ホームセンターの水性塗料で車の全塗装はできる?水性塗料の解説と塗装方法も紹介!


愛車に個性をだすために、全塗装は一つの選択肢です。純正以外の塗料を使用すれば、愛車の個性をより引き出すことができます。全塗装に水性塗料を使用する例もありますが、

「水性塗料ってどういうもの?」
「ホームセンターに売っている水性塗料でもいいの?」

といった疑問を持つ方もいらっしゃると思います。

この記事では、以下の4点について解説します。

目次

1.ホームセンターの水性塗料で車の全塗装はできる?
2.水性塗料とは?
3.水性塗料のメリット・デメリット
4.水性カラー塗料に悩んだらこれ!
5.水性塗料の塗装に必要な道具をご紹介します
6.【手順】全塗装の手順の紹介

工程1:塗装箇所を洗車する
工程2:塗りたくない箇所を養生する
工程3:足付けのためにヤスリがけをする
工程4:塗装表面を脱脂する
工程5:いよいよ塗装をする
7.水性塗料で全塗装する際の注意点
8.まとめ

・ホームセンターの水性塗料で車の全塗装ができるのか
・水性塗料メリット、デメリット
・おすすめの水性塗料
・水性塗料での全塗装の手順

この記事を読めば、水性塗料の特徴や全塗装の手順を知ることができますので、参考になると思います。ぜひ最後まで読んでみてください。

ホームセンターの水性塗料で車の全塗装はできる?

ホームセンターでは、水性塗料を販売しています。しかし、車用の水性塗料としては少なく、多目的用として販売しているお店が多いです。多目的用は、鉄部にも使用できるので、塗装はできる可能性はありますが、車専用ではないため、おすすめではありません。水性塗料を使用するなら、車専用の水性塗料を使用しましょう。

水性塗料とは?

そもそも水性塗料とは、どういったものなのか説明します。
水性塗料はその名の通り、水が主成分になっている塗料です。シンナーに含まれる、揮発性有機化合物(トルエン、キシレン、酢酸エチル)が他の塗料に比べ少ないのが特徴です。

健康、環境面に配慮されている塗料ですので、近年の車には水性塗料が使用されています。有機化合物の規制が強化されたのも、水性塗料が広く使われるようになった一因です。

水性塗料のメリット、デメリット

水性塗料を使用するメリット、デメリットを紹介します。自分で塗装する場合、メリット、デメリットを理解することで、より仕上がりをよくできます。ぜひ、参考にしてみてください。

水性塗料のメリット

まずは、水性塗料のメリットを説明します。

メリット理由
価格が安い主成分が水であり、シンナーの含有量が少ないため、コストダウンできる。
健康面に影響がでにくい人体に有害な、シンナーの含有量が少ないため、体調不良が起こりにくい。
においが少ない有機溶剤が少ないため、塗料特有のにおいがあまり発生せず、扱いやすい。
保管が容易水性塗料は主成分が水のため、引火性も低く、保管しやすい(気温には注意が必要)。

塗料の価格が油性に比べて安く、個人でも道具もそろえやすいので、手軽に塗装ができます。有害物質の含有量も少なく、においも少ないので、近所にも迷惑がかかりにくいです。しかし、においが全く無いわけではないので、迷惑にならないかよく確認してから使用しましょう。

水性塗料のデメリット

次に、水性塗料のデメリットを説明します。

デメリット理由
油性に比べて耐久力が低い主成分が水なので、気温や湿度の変化で劣化が進みやすい。
乾燥時間は、気温や湿度の影響で大きく変わる気温によって乾燥時間が早くなったり、遅くなったりするので、仕上がりに影響がでやすい。湿度が高いと乾燥に時間がかかる。

有機物質が少ないので、気温や湿度に影響を受けやすいです。そのため、塗装後は気温や湿度の変化によって、塗装はがれなどの劣化が進みやすくなります。乾燥時間についても、気温が高すぎると、早く乾燥しすぎて仕上がりが悪くなりやすいです。逆に、気温が低すぎると、乾燥に時間がかかり、塗料が垂れやすくなります。
また、水性塗料は粘度が高くスプレーガンを使用しづらく、レベリングが悪ので車の塗装には向かないのが現状です。また水性のクリアー塗料が少ないため車への塗装はお勧めできません。
今後に期待です。

水性カラー塗料に悩んだらこれ!

