スプレーガンは車や模型の塗装をキレイに仕上げる際に欠かすことができないアイテムです。ホームセンターや通販でも購入でき、専門業者でなくても取り扱うことが可能です。

塗装のプロに頼むと高額になる場合でも、自分で作業を行えればコスト的に助かります。ただ、スプレーガンは誰でもすぐに上手く扱えるというものではありません。

キレイな塗装を行うには、本体のつくりを理解し、動作上のコツをつかむ必要があります。

この記事では、スプレーガンの基本的なテクニックや、スプレーガンの調整方法をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

目次

1.揃えておきたい周辺道具|何事も事前準備が大切!
2.【基本編】スプレーガン塗装における7つの塗装テクニック
3.【応用編】塗装シーンに合わせたスプレーガンの調整方法

 3-1:パターン幅の調整
 3-2:吐出量の調整
 3-3:エア量の調節
 3-4:塗装シーンに合わせて3つのツマミを上手く調整しよう
4.まとめ

揃えておきたい周辺道具|何事も事前準備が大切!

スプレーガンを使用する際に、事前に用意しておくと良いアイテムを 6つご紹介します。作業をスムーズかつ安全に行うために必要となりますので、準備しておくことをおすすめします。

アイテム
コンプレッサー圧縮して空気をスプレーガンに供給する道具
レギュレーターコンプレッサーからの空気をスプレーガンに最適な圧力に調整する道具
計量器、ストレーナー塗料や硬化剤を決まった分量で取り分ける目的で使用します。
ペイントスタンド
足付け用サンドペーパー
塗装対象を塗装する際に使用します。下地の研磨やトップコート前のカンマに使用します。
マスク・メガネ有毒なガスや塗料の飛散を防ぐために必要となります。
試し塗り材試し塗りをするためにあった方が良いでしょう。(塗る対象物によって選びましょう)金属に塗る場合は鉄板を使い、木材に塗装する場合は同じ木材を使用します。

この中でも、コンプレッサー、レギュレーター、マスクはスプレーガン特有で必要なものですので追加で解説します。

「コンプレッサー」は、大きさや製品によって送り出せる最大の空気量が異なります。スプレーガンの必要とする空気量と供給するコンプレッサーが作り出す空気量のバランスを確認し、作り出すコンプレッサーの空気量のほうが大きければ問題ありません。

「レギュレーター」は、必要とする空気の流量にあったものを選ぶようにします。カタログに流量特性表が記載されているので、そちらで圧力・流量を確認が必要です。
一般的なスプレーガン1.3口径前後の場合0.7Mpaで調整するのが良いでしょう。
エアブラシの場合0.2Mpa程度で調整するがベストです。

また、「マスク」についてはシンナーなどの有機溶剤から発生する有害なガスを除去するために使用します。そのため、通常のマスクではなく塗装専用マスクを選択する必要があります。
また塗料の飛散時に目を防ぐ意味でも塗装用の専用ゴーグルなどがあると横からの飛散を防ぐことができるので便利です。
※防塵マスクでは防ぐことができませんので、ご注意ください。

【基本編】スプレーガン塗装における7つの塗装テクニック

スプレーガンを使用する上での、具体的な塗装テクニックをご紹介します。

スプレーガンは、圧縮した空気で塗料を微粒化し、ノズルから塗装面へ吹き付ける仕組みとなります。そのため、いかに安定して均一に塗料を吹き付けるかがポイントとなります。

Point1:スプレーガンの持ち方

スプレーガンを片手でガンを握り2フィンガー(人差し指と中指の二本でレバーを握ります)、もう片方の手でエアホースを持つようにします。エアホース塗装対象物と接触しないようにするためです。

また、重力式の場合はカップの位置を回転させて低い部分の塗装を行いやすいようにすることができるので、状況に応じて調整可能です。

Point2:手首は固定する

塗料を均一に吹き付けるため、スプレーガンを持つ手首はしっかりと固定するのがポイントです。腕を「1本の棒」だとイメージすると良いでしょう。手首を使って塗装してしまうとムラの原因となってしまいます。
吹く対象物とスプレーガンの距離は常に一手に保つこと。1.3口径程度のスプレーガンの場合は対象物とスプレーガンの距離は15㎝程度がベスト。
エアブラシの場合1.5㎝~3㎝程度がベストです。

Point3:塗装対象に対して垂直に噴射する

スプレーガンは、塗装する面に対して常に垂直になるようにして使用します。

塗装対象物に対して、斜めの角度から塗料を吹き付けてしまうと、塗料が垂れてしまったり、塗装面がザラついてしまったりする原因となりますので対象物に対して直角(水平)に保ち均等に動かすことが重要です。

Point4:パターンの塗り重ねは 1/2から1/3が目安

一定の幅で重ね塗りを行う際、塗装ムラを避けるため、重ねる部分はその幅のおおよそ 1/2から1/3を目安として塗装することがおすすめです。

コツは直前に塗った部分の下部を狙うようにします。スプレーガンを水平にスライドさせることができるように練習をしておくことで均一なパターンで塗装できます。

Point5:一定の距離を保ちながら塗装する

スプレーガンと塗装面の距離は、常に一定を保つように心掛けましょう。塗装対象物と距離が近いと塗料がタレやすくなりますし、離れすぎるとゆず肌の原因となります。

塗装距離の目安は15cm〜20cm程度です。500mLのペットボトルが20.5cm程なので、ペットボトル1個分をおおよその目安にして距離を空けるようにしましょう。

Point6:動かす速度も一定に保つ

スプレーガンを動かす速度も、常に一定になるよう意識します。目安となるペースは、1秒間に30cm〜60cmとなります。

よくある傾向として、両端の部分では遅く、中央部分では早くなることがありますので、注意をしながら作業をしましょう。

Point7:塗料カップの位置調節をする

重力式の場合、カップを作業のしやすい向きに回転させて使用することができるので、バンパーなど低い位置の塗装も簡単に行えます。

こうした作業ストレスの軽減も、塗装をキレイに行うための大切な要素となります。

【応用編】塗装シーンに合わせたスプレーガンの調整方法

スプレーガンの基本テクニックに加えて、本体の調整方法についても押さえておきましょう。
調整をするのは「パターン幅」と「吐出量の調整」、「エア量の調節」の 3つです。

これらの調整は、それぞれ専用のツマミ(ネジ)が設けられているので、それを締めたり緩めたりして行います。

パターン幅の調整

パターン幅とは、スプレーガンが塗装面に吹き付けた塗料の幅のことです。広い範囲を効率よく塗装するため、基本的にはパターン幅は楕円形の形となっています。

このパターン幅を絞れば楕円形から徐々に円形となり、塗装範囲は小さくなります。反対にパターン幅を緩めると塗装範囲は広くなります。
パターンの調整は対象物から15㎝ほど離した時に塗料パターンの縦幅が10㎝程度の調整が一番綺麗に吹ける目安となります。

吐出量の調整

スプレーガンから吹き出される塗料の量も調節が可能です。

スプレーガンの引き金は、1段目まで軽く引き金を引くとエアだけが噴射され、2段目まで引き金を強く握ると塗料とエアの両方が噴射される仕組みになっています。

吐出量を調節するツマミを閉めると、2段目の引き幅が少なくなっていき、塗料の噴射が減少します。反対にツマミを緩めることで、2段目の引き幅が大きくなり、塗料の噴射が増大します。

一般的な調整目安は、ツマミを締め切ったところから1~2.5回転緩めた状態となりますので、そこを基準に調整を行うようにしましょう。
※調整回転はスプレーガンの種類やメーカーによって違いますのであくまでも目安としてお考え下さい。

エア量の調節

エアの調整はコンプレッサなどで行うことが基本ですが、手元のツマミを調整することでも行うことができます。ツマミを絞れば吹き出すエアの量は少なくなり、緩めると多くなります。

硬めの塗料を使用する場合には、エアを適度に高めることで塗りやすくなりますし、狭い部分を塗る際にはエアを低くすることで塗りやすくなります。

塗装シーンに合わせて3つのツマミを上手く調整しよう

車のボディのように平面を塗装する場合は、パターン・吐出量・エア量など各ツマミを調整する必要があります。
パターンの調整は上記で述べた内容を参考にしていただき、エアーの吐出量に関してはマックスでエアを強くしてしまうと塗料が対象物にうまく付着せずエアーと一緒に弾いてしまうことがあるため、
エアー圧は人肌にエアーを当てた時に痛いと感じるのは強すぎ、少しくすぐったいと感じるレベルが良いでしょう。
塗料の吐出量に関しては、上記で述べたスプレーガンを動かす速度が一秒間に30㎝~60㎝で吹いた場合
塗膜が濡れ色になるレベルの調整が綺麗に吹ける目安となります。
これが少なすぎると塗膜が霧になったり、サメ肌になったりしします、それは塗料の調整つまみが絞りすぎという事になります。
多すぎると塗料が出すぎてタレの原因になりますので、本番に入る前に手板などで調整してから本番に入るようにしましょう。

また、箱の内部のように比較的狭い場所を塗装する場合には、本来の調整よりも各ツマミを絞りぎみにしましょう。

特に最初のうちは、試し塗り材たいらなくなった新聞紙や広告の裏面などを用いて調整の加減を確かめるようにすると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
この記事では、スプレーガンの基本的なテクニックや、スプレーガンの調整方法をご紹介してきました。

スプレーガンは、塗装をキレイに仕上げるためにはなくてはならない道具です。上手に調整することで、缶タイプのスプレーよりも上質な出来栄えにすることができます。

ただ、機構が複雑になるほか、取り扱いにもある程度の経験が必要になるため、慣れるまでは練習が必要となります。吐出量などを上手く調整し、安定・均一な塗装を行える姿勢を保つことがポイントとなります。

今回取り上げた基本テクニックを参考に、ぜひキレイな塗装を実現させてください。

おもしろ塗装工房では、スプラーガンに関する吹き方や洗浄方法などの塗装機器に関するアドバイスをしています。またYouTube等でも紹介していますので興味のある方はご覧ください。

その他、ご不明な点がございましたら、お気軽にお問合せくださいませ。


塗装方法の1つに、スプレーガンを使用する方法がありますが、原液のままでは塗料の粘度が高すぎるため、作業前に塗料を薄める必要があります。一口に塗料を薄めると言っても、塗料の種類は豊富にあり、種類ごとに塗料の薄める量も様々です。

そのため、塗料の適正な粘度にするための方法が分からずに、戸惑う方も多くいらっしゃるかと思います。

「塗料はどのくらい薄めればいいの?」
「何を使って塗料を薄めればいいのか分からない」

このような悩みを解消するためにこの記事では、塗料を適切な粘度にする方法や、希釈率の目安を紹介します。なぜ、塗料を薄めないといけないのかも併せて説明しますので、塗料についてより理解を深められると思います。

目次

1.塗料の粘度が不適切だとどうなるの?
 1-1:キレイな仕上がりにならない
 1-2:塗料が早期劣化し対象物を保護できなくなる
2.【参考値】塗料の粘度と希釈率の最適値は?
 2-1:塗料の粘度と希釈率一覧表
3.塗料を薄めるときは適切な薄め液を使用する
4.気温や液温によって粘度と希釈率は変化する
5.まとめ

塗料の粘度が不適切だとどうなるの?

