「 マメ知識 」一覧

塗料や塗装・スプレーガンなどにまつわるマメ知識をご紹介します

「お気に入りのTシャツやエコバッグを自分好みにリメイクしたい」
「用塗料を使ってうまく仕上げられるかな?」

実は、業者に依頼すると1万円以上かかる場合もありますが、DIYなら数千円の布塗料でリメイクを楽しめます。

この記事では、DIYで布に塗れるスプレー塗料や水性ペンキの特徴を解説し、業者依頼との費用比較、DIYのメリットや注意点、そして初心者でも成功するコツをご紹介します。

目次

1.布塗料の基本|選び方と種類の違いを徹底解説します
 1-1:布用スプレー塗料と水性ペンキの特徴比較
 1-2:布塗料の種類ごとの用途と選び方のポイント
 1-3:テキスタイル専用カラー(布用)|Tシャツにオリジナルペイント
2.布塗料DIYの魅力 業者依頼との費用比較とメリット・デメリット
 2-1:業者に依頼する場合の費用相場と特徴
 2-2:DIYのメリットと成功体験話の紹介
3.スプレー塗料&水性ペンキの使い方
 3-1:塗装前の準備 布素材別に適した下地作り
 3-2:ムラを防ぐスプレー塗装のコツ
 3-3:水性ペンキで均一に塗るためのポイント
 3-4:初心者が陥りやすい失敗例と回避方法
4.布塗装アウターケアと長持ちさせるコツ
 4-1:乾燥時間と適切な保管方法
 4-2:布塗装の耐久性を保つお手入れ方法
 4-3:防水効果を高めるトップコートの活用
5.まとめ

布塗料の基本|選び方と種類の違いを徹底解説します

布塗料を選ぶ際は、用途や仕上がりの質感に合わせて適切な種類を選ぶことが重要です。ここでは、布用スプレー塗料と水性ペンキの違いやそれぞれの特徴を比較し、選び方のポイントを解説します。

布用スプレー塗料と水性ペンキの特徴比較

布用スプレー塗料は手軽に使用でき、霧状に噴射されるため、広範囲を均一に塗装できる点が特徴です。乾燥時間が短く、速乾性のある塗料を選べば短時間での作業が可能です。
しかし、スプレー中に塗料が飛散しやすいため、新聞紙やシートで作業スペースを保護する必要があります。

一方、水性ペンキは柔らかい仕上がりを実現し、布本来の風合いを保ちながら発色が良いという特長があります。細かいデザインを描きたい場合も水性ペンキが適しています。また、濃度を自分で調整できるため、濃淡のあるデザインを作ることができ、布本来の柔らかさを失いにくいです。
乾燥後は水に強いタイプもあり、洗濯可能な布アイテムをDIYする際に選ばれています。

布塗料の種類ごとの用途と選び方のポイント

スプレータイプはクッションカバーや大型の布製品に適しており、短時間で広い範囲を塗装するのに向いています。

一方、水性ペンキはTシャツやトートバッグなど、手描きデザインを楽しみたい場合に最適です。
選ぶ際は、使用目的や布の素材、塗装後の使用環境を考慮することが大切です。

選び方のポイントとしては、使用環境に応じて耐水性や耐候性を重視するか、発色やデザイン性を重視するかで選択が変わります。また、DIY初心者には扱いやすく、手軽に後片付けできる水性タイプが推奨されます。

テキスタイル専用カラー(布用)|Tシャツにオリジナルペイント

Zestでは、布やポリエステル(Tシャツ等)によく接着し易い塗装インキ、テキスタイルカラーを販売しております。

乾燥が早く低臭性で、初心者でも塗装が行いやすく、塗装の皮膜は強靭で、耐摩耗性に優れており、洗濯しても色落ちしづらいのが特徴です。

テキスタイルカラー|本店はこちら

布塗料DIYの魅力 業者依頼との費用比較とメリット・デメリット

布塗料を使ったDIYは、費用を抑えながらオリジナルのデザインを楽しめる点が魅力です。ここでは、業者に依頼した場合の費用や仕上がりとの比較を行い、DIYのメリット・デメリットを解説します。

業者に依頼する場合の費用相場と特徴

業者に布製品の塗装を依頼する場合、スクリーン印刷が一般的で手間や技術料が加算されるため、費用は数千円から数万円になることがあります。特に、大きな生地や複雑なデザインの場合はさらに高額になりますが、プロの技術による均一な仕上がりや耐久性が期待できます。

業者依頼のもう一つの特徴は、完成後すぐに使用できることです。
乾燥や仕上げのプロセスを業者がすべて行うため、失敗のリスクが少なく、時間の節約になります。

また、使用する塗料も耐久性や発色のよいプロ仕様のものを使用しているため、耐水性や色落ち耐性に優れています。ただし、特注デザインの場合は追加費用がかかるため、予算に応じた事前確認が必要です。