有害物質をまったく含まず、驚異の密着性でトップクラスの耐候性を持っています。購入した塗料を水で薄めるだけなので、誰でも簡単です。下記に、ホームページのリンクを貼っておきますので、参考にしてみてください。

公式ホームページ

水性塗料の塗装に必要な道具をご紹介します

水性塗料の塗装に必要な道具を紹介します。
この内容は一般的な車の塗装レベルでの内容ではなく、あくまでもDIYレベルで
行うものとして認識してください。
※車の塗装と同レベルの塗装を希望される場合はウレタン塗料での塗装をお勧めします。
ホームセンターや、塗料メーカーのホームぺージで道具を購入できます。

【塗装に必要な道具】

刷毛
・ローラー
・ローラーカバー
耐水ペーパー(600)
塗料を入れる容器
マスキングテープ
マスカーテープもしくは新聞紙
シリコンオフ
・ウエス

上記の道具を揃えれば全塗装ができます。

【手順】全塗装の手順の紹介

自分で塗装する場合の手順を紹介します。全部で5工程あります。

  1. 洗車
  2. 養生
  3. やすりがけ
  4. 脱脂
  5. 塗装

これらの工程を実施することで、誰でも全塗装することができます。順番に説明していきます。

工程1:塗装箇所を洗車する

最初に、車を洗車します汚れを落とさないと、汚れが邪魔して塗装が上手くいかなくなる可能性があります。入念に洗車して、脱脂を行いワックスなどを取り除き、塗装失敗のリスクを減らしましょう。

工程2:塗りたくない箇所を養生する

洗車が終わりましたら、塗装しない部分(ヘッドライト、ガラスなど)に養生していきます。ガラスなどの範囲が広い部分には、マスカーテープや新聞を使用し、細かい部分にはマスキングテープで養生していきます。

しっかり養生をしないと、養生テープの隙間から塗料が入り込んだり、やすりがけの時に、違う箇所を削ってしまったり、ガラスなどに塗料がついてしまい、塗装を落とすのが大変になってしまいます。養生は時間がかかるため、手を抜きたくなりますが、丁寧に作業しましょう。

工程3:足付けのためにヤスリがけをする

養生が完了したら、次はやすりがけです。やすりがけをすることで、塗料の乗りが良くなりますので、塗装の耐久性が大きく変わります。水で濡らしながら、耐水ペーパー(600)でやすりをかけていきます。

元々の塗装を完全に落とす必要はありません。ワックス分を落とし、全体が白っぽくなるまでやすりがけをしましょう。

工程4:塗装表面を脱脂する

やすりがけ後、削りカスと油分を除去するために、ウエスにシリコンオフを含ませ、脱脂します。
ウエスは糸くずが出ないものを使用してください。

工程5:いよいよ塗装をする

塗料の缶を開封したら、成分が沈殿しているので、よくかき混ぜましょう。塗料をかき混ぜたら、水で薄めて塗装していきます。希釈率は塗料メーカーによって違うので、薄める前に確認しましょう。

細かい部分(ヘッドライト周りなど)は刷毛で塗り、広い部分(ドアやボンネットなど)はローラーで塗っていきましょう。
ホコリやブツは上から乗りますので、塗り方は上部から下部へ塗るのが基本となります。

1回で厚塗りするのではなく、何回かに分けて薄く重ね塗りをしていきます。塗料メーカーにもよりますが、軽く乾かしてから重ね塗りしていきます。塗装が完了したら、完全に乾く前に養生をはがしましょう。

水性塗料で全塗装する際の注意点

水性塗料で塗装するときは、下記2点に注意して作業してください。

・気候の変動を受けやすいので、真夏や真冬は塗装を避ける
・作業時間は余裕を持つ

1つ目:真夏や真冬は避けて塗装する

デメリットでも少し触れましたが、水性塗料は気温の影響を受けやすいです。真夏は気温が高いぶん早く乾きますが、ゆず肌(塗装がボコボコになってしまう現象)になる可能性が高くなります。逆に真冬は、乾燥時間が長くなることで、液だれのリスクが高まります。作業時間も長くなってしまうので、時間が無い方には真冬の作業はおすすめしません。

真夏、真冬を避けて作業することで、塗装失敗のリスクを減らせます。お急ぎでない方は、気候が良いタイミングで塗装しましょう。
理想塗装温度は15℃~25℃
理想湿度は70%以下

2つ目:作業時間は余裕を持つ

養生や、やすりがけは思った以上に時間がかかります。1日で予定を組んでいると、作業が終わらない可能性があります。1日目は、養生とやすりがけ、2日目は塗装といったように、余裕のある計画を立てましょう。

まとめ

水性塗料は、パステルカラーが一般的で、手軽に塗装したい方におすすめの塗料です。価格も安価で、水で薄めるだけなので、初心者でもチャレンジしやすいです。水性塗料は車両専門水性塗料を選択しましょう。また塗装の際は、天候の確認と時間、心に余裕を持って、計画的に作業しましょう。


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