出典:plxabay

最初に、塗料を適切な粘度にしなければならない理由について説明します。塗装は対象物をキレイにするだけでなく、水分や汚れから守る重要な役割があります。

適切な粘度にする理由が分からないまま作業しても、正しい薄め方ができないので、塗装失敗のリスクが高まるでしょう。

キレイな仕上がりにならない

冒頭でも少し触れましたが、原液のままでは塗料の粘度が高すぎるので、薄める必要があります。塗料の粘度が高いまま塗装してしまうと、塗料が広がりにくくなるので、ゆず肌サメ肌などのムラが発生する可能性が高まります。

また、塗料の粘度が高すぎることがスプレーガンが詰まってしまうったり、塗料の粘度が低すぎると塗膜厚が薄くなったり、塗料が垂れてしまう原因になります。

塗料が早期劣化し対象物を保護できなくなる

塗料には耐用年数があり、塗料を適正な粘度に希釈しないと耐用年数よりも早期劣化してしまう可能性があります。

塗料の粘度が高すぎる場合は、塗料の伸びが悪くなるため気泡が発生しやすくなります。その結果、塗装対象物とのすき間ができてしまい密着力が無くなり早期劣化してしまいます。

反対に、塗料の粘度が低すぎて、塗料本来の性能が失われてしまうため、早期劣化が発生します。

塗料が早期劣化してしまうと、塗装対象物を守る役割を果たせなくなってしまうので、塗料を適切な粘度にする必要があります。

【参考値】塗料の粘度と希釈率の最適値は?

出典:写真AC

塗料の粘度や希釈率は、各塗料によって様々です。分かりやすいように、各塗料の粘度と希釈率の参考値を表にまとめましたので、ご覧ください。

粘度を表す単位として、mpa・s(ミリパスカル秒)がよく使用され、1mpa・sは水の粘度と同程度です。水の粘度を基準にすると、他の塗料の粘度と比較しやすくなるので、参考に覚えておいてください。

塗料の粘度と希釈率一覧表


塗料
原液塗料の粘度(mpa・s)希釈率使用する薄め液
1液ウレタン塗料40~50mpa・s20~50%塗料シンナー
2液ウレタン塗料40~50mpa・s20~70%ウレタンシンナー
ラッカー塗料600~800mpa・s20~50%ラッカーシンナー

※気温20℃の場合の参考値です。気温によって粘度や希釈率は変化します。
※塗料を製造しているメーカーによって粘度や希釈率に差がありますので、説明書をよく読んでから希釈してください。
※2液ウレタン塗料は薄め液を使用する前に、先に硬化剤を混ぜ合わせてください。

ウレタン塗料は、水と比べると40〜50倍の粘度で、この数値はサラダ油と同じくらいの粘度ですが、ラッカー塗料は水と比べると60~80倍の粘度で、とんかつソースと同等ぐらいになります。

ウレタン塗料よりラッカー塗料の粘度は高く、スプレーガンで塗装できる粘度まで下げるには、たくさん薄める必要がありますので、希釈率が高く(薄め液の量が多く)なります。

塗料を薄めるときは適切な薄め液を使用する

出典:写真AC

塗料を薄めるときは、塗料に応じた薄め液を使用しなければなりません。
薄め液には、塗料シンナーやウレタンシンナー、ラッカーシンナーといったものがあります。

塗料使用する薄め液
1液ウレタン塗料塗料シンナー
2液ウレタン塗料ウレタンシンナー
ラッカー塗料ラッカーシンナー
水性塗料

薄め液として使用するシンナーはそれぞれ成分が違うので、誤った薄め液で希釈すると、塗料が上手く乾燥せずに硬化不良を起こす可能性がありますので注意してください。

また、塗料の成分が分離して色が濁ってしまったり、色が変わってしまったりする恐れがあるので、説明書をよく読んで、誤った薄め液を使用しないようにしましょう。

気温や液温によって粘度と希釈率が変化する

出典:写真AC

塗料を希釈するにあたって、その日の気温を把握することも重要です。

塗料の粘度は、気温によって変化しますが、薄め液の量も気温にあわせて変更しなければなりませんので、各塗料の希釈率に幅が設けられています。

例えば、
気温が低ければ塗料の粘度が高くなるので、希釈率を高く(薄め液の量を多く)する必要があります。逆に、気温が高ければ希釈率を低く(うすめ液を少なく)しなければなりません。

作業前にその日の気候をよく確認して、薄め液の量を調整しましょう。
また、薄め液にも乾燥を早くする促進剤や乾燥を遅くするリターダーなど混ざっている薄め液を使い
夏用・冬用など使い分けするのが一般的です。
たかが薄め液、されど薄め液です。薄め液の希釈や使い分けによって仕上がりが大きく左右されることがありますので、しっかりと理解しておくが重要です。
おもしろ塗装工房では薄め液について使い分けなど説明してるページがございます。
参考にしてみるとよいでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
この記事では、塗料を適切な粘度にする方法や、希釈率の目安を紹介してきました。

スプレーガンで塗装するときは、塗料と薄め液を用意しますが、スプレーガンの口径などによって希釈率を変えたりしていきます、塗料にあった薄め液を選択しましょう。

そして、もう一つ重要なのが気温です。作業予定日の気候をあらかじめ確認して、具体的な希釈率を事前に把握しておくことをおすすめします。

塗料を薄める作業がスムーズになりますし、失敗のリスクも少なくなります。塗料を正しい粘度まで希釈できるように、事前準備を入念にして、キレイな塗装を目指しましょう。

おもしろ塗装工房では、塗料メーカーでは教えてくれない塗料に合った希釈率やスプレーガンやエアブラシの種類別混合比などを商品購入時、取り説を同封しています。
取り説を参考にしていただき、ワンランク上の塗装ライフをお楽しみください。


スプレーガンを使用した塗装は、凹凸部や複雑な形状であっても均一な塗装が行えるため、美しい仕上がりが期待できます。また、使用できる塗料も豊富にあり、好みの色に調合できる点も魅力的です。

しかし、スプレーガンは多種多様で様々な製品が販売されており、ラッカースプレー缶などと比べ価格も高価で、どのメーカーの商品を選んだら良いのか迷ってしまうこともあると思います。

この記事では、スプレーガンの有名メーカーの1つである「明治機械製作所」が展開する製品の中から、おすすめの機種を4つご紹介します。塗装のプロが厳選した製品であり、間違いなく質の高い塗装が可能となるので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

1.スプレーガンの選び方
 スプレーガンの塗料ノズル口径
 塗料の供給方式(塗料カップの位置)
2.【おすすめ】おもしろ塗装工房によるスプレーガン4選
 ①明治F-Forceシリーズ
 ②明治F55-G/GR
 ③明治MP-3
 ④明治MP-2

3.まとめ

スプレーガンの選び方

スプレーガンを選ぶ際のポイントはいくつかありますが、特に「スプレーガンの塗料ノズル口径」と「塗料の供給方式」は、重要なポイントとなるため、2つご紹介します。

スプレーガンの塗料ノズル口径

ノズルの口径は塗料の吹き出し口の大きさを指します。このノズルの口径が大きいほど、広範囲を均一に塗装しやすくなります。反対に口径が小さければ、細かな塗装が可能となり、繊細に仕上げる必要がある場合に適しています。

一般的には1.3mm〜1.5mmの口径であれば、広い範囲で使用ができるとされています。車やバンパー・自転車のフレーム・家具塗装など塗装できる分野は広いので、持っていて損のないスプレーガンだと思います。
使用する塗料によって適切な口径が変わるので、事前に確認を行いましょう。

塗料の供給方式(塗料カップの位置)

スプレーガンは、液体の塗料をコンプレッサーから送られてくる圧縮空気に乗せて霧状に塗装するため、圧縮空気と塗料は別々にスプレーガンに供給されます。

そのため、供給方式に応じて塗料カップの取り付け位置が異なり、スプレーガンの扱いやすさや、操作性に影響を与えます。

重力式「上部に塗料カップを取り付けるタイプ」

塗料の噴射口より上部に取り付けられているタイプです。スプレーガンの構造上、塗料カップを大きくすることができないので、一般的に塗装面積が小・中などの場合に適しています。

吸上式「下部に塗料カップを取り付けるタイプ」

コンプレッサからのエアを使い、下部につけられた塗料カップから吸い上げるタイプです。重量が重い塗料を下に集めることができるため、大きな塗料カップでも安定して塗装が可能です。容量が大きいため、外壁や全塗装などの広範囲塗装でも楽にこなせます。

圧送式「別タンクから圧送されるタイプ」

加圧タンクなどから塗料を供給して使用するタイプです。塗料を別タンクで保持しているので、塗料を大量に使用する場合でも安定した塗装が可能です。ただ、スプレーガンの扱いに慣れるまで少し時間がかかるので、初心者向けではありません。

さらに詳しい「スプレーガンの選び方」を知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
【保存版】プロが教えるスプレーガンの選び方|塗料違いのノズル口径の選び方も解説!

【おすすめ】おもしろ塗装工房によるスプレーガン7選

数あるスプレーガンメーカーの中でも、おすすめしたいものが「明治機械製作所」です。大阪に本社を構える同社は業界第2位の大手メーカーであり、製品の性能の高さと使いやすさから多くのユーザーに支持されています。

その中でも、特におすすめできるスプレーガン7選をご紹介していきます。
「圧送式」「吸上式」「重力式」の3種類から選択しているので、用途に合わせてお選びいただけます。

種類F110-
P08
F110-
S10/S10T
F110-
G/GT
F-
FORCE
F55-
G/GR
MP2MP3
塗料供給
方式
圧送式吸上式重力式重力式重力式重力式重力式
本体重量410g410g410g325g169g65g95g
ノズル
口径
φ0.8mm
~1.5mm
φ1.0mm
~1.8mm
φ1.0mm
~1.8mm
φ1.4mm
~1.6mm
φ0.5mm
~0.8mm
φ0.2mmφ0.3mm
最大有効
パターン
225mm170mm125mm
~180mm
280mm~120mm
価格(変動あり)20,350円19,690円15,660円26,400円20,350円12,420円12,852円
商品
ページ
こちらこちらこちらこちらこちらこちらこちら

明治F110シリーズ 〜汎用スプレーガン〜

明治を代表する汎用タイプのスプレーガン「F110シリーズ」は、豊富なラインナップで3種類の塗料供給方式を提供しています。低圧でも微粒子化機能を持ち、初心者でも扱いやすいモデルです。

F110シリーズは、ガン自体の重量は軽量化が図られており、バランスも良く、作業がスムーズに行えます。現在特許出願中となる「新霧化方式」を採用しており、霧化に最適な構造となっています。少しの空気・低圧で微粒化でき、塗着効率アップとCO2の削減を実現しました。

また、空気キャップに塗料が付きにくくなっているので、メンテナンスの負担も少ないスプレーガンです。

①圧送式スプレーガン「明治F110 – P08」

F110シリーズは小型の汎用スプレーガンです。Pタイプは圧送式のスプレーガンであるため、量産物など大量に塗料を散布する際に適しています。

空気キャップと塗料ノズルを取り換えれば、吸上式・重力式への組み換えも可能な汎用スプレーガンです。

②吸上式スプレーガン「明治F110 – S10/S10T」

同じくF110シリーズの小形汎用スプレーガンで基本構造は同じです。塗料ノズルが吸上式の塗料カップに適合したもととなり、同社の重力式タイプ(G・GT)と比べて容量の大きなカップが取り付けられるため、中〜大面積の塗装に適しています。

噴射パターンは、「ストレートパターン」と「チューリップパターン」の2種類存在し、S10はストレート、S10Tはチューリップパターンです。

③重力式スプレーガン「明治F110 – G/GT」

こちらも、F110シリーズの小形汎用スプレーガンで、塗料ノズルが重力式のものとなっています。重力式となるため、塗料を無駄なく使用することができるほか、カップの角度を調整できるため、吹き付け角度の自由度が高いのが特徴です。

塗料カップ容量が小さく、軽いので初心者でも扱いやすく比較的小面積の塗装に適したスプレーガンです。

④明治F-Forceシリーズ 〜プロから初心者まで扱いやすい〜

「美しさ」と「使い易さ」、「高性能」を追求した自動車補修専用のハンドスプレーガンです。プロ仕様ですが、プロのみならず、初心者から上級者まで万人に使いやい設計でとてもおすすめです。

2022年に、マイナーチェンジを経て、厚膜光沢の「B」、薄膜高微粒化の「T」、薄膜鏡面の「R」、と3つのバリエーションで展開しています。
個人的には汎用性のあるTypeTをお勧めしています。