DIYのメリットと成功体験話の紹介

DIYは初期費用が抑えられ、自分で好きな色やデザインを選ぶ自由度があります。
また、作業の工程を楽しめるため、達成感も得られます。

例えば、Tシャツを手作りでペイントし、友人にプレゼントしたという体験談など、成功事例は多く、SNSを通じてシェアされることも増えています。ただし、事前準備を怠ると塗装のムラや剥がれが発生するため、注意が必要です。

DIYを行う際には塗料の選択や道具の準備も重要です。初心者は、少量のテスト塗りをして感触を確かめることが推奨されます。

また、布素材によっては吸収率が異なるため、一度に厚塗りせず、薄く重ねることで美しい発色が可能になります。さらに、乾燥時間を守ることでひび割れや剥がれを防げます。

スプレー塗料&水性ペンキの使い方|初心者向けの手順と注意点

初めて布塗料を使う方にとって、正しい手順を理解することは重要です。ここでは、下地作りから塗装のコツ、失敗を防ぐ方法まで、初心者が知っておくべきポイントを詳しく説明します。

塗装前の準備 布素材別に適した下地作り

塗装を行う前には、布製品に合った下地作りが必要です。コットンやリネンは下地剤が不要な場合もありますが、ポリエステルや混紡生地には専用のプライマーを使用することで塗料の定着が良くなります。

また、塗装する前に布を洗って汚れやほこりを取り除くことで、仕上がりがきれいになります。
さらに、下地剤を均一に塗布することで色むらを防ぎ、発色を良くする効果も期待できます。生地にしっかりなじむように薄く塗ることを心がけましょう。

ムラを防ぐスプレー塗装のコツ

スプレー塗料は均一に吹きかけることが重要です。距離は約10〜15cm離して一定速度で動かすことでムラを防ぎます。一度に厚塗りせず、数回に分けて薄く重ね塗りをすることで、きれいな発色が実現します。風が強い屋外ではスプレーが散りやすいため、風の影響を受けにくい場所を選びましょう。

また、スプレーする際は一気に止まらず、スムーズに横方向へ動かすことで噴射が集中せず、均一な層を作ることができます。色を重ねる場合は一度乾燥させてから再塗装することで美しい仕上がりになります。

水性ペンキで均一に塗るためのポイント

水性ペンキを使用する際は、刷毛やローラーの選び方も重要です。柔らかいナイロン製の刷毛やスポンジローラーを使うと、布に優しく塗料を広げられます。

また、水で少し薄めて使用することでムラができにくくなります。
塗装中は一定方向に塗り進めることで、ムラを最小限に抑えられます。

塗料の量を一度に多く含ませないようにし、余分な塗料は軽く落としてから塗り始めます。一定方向へのブラッシングを行い、最後に乾燥時間を守ることで均一な仕上がりを得られます。

初心者が陥りやすい失敗例と回避方法

初心者が陥りやすい失敗としては、「塗料の塗りすぎ」や「乾燥時間を短縮してしまう」などがあります。特に一度に厚く塗りすぎると乾燥不良を起こし、ひび割れや色ムラの原因になります。適切な乾燥時間を守り、薄く重ねて塗ることを心がけましょう。

もう一つのよくある失敗は「刷毛跡が残る」ことです。これを防ぐには、刷毛ではなくスポンジやローラーを使った仕上げを追加するのがおすすめです。

また、ペンキを塗る際の環境も大切です。湿度が高すぎると乾燥が遅れ、ホコリが付きやすくなるため、乾燥しやすい風通しの良い場所で作業するようにしましょう。

また、ステンシルシートを活用すると、複雑なデザインでも簡単に再現できます。シートを布にしっかり固定し、スプレー塗料を軽く吹き付けることでムラなく仕上げられます。スプレー後はすぐにシートを外し、乾燥中に触れないように注意しましょう。

布塗装のアウターケアと長持ちさせるコツ

塗装後のケアをしっかり行うことで、作品をより長持ちさせることができます。

適切な乾燥時間や保管方法、防水加工のポイントなど、仕上がりを長期間保つためのアフターケア方法を紹介します。

乾燥時間と適切な保管方法

塗装後は完全に乾燥させるために十分な時間を確保しましょう。通常は24時間程度の乾燥が推奨されますが、気温や湿度によっては時間が異なる場合があります。

乾燥後は直射日光を避け、湿気の少ない場所で保管することで塗装面の劣化を防げます。特に、季節の変わり目には湿度管理が重要です。加湿器や除湿機を使って保管環境を最適化することで、塗装面の質を長く保つことができます。

布塗装の耐久性を保つお手入れ方法

使用後は表面を柔らかい布で優しく拭くなど、汚れを取り除く習慣をつけましょう。
また、頻繁に水に触れる場合は、防水スプレーを定期的に使用すると耐久性が向上します。
洗濯する際は優しく手洗いし、強い摩擦を避けるのがポイントです。

