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自動車のボディーやバイクのタンクなどをDIY塗装を行った際に、仕上げとして耐ガソリン性に優れたウレタンクリア塗料を使用するのが一般的です。

光沢感や美しさを出す手段としてウレタンクリアは重要な役目を果たしますが、塗装に慣れていない初心者の方は、部分的に薄くなってしまったり、思ったよりも重ね塗りが足りなかったなどウレタンクリアを重ね塗りしたい場面があるかと思います。

しかし、ネット上では「ウレタンクリアの重ね塗りは出来る」といったよう検索が多く、追加で塗装したい場合でも重ね塗りが可能なのか疑問が浮かんでくることでしょう。

この記事では、ウレタンクリアの重ね塗りに関して、リスクとメカニズムを解説します。
ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.ウレタンクリア硬化後に重ね塗りは可能か?
 リスクはあるが、ウレタンクリア塗装の重ね塗りは可能
 中途半端な乾燥状態では、失敗しやすく注意が必要です
2.ウレタンクリア硬化後の重ね塗りがNGと言われる理由は?
 下地のプラサフまで溶かしてしまう
 ガラスの上から塗装しているのと同じ
3.【自己責任】完全硬化後のウレタンクリアに重ね塗りする手順
4.ワンポイントアドバイス|ゆず肌や白濁の場合は磨き直してから塗る
5.まとめ

ウレタンクリア硬化後に重ね塗りは可能か?

出典:写真AC

ウレタンクリア塗料の注意書きには、「ウレタンクリアの完全硬化後は、ウレタンクリアの重ね塗りは出来ません。」などと記載されています。しかし、本当にウレタンクリアの完全硬化後は重ね塗りは不可能なのでしょうか?。詳しく解説していきます。

リスクはあるが、ウレタンクリア塗装の重ね塗りは可能

非推奨ではありますが、完全硬化後にウレタンクリア塗装の重ね塗りは可能です。確かに、塗料の縮みや溶剤が浸透することで亀裂の要因となる可能性がございます。そのため、あくまでも自己責任での再塗装になります。

ただし、重ね塗りを行う場合には、塗料が剥離してしまう可能性があるため#1000番〜#2000番程度の耐水ペーパーで、表面を平らに足付を行い、ウレタンクリアー塗料を重ね吹きしましょう。

中途半端な乾燥状態では、失敗しやすく注意が必要です

完全硬化後ならウレタンクリアの重ね塗りは可能と説明しましたが、中途半端な乾燥状態の場合は、ウレタンクリアの重ね塗りをしてしまうと、塗装面にクリアー感(吹き肌)が損なわれたりする可能性が高くなります。

もし、ウレタンクリアの重ね塗りが必要な場合は、慌ててず十分な乾燥時間を設けてから作業するようにしてください。ウレタンクリアの完全硬化目安は、メーカーによりますが、だいたい3日~1週間位です。

ウレタンクリア硬化後の重ね塗りがNGと言われる理由は?

出典:写真AC

次に、なぜ「メーカーは完全硬化後にウレタンクリアの重ね塗りはしてはいけない」と言うのでしょうか。その理由について解説していきます。

下地のプラサフまで溶かしてしまう

完全硬化・乾燥したウレタンクリアー層は、塗料の溶剤(シンナー)に溶けませんが、溶剤を浸透させます。下層のカラー塗装やプラサフは溶剤に溶ける膨張するため、ウレタンクリアー層との境目に亀裂は発生してしまいます。塗装全体に悪影響を及ぼす可能性があります。

ガラスの上から塗装しているのと同じ

ウレタン塗料が完全乾燥した場合、塗膜は固くなりガラスの様に固くなります。この状態でウレタンクリアの重ね塗りを行うとガラスの上から塗装するのと同じであり、塗料の密着性が悪くなりその部分からぱりぱり塗膜が剥がれてくる可能性が高くなります。

【自己責任】完全硬化後のウレタンクリアに重ね塗りする手順

出典:写真AC

完全硬化後のウレタンクリアの重ね塗りのリスクを説明しましたが、リスクを受け入れて塗装に挑戦する方もいらっしゃると思います。

ここからはウレタンクリアが完全硬化したあとに、ウレタンクリアを重ね塗りする場合の手順をご紹介します。手順は紹介しますが、実際に作業する場合は自己責任でお願いいたします。