  • 厚膜光沢:均一なパターンで厚膜でしっかりとした塗着を作れる
  • 薄膜高微粒化:微粒子化性能が高くムラの少ない薄膜が作れる
  • 薄膜鏡面:小空気料飛散の効果により、思い通りに薄膜が作れる
種類明治 F-Force
Type B
明治 F-Force
Type T
明治 F-Force
Type R
用途厚膜光沢薄膜高微粒化薄膜鏡面
最適塗料クリア・ソリッドメタリックパールオールラウンド
塗料ノズル口径φ1.6mmφ1.4mmφ1.4mm
最大有効パターン幅280mm260(220)mm250mm
吹付距離200mm200(150mm)200mm
空気使用量190L / min210L / min180L / min

低圧力で微粒子化を促す独自の技術「MMFT」を採用したり、ボディ回路最適化を図り圧力損失を減少させたりと塗装を進化させるツールとなっています。また、ニードルバネとニードル弁を一体化させるなど、メンテナンス性も向上させています。

塗料のズルにガススタンドを装着しているので、重力式でありながらも単体で自立させることが可能となっており、ノズルの先端を傷つけにくくなっています。作業性にも優れています。

⑤明治F55-G/GR 〜コンパクトボディのスプレーガン〜

ハンドリングしやすい、超小型ハンドスプレーガンです。引金荷重を同クラス最軽量まで軽減しており、ヘルメットや釣竿、スノーボードといった小物の塗装に適しています。

種類明治F55-G明治F55-GR
噴射パターン平吹き丸吹き
最大有効パターン幅〜90mm / 〜120mm〜25mm / 〜35mm
空気使用量43 〜 66L / min21 〜 32L / min
価格(変動あり)20,350円17,600円

F55シリーズでは、「丸吹きタイプ」と「平吹きタイプ」の2種類が展開されていますが、パターン調整ができる点を考慮すれば、オールマイティに塗装がこなせる「平吹きタイプ」がおすすすめです。

エアーブラシ 〜小物への塗装に最適〜

⑥明治MP – 2

絵画や造花といった美術から、ネイルアートや繊細なヘアラインなどの小物塗装まで対応する万能のピースガンです。小型で超軽量となっているので扱いやすく、メンテナンスも簡単です。
カップには蓋が付属していな為、慣れていない方には扱いが難しいかもしれません。

※空気入口は1/8口径となっていますので、専用ホースが必要です。

⑦明治MP – 3

MP-2同様、あらゆる小物塗装に対応するスプレーガンです。基本的にMP-2と同じ設計となっていますが、カップ容量がMP-2の1mlに対してMP-3は7mlと多くなっています。
ルアー・ロッド・浮き・ネイルアート・10㎝以内の小物の塗装に適しています。

※MP-2と同じく、空気入口は1/8口径となっていますので専用ホースが必要です。

まとめ

塗装を広範囲かつ均等に仕上げることができるスプレーガンは、ガン自体の大きさやノズルの口径や塗料容器の取付位置などによってその特性が大きく変わります。

今回ご紹介したスプレーガンは、比較的初心者でも扱いやすく、DIY用途や家庭用途でもご使用いただける製品となっています。
上記スプレーガンを扱うには、すべてエアーを送り込むコンプレッサーやエアホースが必要となります。各スプレーガンの空気量にあったコンプレッサーを選択することをお勧めします。

ご自身の使用用途に合わせて様々な種類のスプレーガンを揃えていますので、ご自身の目的にあったスプレーガンを探してみてください。

スプレーガンはメンテナンスがとても重要になってきます。
おもしろ塗装工房ではスプレーガンの洗浄方法のYouTubeもアップしていますので是非参考にしてみてください。

また、スプレーガン選びやコンプレッサー・エアホースなどどれを選択すればよいか迷った際には
おもしろ塗装工房までお気軽にお問合せくださいませ。
塗装のプロがお客様にあったスプレーガンをアドバイスいたします。


車やバイクを塗装するときに活躍するスプレーガン。キレイに塗装するためや、作業効率を上げるための重要なアイテムです。初めてDIYに挑戦するために、購入を検討している方もいらっしゃると思います。

しかし、スプレーガンの種類は豊富にあるため、以下のような悩みも多いのではないでしょうか?
「スプレーガンの種類が多くてどれを選んでいいのか分からない」
「スプレーガンのノズルの口径はどれを使えばいい?」

この記事では、スプレーガンの種類を解説するとともに、ノズルの選び方も塗料別に説明します。この記事を読めば、スプレーガンの選び方の基準を知ることができるので、DIYに挑戦しようとしている方の役に立つはずです。ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.Point1:スプレーガンの大きさの選定
2.Point2:スプレーガンの種類を選ぶ
 吸上式のスプレーガン 
 重力式のスプレーガン 初めて挑戦するなら重力式スプレーガンをお勧めします
 圧送式のスプレーガン
3.Point3:スプレーガンのノズル口径の選び方
 【スプレーガンのノズル口径の参考値】
4.Point4:塗料の噴射パターンの選択
 丸パターン
 水平パターン
 垂直パターン
5.塗装面積が広範囲の場合は、塗料カップ容量も重要
 少量の塗装の場合は、重力式スプレーガン 例→自転車・バンパー・ヘルメット・スピーカーなど
 少量〜中量塗装の場合は、吸上式スプレーガン 例→車など
 大量に塗料を使用する場合は、圧送式スプレーガン 例→数の多い物1回の塗装で100個以上・車・大 物家具など
まとめ

Point1:スプレーガンの大きさの選定

出典:写真AC

最初に、スプレーガンの大きさについて解説します。スプレーガンは、対象の塗装物によって大きさを変える必要があります。スプレーガンの大きさは、おおまかに分けて「大型」「小型」「超小型」の3種類程度存在し、塗装対象の大きさによって使いやすいサイズを選択しましょう。

大型大型自動車や建物の塗装など、塗装面積が広い場合は大型スプレーガンを使用する
小型自動車のボディの傷などの部分的な補修から、ドアパネル全体の塗装、
普通車程度の大きさであれば全塗装が小型スプレーガンで塗装可能です
超小型軽微な補修の場合にも超小型スプレーガンは活躍します。
細部に渡って塗装が可能です。

Point2:スプレーガンの種類を選ぶ

次に、スプレーガンの種類について説明します。スプレーガンの種類とは、塗料の吸い上げる方法によって分けられており、「吸上式」「重量式」「圧送式」の3種類に分類されます。

こちらも塗装対象の形状や塗料の吹き付け方によって、選択する必要がありますので順番に解説します。

吸上式のスプレーガン

吸上式のスプレーガンは、塗料カップが下部に付いているタイプで、塗料を吸い上げながら噴射していきます。カップの容量も圧送式の次に容量が多く広範囲にわたって塗装しやすいのも特徴です。

また、塗料カップが下部にあるため、塗装途中でもそのまま置いておくことも可能です。塗料カップは、付け替えも容易に行えるので、塗料の色の変更も簡単にできます。

重力式のスプレーガン

重力式のスプレーガンは、塗料カップがスプレーガンの上に装着されているタイプです。上部に塗料カップが付いており、塗料は重力によって下に落ちる形で噴射します。塗料は自然に下に落ちていくので、カップに残りづらく最後まで使い切りやすいのが特徴です。

重量物が、上部にあるためバランスが悪くカップの容量は比較的小さめのタイプが多いです。しかし、スプレーガン自体は軽量になるため、初心者でも扱いやすく初心者向けのスプレーガンであると言えます。

圧送式のスプレーガン

圧送式のスプレーガンは、加圧タンクとペイントポンプを使用してスプレーガンに直接圧送して塗装するタイプです。吸上式や重力式とは異なり、慣れるまでに少し時間がかかります。

加圧タンクの容量が大きいため、建物の外壁などの対象物が大きいものや、広い面積に対して大量に塗装が必要なときに使用します。扱いが難しいですが、塗料の補充回数も少なくできるので、作業効率を上げたい方にはおすすめです。

Point3:スプレーガンのノズル口径の選び方

出典:plxabay

次は、スプレーガンのノズル口径の選び方について説明します。ノズル口径は、塗料の粘度や、使用する塗料によって必要なノズル口径の大きさが異なります。

適切な口径を選択しないと、塗料が詰まって噴射されなかったり、塗装の仕上がりに影響がでます。一覧表を下にまとめましたので、ノズル口径を選ぶ際に参考にしてみてください。

【スプレーガンのノズル口径の参考値】

塗料ノズル口径塗料の粘度(ウレタン塗料)備考
サーフェイサーφ2.0~1.5mm50~40mpa・s
ラメ入りクリアφ2.0~1.5mm50~40mpa・sラメの大きさは0.3~0.4mmの六角型
ソリッドφ1.4~1.3mm50~40mpa・s
メタリックφ1.4~1.3mm50~40mpa・s
クリアφ1.4~1.3mm50~40mpa・s

※塗料の粘度は希釈前です。希釈率は各メーカーの説明書をよく読んでください。 
※水の粘度は、約1mpa・sです。

サーフェイサーは、粘度が高い塗料のためノズル口径が小さいと詰まりを起こす可能性があります。そのため、スプレーガンは大きめの口径を使用します。ソリッド塗料、メタリック塗料、クリア塗料の粘度に大きな差は無いため、φ1.4~1.3の口径で塗装可能です。

塗料にラメなどが入っている場合などは、粒子の大きさに合わせてノズル口径を選択しないと目詰まりの原因となってしまうので目安として、ラメの大きさの4倍以上の口径を選択するのが良いでしょう。

Point4:塗料の噴射パターンの選択

出典:写真AC

スプレーガンの噴射パターンは、「丸パターン」「水平パターン」「垂直パターン」の3種類が存在します。塗装対象物の様々な形状のものがあるので、適した噴射方法を選ぶ必要があります。

以下では、塗料の噴射方式について1個ずつ解説しますので、ご自身の塗装したい物に合わせて選択してみてください。

丸パターン

スプレーガンで吹き付けると、円形に塗装できるタイプは丸パターンといいます。丸パターンは、塗装する円の大きさを細かく調整可能なため、細かいもの塗装に向いています。

水平パターン

スプレーガンを吹き付けると、塗料が横長の楕円形になるものを水平パターンといいます。水平パターンは、上から下への縦方向に吹き付けることで、縦長の対象物に対して塗装可能です。

噴射パターン幅を調整することは、難しいため細かい塗装には不向きです。そのため、大型の対象物となり、シャッターや家の外壁、柵など水平に塗装するものがおすすめです。

垂直パターン

垂直パターンは、縦長の楕円形に塗料を噴射します。垂直パターンは、左右の横方向に塗料吹き付けることができるため、車のドアパネルなど横長の塗装対象物に対して、使用するのがおすすめです。

水平パターンと同様に、噴射パターン幅を調整し吹くことが可能ですが、ヘアラインなどの細かい塗装は不向きになります。垂直パターンと水平パターンをノズル先で変更できるタイプも存在するので、使用用途に合わせて選択してみてください。

塗装面積が広範囲の場合は、塗料カップ容量も重要

出典:写真AC

外壁塗装や、自動車の全塗装などになると塗装カップの容量も非常に重要な選択基準となります。カップの容量が少なければスプレーガンの重量が軽くなるので、扱いやすいですがすぐに塗料が無くなってしまいます。

少量の塗装の場合は、重量式スプレーガン

塗装範囲が少ない場合は、重量式スプレーガンがおすすめです。ほとんどのカップの容量は400ml程度が標準的であり、塗装対象が対象物が小さいものは、やはり重量式が一番向いています。
初めて塗装に挑戦する方は、軽量であることを重視し、大きくても車のバンパーや家具、自転車のフレーム程度の大きさを吹く場合は重量式をお勧めします。