さらに、長期間保管する場合はシリカゲルなどの乾燥剤をケースに入れることでカビの発生を防げます。特に湿度の高い時期には効果的です。

防水効果を高めるトップコートの活用

トップコートを塗布することで防水効果が高まり、塗装面を保護できます。特に、屋外で使用するアイテムにはトップコートが効果的です。専用の透明スプレーや水性コート剤を重ね塗りすることで、耐水性や耐久性が飛躍的に向上します。

トップコートは薄く複数回に分けて塗布するのがポイントです。一度に厚く塗ると塗膜が剥がれる原因となるため、薄塗りを重ねて乾燥時間をしっかりと確保しましょう。
また、塗布後は約48時間の完全乾燥を行うことで耐久性が高まります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
この記事では、DIYで布に塗れるスプレー塗料や水性ペンキの特徴を解説してきました。

完成した作品を身近な場所に飾ったり、プレゼントに活用することでDIYの楽しさが倍増します。
自分の好みに合わせたデザインを作成し、生活空間に彩りを加えることで、より特別なアイテムとして活用できます。また、定期的にメンテナンスすることで、長く楽しむことができます。

塗装前の下準備、適切な塗料選び、塗装中の薄塗りを心がけることで失敗を防げます。
塗装する際には無理をせず、一つひとつの工程を丁寧に行うことが大切です。

自分に合った方法を見つけ、楽しみながらチャレンジしましょう。完成後は作品をSNSでシェアしたり、友人に見せたりすることで、より達成感を味わえるでしょう。


蓄光塗料は光を吸収して暗闇で発光する特殊な塗料です。非常時用や装飾品用として、幅広い用途に使用されていますが、

「蓄光塗料の寿命はどのくらい?」「どれくらいの時間発光するの?」
といったような疑問を持つ方もいらっしゃると思います。

この記事では、蓄光塗料の仕組みや寿命、発光時間について解説していきます。合わせて、蓄光塗料の種類、発光色、選び方についても説明しますので、蓄光塗料の使用を検討している方の役に立つはずです。ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.蓄光塗料とは
 1-1:蓄光塗料が発行する仕組み
 1-2:蓄光塗料の用途
2.蓄光塗料の種類
 2-1:硫化物系
 2-2:酸化物系
3.蓄光塗料の発光色の紹介
 3-1:グリーン
 3-2:ブルー
 3-3:オレンジ
 3-:4レッド
4.【種類別】蓄光塗料の寿命と発光時間
 4-1:硫化物系の寿命と発光時間
 4-2:酸化物系の寿命と発光時間
5.蓄光塗料の選び方
 5-1:寿命を重視するなら酸化物系がおすすめ
 5-2:発光時間を重視するなら酸化物系がおすすめ
 5-3:コストを重視するなら硫化物系がおすすめ
6.まとめ

蓄光塗料とは

ここでは、蓄光塗料が発光する仕組みや、用途について解説していきます。
蓄光塗料の概要を理解して頂けると嬉しいです。

蓄光塗料が発光する仕組み

蓄光塗料は、暗闇になると発光する特殊な塗料です。日中の光を蓄光塗料に含まれる成分が吸収し、エネルギーとして蓄えます。紫外線が最も効率よく吸収されますが、蛍光灯の光でも吸収可能です。

〜関連記事〜
紫外線で光る|ケイムラ塗料の特徴と使い方の基本を解説

以前、ケイムラ塗料についてご紹介いたしましたが、ケイムラ塗料は紫外線やブラックライトを当てることで発行するもので、蓄光塗料との違いは、蓄光することができません。

蓄光塗料は、暗闇になると蓄えたエネルギーを徐々に放出し、自ら発光します。この性質を利用して、ルアーなどに塗装すると夜釣りなどでを目立たせることできます。

ただし、蓄光塗料に含まれる素材や塗り重ね度や発光色の違いによって、発光時間は異なりますので注意が必要です。

蓄光塗料の用途

蓄光塗料は、電気がなくても発光してくれる便利な塗料ですので、様々な分野に利用されています。

  • 防災用品(避難誘導標識や非常口サインなど)
  • 釣り具(ルアー)
  • 装飾品(アクセサリー、時計など)
  • 産業用(安全マークや工事設備の表示など)

電気のない暗闇では道しるべが必要なため、防災用品や産業用の表示によく利用されています。

また、ルアーに使用される理由は、夜釣りや深海釣りの際に、視認性をあげることで、魚に見つけてもらう可能性を上げるために使用します。

蓄光塗料の種類

蓄光塗料の種類はいくつかありますが、よく利用されるものとして、硫酸化物系と酸化物系の2種類があります。それぞれの特徴を解説していきますので、選択の判断材料にしてみてください。

