決めたり、マスキングやスプレーガン、ローラーなど必要な道具を揃えることを指します。

以下では、具体的な選定方法などを詳しく解説していきます。

塗装準備1:ウレタンクリアの種類

ウレタンクリアには、様々な種類があり、それぞれ特定の用途や仕上がりに適しています。一般的には、仕上がりは「艶あり」、「半艶」、「艶消し」の3種類があります。さらに詳細に分けると以下のような種類があります。

1液タイプ混合不要で使用できるウレタンクリア塗料です。
手軽に利用できるが、耐久性や耐化学薬品性は2液式タイプに劣る場合がある。
2液タイプ主材と硬化剤を混合して使用するウレタンクリア塗料です。硬化後は、非常に強い塗膜を形成する。
耐久性だけでなく、耐ガソリン性に優れている。
2K2液タイプ2液タイプの中でも、特に強靭な塗膜を形成するウレタンクリア塗料で、プロの塗装業者などが使用することが多いです。

塗装準備2:必要な道具を準備する

ウレタンクリア塗装に必要な道具は、ウレタンクリア塗料以外にも「下塗り塗料」や「スプレーガン」、「脱泡剤」「うすめ液」などが必要となります。

スプレーガン

ウレタンクリア塗装には、「エアコンプレッサー」、「エアフィルター」、「スプレーガン」などの設備が必要です。また、エアコンプレッサーは安定した塗装を行うために最低でも30Ⅼ以上のタンク容量で0.75Mpa以上の使用圧力が必要となります。

脱泡剤

ウレタン塗料は、水分の分量が過剰に含有している場合には内部で炭酸ガスが発生し、ピンホールやクレーターなどの塗膜欠陥の原因となってしまいます。

脱泡剤を使用することで、泡を塗料の表面へと移動させ、塗膜の品質を向上させることができます。市販されている脱泡剤には、シリコン系、ミネラルオイル系、ポリマー系などがあり、使用する塗料の種類や条件に応じて異なります。

うすめ液

ウレタンクリア塗装には専用のうすめ液が必要で、塗料の粘度を調整し、スムーズな塗り心地と均一な仕上がりを実現します。

ゼストウレタンクリアーは、硬化剤と主液に対して、スプレーガンであれば主液10に対し硬化剤1、うすめ液7の比率で混合します。正しい比率で混合すること、美しい仕上がりを得ることができます。

下塗り塗料

ウレタンクリアー塗装の前には下塗りを行い、耐候性や耐久性に優れた塗装へと仕上げることができます。ゼスト2液性ウレタンクリアーは、傷に強く、柔軟性と硬さのバランスが取られており、耐アルカリ性、耐水性、耐溶剤性、耐ガソリン性を持ち、無黄変性があるため、長時間美しい仕上がりを保つことができます。

塗装準備3:作業場所と環境

作業場所は、換気が良く、ホコリや日光が入らない場所が適切です。
気温は、15℃〜25℃の間が最適です。湿度は、50%から70%の間が理想的です。気温や湿度が適切でないと、ウレタンクリアの乾燥や白濁などのトラブルが起こる可能性があります。

ウレタン塗装のコツ2つ目|塗装の間隔と気温の関係を考える

ウレタンクリア塗装において、塗料の乾燥時間はとても重要な要素です。乾燥時間は、塗装の間隔やその日の気温によって変わります。以下で、具体的に解説していきます。

塗装の間隔とは、
1回目の塗装と2回目の塗装の間に空ける時間のことです。塗装の間隔が短すぎると、ウレタンクリアが十分に乾燥しないため、塗膜が剥がれたり、シワができたりする可能性があります。塗装の間隔が長すぎると、ウレタンクリアが硬化しすぎて、2回目の塗装が密着しない恐れがあります

気温とは、
塗装するときの気温のことです。気温が低すぎると、ウレタンクリアの乾燥が遅くなります。気温が高すぎると、ウレタンクリアの乾燥が早くなりすぎて、塗膜がムラになったり、ひび割れたりする可能性があります。

それではもう少し詳しく解説していきます。

ウレタンクリア硬化速度と塗装の回数 

ウレタンクリアの硬化速度は、完全に固まるまでに水性なら約24時間、油性なら48時間程度の時間が必要となります。塗装の回数は、一般的には2回から3回が目安ですが塗装の回数が少なすぎると、塗膜が薄くなり、耐久性や光沢感が低下します。

これら、二つの要素は、相互関係にあり塗装の回数が多すぎると、塗膜が厚くなりウレタン塗装の硬化時間が伸びます。逆に、塗膜が薄くなると硬化時間は短くなります。

「一液式ウレタン」と「二液式ウレタン」の違いと最適な塗り重ね方

一液式と二液式の違いと最適な塗り重ね方とは、ウレタンクリアの種類によって異なる塗装の方法のことです。ウレタンクリアが1つの容器に入っているタイプで、塗装後に空気中の水分と反応と反応して硬化します。