少量~中量塗装の場合は、吸上式スプレーガン

少量~中量の塗装の場合は、吸上式スプレーガンがおすすめです。カップの容量は重力式よりも多く、600~1,000mlのものが標準的に多く販売されています。

主に、自動車の塗装に対して吸上式スプレーガンは効力を発揮します。

大量に塗料を使用する場合は、圧送式スプレーガン

外壁塗装など塗料が大量に必要な場合には、圧送式スプレーガンの使用をおすすめします。吸上式、重量式に比べて塗料を入れるタンクの容量が圧倒的に多く、塗料補充の手間を大幅に短縮できるからです。

タンクの容量は2~15L位と大容量のものが販売されているので、一度に大量の塗料が必要な建物の外壁などに塗装する際は、購入を検討しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回、スプレーガンのノズル口径の選び方についてご説明してきました。
ノズル口径は、使用する塗料の種類や粘度によって大きく異なります。今回の記事では、塗料ごとのノズル口径も解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

また、どのスプレーガンを使用するのか「大きさ」「塗料カップの取付位置」「塗料カップの容量」「ノズルの口径」「噴射方式」などについてもご説明しました。

最初は、スプレーガンの選択肢が多すぎて戸惑うと思いますが、一つ一つの特徴をよく理解し、ゆっくり検討してからスプレーガンを購入するようにしましょう。
おもしろ塗装工房ではスプレーガンの選び方、扱い方、塗料の選択、塗装工程などをアドバイスしていますのでお気軽にお問合せくださいませ。
お問い合わせの際には、塗りたいもの、素材、どのように仕上げたいのか、などより詳しい内容を明記してください。


自動車のボディーやバイクのタンクなどをDIY塗装を行った際に、仕上げとして耐ガソリン性に優れたウレタンクリア塗料を使用するのが一般的です。

光沢感や美しさを出す手段としてウレタンクリアは重要な役目を果たしますが、塗装に慣れていない初心者の方は、部分的に薄くなってしまったり、思ったよりも重ね塗りが足りなかったなどウレタンクリアを重ね塗りしたい場面があるかと思います。

しかし、ネット上では「ウレタンクリアの重ね塗りは出来る」といったよう検索が多く、追加で塗装したい場合でも重ね塗りが可能なのか疑問が浮かんでくることでしょう。

この記事では、ウレタンクリアの重ね塗りに関して、リスクとメカニズムを解説します。
ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.ウレタンクリア硬化後に重ね塗りは可能か?
 リスクはあるが、ウレタンクリア塗装の重ね塗りは可能
 中途半端な乾燥状態では、失敗しやすく注意が必要です
2.ウレタンクリア硬化後の重ね塗りがNGと言われる理由は?
 下地のプラサフまで溶かしてしまう
 ガラスの上から塗装しているのと同じ
3.【自己責任】完全硬化後のウレタンクリアに重ね塗りする手順
4.ワンポイントアドバイス|ゆず肌や白濁の場合は磨き直してから塗る
5.まとめ

ウレタンクリア硬化後に重ね塗りは可能か?

出典:写真AC

ウレタンクリア塗料の注意書きには、「ウレタンクリアの完全硬化後は、ウレタンクリアの重ね塗りは出来ません。」などと記載されています。しかし、本当にウレタンクリアの完全硬化後は重ね塗りは不可能なのでしょうか?。詳しく解説していきます。

リスクはあるが、ウレタンクリア塗装の重ね塗りは可能

非推奨ではありますが、完全硬化後にウレタンクリア塗装の重ね塗りは可能です。確かに、塗料の縮みや溶剤が浸透することで亀裂の要因となる可能性がございます。そのため、あくまでも自己責任での再塗装になります。

ただし、重ね塗りを行う場合には、塗料が剥離してしまう可能性があるため#1000番〜#2000番程度の耐水ペーパーで、表面を平らに足付を行い、ウレタンクリアー塗料を重ね吹きしましょう。

中途半端な乾燥状態では、失敗しやすく注意が必要です

完全硬化後ならウレタンクリアの重ね塗りは可能と説明しましたが、中途半端な乾燥状態の場合は、ウレタンクリアの重ね塗りをしてしまうと、塗装面にクリアー感(吹き肌)が損なわれたりする可能性が高くなります。

もし、ウレタンクリアの重ね塗りが必要な場合は、慌ててず十分な乾燥時間を設けてから作業するようにしてください。ウレタンクリアの完全硬化目安は、メーカーによりますが、だいたい3日~1週間位です。

ウレタンクリア硬化後の重ね塗りがNGと言われる理由は?

出典:写真AC

次に、なぜ「メーカーは完全硬化後にウレタンクリアの重ね塗りはしてはいけない」と言うのでしょうか。その理由について解説していきます。

下地のプラサフまで溶かしてしまう

完全硬化・乾燥したウレタンクリアー層は、塗料の溶剤(シンナー)に溶けませんが、溶剤を浸透させます。下層のカラー塗装やプラサフは溶剤に溶ける膨張するため、ウレタンクリアー層との境目に亀裂は発生してしまいます。塗装全体に悪影響を及ぼす可能性があります。

ガラスの上から塗装しているのと同じ

ウレタン塗料が完全乾燥した場合、塗膜は固くなりガラスの様に固くなります。この状態でウレタンクリアの重ね塗りを行うとガラスの上から塗装するのと同じであり、塗料の密着性が悪くなりその部分からぱりぱり塗膜が剥がれてくる可能性が高くなります。

【自己責任】完全硬化後のウレタンクリアに重ね塗りする手順

出典:写真AC

完全硬化後のウレタンクリアの重ね塗りのリスクを説明しましたが、リスクを受け入れて塗装に挑戦する方もいらっしゃると思います。

ここからはウレタンクリアが完全硬化したあとに、ウレタンクリアを重ね塗りする場合の手順をご紹介します。手順は紹介しますが、実際に作業する場合は自己責任でお願いいたします。

手順1:再度、足付け・脱脂を行う

まずは、足付け作業です。1000番~2000番くらいのサンドペーパーで完全乾燥したウレタンクリアを磨きます。全体が白ぐ濁る程度まで足付けしましょう。

足付け作業で、重ね塗りするウレタンクリアを密着しやすくしましょう。足付け後はしっかり脱脂し、ウレタンクリアの吹き付けに移ります。

手順2:同一のウレタンクリア塗料を吹き付ける

重ね塗りに使用するウレタンクリアは、最初に吹き付けたものと同じものにしましょう。同じメーカー同じ塗料の方が、塗料の成分が一緒のため、重ね塗りが成功しやすいです。

すでに一度、ウレタンクリアで塗装していると思うので、説明は不要かもしれませんが、1回目は捨て吹きで、2回目は薄く吹き付け、3回目で厚く吹き付けます。

数回にわたってウレタンクリアを吹き付けますが、1回目から2回目を吹き付けるまでの乾燥時間があります。メーカーの説明書をよく読み、乾燥時間を守って作業してください。

ワンポイントアドバイス|ゆず肌や白濁の場合は磨き直してから塗る

出典:写真AC

完全硬化後のウレタンクリアへの重ね塗りについて説明しましたが、注意点があります。

最初にウレタンクリアを塗装した際に、「ゆず肌」・「液だれ」・「白濁」が発生した部分があった場合、その部分が無くなるまでしっかりサンドペーパーで磨きましょう。

もし、ゆず肌、液だれ、白濁した部分をそのままにして、ウレタンクリアを重ね塗りしてしまうと、失敗した部分がそのまま残ります。あとから修正しようとしても、塗膜が厚くなってしまうためサンドペーパーで磨くのに膨大な時間がかかってしまい大変です。

ウレタンクリアを重ね塗りする前に、しっかり修正しておくことをおすすめします。

まとめ

完全硬化後のウレタンクリアの上から、ウレタンクリアの重ね塗りは可能です。しかし、メーカーは完全硬化後のウレタンクリアの重ね塗りを推奨していません。最初に作業したウレタンクリアの塗装状態や、重ね塗りするリスクを考慮して、実際に作業するのか判断してみてください。

おもしろ塗装工房では重ね塗りや塗装方法のアドバイスをしていますので、お気軽にお問合せください。


ウレタンクリアは、耐ガソリン性がよくカラー塗装の保護や、見た目の美しさを向上させるために重要な塗装です。しかし、通常のラッカースプレーなどと異なり、専門的な用途が多く、どのような種類のウレタンクリアを選ぶべきか、何を基準に選べば良いのかわからないのが現状です。

インターネットで検索すれば、様々な2液ウレタンクリアが出てき、手軽に使えるスプレー缶タイプが真っ先に候補にあがりますが、実際のところは求めるツヤや、凹凸がひどく透明感が出ないのが現状です。

この記事では、2液ウレタンクリアーとは何なのかを説明し、選び方のポイントもご紹介します。メリット、デメリットも解説するので、最終的に何を基準に選べばいいのか分かるようになります。ぜひ、最後まで読んで参考にしてみてください。

目次

1.そもそも、2液混合型のウレタンクリア塗料とは?
2.2液混合型のウレタンクリア塗料の種類は?

 【強溶剤タイプ】〜耐久性が高いのが特徴〜
 【弱溶剤タイプ】〜密着度が高いのが特徴〜
 【水性タイプ】〜DIYでも使いやすい塗料〜
3.2液混合型ウレタンクリア塗料の選び方のポイント
 Point1:強溶剤、弱溶剤、水性で選ぶ
 Point2:2液混合型ウレタンクリア塗料の吹き付けタイミングで選ぶ
 Point3:コンパウンドで仕上げ磨きが必要かで選ぶ
4.【メリット】2液混合型ウレタンクリア塗料を選ぶ利点は?
5.【デメリット】2液混合型ウレタンクリア塗料の選ぶ課題!
6.2液ウレタンクリアと2液アルキッドクリアの違い
7.まとめ

そもそも、2液混合型のウレタンクリア塗料とは?

出典:写真AC

2液混合型ウレタンクリア塗料とは、主剤と硬化剤の2つで構成されているウレタン塗料です。
傷に強い被膜、柔軟性のある硬さ、塗りやすさを兼ね備えた特徴を持っていいます。

<以下のような製品に使用されています>
・バイク、車、自転車等のカーボン、アルミ、鉄製品
・スノボー、スキーなどのスポーツ用品
・テーブル、タンスなどの家具
・プラモデル、ラジコン、楽器などのホビー用品
・釣竿、ルアーなどの釣り用品

主剤で使用しているものはアクリルポリオールという成分で、硬化剤には、ポリイソシアネートという成分が一般的に使用されています。アクリルポリオール(主剤)で光沢のある厚い被膜を形成し、イソシアネート(硬化剤)で傷がつきにくい耐久性のある被膜を作りあげます。

2液混合型のウレタンクリア塗料の種類は?