硫化物系

硫化物系の蓄光塗料には、主成分として硫化亜鉛が使用されています。現在では、酸化物系の方が主流ですが、コストパフォーマンスに優れているので、硫化物系も需要があります。

しかし、発光時間は最大でも1時間程度と短めで、蓄光塗料としての寿命も短いです。発光時の明るさも酸化物系と比べると劣りますので、安価なのはメリットですが、性能面でデメリットも多いです。

酸化物系

酸化物系の蓄光塗料には、主成分としてアルミン酸ストロンチウムが含まれています。

近年、特に主流なのがこの酸化物系の蓄光塗料で、硫化物系の蓄光塗料と比べると寿命が長く、長時間の発光も可能なため、幅広い分野で利用されています。

特に、防災用品への利用に適していて、暗闇での目印として活躍が期待されてる種類です。コストは硫化物系と比べると高価なのがデメリットですが、魅力も多いのが酸化物系です。

蓄光塗料の発光色の紹介

Zestでは、4色(グリーン、ブルー、オレンジ、レッド)の蓄光塗料を取り扱っています。塗料としての販売ではなく、蓄光粉(粉末)での販売となりますので、様々なものに配合可能で用途に応じた使い分けが出来ます。

蓄光塗料の購入|本店サイトはこちら

グリーン

グリーンは蓄光塗料の中で、最も使用されている発光色です。実験した結果が一番長い発光時間でした。視認性も高かく発光時間も長いので、防災用品や標識などによく使用されているカラーです。

また、ルアーにもよく使用されていて夜釣りや深海釣りに重宝されています。

ブルー

発光時間はグリーンより劣りますが、自然な印象を持たせてくれるのがブルーの発光色です。デザイン性を高めるために、プラモデルや装飾品に使用されたり、グリーンと同様にルアーにも使われます。

オレンジ

柔らかい色合いで、視認性と装飾性も兼ね備えています。
インテリアや装飾品に使用される事が多いです。

レッド

とても目立つ色合いですが、発光力はグリーンやブルーに比べて劣り、発光時間も短いのが欠点です。アピールカラーとしてルアーに使用されることが多いです。

【種類別】蓄光塗料の寿命と発光時間

蓄光塗料の寿命と発光時間について解説します。蓄光塗料の発光効果は、塗料が剥がれない限り効力は持続しますが、塗料は樹脂なども含まれており、劣化は避けられません。

硫化物系と酸化物系で寿命と発光時間が異なりますので、それぞれ説明していきます。

硫化物系の寿命と発光時間

硫化物系の寿命と発光時間の目安は以下の通りです。

  • 寿命:約3~5年
  • 発光時間:5分~1時間程度

※塗料に含まれる樹脂(ウレタンやアクリルなど)によっても寿命は変わります。
※発光色によって発光時間や発光力は異なりますので、あくまで目安としてご覧ください。

ちょっとしたDIYに使用したり、試しに利用する分には良いですが、長期間に渡って効果を持続させたい方には不向きです。

また、硫化物系は紫外線や湿度に影響を受けやすいので、屋外で使用すると寿命は短くなりますので、あまりおすすめできません。

酸化物系の寿命と発光時間

酸化物系の寿命と発光時間の目安は以下の通りです。

  • 寿命:10~15年
  • 発光時間:1~4時間

※塗料に含まれる樹脂(ウレタンやアクリルなど)によっても寿命は変わります。
※発光色によって発光時間や発光力は異なりますので、あくまで目安としてご覧ください。

酸化物系の蓄光塗料は、塗料の寿命が長く、発光色によりますが、発光時間も非常に長いです。
紫外線や湿度の影響を受けにくいので、屋外での使用もできます。

蓄光塗料の選び方

硫化物系と酸化物系の蓄光塗料の特徴を踏まえて、どちらの種類がおすすめかを解説します。状況や用途によって、選択する種類が変わりますので、自分の状況に応じて選択してください。

寿命を重視するなら酸化物系がおすすめ

寿命を重視するなら、酸化物系がおすすめです。酸化物系の寿命は、10〜15年ですので長期間に渡って蓄光塗料の効果を維持したい方は、酸化物系を選択した方がいいでしょう。

また、屋外でも使用可能ですので、幅広い用途で使用可能です。

発光時間を重視するなら酸化物系がおすすめ

発光時間を重視するなら、酸化物系がおすすめです。酸化物系の発光時間は最大4時間程度であるため、暗闇で長時間使用する場合は、酸化物系を選択した方がいいでしょう。

特に、非常時用や道しるべとして蓄光塗料の使用を検討している方におすすめです。

コストを重視するなら硫化物系がおすすめ

蓄光塗料は利用したいが、コストを抑えたい場合は、硫化物系がおすすめです。寿命、発光時間はともに酸化物系に劣りますが、コストパフォーマンスは硫化物系が優れています。

