【詳細比較】明治製作所製スプレーガンのおすすめ4選!
スプレーガンを使用した塗装は、凹凸部や複雑な形状であっても均一な塗装が行えるため、美しい仕上がりが期待できます。また、使用できる塗料も豊富にあり、好みの色に調合できる点も魅力的です。
しかし、スプレーガンは多種多様で様々な製品が販売されており、ラッカースプレー缶などと比べ価格も高価で、どのメーカーの商品を選んだら良いのか迷ってしまうこともあると思います。
この記事では、スプレーガンの有名メーカーの1つである「明治機械製作所」が展開する製品の中から、おすすめの機種を4つご紹介します。塗装のプロが厳選した製品であり、間違いなく質の高い塗装が可能となるので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.スプレーガンの選び方
スプレーガンの塗料ノズル口径
塗料の供給方式(塗料カップの位置)
2.【おすすめ】おもしろ塗装工房によるスプレーガン4選
①明治F-Forceシリーズ
②明治F55-G/GR
③明治MP-3
④明治MP-2
3.まとめ
スプレーガンの選び方
スプレーガンを選ぶ際のポイントはいくつかありますが、特に「スプレーガンの塗料ノズル口径」と「塗料の供給方式」は、重要なポイントとなるため、2つご紹介します。
スプレーガンの塗料ノズル口径
ノズルの口径は塗料の吹き出し口の大きさを指します。このノズルの口径が大きいほど、広範囲を均一に塗装しやすくなります。反対に口径が小さければ、細かな塗装が可能となり、繊細に仕上げる必要がある場合に適しています。
一般的には1.3mm〜1.5mmの口径であれば、広い範囲で使用ができるとされています。車やバンパー・自転車のフレーム・家具塗装など塗装できる分野は広いので、持っていて損のないスプレーガンだと思います。
使用する塗料によって適切な口径が変わるので、事前に確認を行いましょう。
塗料の供給方式(塗料カップの位置)
スプレーガンは、液体の塗料をコンプレッサーから送られてくる圧縮空気に乗せて霧状に塗装するため、圧縮空気と塗料は別々にスプレーガンに供給されます。
そのため、供給方式に応じて塗料カップの取り付け位置が異なり、スプレーガンの扱いやすさや、操作性に影響を与えます。
重力式「上部に塗料カップを取り付けるタイプ」
塗料の噴射口より上部に取り付けられているタイプです。スプレーガンの構造上、塗料カップを大きくすることができないので、一般的に塗装面積が小・中などの場合に適しています。
吸上式「下部に塗料カップを取り付けるタイプ」
コンプレッサからのエアを使い、下部につけられた塗料カップから吸い上げるタイプです。重量が重い塗料を下に集めることができるため、大きな塗料カップでも安定して塗装が可能です。容量が大きいため、外壁や全塗装などの広範囲塗装でも楽にこなせます。
圧送式「別タンクから圧送されるタイプ」
加圧タンクなどから塗料を供給して使用するタイプです。塗料を別タンクで保持しているので、塗料を大量に使用する場合でも安定した塗装が可能です。ただ、スプレーガンの扱いに慣れるまで少し時間がかかるので、初心者向けではありません。
さらに詳しい「スプレーガンの選び方」を知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
【保存版】プロが教えるスプレーガンの選び方|塗料違いのノズル口径の選び方も解説!
【おすすめ】おもしろ塗装工房によるスプレーガン7選
数あるスプレーガンメーカーの中でも、おすすめしたいものが「明治機械製作所」です。大阪に本社を構える同社は業界第2位の大手メーカーであり、製品の性能の高さと使いやすさから多くのユーザーに支持されています。
その中でも、特におすすめできるスプレーガン7選をご紹介していきます。
「圧送式」「吸上式」「重力式」の3種類から選択しているので、用途に合わせてお選びいただけます。
種類 | F110- P08 | F110- S10/S10T | F110- G/GT | F- FORCE | F55- G/GR | MP2 | MP3 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
塗料供給 方式 | 圧送式 | 吸上式 | 重力式 | 重力式 | 重力式 | 重力式 | 重力式 |
本体重量 | 410g | 410g | 410g | 325g | 169g | 65g | 95g |
ノズル 口径 | φ0.8mm ~1.5mm | φ1.0mm ~1.8mm | φ1.0mm ~1.8mm | φ1.4mm ~1.6mm | φ0.5mm ~0.8mm | φ0.2mm | φ0.3mm |
最大有効 パターン | 225mm | 170mm | 125mm ~180mm | 280mm | ~120mm | — | — |
価格(変動あり) | 20,350円 | 19,690円 | 15,660円 | 26,400円 | 20,350円 | 12,420円 | 12,852円 |
商品 ページ | こちら | こちら | こちら | こちら | こちら | こちら | こちら |
明治F110シリーズ 〜汎用スプレーガン〜
明治を代表する汎用タイプのスプレーガン「F110シリーズ」は、豊富なラインナップで3種類の塗料供給方式を提供しています。低圧でも微粒子化機能を持ち、初心者でも扱いやすいモデルです。
F110シリーズは、ガン自体の重量は軽量化が図られており、バランスも良く、作業がスムーズに行えます。現在特許出願中となる「新霧化方式」を採用しており、霧化に最適な構造となっています。少しの空気・低圧で微粒化でき、塗着効率アップとCO2の削減を実現しました。
また、空気キャップに塗料が付きにくくなっているので、メンテナンスの負担も少ないスプレーガンです。
①圧送式スプレーガン「明治F110 – P08」