出典:写真AC

2液混合型のウレタンクリア塗料の中でも、混ぜ合わせる成分によって種類があります。自分に合ったものを見つけるために、2液混合型のウレタンクリア塗料の種類を紹介しますので、参考にしてみてください。

【強溶剤タイプ】〜耐久性が高いのが特徴〜

強溶剤タイプは、強いシンナーと混ぜ合わせて使用する2液混合型ウレタンクリアです。主にウレタンシンナーが配合されています。乾燥が早く、耐久力がある塗膜を作れますが、溶解力が強いため取り扱いが難しいです。また、臭いや引火性も高いため、安全面でも配慮が必要です。

【弱溶剤タイプ】〜密着度が高いのが特徴〜

弱溶剤タイプは、水性と強溶剤の中間のポジションに位置します。水性よりも密着力と耐久力が高いのが特徴です。強溶剤と比べると乾燥に時間はかかりますが、臭いは少ないです。強溶剤に比べて刺激が少ないので、扱いやすいのもメリットと言えます。

【水性タイプ】〜DIYでも使いやすい塗料〜

水性タイプはその名の通り、水と混ぜ合わせて使用します。有害性が少ないので、初心者にも安心で扱いやすいのが特徴です。価格も安価なので、DIYにチャレンジしてみたい方におすすめ。

しかし、強溶剤や弱溶剤に比べると耐久力が劣り、乾燥にも時間がかかるのがデメリットです。

〜補足〜「つや有り」「つや消し」もある

ツヤありで仕上げるのか、ツヤなしで仕上げるのかで見た目が大きく変わります。ツヤがある塗装は高級感を出すことができ、ツヤなし塗装はシックな印象を演出できます。自分の好みに応じて、選択してみてください。

2液混合型ウレタンクリア塗料の選び方のポイント

出典:写真AC

ここまで2液ウレタンクリアの種類について解説しました。では、実際に2液ウレタンクリアを選択する際には、何を基準に選べば良いのでしょうか。ここからは、缶スプレーの2液ウレタンクリアを選ぶ際のポイントを紹介します。

Point1:強溶剤、弱溶剤、水性で選ぶ

1つ目の確認するべきポイントは、強溶剤、弱溶剤、水性の選択。塗装に慣れている方は、乾燥が早くて耐久力のある強溶剤がおすすめです。

しかし、初めての方や塗装に慣れていない方は、耐久性に劣ったとしても、扱いやすい弱溶剤や水溶性を使用した方がいいでしょう。

Point2:2液混合型ウレタンクリア塗料の吹き付けタイミングで選ぶ

メーカーによって2液ウレタンクリアを吹き付けるタイミングが違うので、気を付けなければなりません。カラー塗装後に、数分間待てば2液ウレタンクリアーを吹き付け可能なものと、カラー塗装後、72時間おかないと2液ウレタンクリアを塗装できないものがあります。

これにより、完成までの時間が大幅にかわりますので、自分の作業スケジュールに合ったものを選ぶと良いでしょう。

Point3:コンパウンドで仕上げ磨きが必要かで選ぶ

2液混合型ウレタンクリアの塗装後の仕上げとして、コンパウンド仕上げが「可能なクリアー」と「できないクリアーなどがあります。ほこりやブツ傷などはつくものとして、コンパウンド仕上げが可能なクリアーを選ぶのがおすすめです。

プロ仕様の2液混合型のウレタンクリア塗料は、画像をクリック!!

【メリット】2液混合型ウレタンクリア塗料を選ぶ利点は?

出典:写真AC

2液ウレタンクリアを使用するメリットを紹介します。こちらを読んで2液ウレタンクリア購入するかの判断基準にしてみてください。

1つ目:塗装の保護

2液ウレタンクリアはカラー塗料の上に塗膜を作るので、塗装の保護に役立つ塗料です。塗膜自体も耐久力が高く、ガソリンがかかっても痛みにくいので、対候性・耐溶剤性に強く車やバイク等に広く使用されています。

2つ目:色々な素材に塗装可能

車やバイク以外の素材にも使用できる万能性も持ち合わせています。クリア以外の色で木材や家の外壁に使用したりと、使い勝手が非常に良いです。

3つ目:仕上がりが良くなる

カラー塗装の上から2液ウレタンクリアを吹くことで、塗装の保護だけでなくツヤを出し、高級感も演出できます。ツヤなしならシックに仕上げることができ、好みに応じて仕上がりを調整可能です。仕上がりを格段に良くできることは、塗装するうえで大きなメリットです。

4つ目:乾燥が早い

塗料には1液型と2液型があり、1液型は主剤のみ使用するのに対し、2液型は主剤と硬化剤を使用するので、その分乾燥が早いです。さらに、1液ウレタンクリアと比べても耐久力が高いです。そのため、1液タイプより2液タイプが主流で使用されています。

【デメリット】2液混合型ウレタンクリア塗料の選ぶ課題!

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次に2液ウレタンクリアのデメリットも紹介。デメリットもしっかり理解し、知識の幅を広げてから購入するか検討してみてください。

1つ目:主剤と硬化剤を1度混ぜると、長期保存ができない

2液ウレタンクリアは、作業前は別々の容器で保管してあり、作業の時に混ぜ合わせて使用します。1度混ぜ合わせると、硬化が始まり数時間から遅くとも24時間で使い切らないといけません。

次の日に持ち越せないので、余ったら無駄になってしまったり、作業を終えたくても使い切るまで作業を続ける必要があります。そのため、どのタイミングで混ぜ合わせるかが重要です。

2つ目:アルキッド塗料よりも高価

塗料を購入する判断基準の1つに、必ず入ってくるのが価格。2液ウレタンクリアは少し高額な塗料です。安価に抑える方法としては、ウレタンクリアではなく、アルキッドクリアを使用する手段があります。

しかしウレタンクリアよりアルキッドクリアの方は耐久力が劣るので、注意が必要です。

※アルキッドクリアーは家具などに使われる2液性の塗料になり
耐溶剤性は強いですが紫外線に弱く黄変などしてしまうのが一般的です。

2液ウレタンクリアと2液アルキッドクリアの違い

出典:写真AC

よく比較される塗料として、2液ウレタンクリアがありますが、どんな違いがあるのか良く分からない方も多いと思います。

結論から言うと、2液アルキッドクリアより2液ウレタンクリアの方が上位グレードなのですが、具体的にどの部分の性能が上なのか解説します。

仕上がり後の光沢の違い

1つ目の2液アルキッドクリアと2液ウレタンクリアの違いは、仕上がり後の光沢です。2液アルキッドクリアで仕上げをしても光沢はしっかり出せますが、2液ウレタンクリアの方がより光沢が出せます。

2液アルキッドクリアは仕上げの塗料として申し分はないのですが、本当に満足のいく仕上がりにしたいのなら、2液ウレタンクリアの方がおすすめです。

2液ウレタンクリアと比べると傷が付きやすい

2つ目の2液アクリルクリアと2液ウレタンクリアの違いは、塗膜の硬さです。2液アクリルクリアは、2液ウレタンクリアと比べると塗膜が柔らかいので、塗装に傷が付きやすいです。

また、耐久力も2液ウレタンクリアの方が上なので、塗装を長持ちさせたい方は、2液ウレタンクリアを使用した方が良いでしょう。

まとめ

2液ウレタンクリアは、塗装の仕上げの手段としてとても優秀。塗膜は硬いため塗装の保護に役立ち、耐久力もあります。塗装を美しくしてくれる光沢も出せて、一石二鳥の塗料です。

2液ウレタンクリアの中にも、強溶剤、弱溶剤、水性など種類や塗装可能なタイミングに違いがあります。検討の際は、取扱店やプロショップに相談してみましょう。
注意書きや使用方法をよく確認してから購入するようにしましょう。
おもしろ塗装工房では塗料選びから塗料の使い方などをアドバイスしています。


車の経年劣化の中でも、ライトの黄ばみは見た目にも分かりやすいものの一つです。
ライトが黄ばんでいると、それだけで車が古いものに見えてしまいます。

外見以外にも、ライトの光量が減ることから視認性も悪化してしまうという問題も引き起こします。そんなライトの黄ばみを自分で簡単に除去できれば嬉しいですよね。

そこでこの記事では、ライトの黄ばみの除去について解説します。業者に任せる場合や、黄ばみを遅らせる方法についても取り上げているので、ぜひ確認してください。

目次

1.ヘッドライトの黄ばみが起こる原因と除去の方法
 ヘッドライトカバーの素材は紫外線に弱い
 ウレタンクリア塗装が黄ばみを防ぐ
 きれいに仕上げるにはスプレーガンタイプがおすすめ
2.【手順】ヘッドライトのウレタンクリア塗装の施工方法
3.ヘッドライトのウレタンクリア塗装料金相場は?プロに任せる場合
4.【予防策】ライトの黄ばみを防ぐ方法
5.まとめ

ヘッドライトの黄ばみが起こる原因と除去の方法

ヘッドライトカバーの素材は紫外線に弱い

現代の車はヘッドライトカバーにポリカーボネート樹脂といわれる素材を採用しています。ポリカーボネート樹脂は耐衝撃性に優れ、透明感が高く、加工もしやすい優れた素材です。

しかし、その一方で、紫外線を浴びると変色してしまう短所も持ち合わせています。紫外線は太陽光に含まれているため、外を走行する車にとっては、ヘッドライトカバーが黄ばんでいくことは避けられない現象といえるでしょう。

ウレタンクリア塗装が黄ばみを防ぐ

ヘッドライトカバーが黄ばむ原因が紫外線であるということは、紫外線が当たらないようにすれば良いということになります。

その対処法の代表的なものが、ウレタンクリア塗装です。ウレタンクリア塗装は2つの液剤から成る合成樹脂塗料で、ヘッドライトカバーに厚いコーティング層をつくることで紫外線を防ぐことができます。

きれいに仕上げるにはスプレーガンタイプがおすすめ

ウレタンクリア塗装にはスプレーガンタイプと缶スプレータイプがあります。きれいな仕上がりを狙うのであれば、スプレーガンタイプがおすすめです。缶スプレータイプはそれだけで塗装ができるので便利ではありますが、噴射の調整が難しく、塗装がムラになりやすいです。

スプレータイプであればエアの調整により噴射をコントロールしやすいので、塗装をきれいに行うことができます。

おすすめのウレタン塗料はこちら!

【手順】ヘッドライトのウレタンクリア塗装の施工方法

自分でウレタンクリア塗装を行う際の具体的な手順を確認しましょう。基本的な手順はスプレーガンタイプと缶スプレータイプ共通です。

Step1:マスキングをする

まずは水で汚れを洗い流しましょう。その後、塗装作業でヘッドライトカバー以外の部分に影響を与えないようにマスキングでカバーします。

塗料の粒子が風に舞うと予想以上に広範囲に飛散してしまいます。養生シートや新聞紙を使い、ヘッドライトカバー周辺だけでなくフロントガラスまでカバーするようにしましょう。

もしヘッドライトカバーを外すことができればこの工程は不要ですが、外し方が分からない場合にはマスキングを行いましょう。

Step2:耐水ペーパーで磨く

元々施工されていた塗装や黄ばみを落とすため、耐水ペーパーで磨きます。耐水ペーパーは数字の小さいものから大きいものまで段階的に使い分けて使用します。

目安としては、最初が800番、2回目が1000番、仕上げに1500番(可能であれば2000番も)が良いでしょう。番手ごとに縦方向と横方向と交互に磨くことがコツです。

途中でウエスで拭き上げ、磨き残しがないか確認しながら進めましょう。

Step3:コンパウンドを使って磨く

コンパウンドは耐水ペーパーよりも細かな粒子で構成された研磨剤です。耐水ペーパーのみでも問題なく作業は行えますが、より透明感を出したい場合にはコンパウンドでも磨いておきましょう。

Step4:脱脂をする

耐水ペーパーで磨きあげたら、シリコンオフや中性洗剤を使って脱脂をします。表面に油脂が残っていると塗装表面が不均一になり、劣化が早まってしまうので、しっかりと行いましょう。

Step5:ウレタンクリアを塗装する

これまでの作業が終わり、しっかり表面が乾いたらウレタンクリア塗装を散布します。ウレタンクリア塗装は数回に分けて行うようにします。(この例では4回)塗装には1時間かそれ以上かかりますので、失敗しないためにも時間に余裕を持って行いましょう。

1回目

1回目の塗装はヘッドライトカバー全体に、まんべんなくスプレーを吹きかけるようにします。ヘッドライトから20cm程度離した場所から軽く吹き付けるようにしてください。塗料が少量しか付着しないので、曇る程度にしかなりませんが、気にしなくても大丈夫です。散布後は10分程度乾かします。

2〜3回目

2回目も同様に、全体に散布し、10分程度乾かします。ここまでの散布で表面に塗料が定着してきているので、3回目には少し厚塗りをします。

しかし、塗料が垂れてしまうと台無しとなるので、欲張らず、気持ち厚めに留めるようにしましょう。4回目で本塗りです。これくらいになると、透明感があって奇麗になってきます。塗料垂れが怖い場合は、無理をせずに散布をもう1回~2回に分けて行うと良いでしょう。