手順1:再度、足付け・脱脂を行う

まずは、足付け作業です。1000番~2000番くらいのサンドペーパーで完全乾燥したウレタンクリアを磨きます。全体が白ぐ濁る程度まで足付けしましょう。

足付け作業で、重ね塗りするウレタンクリアを密着しやすくしましょう。足付け後はしっかり脱脂し、ウレタンクリアの吹き付けに移ります。

手順2:同一のウレタンクリア塗料を吹き付ける

重ね塗りに使用するウレタンクリアは、最初に吹き付けたものと同じものにしましょう。同じメーカー同じ塗料の方が、塗料の成分が一緒のため、重ね塗りが成功しやすいです。

すでに一度、ウレタンクリアで塗装していると思うので、説明は不要かもしれませんが、1回目は捨て吹きで、2回目は薄く吹き付け、3回目で厚く吹き付けます。

数回にわたってウレタンクリアを吹き付けますが、1回目から2回目を吹き付けるまでの乾燥時間があります。メーカーの説明書をよく読み、乾燥時間を守って作業してください。

ワンポイントアドバイス|ゆず肌や白濁の場合は磨き直してから塗る

出典:写真AC

完全硬化後のウレタンクリアへの重ね塗りについて説明しましたが、注意点があります。

最初にウレタンクリアを塗装した際に、「ゆず肌」・「液だれ」・「白濁」が発生した部分があった場合、その部分が無くなるまでしっかりサンドペーパーで磨きましょう。

もし、ゆず肌、液だれ、白濁した部分をそのままにして、ウレタンクリアを重ね塗りしてしまうと、失敗した部分がそのまま残ります。あとから修正しようとしても、塗膜が厚くなってしまうためサンドペーパーで磨くのに膨大な時間がかかってしまい大変です。

ウレタンクリアを重ね塗りする前に、しっかり修正しておくことをおすすめします。

まとめ

完全硬化後のウレタンクリアの上から、ウレタンクリアの重ね塗りは可能です。しかし、メーカーは完全硬化後のウレタンクリアの重ね塗りを推奨していません。最初に作業したウレタンクリアの塗装状態や、重ね塗りするリスクを考慮して、実際に作業するのか判断してみてください。

おもしろ塗装工房では重ね塗りや塗装方法のアドバイスをしていますので、お気軽にお問合せください。


ウレタンクリアは、耐ガソリン性がよくカラー塗装の保護や、見た目の美しさを向上させるために重要な塗装です。しかし、通常のラッカースプレーなどと異なり、専門的な用途が多く、どのような種類のウレタンクリアを選ぶべきか、何を基準に選べば良いのかわからないのが現状です。

インターネットで検索すれば、様々な2液ウレタンクリアが出てき、手軽に使えるスプレー缶タイプが真っ先に候補にあがりますが、実際のところは求めるツヤや、凹凸がひどく透明感が出ないのが現状です。

この記事では、2液ウレタンクリアーとは何なのかを説明し、選び方のポイントもご紹介します。メリット、デメリットも解説するので、最終的に何を基準に選べばいいのか分かるようになります。ぜひ、最後まで読んで参考にしてみてください。

目次

1.そもそも、2液混合型のウレタンクリア塗料とは?
2.2液混合型のウレタンクリア塗料の種類は?

 【強溶剤タイプ】〜耐久性が高いのが特徴〜
 【弱溶剤タイプ】〜密着度が高いのが特徴〜
 【水性タイプ】〜DIYでも使いやすい塗料〜
3.2液混合型ウレタンクリア塗料の選び方のポイント
 Point1:強溶剤、弱溶剤、水性で選ぶ
 Point2:2液混合型ウレタンクリア塗料の吹き付けタイミングで選ぶ
 Point3:コンパウンドで仕上げ磨きが必要かで選ぶ
4.【メリット】2液混合型ウレタンクリア塗料を選ぶ利点は?
5.【デメリット】2液混合型ウレタンクリア塗料の選ぶ課題!
6.2液ウレタンクリアと2液アルキッドクリアの違い
7.まとめ

そもそも、2液混合型のウレタンクリア塗料とは?

出典:写真AC

2液混合型ウレタンクリア塗料とは、主剤と硬化剤の2つで構成されているウレタン塗料です。
傷に強い被膜、柔軟性のある硬さ、塗りやすさを兼ね備えた特徴を持っていいます。

<以下のような製品に使用されています>
・バイク、車、自転車等のカーボン、アルミ、鉄製品
・スノボー、スキーなどのスポーツ用品
・テーブル、タンスなどの家具
・プラモデル、ラジコン、楽器などのホビー用品
・釣竿、ルアーなどの釣り用品

主剤で使用しているものはアクリルポリオールという成分で、硬化剤には、ポリイソシアネートという成分が一般的に使用されています。アクリルポリオール(主剤)で光沢のある厚い被膜を形成し、イソシアネート(硬化剤)で傷がつきにくい耐久性のある被膜を作りあげます。

2液混合型のウレタンクリア塗料の種類は?

