車の塗装後にできるブツブツとは?原因と対処法を紹介!
車の塗装を自分で行った場合、塗装後にブツブツが発生することがあります。せっかく時間をかけて塗装を行ったのに、仕上がりを見てガッカリした方もいるでしょう。ブツブツができる原因は、さまざまです。
失敗したときの対処法や、失敗しない方法を紹介していきます。これから、DIY塗装を考えている方は参考にしてください。
目次
- 車の塗装後にできるブツブツとは
- 塗装後にブツブツが発生する原因
原因1:ホコリが付着する
原因2:塗装面の凹凸
原因3:風が強く塗料が流される
原因4:脱脂ができていない - 【解決策】ブツブツができてしまった時の対処法
ラッカー系塗料の場合
ウレタン系塗料の場合 - ブツブツを発生させない方法とは
Point1:下地処理を完璧にする
Point2:タッククロスでホコリを除去する
Point3:ボカシ剤を使う
Point4:塗装方法
Point5:場所の確保 - まとめ
車の塗装後にできるブツブツとは
車の塗装を自分で行ったことがある人は、わかると思いますが、塗装後の表面を見てみると、ブツブツが発生していることがあります。ブツブツの原因はさまざまで、塗装の状況や前段取りによって発生します。
板金塗装の業者とは違い、設備などが限られている中で綺麗に仕上げるのは難しいと思いますが、なぜブツブツが発生したかがわかると、失敗を防ぐことができます。原因を把握して、失敗しない塗装を行いましょう。
塗装後にブツブツが発生する原因
ブツブツが発生する原因として以下のようなことが考えられます。
原因1:ホコリが付着する
野外で塗装中にホコリやゴミが舞いボディに付着して、その上から塗装を行ってしまうと、仕上がりがブツブツになってしまいます。
塗装の下に異物が入り込んでしまうと、やがて雨などの水分が侵入し水ぶくれの状態になり、腐食の原因になるので、注意が必要です。
原因2:塗装面の凹凸
下地処理を行う時点で、車のボディの表面が滑らかでない状態のまま塗装を行ってしまうと、凹凸によって均等に塗料を吹き付けることができません。下地のパテやサフェーサーの研磨をしっかり行いザラツキをなくすことが重要です。
塗料が凹みの部分に溜まり色ムラや、ひどいときにはブツブツが発生してしまいます。
原因3:風が強く塗料が流されるまたは塗膜が厚すぎる
風が強い日などはスプレーガンから噴射された塗料が、風に流されダマになってしまいます。塗料ダマは、乾燥後にブツブツになる可能性があります。
または、スプレーガンで吹く際に塗膜が厚すぎるために塗膜の中のエア抜けができずピンホールができてしまう。
塗装環境は、なるべく屋内など外的環境に影響を受けない場所がいいですが、どうしても作業環境を準備できない場合は、直射日光を避け風が強くない日を選びましょう。
原因4:脱脂ができていない
塗装前の手順として、油分を十分に除去する必要がありますが、脱脂が十分にできていない状態で塗装を行った場合、油分が塗料をはじいてしまいます。
例えば真夏に汗をかいた手や、お菓子を食べた手で塗装面を触ったり、近くで潤滑油などのスプレーを使用していると、潤滑油のミストが塗装面に付着し、塗料がはじいたりもします。
またスプレーガンで塗装する際、コンプレッサーの水抜きをしていないと、水分がまわり塗料と一緒に水分が出ることによってはじき現象を起こす場合もあります。
塗装前の確認チェックが大事になってきます。
【解決策】ブツブツができてしまった時の対処法
画像引用元:99工房
塗装後にブツブツが発生してしまった原因として、下地処理が不十分だったか塗装方法に問題があったか、どちらかだと思います。たとえ失敗したとしても、正しい対処方法を知っていれば安心です。
ラッカー系塗料の場合
ラッカー系のスプレーであれば、シンナーで除去することができます。ラッカー系のスプレーは、中にある溶剤(シンナー)が揮発して乾燥することで硬化する塗料です。
布にシンナーを染み込ませ塗装面に再び塗布することで、塗料が溶け出しブツブツをふき取ることができます。
ウレタン系塗料の場合
ウレタン系塗料の場合、シンナーでは落すことができないため塗料が完全に乾くまで待つ必要があります。完全に塗料が乾いたら、耐水ペーパーを使って表面を平らに仕上げていきます。
もし、ブツブツが1・2カ所だけならピンポイントでも修正ができます。ピンポイントで修正する場合、小さく切った耐水ペーパー(1000番→2500番程度)に当て板を重ねて、平らになるまで研磨します。
研磨する場合は範囲は大きくならないように注意してください。研磨が完了すればほこり・チリをふき取り再塗装して行きましょう。
ブツブツを発生させない方法とは
(画像引用元:99工房)
ブツブツが発生すると、乾燥後に修正もしくは、やり直さなければなりません。以下では、ブツブツを発生させてないポイントをいくつかご紹介していきます。失敗しない塗装を行うために、塗装前の準備をしっかりやっておきましょう。
Point1:下地処理を完璧にする
ボディ表面がやザラザラで凹凸がある状態だと、綺麗な仕上がりにはなりません。もし、ザラザラが残っていたら耐水ペーパー(1000番程度)で適宜水をつけ磨いていきます。
ここで、丁寧な作業をしていないと塗装を行ったときに仕上がりに差が出てきますので重要ポイントとして意識してください。
Point2:タッククロスでホコリを除去する
塗装前にボディのホコリを除去するにはタッククロスがおすすめです。タッククロスは合成繊維、テトロン・ポリエステル等の素材で作られたガーゼで、不乾性のワニスを染み込ませてあり板金塗装の業者も使われています。
※個人的にはエアー吹きをして手で軽く塗装面をなでながら、ほこりを払っています。
Point3:ボカシ剤を使う
ボカシ剤は有機溶剤のことで、有機溶剤で塗装を溶かして色を馴染ませる役目をします。
スプレー塗装の場合、霧状の塗料を吹き付けますが、塗装を行う場所としない場所の境目がブツブツ、ザラザラになりやすいのでボカシ剤をつかって塗料を馴染ませ、綺麗な表面に仕上げます。
Point4:塗装方法
カラー塗装を行うときは、缶スプレーではなく、スプレーガンを使用し塗料つまみやエア圧・パターンなどを調整し、一定の距離とスピードで塗りダマができないように吹き付けましょう。ボディ表面から20〜30㎝ほどの距離から、1回で塗るのではなく3〜4回重ね塗りしましょう。塗装時には、必要不可欠な保護メガネ・防毒マスク・手袋を必ず身に着け換気の良い場所で作業しましょう。
※スプラーガンの扱いに関しては「おもしろ塗装工房」で詳しく説明しています。
Point5:場所の確保
DIY塗装を行う際、重要なのが場所の確保です。1番良いのが、ガレージです。屋根と壁があるので、直射日光を避けることができ、風を防ぐことができます。
しかし、ガレージで作業できるという人は、限られています。やむを得ず、屋外で塗装を行う場合は、日差しが強い日や雨の日(湿度70%以上)を避け、風が無いときに塗装作業を行いましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回、車の塗装後にできるブツブツの原因と対処法についてご紹介しました。
塗装時、ボディの表面は脱脂や異物の付着を防ぐことがとても重要です。DIYで塗装を上手く成功させるポイントを事前に押さえているか最終的な仕上がりは大きく異なります。
今回の記事で、注意点や原因を詳しくご紹介しましたので、再度確認しながら慎重に作業を進めていきましょう。