乾燥

塗装後はしばらく乾燥をさせましょう。マスキングを外すのはその後にしてください。最低でも2時間は車を動かさないようにします。塗装が完全に乾燥するには1週間程度の時間が必要です。天候にも左右されるので、週間天気予報を確認して行うと施工後のトラブルを防ぐことができます。

もし塗料の硬化を待てないのであれば、ハロゲンヒーターなどを用いて強制的に乾燥させることもできますが、温度管理と火事に気を付けてください。

Step6:塗装垂れに注意

上記にも記載しましたが、塗装を早く終わらせようと塗装の散布を焦らないようにしましょう。塗装が垂れてしまうと再施工となってしまいます。説明の最初でスプレーガンタイプがおすすめとしたのはこのためです。微調整をしながら塗料を散布できるので、こうしたリスクを減らすことができます。

Step7:塗装後のゆず肌対策

きれいに仕上がったと思っても、改めて確認すると表面にもやがかかった様になっていることがあります。気になるようであれば、コンパウンドで磨くことで調整することができます。ただし、この作業は塗料が完全に乾いた1週間後以降に行うようにしてください。

ヘッドライトのウレタンクリア塗装料金相場は?プロに任せる場合

ウレタンクリア塗装の施工は自分でも行える愛車メンテナンスのひとつです。しかし、ある程度時間が必要になるほか、失敗してしまう可能性もゼロではありません。

そこで、ウレタンクリア塗装をプロにお願いするというのも手です。多くのコーティング専門店でヘッドライトカバーだけのコーティングも受け付けているので、お近くのショップを探してみましょう。

コストはかかりますが、プロは下地処理から違うため満足のいく仕上がりとなります。相場はショップによりまちまちですが、左右のライトでおおよそ約1万円前後程となっています。

【予防策】ライトの黄ばみを防ぐ方法

ヘッドライトカバーの黄ばみは紫外線を避ければ遅らせる事ができます。外出で長時間駐車する際には屋根のある場所や、日陰になっている場所に駐車するようにしましょう。

また、ご自宅に駐車場やカーポートがない場合には『ボンネットカバー』が有効です。車全体を覆うカバーだと取り外しに手間がかかりますが、フロント部分のみのカバーだと取り外ししやすく、価格もお手頃です。

まとめ

車のヘッドライトカバーは経年劣化で黄ばんでしまうものです。外見的なデメリットだけでなく、光量が減ってしまうことで安全性にも影響を及ぼしてしまいます。

黄ばみを除去し、黄ばみを防ぐ有効な手段がウレタンクリア塗装です。ウレタンクリア塗装は自分で行うことができるので、大切な愛車をきれいに保つためにも施工を検討してみてください。


ウレタンクリア塗装とは、木材や金属などの表面に透明なウレタン樹脂を塗って保護する方法です。この塗装は、耐久性や光沢感が高く、美しい仕上がりになるのが特徴で様々な製品に使用されれいます。

しかし、ウレタンクリア塗装にはコツや注意点があり、塗装前に下処理をしっかり行わないと、ムラやホコリが入ってしまいかえって仕上がりが悪くなってしまうケースもあります。

また、塗装の際には温度や湿度などの塗装環境も重要であり、温度が低すぎると乾燥が遅くなったり、湿度が高すぎると白濁やシワが発生する恐れがあります。

この記事では、ウレタンクリア塗装する上でのコツや注意点を徹底的にご紹介します。ウレタンクリア塗装の基本的な手順や、下地処理や塗装のポイント、塗装後のメンテナンス方法などを詳しく解説しています。ウレタンクリア塗装に挑戦したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

1.ウレタン塗装のコツ1つ目|ウレタンクリアの種類と必要な道具
 塗装準備1:ウレタンクリアの種類
 塗装準備2:必要な道具を準備する
 塗装準備3:作業場所と環境
2.ウレタン塗装のコツ2つ目|塗装の間隔と気温の関係を考える
 ウレタンクリア硬化速度と塗装の回数
 「1液式ウレタン」と「2液式ウレタン」の違いと最適な塗り重ね方
 作業環境の温度の注意点
3.ウレタン塗装のコツ3つ目|塗装の失敗例から学ぶ
 【塗装剥がれ】原因はスプレーガンの圧力や距離の調整が不十分
 【塗膜の光沢感が無い】原因は塗料の分量や混合比が適切ではない
4.ウレタン塗装のコツ4つ目|塗り方のポイントと注意点
5.ウレタン塗装のコツ5つ目|塗装後のケアと長持ちさせる方法
6.まとめ

ウレタン塗装のコツ1つ目|ウレタンクリアの種類と必要な道具

ウレタンクリア塗装をする前に塗装、しっかりと準備をすることで塗装の仕上がりを左右します。

塗装準備とは、塗装するウレタンクリアの種類を決めたり、マスキングやスプレーガン、ローラーなど必要な道具を揃えることを指します。

以下では、具体的な選定方法などを詳しく解説していきます。

塗装準備1:ウレタンクリアの種類

ウレタンクリアには、様々な種類があり、それぞれ特定の用途や仕上がりに適しています。一般的には、仕上がりは「艶あり」、「半艶」、「艶消し」の3種類があります。さらに詳細に分けると以下のような種類があります。

1液タイプ混合不要で使用できるウレタンクリア塗料です。
手軽に利用できるが、耐久性や耐化学薬品性は2液式タイプに劣る場合がある。
2液タイプ主材と硬化剤を混合して使用するウレタンクリア塗料です。硬化後は、非常に強い塗膜を形成する。
耐久性だけでなく、耐ガソリン性に優れている。
2K2液タイプ2液タイプの中でも、特に強靭な塗膜を形成するウレタンクリア塗料で、プロの塗装業者などが使用することが多いです。

塗装準備2:必要な道具を準備する

ウレタンクリア塗装に必要な道具は、ウレタンクリア塗料以外にも「下塗り塗料」や「スプレーガン」、「脱泡剤」「うすめ液」などが必要となります。

スプレーガン

ウレタンクリア塗装には、「エアコンプレッサー」、「エアフィルター」、「スプレーガン」などの設備が必要です。また、エアコンプレッサーは安定した塗装を行うために最低でも30Ⅼ以上のタンク容量で0.75Mpa以上の使用圧力が必要となります。

脱泡剤

ウレタン塗料は、水分の分量が過剰に含有している場合には内部で炭酸ガスが発生し、ピンホールやクレーターなどの塗膜欠陥の原因となってしまいます。

脱泡剤を使用することで、泡を塗料の表面へと移動させ、塗膜の品質を向上させることができます。市販されている脱泡剤には、シリコン系、ミネラルオイル系、ポリマー系などがあり、使用する塗料の種類や条件に応じて異なります。

うすめ液

ウレタンクリア塗装には専用のうすめ液が必要で、塗料の粘度を調整し、スムーズな塗り心地と均一な仕上がりを実現します。

ゼストウレタンクリアーは、硬化剤と主液に対して、スプレーガンであれば主液10に対し硬化剤1、うすめ液7の比率で混合します。正しい比率で混合すること、美しい仕上がりを得ることができます。

下塗り塗料

ウレタンクリアー塗装の前には下塗りを行い、耐候性や耐久性に優れた塗装へと仕上げることができます。ゼスト2液性ウレタンクリアーは、傷に強く、柔軟性と硬さのバランスが取られており、耐アルカリ性、耐水性、耐溶剤性、耐ガソリン性を持ち、無黄変性があるため、長時間美しい仕上がりを保つことができます。

塗装準備3:作業場所と環境

作業場所は、換気が良く、ホコリや日光が入らない場所が適切です。
気温は、15℃〜25℃の間が最適です。湿度は、50%から70%の間が理想的です。気温や湿度が適切でないと、ウレタンクリアの乾燥や白濁などのトラブルが起こる可能性があります。

ウレタン塗装のコツ2つ目|塗装の間隔と気温の関係を考える

ウレタンクリア塗装において、塗料の乾燥時間はとても重要な要素です。乾燥時間は、塗装の間隔やその日の気温によって変わります。以下で、具体的に解説していきます。

塗装の間隔とは、
1回目の塗装と2回目の塗装の間に空ける時間のことです。塗装の間隔が短すぎると、ウレタンクリアが十分に乾燥しないため、塗膜が剥がれたり、シワができたりする可能性があります。塗装の間隔が長すぎると、ウレタンクリアが硬化しすぎて、2回目の塗装が密着しない恐れがあります

気温とは、
塗装するときの気温のことです。気温が低すぎると、ウレタンクリアの乾燥が遅くなります。気温が高すぎると、ウレタンクリアの乾燥が早くなりすぎて、塗膜がムラになったり、ひび割れたりする可能性があります。

それではもう少し詳しく解説していきます。

ウレタンクリア硬化速度と塗装の回数 

ウレタンクリアの硬化速度は、完全に固まるまでに水性なら約24時間、油性なら48時間程度の時間が必要となります。塗装の回数は、一般的には2回から3回が目安ですが塗装の回数が少なすぎると、塗膜が薄くなり、耐久性や光沢感が低下します。

これら、二つの要素は、相互関係にあり塗装の回数が多すぎると、塗膜が厚くなりウレタン塗装の硬化時間が伸びます。逆に、塗膜が薄くなると硬化時間は短くなります。

「一液式ウレタン」と「二液式ウレタン」の違いと最適な塗り重ね方

一液式と二液式の違いと最適な塗り重ね方とは、ウレタンクリアの種類によって異なる塗装の方法のことです。ウレタンクリアが1つの容器に入っているタイプで、塗装後に空気中の水分と反応と反応して硬化します。

二液式は、ウレタンクリアと硬化剤が別々に入っているタイプで、混ぜてから塗装し、化学反応で硬化します。一液式は、塗り重ねる際に乾燥時間をしっかりと守る必要があります。二液式は、塗り重ねる際に塗装時間を短くする必要があります。

作業環境の温度の注意点

作業環境の気温が低い場合は、ウレタンクリアの乾燥が遅くなり、塗膜が硬化しない場合があります。逆に気温が高い場合は、ウレタンクリアの乾燥が早くなりすぎて、塗膜がムラになったり、ひび割れたりする可能性があります。

適切な温度環境でない場合には、作業場所を温度調整できる場所に移動するか、気温が適正になるまで待つことが必要です。

ウレタン塗装のコツ3つ目|塗装の失敗例から学ぶ

ウレタンクリア塗装をするときに起こりやすいトラブルとその対処方法を紹介します。

【塗装剥がれ】原因はスプレーガンの圧力や距離の調整が不十分

ウレタンクリア塗装をスプレーガンで行うときに注意すべき点があります。スプレーガンの圧力が高すぎたり、スプレーガンの距離が近すぎると、ウレタンクリアが飛び散ってしまい、塗膜が均一にならなず塗装剥がれが発生してしまいます。また、下地処理が不十分な場合にも、塗膜が剥がれやすくなります。

対処方法は研磨や塗り直しが必要です。

塗装剥がれの対処方法は、以下の手順で行います。

  • 剥がれた部分をサンドペーパーで削り、ホコリを取り除く
  • 下塗り用の塗料を塗り、乾燥させる
  • ウレタンクリアを塗り、乾燥させる
  • 必要に応じて研磨やワックスをかける

注意点としては、塗装の間隔や回数を守ることや、塗料の種類や量を調整することが重要です。

【塗膜の光沢感が無い】原因は塗料の分量や混合比が適切ではない

塗料の分量や混合比が適切でないと、ウレタンクリアが均一に混ざらず、塗膜の光沢がなくなってしまいます。塗料の分量や混合比は、塗料の種類や粘度に合わせて調整が必要です。