出典:写真AC

2液混合型のウレタンクリア塗料の中でも、混ぜ合わせる成分によって種類があります。自分に合ったものを見つけるために、2液混合型のウレタンクリア塗料の種類を紹介しますので、参考にしてみてください。

【強溶剤タイプ】〜耐久性が高いのが特徴〜

強溶剤タイプは、強いシンナーと混ぜ合わせて使用する2液混合型ウレタンクリアです。主にウレタンシンナーが配合されています。乾燥が早く、耐久力がある塗膜を作れますが、溶解力が強いため取り扱いが難しいです。また、臭いや引火性も高いため、安全面でも配慮が必要です。

【弱溶剤タイプ】〜密着度が高いのが特徴〜

弱溶剤タイプは、水性と強溶剤の中間のポジションに位置します。水性よりも密着力と耐久力が高いのが特徴です。強溶剤と比べると乾燥に時間はかかりますが、臭いは少ないです。強溶剤に比べて刺激が少ないので、扱いやすいのもメリットと言えます。

【水性タイプ】〜DIYでも使いやすい塗料〜

水性タイプはその名の通り、水と混ぜ合わせて使用します。有害性が少ないので、初心者にも安心で扱いやすいのが特徴です。価格も安価なので、DIYにチャレンジしてみたい方におすすめ。

しかし、強溶剤や弱溶剤に比べると耐久力が劣り、乾燥にも時間がかかるのがデメリットです。

〜補足〜「つや有り」「つや消し」もある

ツヤありで仕上げるのか、ツヤなしで仕上げるのかで見た目が大きく変わります。ツヤがある塗装は高級感を出すことができ、ツヤなし塗装はシックな印象を演出できます。自分の好みに応じて、選択してみてください。

2液混合型ウレタンクリア塗料の選び方のポイント

出典:写真AC

ここまで2液ウレタンクリアの種類について解説しました。では、実際に2液ウレタンクリアを選択する際には、何を基準に選べば良いのでしょうか。ここからは、缶スプレーの2液ウレタンクリアを選ぶ際のポイントを紹介します。

Point1:強溶剤、弱溶剤、水性で選ぶ

1つ目の確認するべきポイントは、強溶剤、弱溶剤、水性の選択。塗装に慣れている方は、乾燥が早くて耐久力のある強溶剤がおすすめです。

しかし、初めての方や塗装に慣れていない方は、耐久性に劣ったとしても、扱いやすい弱溶剤や水溶性を使用した方がいいでしょう。

Point2:2液混合型ウレタンクリア塗料の吹き付けタイミングで選ぶ

メーカーによって2液ウレタンクリアを吹き付けるタイミングが違うので、気を付けなければなりません。カラー塗装後に、数分間待てば2液ウレタンクリアーを吹き付け可能なものと、カラー塗装後、72時間おかないと2液ウレタンクリアを塗装できないものがあります。

これにより、完成までの時間が大幅にかわりますので、自分の作業スケジュールに合ったものを選ぶと良いでしょう。

Point3:コンパウンドで仕上げ磨きが必要かで選ぶ

2液混合型ウレタンクリアの塗装後の仕上げとして、コンパウンド仕上げが「可能なクリアー」と「できないクリアーなどがあります。ほこりやブツ傷などはつくものとして、コンパウンド仕上げが可能なクリアーを選ぶのがおすすめです。

プロ仕様の2液混合型のウレタンクリア塗料は、画像をクリック!!

【メリット】2液混合型ウレタンクリア塗料を選ぶ利点は?