F110シリーズは小型の汎用スプレーガンです。Pタイプは圧送式のスプレーガンであるため、量産物など大量に塗料を散布する際に適しています。
空気キャップと塗料ノズルを取り換えれば、吸上式・重力式への組み換えも可能な汎用スプレーガンです。
②吸上式スプレーガン「明治F110 – S10/S10T」
同じくF110シリーズの小形汎用スプレーガンで基本構造は同じです。塗料ノズルが吸上式の塗料カップに適合したもととなり、同社の重力式タイプ(G・GT)と比べて容量の大きなカップが取り付けられるため、中〜大面積の塗装に適しています。
噴射パターンは、「ストレートパターン」と「チューリップパターン」の2種類存在し、S10はストレート、S10Tはチューリップパターンです。
③重力式スプレーガン「明治F110 – G/GT」
こちらも、F110シリーズの小形汎用スプレーガンで、塗料ノズルが重力式のものとなっています。重力式となるため、塗料を無駄なく使用することができるほか、カップの角度を調整できるため、吹き付け角度の自由度が高いのが特徴です。
塗料カップ容量が小さく、軽いので初心者でも扱いやすく比較的小面積の塗装に適したスプレーガンです。
④明治F-Forceシリーズ 〜プロから初心者まで扱いやすい〜
「美しさ」と「使い易さ」、「高性能」を追求した自動車補修専用のハンドスプレーガンです。プロ仕様ですが、プロのみならず、初心者から上級者まで万人に使いやい設計でとてもおすすめです。
2022年に、マイナーチェンジを経て、厚膜光沢の「B」、薄膜高微粒化の「T」、薄膜鏡面の「R」、と3つのバリエーションで展開しています。
個人的には汎用性のあるTypeTをお勧めしています。
- 厚膜光沢:均一なパターンで厚膜でしっかりとした塗着を作れる
- 薄膜高微粒化:微粒子化性能が高くムラの少ない薄膜が作れる
- 薄膜鏡面:小空気料飛散の効果により、思い通りに薄膜が作れる
種類 | 明治 F-Force Type B | 明治 F-Force Type T | 明治 F-Force Type R |
---|---|---|---|
用途 | 厚膜光沢 | 薄膜高微粒化 | 薄膜鏡面 |
最適塗料 | クリア・ソリッド | メタリックパール | オールラウンド |
塗料ノズル口径 | φ1.6mm | φ1.4mm | φ1.4mm |
最大有効パターン幅 | 280mm | 260(220)mm | 250mm |
吹付距離 | 200mm | 200(150mm) | 200mm |
空気使用量 | 190L / min | 210L / min | 180L / min |
低圧力で微粒子化を促す独自の技術「MMFT」を採用したり、ボディ回路最適化を図り圧力損失を減少させたりと塗装を進化させるツールとなっています。また、ニードルバネとニードル弁を一体化させるなど、メンテナンス性も向上させています。
塗料のズルにガススタンドを装着しているので、重力式でありながらも単体で自立させることが可能となっており、ノズルの先端を傷つけにくくなっています。作業性にも優れています。
⑤明治F55-G/GR 〜コンパクトボディのスプレーガン〜
ハンドリングしやすい、超小型ハンドスプレーガンです。引金荷重を同クラス最軽量まで軽減しており、ヘルメットや釣竿、スノーボードといった小物の塗装に適しています。
種類 | 明治F55-G | 明治F55-GR |
---|---|---|
噴射パターン | 平吹き | 丸吹き |
最大有効パターン幅 | 〜90mm / 〜120mm | 〜25mm / 〜35mm |
空気使用量 | 43 〜 66L / min | 21 〜 32L / min |
価格(変動あり) | 20,350円 | 17,600円 |
F55シリーズでは、「丸吹きタイプ」と「平吹きタイプ」の2種類が展開されていますが、パターン調整ができる点を考慮すれば、オールマイティに塗装がこなせる「平吹きタイプ」がおすすすめです。
エアーブラシ 〜小物への塗装に最適〜
⑥明治MP – 2
絵画や造花といった美術から、ネイルアートや繊細なヘアラインなどの小物塗装まで対応する万能のピースガンです。小型で超軽量となっているので扱いやすく、メンテナンスも簡単です。
カップには蓋が付属していな為、慣れていない方には扱いが難しいかもしれません。
※空気入口は1/8口径となっていますので、専用ホースが必要です。
⑦明治MP – 3
MP-2同様、あらゆる小物塗装に対応するスプレーガンです。基本的にMP-2と同じ設計となっていますが、カップ容量がMP-2の1mlに対してMP-3は7mlと多くなっています。
ルアー・ロッド・浮き・ネイルアート・10㎝以内の小物の塗装に適しています。
※MP-2と同じく、空気入口は1/8口径となっていますので専用ホースが必要です。
まとめ
塗装を広範囲かつ均等に仕上げることができるスプレーガンは、ガン自体の大きさやノズルの口径や塗料容器の取付位置などによってその特性が大きく変わります。
今回ご紹介したスプレーガンは、比較的初心者でも扱いやすく、DIY用途や家庭用途でもご使用いただける製品となっています。
上記スプレーガンを扱うには、すべてエアーを送り込むコンプレッサーやエアホースが必要となります。各スプレーガンの空気量にあったコンプレッサーを選択することをお勧めします。
ご自身の使用用途に合わせて様々な種類のスプレーガンを揃えていますので、ご自身の目的にあったスプレーガンを探してみてください。
スプレーガンはメンテナンスがとても重要になってきます。
おもしろ塗装工房ではスプレーガンの洗浄方法のYouTubeもアップしていますので是非参考にしてみてください。
また、スプレーガン選びやコンプレッサー・エアホースなどどれを選択すればよいか迷った際には
おもしろ塗装工房までお気軽にお問合せくださいませ。
塗装のプロがお客様にあったスプレーガンをアドバイスいたします。