一液式ウレタン塗料の場合は、水や薄め液で薄める必要があります。二液式ウレタン塗料の場合は、ウレタンクリアと硬化剤を正確に計量して混ぜる必要があります。また、塗料が古かったり、塗り重ねが多すぎたりすると発生する可能性もあるので注意が必要です。

対処方法は、重ね塗りやワックスやコンパウンドを使用する

対処方法は、以下のような手順で行います。

  • 塗膜をサンドペーパーで磨き、表面のウレタン塗料を少し剥がす
  • ウレタンクリアを薄く再塗装する
  • ワックスやコンパウンドで磨き光沢を出す

ウレタン塗装のコツ4つ目|塗り方のポイントと注意点

ウレタンクリア塗装をするときに知っておくべき技術や注意事項があります。
うまく塗るコツは、以下のようにあります。

  • 塗る前に下地処理をしっかり行う
  • 塗料をよくかき混ぜる
  • 塗料を適量に薄める
  • 塗る方向や速度を一定にする
  • 塗る際にブラシやローラー、スプレーガンの圧力や距離を調整する
  • 塗り重ねる際に塗装の間隔や回数を守る

注意点としては、塗料の種類や粘度に合わせて塗り方を変えることや、気温や湿度の変化にも気を付けることが重要です。

ウレタン塗装のコツ5つ目|塗装後のケアと長持ちさせる方法

ウレタンクリア塗装をした後に行うべき手入れや寿命を伸ばす方法があります。

メンテナンス方法は以下のようなものがあります。

  • 塗装後には、ウレタンクリアが完全に硬化するまで、水や汚れに触れないようにする
  • 塗装したものを日光や高温にさらさないようにする
  • 塗料したものを傷つけないようにする
  • 塗装したものを定期的に拭き取り、ホコリや汚れを除去する
  • 塗装したものにワックスをかけて、光沢や保護を高める

これらのメンテナンス方法を、ウレタンクリア塗装の上で実践することで、ウレタンクリア塗装の美しさや耐久性を長く保つことができます。

まとめ

ウレタンクリア塗装を失敗しないコツは、作業前の準備と塗り方のポイントを抑えることが重要と紹介しました。ウレタンクリアには一液式二液式の種類があり、それぞれに適した塗料の分量や混合比、乾燥時間や塗り重ね方があります。

スプレーガンの圧力や距離、気温や湿度などの環境も塗装の仕上がりに影響します。失敗しても、研磨や塗り直しで対処できますが、できるだけ防ぐためには、塗り方のコツを覚えることが大切です。

塗装後のメンテナンスは、ワックスやコーティングなどで塗装面を保護することで、ウレタンクリア耐久性や光沢を長持ちさせることができます。

ウレタンクリアの塗装は、注意点を守れば誰でも簡単にできるので、ぜひ挑戦してみてください。


木材を使用した家具や食器は、傷がつきやすく、カビの原因となったり見た目が悪くなったりと使用期間が長くなるにつれて汚く見えてしまうものです。

しかし、ウレタン塗装が施された木材は、生活の中で自然とついてしまう傷から守ってくれ、カビや汚れが付着する原因を取り除いてくれます。

そんな、木材を塗装する際、選択肢の一つとしてウレタン塗装という方法がありますが、
実際のところは、以下のような疑問が浮かんでくると思います。
「ウレタン塗装って具体的にどういう塗装方法か分からない」
「ウレタン塗装は初心者でもDIYが可能なの?」

この記事では、木材へのウレタン塗装のメリット・デメリットについてご紹介し、初心者でもDIYが可能なのかといった内容を解説します。木材へのウレタン塗装に関する知識が身につき家具や食器を長持ちさせることができるようになります。ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。

目次

1.木材へのウレタン塗装の魅力とは?
2.木材における「ウレタン塗装」と「オイル塗装」の違い
3.【メリット】木材にウレタン塗装する魅力!
4.【デメリット】木材にウレタン塗装するデメリット
5.【手順】木材にウレタン塗装する工程をご紹介

 Step1:研磨作業を行う
 Step2:ステインで木材の表面を着色する
 Step3:下塗り「素材の吸い込み防止」
 Step4:中塗り「塗装面の肉もちと平滑化」
 Step5:上塗り「ウレタンクリア塗装で表面の仕上げ」
 〜補足〜
6.【DIYでも可能!?】テーブルなどの木材にウレタン塗装したい
7.まとめ

木材へのウレタン塗装の魅力とは?

出典:写真AC

ウレタン塗装の主な特徴は、木材をウレタン塗料の塗膜で覆うことで外部からの影響を受けにくくすることで、耐久性が格段に向上します。ウレタン塗装の表面はツルツルで、光沢もあり耐久性だけでなく見栄えも華やかになります。(つや消しのウレタン塗料もあります)

また、ウレタン塗料はどんな材質にも密着してくれるので、万能性が非常に高いです。表面の保護を行うのに最適な塗料であると言えます。

普段私たちが使っている家具にもウレタン塗装は多く採用されており、代表的なものとしては下記の家具や食器があります。意識しないと気付きにくいですが、私たちの生活になじみ深い塗装方法なのです。

  • テーブル
  • 食器
  • ドレッサー
  • 仏壇
  • 椅子 など

木材における「ウレタン塗装」と「オイル塗装」の違い

出典:写真AC

木材への塗装方法は他にもあり、代表的なもので「オイル塗装」があります。これは、ウレタン塗装とは違い表面に塗膜を作らずオイルを木材に浸透させていきます。塗膜がないので、木に直接触れることが素材本来の良さを活かすことが出来るのが特徴です。

他の特徴として、テーブルや椅子などにオイル塗装を施していると、時間とともに味が出てくるので世界に一つだけの自分好みのテーブルや椅子に育てていくことも可能です。木のぬくもりが好きで、変化を楽しめる方は、オイル塗装の方が向いていると言えます。

しかし、オイル塗装にもデメリットがあります。
塗膜がないため水に弱くシミが出来やすいです。そのため、綺麗な状態を保つには定期的にオイルを塗り直すなどの手入れが必要となります。
また、塗膜が薄い分マメなメンテナンスが必要になってきます。

【メリット】木材にウレタン塗装する魅力!

出典:写真AC

ここからは、ウレタン塗装に絞ってメリットを解説していきます。
メリットを知って、ウレタン塗装にするかどうかの参考にしてみてください。

1つ目:耐水性・耐久性・耐溶剤性に優れ、汚れに強い

先ほどウレタン塗装は、木材の表面に塗膜を作ると説明しました。塗膜にはメリットが多く、その1つは水をはじいてくれることです。水をはじくので、シミにもなりにくく、汚れも付着しづらいです。

ウレタン塗装を施しているダイニングテーブルは、食事などしても汚れにくいのでキッチン周りに適した塗装方法と言えます。

2つ目:細かい傷が付きにくい

ウレタン塗装は、塗膜で木材を細かい傷から守ってくれます。塗膜は硬く多少物が当たっても傷が付きづらいです。使用頻度の高いテーブルや木製の食器などは、傷が付きやすい環境です。

また、木材は傷がつくことで汚れが溜まってしまったりカビの原因となり外観が損なわれてしまうため、綺麗に清潔感を保つ上でとてもメリットがある塗装方法です。

3つ目:手入れが簡単

ウレタン塗装は手入れが簡単なのも魅力の1つです。テーブルに付着した汚れは水ぶきするだけで、簡単に汚れが取れ、シミになることなく非常に楽です。

もし、水ぶきでだけで取れない場合には中性剤を薄めたものでふき取ることもできるので細かな手入れが苦手な方や、面倒な方にはおすすめです。

【デメリット】木材にウレタン塗装するデメリット

出典:写真AC

もちろん、ウレタン塗装にはメリットだけでなく、デメリットもあります。
代表的なデメリットを3選ご紹介しますので、こちらもご覧になってみてください。

1つ目:木の質感を感じにくい

木材を塗膜で覆うので、傷や水分から守ってくれますが、その分触った時に木の質感を感じにくく、冷たい印象になります。木材特有の質感やぬくもりを感じたい方には、物足りなく感じてしまうので、別の塗装方法の家具を探した方がいいかもしれません。

2つ目:一度傷が付くと白っぽく目立つ

傷に強いウレタン塗装ですが、一度傷が付いてしまうと、白っぽくなってしまい逆に目立ってしまうデメリットがあります。

木材自体の色が白っぽかったり、薄い色であれば傷は目立ちにくいかもしれませんが、濃い色の木材を使用していると、どうしても目立ってしまうので注意が必要です。

3つ目:自分で補修するのが難しい

部分的に塗装が剝がれてしまったり、傷が付いてしまった時に、自分で補修することが難しいです。補修するには、ウレタン塗装についての専門的な知識と技術が必要です。

また、補修するときは部分的に塗り直すのではなく、全体を塗り直す作業になりますので、大掛かりな作業が必要になってしまいます。

【手順】木材にウレタン塗装する工程をご紹介

出典:写真AC

木材へのウレタン塗装の工程を説明します。どういう方法で塗装するのか知れば、ウレタン塗装に対する理解も深まりますので、ぜひ読んでみてください。

Step1:研磨作業を行う

ウレタン塗装する前に素材チェックが必要となります。
塗り替えたい素材が無垢材である事。プリント合板素材で作られた安価な家具には再塗装ができないものが多くあるのでチェックが必要です。
※例えばカラーBOXなどのような素材には塗装は出来ません。

再塗装が可能な素材の場合の工程をご紹介いたします。
まずはサンドペーパーで木材の表面を磨きます。木の硬さによって適切なサンドペーパーの目の細かさを選択し、研磨します。布ペーパーの場合240番→320番→400番の手順で塗膜を木地が見えるまで塗膜を研磨します。

下処理(木地研磨)をしっかりする事で、塗料が付着しやすくなるのと塗装表面が平滑になります。最終的な仕上がり具合が向上するので重要な作業です。

Step2:ステインで木材の表面を着色する

ステインは、簡単に言えば木材の着色材です。普通の塗料とは、違い木目などを活かしつつ木材の美しさを最大限に引き出すことが可能な塗料です。
シーラーに混ぜて使用するのが一般的です。

木目の見せ方によって、使用する道具が異なり刷毛で塗るか若しくはスプレーで塗装したりと、塗装方法が変わります。また、使用する着色塗料も数種類ありますので、用途に応じて使い分けが重要です。

Step3:下塗り「素材の吸い込み防止」

木材の繊維を固めて、木材を安定させるための工程です。粘度が低いシーラー(下塗り材)を使用して、木材に浸透させることで、着色剤がにじみ出ないようにする効果があります。

または着色用ワイピングという方法もあります。これは木の導管を埋めながら着色をするという優れものの着色剤になります。一度刷毛塗りをしウエスで拭き取る工程で着色ができるため次の作業が入りやすいです。

Step4:中塗り「塗装面の肉もちと平滑化」

ウレタンサンディングと呼ばれる不透明の中塗り剤を使用して、木地を隠し平滑な表面を作り上げます。
塗膜に肉もち感を与える為に有効な工程です。

木材の種類によっては、塗料の吸い込みが激しいものもあり、そのような素材(木の導管)に対しても目止め効果は高いです。

Step5:上塗り「ウレタンクリア塗装で表面の仕上げ」

上塗りは、ウレタン塗装(トップコート)による最後の工程です。上塗りによって艶や質感が決定します。光沢の有無、塗膜が厚く傷がつきにくいものなど、どういう仕上がりを期待するかで選択するウレタン塗料が変わります。

透明仕上げの場合は、ウレタンクリアー、不透明(塗りつぶし)仕上げの場合は、ウレタンエナメルを使用するのが一般的です。

〜補足〜

中塗りと上塗りの間に、塗装面の平滑性を保つサンディングや着色の均一化を行うための捕色などを行うこともあり、どれも木目の表現をどのようにするかで塗装工程も大きくことなります。

【DIYでも可能!?】テーブルなどの木材にウレタン塗装したい

出典:写真AC

ここまで、ウレタン塗装の特徴や作業工程を解説してきましたがいががでしょうか?
DIYで塗装を検討している方もいらっしゃると思いますが、デメリットでも少し触れましたとおり、ウレタン塗料には、木の素材によって塗料を選ばなければならないので、知識も必要です。

これらを踏まえると、経験の少ない方がDIYで油性ウレタン塗料を使用するのは難しいと言えます。水性塗料の方が扱いやすく初心者向けなので、もしDIYに挑戦するなら、水性で塗装するのがおすすめです。

まとめ

本記事では、木材にウレタン塗装する魅力についてご紹介してきました。
ウレタン塗装は耐久性に優れており、オイル塗装と比べてメンテナンス性のしやすさから人気が高い塗装方法です。

ウレタン塗装と聞くと、難しく聞こえますが実は私たちが生活する中で使用するテーブルや椅子など、普段よく目にしているものに使用されており、万能性が高い塗装方法です。

木材を塗膜で覆うことで傷や水分から守ったり、見た目も美しくしてくれます。


ヘッドライトが黄ばんでしまった時に、キレイに直す方法としてウレタンクリア塗装があります。
しかし、ウレタンクリア塗装は難しく「塗装面にゆず肌が出てしまう」「白濁してしまった」「クリア塗膜が割れてしまう」など透明な塗料だけに、少しの失敗でも大きく影響を与えてしまいます。

塗装に失敗しても、原因や対処方法が分からず、同じ失敗を繰り返している方も多いのではないでしょうか?