出典:写真AC

2液ウレタンクリアを使用するメリットを紹介します。こちらを読んで2液ウレタンクリア購入するかの判断基準にしてみてください。

1つ目:塗装の保護

2液ウレタンクリアはカラー塗料の上に塗膜を作るので、塗装の保護に役立つ塗料です。塗膜自体も耐久力が高く、ガソリンがかかっても痛みにくいので、対候性・耐溶剤性に強く車やバイク等に広く使用されています。

2つ目:色々な素材に塗装可能

車やバイク以外の素材にも使用できる万能性も持ち合わせています。クリア以外の色で木材や家の外壁に使用したりと、使い勝手が非常に良いです。

3つ目:仕上がりが良くなる

カラー塗装の上から2液ウレタンクリアを吹くことで、塗装の保護だけでなくツヤを出し、高級感も演出できます。ツヤなしならシックに仕上げることができ、好みに応じて仕上がりを調整可能です。仕上がりを格段に良くできることは、塗装するうえで大きなメリットです。

4つ目:乾燥が早い

塗料には1液型と2液型があり、1液型は主剤のみ使用するのに対し、2液型は主剤と硬化剤を使用するので、その分乾燥が早いです。さらに、1液ウレタンクリアと比べても耐久力が高いです。そのため、1液タイプより2液タイプが主流で使用されています。

【デメリット】2液混合型ウレタンクリア塗料の選ぶ課題!

出典:写真AC

次に2液ウレタンクリアのデメリットも紹介。デメリットもしっかり理解し、知識の幅を広げてから購入するか検討してみてください。

1つ目:主剤と硬化剤を1度混ぜると、長期保存ができない

2液ウレタンクリアは、作業前は別々の容器で保管してあり、作業の時に混ぜ合わせて使用します。1度混ぜ合わせると、硬化が始まり数時間から遅くとも24時間で使い切らないといけません。

次の日に持ち越せないので、余ったら無駄になってしまったり、作業を終えたくても使い切るまで作業を続ける必要があります。そのため、どのタイミングで混ぜ合わせるかが重要です。

2つ目:アルキッド塗料よりも高価

塗料を購入する判断基準の1つに、必ず入ってくるのが価格。2液ウレタンクリアは少し高額な塗料です。安価に抑える方法としては、ウレタンクリアではなく、アルキッドクリアを使用する手段があります。

しかしウレタンクリアよりアルキッドクリアの方は耐久力が劣るので、注意が必要です。

※アルキッドクリアーは家具などに使われる2液性の塗料になり
耐溶剤性は強いですが紫外線に弱く黄変などしてしまうのが一般的です。

2液ウレタンクリアと2液アルキッドクリアの違い

出典:写真AC

よく比較される塗料として、2液ウレタンクリアがありますが、どんな違いがあるのか良く分からない方も多いと思います。

結論から言うと、2液アルキッドクリアより2液ウレタンクリアの方が上位グレードなのですが、具体的にどの部分の性能が上なのか解説します。

仕上がり後の光沢の違い

1つ目の2液アルキッドクリアと2液ウレタンクリアの違いは、仕上がり後の光沢です。2液アルキッドクリアで仕上げをしても光沢はしっかり出せますが、2液ウレタンクリアの方がより光沢が出せます。

2液アルキッドクリアは仕上げの塗料として申し分はないのですが、本当に満足のいく仕上がりにしたいのなら、2液ウレタンクリアの方がおすすめです。

2液ウレタンクリアと比べると傷が付きやすい

2つ目の2液アクリルクリアと2液ウレタンクリアの違いは、塗膜の硬さです。2液アクリルクリアは、2液ウレタンクリアと比べると塗膜が柔らかいので、塗装に傷が付きやすいです。

また、耐久力も2液ウレタンクリアの方が上なので、塗装を長持ちさせたい方は、2液ウレタンクリアを使用した方が良いでしょう。

まとめ

2液ウレタンクリアは、塗装の仕上げの手段としてとても優秀。塗膜は硬いため塗装の保護に役立ち、耐久力もあります。塗装を美しくしてくれる光沢も出せて、一石二鳥の塗料です。

2液ウレタンクリアの中にも、強溶剤、弱溶剤、水性など種類や塗装可能なタイミングに違いがあります。検討の際は、取扱店やプロショップに相談してみましょう。
注意書きや使用方法をよく確認してから購入するようにしましょう。
おもしろ塗装工房では塗料選びから塗料の使い方などをアドバイスしています。


車が傷ついてしまったとき、自分で補修したいと考える方も多いと思いますが、「車の傷を補修したいけど、色の種類が分からない」「色の種類を調べたいが、どこを調べたらいいか分からない」上記のような疑問を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか?