一時的に蓄光塗料を使用したい場合や、お試しで塗装を検討している方は硫化物系の利用を検討しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
この記事では、蓄光塗料の仕組みや寿命、発光時間について解説してきました。

蓄光塗料は、光を吸収してエネルギーを蓄え、暗闇になるとエネルギーを放出して発光する便利な塗料です。防災用品や装飾品、釣り具のルアーまで幅広く活用されています。

蓄光塗料の主流は、硫化物系(硫化亜鉛)と酸化物系(アルミン酸ストロンチウム)の2種類で、それぞれ寿命、発光時間、コストが異なります。

硫化物系はコストパフォーマンスに優れ、酸化物系は寿命、発光時間に優れているのが特徴です。自分の状況にあわせて、目的にあった蓄光塗料を選択してみてください。


UV塗装は非常に高性能で、近年様々な場面で使用される機会が増えています。しかし、UV塗装の存在は知っていても、どんな特徴を持っているのか知らない方も多くいらっしゃると思います。

また、よく比較対象になる塗装方法として、ウレタン塗装がありますが、UV塗装と比べて、どのような違いがあるのか分からないことも多いはず。

この記事では、UV塗料の特徴とメリット、デメリットを解説します。合わせてウレタン塗装の特徴と、UV塗装との違いを説明します。ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.UV塗装の特徴とは?
2.UV塗装のメリット

 2-1:塗料の硬化時間が短い
 2-2:塗料の耐久性が高い
3.UV塗装のデメリット
 3-1:専用のUV照射設備が必要
 3-2:初期コストが高くなる場合がある
4.UV塗装とウレタン塗装の比較
 比較1:耐久性の比較
 比較2:費用面の比較
 比較3:施工性の比較
5.UV塗料とウレタン塗料の選び方
6.まとめ

UV塗装の特徴とは?

UV塗装の特徴は、UV塗料に紫外線(UV)を照射することで、塗料を硬化させるのが1番の特徴です。
※自然乾燥では硬化せず、15分ほどUV照射することで硬化します。

通常の塗料は自然乾燥させるため、塗料の硬化に時間がかかりますが、UV塗料はUV照射装置を用いて短時間で塗料を硬化させることが可能です。

また、ハンディタイプのUV照射装置があるため、あらゆる素材にUV塗装ができるようになっています。具体的には、車の部品の一部、木製家具やフローリング、家電、プラスチック製品など幅広い素材にUV塗料は使われています。

UV塗装のメリット

UV塗料の特徴を理解して頂いたところで、メリットを解説します。代表的なメリットを2つ紹介していきますので、参考にしてみてください。

①塗料の硬化時間が短い

UV塗装のメリット1つ目は、他の塗料に比べて塗装の硬化時間が短いことです。従来の塗装は自然乾燥させるのが一般的で、塗装の硬化に数時間から数日かかるのが当たり前でした。

しかし、UV塗装は紫外線(UV)を照射することで、数秒から長くても数分で塗装の硬化が可能です。

UV塗料の種類や塗膜の厚さによって硬化時間は前後しますが、硬化時間が短くなったことで作業効率が大幅に上昇しました。さらに、粉塵などが付着するリスクを軽減できるため、仕上がりもキレイになります。

②塗料の耐久性が高い

UV塗装は硬化後、耐候性の高い塗膜を作ります。UV塗装の塗膜は、紫外線への耐性も高いため、色あせを防ぎ、長期間に渡ってキレイな仕上がりを保つことが可能です。

また、硬度3Hの硬い塗膜のおかげで、摩耗や薬品に対する耐久力もあり、工業製品や機械部品など、耐久力が求められる製品にUV塗装は施されています。

硬度を表す「H」とは、鉛筆硬度で表しHは鉛筆のHの硬さを意味します。
3Hとは鉛筆硬度の3Hを意味し数値が上がれば上がるほど固いことを意味しています。
ウレタン塗料は一般的にH~2Hとされており、爪で強く抑えると傷がつく程度の硬さがH~2Hとされています。「爪の硬さ=2H」とされているのが一般的です。

UV塗装のデメリット

メリットの次に、デメリットについても解説します。
メリット、デメリットの両方を知ることで、UV塗装への理解をより深められます。

専用のUV照射設備が必要

UV塗装には、必ず専用のUV照射設備が必要です。UV照射設備がなければ、UV塗料を完全硬化することができないので、UV塗装はできません。

最近では、ネイルの硬化用ライトとして、UVライトは広く普及しており、小さい範囲の塗装であれば比較的簡単に施工できます。しかし、広範囲となるとUV照射が狭く非効率となってしまうため専用の設備が必要となってしまいます。
<UV照射機 最適な波長>
おもしろ塗装工房で販売しているUV塗料
短波長250~350nm(ナノメーター)が一番最適に硬化する波長といわれています。