この記事では、ヘッドライトにウレタンクリア塗装を施して、失敗する原因とその対処方法について詳しく解説します。どういう塗装方法だと失敗してしまうのかなど説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

1.【対処方法】ウレタンクリア塗装に失敗した場合はどうする?
2.具体例あり!ウレタンクリア塗装の失敗例と対策

 2-1.【塗装面のゆず肌】薄い塗膜が原因
 2-2.【塗膜のひび割れ】厚すぎる塗膜が原因
 2-3.【塗料の白濁】水分が原因
3.塗装屋直伝!ウレタンクリア塗装を失敗しない塗装手順とは?
4.ウレタンクリア塗装には、作業環境が大切!
5.まとめ

【対処方法】ウレタンクリア塗装に失敗した場合はどうする?

出典:写真AC

ヘッドライトのウレタンクリア塗装を失敗してしまった場合は、耐水ペーパーで磨き直すのが一番の有効策です。失敗した状態のウレタンクリア塗装に、重ね塗りなどのリカバリーを試みても塗装の土台がしっかりしていないため、さらに状態が悪化させてしまいます。

手間はかかりますが、磨き直しが1番近道です。キレイに仕上げるために、丁寧に塗装を落とすことから始めましょう。綺麗な仕上がりには、手間をかけて丁寧に行うことが大切です。

塗装面を磨く際には、800番~1000番位の耐水ペーパーを使用して磨き始め、徐々に細かい目に変えて磨いていきます。具体的には、「800番→1000番→1500番→2000番」といった順で磨いていくとキレイな下地が出来上がります。

もし、ヘッドライトが取り外し可能なら、取り外した方が磨きやすいですし、塗装も楽で周りのボディに誤って傷をつけてしまうのを防ぐことができます。

ただし、無理に外そうとすると、ヘッドライトや周りの部品を破損させてしまう恐れがあるので、「無理すると壊れそうだな」と感じたら、車に取り付けた状態のまま作業した方が無難です。

具体例あり!ウレタンクリア塗装の失敗例と対策

出典:写真AC

次に、ウレタンクリア塗装が失敗してしまう原因を解説します。
塗装面の状態によって失敗の原因が異なるので、対策方法とともに解説していきます。

【塗装面のゆず肌】薄い塗膜が原因

ゆず肌とは、ウレタンクリア塗装の表面にぶつぶつが出来てしまい、ゆずの表面みたいな仕上がりになってしまうことを指します。

ゆず肌の原因は、以下のような状態が挙げられます。
主な原因としては、ウレタンクリアの塗膜が平滑になる前に乾燥してしまい、その凹凸が残ってゆず肌になってしまいます。

  • 塗膜が薄すぎる
  • 塗料の塗布量が少ない
  • 高温の状態での作業
  • シンナーの蒸発が早い
  • 塗料の吹き付け距離が遠い
  • 吹き付けの圧力が低いもしくは高い

ゆず肌にならないための対策として、
以下のような対策が有効的です。

  • 車用スプレーガンを使用した場合10cm~15cmくらいの距離で吹き付ける(近すぎても離れすぎてもNG)
  • エアブラシを使用した場合1㎝~5㎝くらいの距離で吹き付ける
  • 塗料にあった溶剤を使用する
  • シンナーが乾きにくい塗料を選ぶ(季節に合った塗料もしくは夏用薄め液など)
  • 気温が高い日に作業しない(30℃以上の場合塗装は避けたほうが無難)
  • スプレー缶の場合、ギリギリまで使わない(塗料の残り少ないとガス圧が低いため)
  • 気温が低い日はスプレー缶を約40℃のお湯で暖めて使用するもしくは商品を人肌程度まで温めておく

【塗膜のひび割れ】厚すぎる塗膜が原因

ひび割れは塗装した後に、ヘッドライトにひびが入ったように見える現象です。主なひび割れの原因は、塗装時に厚く塗りすぎることです。厚く塗料を塗ると、先に表面だけ乾燥しますが、内側は乾燥に時間がかかります。この乾燥時間のズレが、ひび割れを起こしてしまうのです。

できる限り重ね塗りは避け一回の吹付で完成させるように心掛けましょう。その際に注意が必要なのは1回目の塗布面がザラザラしていないこと。塗布している際に塗膜が濡れ色になっている事が重要です。吹いた直後、塗布面が蛍光灯や太陽光が綺麗に反射しているがベストです。

【塗料の白濁】水分が原因

ウレタンクリア塗装後にヘッドライトが、曇ったように白くなってしまう現象を白濁(別名:カブリ現象)と言います。多湿(湿度70%以上)の環境で塗装した場合などに、塗料に水分が付着してしまい、塗装表面のツヤを消してしまいます。

対策としては、なるべく室内で作業したり、気候の良い日(湿度70%以下)を選ぶこと重要です。天気や気温(10℃~25℃)の影響が少ない室内で作業できれば理想ですが、どうしても屋外で作業しないといけない場合には、湿度の高い日を避けたり吹いた直後に床付近(湿度の高い場所腰より低い場所)に乾燥させないことでも十分に効果があります。
※湿度は下の方が高い

また、気温の変化の激しい夕方(特に冬場)から夜にかけて塗装してしまうと、気温が下がった時に結露が発生する可ことがあり、なるべく気温が安定している日中に、塗装と乾燥作業をするようにしましょう。
※ウレタン塗料などは温度が5℃以下になると極端に乾燥が悪くなります。

塗装屋直伝!ウレタンクリア塗装を失敗しない塗装手順とは?

出典:写真AC

ウレタンクリア塗装を失敗しないために、おすすめの塗装手順をご紹介致します。
正しい塗装手順を覚えて失敗のリスクを下げましょう。

Step1:耐水ペーパーでヘッドライト表面を磨く

まずは塗装しない部分をしっかり養生し、水をかけながら耐水ペーパーで磨いていきましょう。
耐水ペーパーは「800番→1000番→1500番→2000番」の順番で磨くとキレイに仕上がります。

ウレタンクリア塗装の失敗は、塗装表面の下地処理が不適切である場合に発生することが多いです。そのため、下地処理で以下に表面の凹凸をなくし平滑な面を作れるかで仕上がりを大きく左右します。

Step2:脱脂作業を行う

磨きが終わったら脱脂です。油分や削りカスがヘッドライトの表面に残っていると、塗料の乗りが悪くゆず肌の原因ともなりますので、しっかり脱脂しましょう。
※お菓子を食べた手・汗のついた手・ハンドクリームを塗った手で触ってもNGです。
※まわりで潤滑油などをスプレーしていないも確認すること。

Step3:ウレタンクリアを吹き付ける

ここから、ウレタンクリア塗料を吹き付けます。
スプレーガン口径1.3口径前後の場合、塗装表面から10〜15cm位離した状態で塗料を吹き付けます。最初の1回目は薄く吹き付け、2回目からは少し厚めに吹き付けていきます。

最初の1回目は、捨て吹きといって、ざっとヘッドライトに塗料を乗せるようなイメージで吹き付けその後一気にたっぷり濡れ色になるまで吹いていきます。
一つのパーツで5分以内で吹き終わるように心掛けてください。

Step4:塗料を乾燥させる

ウレタンクリアの塗装工程が全て終わったら、完全に塗料乾燥させます。
塗料メーカーによりますが、塗料が完全乾燥にするまで約1週間程度かかる場合もあります。
ここまでの作業が無駄にならないように、入念に乾燥させましょう。
弊社ウレタンクリアーの場合参考乾燥目安は指触乾燥15分 12時間以上で足付け可 3日ほどで完全乾燥(常温20℃)

〜補足〜

乾燥後にコンパウンドを使用して、ヘッドライト表面を研磨することでより光沢のある仕上がりにすることができます。コンパウンドは耐水ペーパーよりも、目が細かな粒子でできており、塗装表面の微細な凹凸も平滑化でき綺麗な仕上がりになります。

ウレタンクリア塗装には、作業環境が大切!

出典:写真AC

ウレタンクリア塗装では、カラー塗装とは異なり透明である点、失敗が目立ちやすい傾向にあります。
そのため、塗装作業を丁寧に手順通り行う方法も大切ですが、塗装する際の環境を万全に整えることも大切です。失敗のリスクを減らすために、特に重要な天候・気候をご紹介します。

強風の日は作業しない

屋内で塗装できれば、良いですがなかなか塗装スペースを確保することが難しいでしょう。
屋外で塗装する際に、気を付けるべきものが風です。強風の日などは、塗装を吹き付けようとすると、塗料が風で飛ばされてしまい、上手く塗装することができません。塗料が風に飛ばされると、ゆず肌になったりホコリが乗ったりするリスクも高まります。

雨の日など湿度の高い日は避ける

雨の日などは、空気中の水分量が多く、ウレタンクリア塗装の白濁(かぶり現象)の要因となったり塗装の仕上がりに影響を与えてしいます。湿度が低い晴れた日などが、おすすめです。

ただし、あまりにも気温が低すぎる日や寒暖差が大きい日などは結露の要因ともなるので注意が必要です。

気温が高すぎたり、寒すぎたりしない日を選ぶ

先ほどは、結露の面で気温に触れましたが、乾燥スピードでも、外気温は重要です。
特に、真夏や真冬に塗装すると、塗膜に大きな影響がでます。

真夏のような高温環境であると、シンナーの乾燥が早くなり、ゆず肌の原因になります。逆に、気温が低すぎる真冬に塗装すると、乾燥に時間がかかるため、垂れやゴミ、水分の付着リスクが高まります。
できれば、春や秋といった気温が安定している時期に作業するのがおすすめです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、ヘッドライトをウレタンクリア塗装した際の、失敗に対する原因と対処方法をご紹介してきました。

ウレタンクリア塗装は、カラー塗装とは異なり透明な塗料であり塗装の失敗は仕上がりに大きな影響を与えてしまいます。また、ヘッドライトは車の正面に位置するパーツでもあるため、特に塗装の仕上がりには注意を払いたいものです。

ヘッドライトが経年劣化により、黄ばみが発生したり飛び石などにより気づいがついた場合などウレタンクリアで再塗装を行えば綺麗になりますが、失敗には十分に注意して行いましょう。

この記事で、ご紹介した失敗の原因と対策方法を理解できていればウレタンクリア塗装での失敗を大きく減らすことができるので、ぜひ参考にしてみてください。
その他ご不明な点がございましたら、おもしろ塗装工房へお気軽にお問合せください。