色の種類は、カラーナンバーというアルファベットや数字で表記されているもの(X09など)を調べれば分かります。

しかし、カラーナンバーがどこに表記されているのか分からず、困っている方も多いと思います。

目次

  1. 車検証にカラーナンバーの記載はない
  2. カラーナンバーはコーションプレートに記載されている
  3. コーションプレートの取付位置とカラーナンバーの確認方法
    3-1.トヨタ車の場合
    3-2.ニッサン車の場合
    3-3.ホンダ車の場合
    3-4.スバル車の場合
    3-5.マツダ車の場合
    3-6.三菱車の場合
    3-7.ダイハツ車の場合
    3-8.スズキ車の場合
  4. 塗装する前に必ずカラーナンバーを確認する
  5. まとめ

この記事を読めば、カラーナンバーを簡単に調べられるようになるので、ぜひ記事を読んでみてください。

車検証にはカラーナンバーの記載はない

結論から言うと、車検証にカラーコードの記載はありません。車検証には、車検に必要な情報は記載されていますが、カラーナンバーは車検とは直接関係がない為、記載が無いのです。

カラーナンバーを調べるには、コーションプレートというプレートに情報が記載されています。次は、コーションプレートについて説明します。

カラーナンバーはコーションプレートに記載されている

コーションプレートには、主に下記4つの情報が記載されています。

・車の型式
・車体番号
・エンジン型式
・カラーナンバー

メーカーによってはトランスミッションの情報が記載されています。コーションプレートは、車体に取り付けられています。カラーナンバーを調べるためには、車体のどこかにあるコーションプレートを探さなくてはなりません。

次に、メーカーごとのコーションプレートの位置を紹介します。

コーションプレートの取付位置とカラーナンバーの確認方法

どこに取り付けてあるのか分からないコーションプレートを探すのは、大変なイメージがあるかもしれません。

しかし、メーカーによって取付位置がある程度決まっているので、その場所さえ押さえれば簡単にコーションプレートを見つけることができます。

これからメーカーごとに、コーションプレートの取付位置とカラーナンバーの確認方法を紹介していきます。

【トヨタ車の場合】

コーションプレートの位置

トヨタのコーションプレートの取付位置は下記の通りです。

コーションプレートの取付位置備考
運転席センターピラー
助手席フロントピラー
助手席センターピラー
エンジンルーム左奥、中央、右奥のいずれかの箇所
運転席カーペットの下
※車種によっては、上記以外の場所で取付けの可能性もあります。

カラーナンバーの確認方法

コーションプレートの”COLOR”と表記されている部分に、カラーナンバーが記載されています。
以下のカラーナンバーは一例になります。

カラーナンバー
041ホワイト
181シルバーメタリック
3K9レッドマイカ
8R2ライトブルーマイカメタリック   

【ニッサン車の場合】

コーションプレートの位置

ニッサンのコーションプレートの取付位置は下記の通りです。

コーションプレートの取付位置備考
運転席センターピラー
助手席センターピラー
エンジンルーム左奥、中央、右奥、フェンダー左側、
フェンダー右側のいずれかの箇所
運転席シートの下
※車種によっては、上記以外の場所で取付けの可能性もあります。

カラーナンバーの確認方法

コーションプレートのカラー”COLOR”と表記されている部分に、カラーナンバーが記載されています。
以下のカラーナンバーは一例になります。

カラーナンバー
A20パッションレッド
B16クリスタルブルー
CLNクールシルバーメタリック
G41ダイヤモンドブラック       

【ホンダ車の場合】

コーションプレートの位置

ホンダのコーションプレートの取付位置は下記の通りです。

コーションプレートの取付位置備考
助手席フロントピラー
助手席センターピラー
エンジンルーム右奥
ラジエータグリルの上部
運転席の右カバーの下
※車種によっては、上記以外の場所で取付けの可能性もあります。

カラーナンバーの確認方法

ホンダのカラーナンバーは、車体番号の下に記載されていて、コーションプレート内に”カラー”や”COLOR”の表記が無いの他社と違い少し分かりづらいです。

〇〇〇〇 〇〇〇ーB92Pー〇ー〇

上記の場合、「〇〇〇〇 〇〇〇」が車体番号になり、「B92P」がカラーコードとなります。
以下で、カラーコードの一例をご紹介いたします。

カラーナンバー
B553Pコバルトブルーパール
NH592Pスターライトブラックパール
R505Pバーニングレッドパール
YR656Mローズゴールドメタリック
※上記のカラーナンバーは一例です。

【スバル車の場合】

コーションプレートの位置

スバルのコーションプレートの取付位置は下記の通りです。

コーションプレートの取付位置備考
運転席センターピラー
助手席センターピラー
エンジンルームカウルトップパネル
運転席のカーペットの下
※車種によっては、上記以外の場所で取付けの可能性もあります。