初期コストが高くなる場合がある

UV塗料は高い耐久性と、良質な仕上がりが魅力ですが、その分塗料の価格も高価です。塗料の他に、先ほど説明したUV照射設備も必要になるため、初期コストが高額になります。

手軽なUV照射設備でも3,000円~1万円はしますし、高額なものだと100万円以上します。個人で利用するには金額の負担が大きくなるので、最初はネイル用照射機などをお勧めしますが、波長など確認する必要があるため導入は慎重におこなうべきです。

作業効率向上と耐久性は魅力的なので、これらを重視するならば、前向きに検討しましょう。

ウレタン塗装の特徴

この記事で比較対象になっている、ウレタン塗装の特徴について解説します。

ウレタン塗装は塗膜が柔らかく、衝撃やひび割れに強いのが特徴です。よく比較されるアクリル塗装よりも耐久力もあり、バランスのとれた塗料なので、自動車の塗装や家具など、幅広く利用されています。

UV塗装とウレタン塗装の比較

ここからは、UV塗装とウレタン塗料の比較をしていきます。
耐久性、費用面、施工性の3つを比較しますので、どちらの塗装を選択するかの参考材料にして下さい。

比較1:耐久性の比較

1つ目の比較は、耐久性です。

【UV塗装】

紫外線や摩耗、薬品に対して優れた耐久性があります。UV塗料の中に含まれるシリコンやフッ素などの成分によって、耐用年数は変わりますが、耐用年数は概ね10〜20年です。

なかには、耐用年数が20年以上のものもあります。耐用年数も長いため、長期的に塗装物を保護してくれます。

【ウレタン塗装】

塗膜が柔らかいため、衝撃に強く耐久力もありますが、UV塗装に比べると紫外線に若干弱く、耐用年数も若干ですが短いです。耐用年数は概ね7〜15年となっていますが一般的には車と同じように10年以上は耐候性はあると認識してください。

比較2:費用面の比較

2つ目の比較は、費用面です。

【UV塗装】

UV塗装は、UV照射設備の導入が必要なため、初期投資は高額です。しかし、UV塗装は耐久性が高いので、長期的に塗装物を保護してくれます。頻繁に再塗装する必要も無いので、手間を少なくしたい方や、作業効率を重視する場合は高額でもUV塗装はおすすめです。

【ウレタン塗装】

UV塗装と比べると、UV照射設備が必要でないため、初期費用は抑えられます。
しかし、耐用年数がUV塗料と比べると若干短いので、その都度費用や手間がかかってしまいます。

比較3:施工性の比較

3つ目の比較は、施工性です。

【UV塗装】

専用の設備が必要で、UV塗装に関する知識も必要ですが、塗料の硬化時間が短いため、生産性は高いです。UVを照射すれば数秒から数分で硬化し、スピーディーに施工を進められます。

【ウレタン塗料】

ウレタン塗料はDIYでも広く利用されていて、扱いやすいですが、塗料の硬化時間が長いため、作業効率が悪くなります。

表面の硬化時間は20℃で約1〜3時間で、完全に硬化するまでに20℃で約5〜7日かかります。塗料の硬化時間も含めて余裕を持ったスケジュールの作成が必要です。

UV塗装とウレタン塗料の選び方

UV塗装とウレタン塗装の特徴を理解して頂いた所で、どちらの塗装を選べば良いのか解説します。

何を重視するのかで選ぶ塗装が変わりますので、自分が何を重視しているのかを確認しながら読んでみてください。

耐久性で作業性を重視するならUV塗装

耐久性はUV塗装の方が優れています。耐用年数が10〜20年と長いので、屋外など耐久性の求められる環境においては、UV塗装を選択するといいでしょう。

費用面で選択するならウレタン塗料

初期費用を抑えたい場合や、規模の小さい塗装には、ウレタン塗装を選択するといいでしょう。

UV塗装は、UV照射設備の導入などでどうしても初期費用が高額になります。ちょっとしたDIYで塗装するのであれば、ウレタン塗装の方が手軽にチャレンジできます。

生産性で選択するならUV塗装

塗料の硬化時間を短縮したい場合や、規模が大きく、生産性を重視したいのであれば、UV塗装を選択した方がいいでしょう。

塗料の硬化時間が短いことで、作業効率が大幅に上がりますので、短い期間で塗装を終わらせたい方におすすめです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
この記事では、UV塗料の特徴とメリット、デメリットを解説します。合わせてウレタン塗装の特徴と、UV塗装との違いを説明します。ぜひ最後まで読んでみてください。

UV塗装は、紫外線(UV)を照射することで、塗料の硬化時間を短縮でき、耐久性が高いのが特徴の塗装方法です。初期費用は高額になるデメリットはありますが、それ以上にメリットがあります。

ウレタン塗装と比べると、耐久性と生産性が優れており、予算に余裕がある方はUV塗装の選択をおすすめします。規模や用途に応じて、自分にあった塗料を選択して下さい。


「パール塗装って難しそう…メタリックやマイカとの違いもわからない」
「ホワイトとパールホワイトの差なんてもっと謎」
「自分で調合してみたいけど、失敗しないか心配…」そんな不安を抱えていませんか?