二液式は、ウレタンクリアと硬化剤が別々に入っているタイプで、混ぜてから塗装し、化学反応で硬化します。一液式は、塗り重ねる際に乾燥時間をしっかりと守る必要があります。二液式は、塗り重ねる際に塗装時間を短くする必要があります。

作業環境の温度の注意点

作業環境の気温が低い場合は、ウレタンクリアの乾燥が遅くなり、塗膜が硬化しない場合があります。逆に気温が高い場合は、ウレタンクリアの乾燥が早くなりすぎて、塗膜がムラになったり、ひび割れたりする可能性があります。

適切な温度環境でない場合には、作業場所を温度調整できる場所に移動するか、気温が適正になるまで待つことが必要です。

ウレタン塗装のコツ3つ目|塗装の失敗例から学ぶ

ウレタンクリア塗装をするときに起こりやすいトラブルとその対処方法を紹介します。

【塗装剥がれ】原因はスプレーガンの圧力や距離の調整が不十分

ウレタンクリア塗装をスプレーガンで行うときに注意すべき点があります。スプレーガンの圧力が高すぎたり、スプレーガンの距離が近すぎると、ウレタンクリアが飛び散ってしまい、塗膜が均一にならなず塗装剥がれが発生してしまいます。また、下地処理が不十分な場合にも、塗膜が剥がれやすくなります。

対処方法は研磨や塗り直しが必要です。

塗装剥がれの対処方法は、以下の手順で行います。

  • 剥がれた部分をサンドペーパーで削り、ホコリを取り除く
  • 下塗り用の塗料を塗り、乾燥させる
  • ウレタンクリアを塗り、乾燥させる
  • 必要に応じて研磨やワックスをかける

注意点としては、塗装の間隔や回数を守ることや、塗料の種類や量を調整することが重要です。

【塗膜の光沢感が無い】原因は塗料の分量や混合比が適切ではない

塗料の分量や混合比が適切でないと、ウレタンクリアが均一に混ざらず、塗膜の光沢がなくなってしまいます。塗料の分量や混合比は、塗料の種類や粘度に合わせて調整が必要です。

一液式ウレタン塗料の場合は、水や薄め液で薄める必要があります。二液式ウレタン塗料の場合は、ウレタンクリアと硬化剤を正確に計量して混ぜる必要があります。また、塗料が古かったり、塗り重ねが多すぎたりすると発生する可能性もあるので注意が必要です。

対処方法は、重ね塗りやワックスやコンパウンドを使用する

対処方法は、以下のような手順で行います。

  • 塗膜をサンドペーパーで磨き、表面のウレタン塗料を少し剥がす
  • ウレタンクリアを薄く再塗装する
  • ワックスやコンパウンドで磨き光沢を出す

ウレタン塗装のコツ4つ目|塗り方のポイントと注意点

ウレタンクリア塗装をするときに知っておくべき技術や注意事項があります。
うまく塗るコツは、以下のようにあります。

  • 塗る前に下地処理をしっかり行う
  • 塗料をよくかき混ぜる
  • 塗料を適量に薄める
  • 塗る方向や速度を一定にする
  • 塗る際にブラシやローラー、スプレーガンの圧力や距離を調整する
  • 塗り重ねる際に塗装の間隔や回数を守る

注意点としては、塗料の種類や粘度に合わせて塗り方を変えることや、気温や湿度の変化にも気を付けることが重要です。

ウレタン塗装のコツ5つ目|塗装後のケアと長持ちさせる方法

ウレタンクリア塗装をした後に行うべき手入れや寿命を伸ばす方法があります。

メンテナンス方法は以下のようなものがあります。

  • 塗装後には、ウレタンクリアが完全に硬化するまで、水や汚れに触れないようにする
  • 塗装したものを日光や高温にさらさないようにする
  • 塗料したものを傷つけないようにする
  • 塗装したものを定期的に拭き取り、ホコリや汚れを除去する
  • 塗装したものにワックスをかけて、光沢や保護を高める

これらのメンテナンス方法を、ウレタンクリア塗装の上で実践することで、ウレタンクリア塗装の美しさや耐久性を長く保つことができます。

まとめ

ウレタンクリア塗装を失敗しないコツは、作業前の準備と塗り方のポイントを抑えることが重要と紹介しました。ウレタンクリアには一液式二液式の種類があり、それぞれに適した塗料の分量や混合比、乾燥時間や塗り重ね方があります。

スプレーガンの圧力や距離、気温や湿度などの環境も塗装の仕上がりに影響します。失敗しても、研磨や塗り直しで対処できますが、できるだけ防ぐためには、塗り方のコツを覚えることが大切です。

塗装後のメンテナンスは、ワックスやコーティングなどで塗装面を保護することで、ウレタンクリア耐久性や光沢を長持ちさせることができます。

ウレタンクリアの塗装は、注意点を守れば誰でも簡単にできるので、ぜひ挑戦してみてください。


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