【スバル車の場合】

カラーナンバーの確認方法

スバルは、外装色コードと表記されている部分にカラーコードが記載されています。

カラーナンバーの確認方法

カラーナンバー
26スプレンダーレッド
048グロスホワイトパール
14Lノーティックブルーマイカ
23Qサファイアブラックマイカ
※車種によっては、上記以外の場所で取付けの可能性もあります。

【マツダ車の場合】

コーションプレートの位置

スバルのコーションプレートの取付位置は下記の通りです。

コーションプレートの取付位置備考
運転席センターピラー
エンジンルーム左奥、右奥
運転席右カバーの下もしくは、カーペットの下
※車種によっては、上記以外の場所で取付けの可能性もあります。

カラーナンバーの確認方法

マツダは、PAINTと表記されている部分に、カラーナンバーが記載されています。

カラーナンバー
22Kパッションレッドマイカ
25Dスノーフレイクホワイトパールマイカ
38Kインディゴライトマイカ
41Wジェットブラックマイカ
※上記のカラーナンバーは一例です。

【三菱車の場合】

コーションプレートの位置

三菱のコーションプレートの取付位置は下記の通りです。

コーションプレートの取付位置備考
運転席センターピラー
助手席センターピラー
エンジンルーム左奥、中央、右奥のいずれかの箇所
ラジエータグリルの上部
運転席の右カバーの下
※車種によっては、上記以外の場所で取付けの可能性もあります。

カラーナンバーの確認方法

三菱は、COLORと表記されている部分に、カラーナンバーが記載されています。

カラーナンバー
P19レッドメタリック
W13シルキーホワイト
ZCWパールメタリックカシミールブルー
ZMVスーパーブラックパール
※上記のカラーナンバーは一例です。

【ダイハツ車の場合】

コーションプレートの位置

ダイハツのコーションプレートの取付位置は下記の通りです。

コーションプレートの取付位置備考
運転席センターピラー
助手席センターピラー
エンジンルーム左奥、右奥どちらかの箇所
※車種によっては、上記以外の場所で取付けの可能性もあります。

カラーナンバーの確認方法

ダイハツは、COLORと表記されている部分に、カラーナンバーが記載されています。

カラーナンバー
R49シャイニングレッド
W16パールホワイト
B79ディープブルークリスタルマイカ
X11クリムゾンブラッククリスタルマイカ
※上記のカラーナンバーは一例です。

【スズキ車の場合】

コーションプレートの位置

スズキのコーションプレートの取付位置は下記の通りです。

コーションプレートの取付位置備考
運転席センターピラー
助手席センターピラー
エンジンルームストラットタワー、カウルトップパネルのどちらかの箇所
※車種によっては、上記以外の場所で取付けの可能性もあります。

カラーナンバーの確認方法

スズキは、COLORと表記されている部分に、カラーナンバーが記載されています。

カラーナンバー
XLBフェニックスレッドパール
ZA5パールホワイト2
ZJPノクターンブルーパール
ZKUチェリーピンクパールメタリック
※上記のカラーナンバーは一例です。

塗装する前に必ずカラーナンバーを確認する

自分で塗装したり、タッチアップペイントを使用する場合は、必ずカラーナンバーを確認しましょう。

例えば、白だけでも様々な種類があり、ホワイトやホワイトパールと言った色が、メーカーごとに数種類あります。

もし、違うカラーナンバーの塗料を使用すると、仕上がった時に色の違いが出てしまい、かえって目立つ結果になりかねません。せっかく塗装するのであれば。失敗しないように必ず同じカラーナンバーの塗料を使用しましょう。

まとめ

今回、カラーナンバーを調べるための、コーションプレートの位置と確認方法についてご紹介させて頂きましたがいかがでしょうか?