パール塗装の基本を知れば、難しく思える調合や仕上がりの悩みもスッキリ解決できます。特にコツさえ押さえれば、車の魅力を最大限引き出すことができるんです。

この記事では、パール塗装の調合のポイントや、メタリックやマイカとの違い、ホワイトとパールホワイトの特徴をわかりやすく解説しながら、車を美しく際立たせるテクニックを3つご紹介します。

目次

1.パール塗装の基本|初心者でもわかる魅力と特徴
 1-1:パール塗装が選ばれる理由
 1-2:パール塗装はベースコートの選択で、仕上がりが変わる
2.メタリック・マイカ・パール塗装の違いを徹底比較
 2-1:メタリック塗装の特徴
 2-2:マイカ塗装の特徴
 2-3:パール塗装の魅力と選び方のポイント
3.ホワイトとパールホワイトの違いと選び方のポイント
 3-1:ホワイトとパールホワイトの基本的な違い
 3-2:ホワイト系カラーを選ぶ際の注意点
4.パール塗装の調合|プロが教える成功の秘訣
 4-1:理想の色を作るための調合のコツ
 4-2:初心者が注意すべき失敗例と回避策
5.パール塗装の仕上げる3つのテクニック
6.まとめ

パール塗装の基本|初心者でもわかる魅力と特徴

パール塗装は、光の反射で独特の輝きを放つ塗装方法です。その魅力と基本的な特徴を初心者向けに解説します。

パール塗装が選ばれる理由

パール塗装は、見る角度や光の当たり方によって色が変化する特性があり、その奥行きのある輝きが多くの人を魅了しています。

この塗装は特に高級車や特別仕様の車で採用されることが多く、車体に上品で洗練された印象を与えます。

また、クリアコートと組み合わせることで塗装面を保護し、紫外線や摩耗に強い耐久性も兼ね備えています。特別感を求めるドライバーにとって、パール塗装は理想的な選択肢となるでしょう。

パール塗装はベースコートの選択で、仕上がりが変わる

他の塗装と比較して、パール塗装が際立つのはその複雑な構造です。
パール塗装は通常、「ベースコート」「パールコート」「クリアコート」の3層で構成されます。この工程により、層の間で光が反射・屈折し、独特の奥行きと色の変化が生まれます。

パール塗装はベースカラーの選択によって仕上がりが大きく変化します。例えば、白いベースカラーにパールを重ねると、光沢が増し、柔らかな印象を与える「パールホワイト」が完成します。

同じパールでも黒いベースカラーを選ぶと、光沢が深みを増し、重厚感のある仕上がりが得られます。この多様性も、パール塗装が愛される理由の一つです。

メタリック・マイカ・パールの違いを徹底比較

車のボディカラーには、メタリック、マイカ、パールなどの種類があります。
それぞれの特徴と違いを詳しく比較します。

メタリック塗装の特徴

メタリック塗装は、金属片を含む顔料を使用することで、光が反射してシャープで煌びやかな輝きを生み出します。この塗装は、スポーティな印象や現代的な雰囲気を求める車に適しており、耐久性も高いのが特徴です。

特に昼間の明るい光の下で金属片が強い輝きを放ち、車体のラインやフォルムを強調します。
一方で、傷が目立ちやすいという弱点があり、塗装面のメンテナンスが重要です。

マイカ塗装の特徴

マイカ塗装は、雲母(マイカ)を含む顔料を使用することで、メタリック塗装よりも柔らかな輝きを持ちます。光の当たり方によって微妙に変化する質感が特徴で、高級感を求める車に採用されることが多いです。

また、メタリック塗装よりも粒子が細かいため、表面が滑らかに仕上がりやすく、色の深みが増します。このため、落ち着いた上品さを演出したい場合に最適な選択と言えます。

パール塗装の魅力と選び方のポイント

パール塗装は、メタリックやマイカの良さを兼ね備えた特性を持ち、柔らかな光沢と色の変化が魅力です。白や黒といったベースカラーを選ぶことで、印象が大きく変わるため、塗装前に仕上がりイメージを明確にすることが重要です。

また、パール粉の量や重ね塗りの回数を調整することで、色味や輝きの濃淡を自在にカスタマイズできます。個性を引き出したいドライバーには特におすすめです。

ホワイトとパールホワイトの違いと選び方のポイント

ホワイトとパールホワイトは一見似ていますが、色味や塗装工程に違いがあります。
選ぶ際のポイントを解説します。

ホワイトとパールホワイトの基本的な違い

ホワイトとパールホワイトは、一見するとどちらも白系の色合いですが、その特性には大きな違いがあります。ホワイトは単色で構成されるソリッド塗装で、シンプルながらも鮮やかで視認性が高いのが特徴です。