・カラーナンバーはコーションプレートに記載されている
・コーションプレートは車に取付けてあり、各メーカーである程度位置が決まっている

カラーナンバーは、コーションプレートの位置さえ分かれば簡単に確認できます。適切な塗料を使用すればキレイに仕上がりやすくなりますので、事前にカラーナンバーをしっかり確認しましょう。
おもしろ塗装工房では、車のメーカー・年式をおっしゃっていただければカラーナンバーを確認し調色することが可能です。気になる方は「おもしろ塗装工房」までメールにてお問い合わせください。


車のボディーを守り、美しく見せる役割の塗装ですが、自分で自動車の塗装を行おうとしたとき、塗料選びによって仕上がりが変わってきます。愛車を美しく保つためにも、塗料の違いや種類を把握していないといけません。

今回は、塗料の違いや種類について解説していきます。

目次

1.自動車用塗料の種類と特徴
 水性塗料
 ウレタン塗料
 ラッカー塗料
2.塗料のカラーの種類
 ソリッド
 メタリック
 パール
 マイカ
3.自動車の塗装とは
 下地
 中塗り
 クリア
4.自動車の塗装方法に関して
 スプレーガン
 缶スプレー
 ローラー塗装
5.DIYで塗装する場合の注意点
 Point1:色の調合は塗装業者にやってもらう
 Point2:作業場所の確保
 Point3:愛車の塗料を確認する
6.まとめ

自動車用塗料の種類と特徴

(画像引用元:Canva)

自動車用塗料は大きく分けて、「水性塗料」と「ウレタン塗料」、「ラッカー塗料」の3種類になります。

水性塗料

水性塗料は、有機溶剤(トルエン、キシレンなど)を必要としない、または溶剤の量を大幅に減らした塗料で、主成分は水です。有機溶剤は、人体に悪影響を及ぼすため、現在販売されている新車の塗装は、水性塗料が主となっています。

メリットデメリット
水で薄めるので扱いやすい
人や環境にやさしい
値段が比較的安価
耐久性が低い
乾燥に時間がかかる
塗料の長期保管が難しい

ウレタン塗料

ウレタン塗料をスプレーガンで塗装すると、艶があり綺麗な仕上がりになります。現在多くの板金塗装で使用されています。

ウレタン塗料は主成分として、ウレタン系樹脂を使用しています。ウレタン塗料の中でも、油性ウレタン塗料と水性ウレタン塗料があります。油性ウレタン塗料は、2液性で硬化剤を混ぜて使用します。

水性ウレタン塗料は1液型ですが、塗装できる材質が限られているため、自動車の塗装には向いていません。

メリットデメリット
艶のある仕上がりになる
変色しずらい
耐久性に優れている
シンナー臭がする
初心者には扱いが難しい

ラッカー塗料

ラッカー塗料は、塗装を行うと中の溶剤が蒸発することによって硬化します。缶スプレーのほとんどが、ラッカー塗料ですが、なかにはウレタン塗料もあります。

数十年前は塗装業でも、よく使われていましたがガソリンや溶剤に溶けやすく、耐久性に劣ります。

塗料のカラーの種類

塗料の色によっても違いがあります。

ソリッド

ソリッドは下地の透けない単色カラーのことで「白、黒、赤、青」などです。
ソリッドはクリア塗装をしなくても良いぶん、初心者の方でも塗りやすいカラーですが、ウレタンクリア塗装をすると耐久性が上がるうえ、高級感もでます。

メタリック

メタリックは、ソリッドにアルミ金属片の微粒子を混ぜた塗料です。
メタル調のキラキラした輝きが特徴です。

パール

ソリッドに、雲母の粉を混ぜた塗料です。
粒子が細かくパールのような、上品な輝きが特徴です。
パールはベースのカラー後クリアー系の塗料に混ぜて吹くのが一般的です。

マイカ

マイカは雲母という鉱物のことです。
表面は半透明で光が複雑に反射して独特な輝きが特徴です。

自動車の塗装とは

(画像引用元:イラストエイト)     

自動車の塗装は耐久性のある塗装にするために、基本的に4層で仕上げられています。それぞれの層の役割を解説していきます。

下地

塗装のベースとなるのが下地です。ウレタンサフェーサーが一般的で色はグレーが一般的で、防錆効果があります。
下地を塗装しないと、時間とともに錆が発生し、腐食の原因となります。

中塗り

中塗りは、下塗りと上塗りの密着を高めるために塗装面を整え、上塗りを美しくするための役割があります。仕上げの塗装になり、実際のボディ色になるため特に丁寧に仕上げたい工程です。
ソリッドカラーの場合は、最終工程になりますがその後クリアー塗装するのが一般的です。

クリアー

クリアは塗装を保護するため、最後の仕上げとして塗装を行います。クリアー塗装を行うと耐久性を上げ、艶のある仕上がりになります。ソリッドカラーはクリア塗装は行わなくても良いですが、高級感を出すためにクリアー塗装を行う場合もあります。

自動車の塗装方法に関して

(画像引用元:Canva)

塗装を行うには道具が必要になりますが、何を使うかによって仕上がりも、所要時間も変わってきます。スプレーガンで塗装するには、「スプレーガン」「コンプレッサー」「エアホース」など様々な道具が必要になってくるため、本格的に道具を揃えるとなるとかなり高額になります。

しかし、スプレーガンで塗装すると均等に吹けると共に刷毛目も出ないため綺麗な仕上感が高く、挑戦する価値はあると思います。

スプレーガン

スプレーガンは、プロが使用するイメージですが、塗装の初心者が使おうとすると、メリットもデメリットもあります。以下で、詳しく解説していきます。

  • 塗料を均一に塗りやすい
    スプレーガンを使うと広範囲に塗装が可能なため、塗料を均一に塗ることができ、仕上がりが綺麗になります。
  • 時間の短縮になる
    広範囲に塗装できることは、塗装時間の短縮につながり作業を大幅に軽減することができます。
  • 費用がかかる
    コンプレッサーや、スプレーガン、使用する塗料など本格的なものばかり初期費用が高額になってしまいますので今後塗装を行うのであれば、持っていても良い設備かと思います。
  • 塗料の飛散が多い
    スプレーガンは、他の塗装方法に比べて塗料の使用量が多く塗装したくない場所まで付着してしまいます。そのため、塗料を塗りたくない場所には適切な養生が必要です。

缶スプレー

缶スプレーでの塗装の特徴は以下のようなことが挙げられます。

  • 初心者でも扱いやすい
    上部のボタンを押すだけで塗料が出るため、面倒な調整や準備をすることなく手軽に始めることができます。
  • コツを掴めば綺麗な仕上がりにできる
    缶スプレーでの塗装は、仕上がりが良くないイメージですが、適切な方法でコツさえ掴めば綺麗に仕上げることができます。
  • 吐出量の調整ができない
    スプレーガンと違い、塗料の吐出量やパターン調整ができないため、塗料が垂れる可能性があるため、薄く塗り重ねていく必要があります。

缶スプレーで塗装する際のコツは以下です。
1.一定の距離をキープする(15cm~25cm)
2.一定の塗装スピードをキープする
3.試し吹きを行う
4.噴射パターンの1/3程度を塗り重ねて塗装する

ローラー塗装

ローラー塗装では、他の塗装方法のように凹凸の無い綺麗な塗装面を仕上げることはできませんが、独特の凹凸感や仕上がりになるため個性的な塗装でオリジナリティを出したい方におすすめの手法です。

  • 塗料が飛散しない
    スプレー塗装とは違い、ローラー塗装は塗料が飛散しないため、服装も普段着のままで手軽に作業が行えます。
  • 細かい場所も塗りやすい
    スプレーガンなどでは、塗りにくい細かい部分や部品の裏側などもローラー塗装であれば塗装することが可能です。
  • ゆず肌になりやすい
    ゆず肌とは、塗装表面に凹凸が出てしまうことです。
    ローラー塗装の特性上、鏡面のような綺麗な塗装面に仕上げることができませんが、薄め液の量や塗料の塗布量を工夫することで仕上がりを調整することが可能です。

DIY塗装する場合の注意点

Point1:色の調合は塗装業者にやってもらう

スプレーガンで部分塗装をする場合、仕上がりにこだわるのであれば、塗装業者に色を作ってもらうのも、1つの手です。

新たに塗装をした部分は他と比べると色の差が出やすく、ボカシをいれるのも初心者には難しいと思います。最初から調合した色を使用すれば、難しい手順が省かれます。

Poin2:作業場所の確保

塗装作業を行うに当たって、匂いや塗料の粒子が飛散することを考え、近所迷惑にならない場所を選びましょう。高温や直射日光、風を防げる所、出来れば屋根と壁がある場所がベストです。
また湿度の高い場合(湿度70%以上)の塗装は避けましょう。
湿度が高いとカブリ(白化)現象を起こす場合があります。

Point3:愛車の塗料を確認する

もし、自分の車を塗装する機会があるとしたら、自分の車の塗装は水溶性なのか油性なのかを確認しましょう。もともと、水性で塗装してあるボディーならば、水性で塗装するのが良いからです。

まとめ

自動車の塗料には、さまざまな種類があります。種類によって、特徴が異なるため見た目や耐久性が変わってきます。

DIY塗装を行う場合には自分の車は水性塗料なのか油性塗料なのか、必ず確認してから必要な物を段取りしましょう。

塗装を行う際は、近所迷惑にならないように場所の確保が重要です。