一方で、パールホワイトはパール粉を使用した多層構造の塗装で、光の反射や角度によって微妙に色味が変化するため、柔らかで奥行きのある仕上がりになります。

また、パールホワイトは塗装工程が複雑なため、ホワイトに比べて費用が高くなる傾向があります。
この違いを理解することで、予算や車のイメージに合った選択が可能になります。

ホワイト系カラーを選ぶ際の注意点

ホワイト系カラーを選ぶ際には、用途やメンテナンスのしやすさを考慮することが重要です。
例えば、純粋なホワイトはシンプルで汚れが目立ちにくい反面、傷がついた際に修復が比較的簡単というメリットがあります。

一方で、パールホワイトは汚れが目立ちにくく上品な印象を与えますが、塗装の層が多いため補修には専門技術が必要です。

また、日常のメンテナンスとして洗車やワックスがけを定期的に行うことで、パールホワイトの美しさを長く保つことができます。これらの点を踏まえ、自分のライフスタイルに合わせたカラー選びが求められます。

パール塗装の調合 プロが教える成功の秘訣

パール塗装の調合は、色の深みや輝きを左右します。プロが教える成功のための秘訣を紹介します。

理想の色を作るための調合のコツ

パール塗装の調合は、仕上がりの美しさを大きく左右する重要な工程です。理想の色を作り出すためには、パール粉の量や塗料の混合比率を適切に調整することが求められます。

まず、ベースコートの色を選ぶ際には、仕上がりイメージを明確にすることが重要です。
白や黒といったベースカラーによって、パールの発色が大きく異なります。

次に、パール粉を均一に混ぜることで、ムラのない美しい輝きを生み出します。混ぜすぎると光沢が強くなりすぎ、自然な仕上がりから遠ざかることがあるため注意が必要です。また、調合時には専用の撹拌機を使用すると、均一な混合が容易になります。

調色は試し塗りを繰り返しながら行うのがベストです。光の当たり具合や角度による見え方を確認することで、理想の発色に近づけることができます。

初心者が注意すべき失敗例と回避法

初心者がパール塗装を行う際に陥りがちな失敗として、パール粉の分量の過不足があります。パール粉が少なすぎると発色が弱く、せっかくのパール効果が失われます。

一方で、多すぎると塗膜が厚くなりすぎ、ムラや剥離の原因になります。適切な分量を守るために、塗料メーカーの推奨割合を参考にすることが大切です。

また、塗料を塗布する際に均一に広げられないことでムラが発生する場合もあります。これを防ぐには、スプレーガンの調整や適切な距離を保ちながら塗装を行うことが必要です。

パール塗装の仕上げる3つのテクニック

パール塗装で車を美しく仕上げるための3つのテクニックを紹介します。
これらを実践して、愛車を際立たせましょう。
【パール塗装工程】
1.ウレタンサフェーサーベースウレタンカラーウレタンクリアーパール粉混ぜ吹付→ウレタンクリアーのみ塗布→完全乾燥後バフ磨き

①カラーを引き立てる下地の準備方法

パール塗装の仕上がりを決定づける最初のステップは、下地の準備です。塗装前に車体の表面を丁寧に清掃し、汚れや油分を完全に取り除くことで、塗料が均一に乗りやすくなります。

また、傷や凹凸がある場合はサンドペーパーやコンパウンドで平滑にする必要があります。特に、パール塗装では光の反射が仕上がりに影響を与えるため、下地が滑らかであるほど美しい光沢を実現できます。

②ムラなく塗るためのコツ

パール塗装をムラなく仕上げるためには、塗布する際の均一性が重要です。スプレーガンを使用する場合、一定の距離を保ちながら、一定の速度で動かすことがポイントです。距離が近すぎると塗料が垂れる原因になり、遠すぎると粒子が飛散してムラになります。

また、一度に厚く塗るのではなく、薄く何層にも分けて塗布することで、均一な仕上がりが得られます。塗装作業を行う際は明るい照明を用いて、ムラがないかを確認しながら進めることが大切です。

③仕上げの磨きと保護のポイント

塗装が乾燥した後は、磨き工程を丁寧に行うことで、光沢感が一層引き立ちます。

まず、細かいコンパウンドを使用して表面を磨き、塗膜の微細な凹凸を整えます。その後、専用のワックスやコーティング剤を使用することで、塗装面を保護しつつ、さらなる光沢を追加します。

また、磨きすぎによる塗膜の削りすぎを防ぐために、力加減や使用する道具に注意することが必要です。これにより、パール塗装の美しさを最大限に引き出せます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
この記事では、パール塗装の調合のポイントや、メタリックやマイカとの違い、ホワイトとパールホワイトの特徴をわかりやすく解説してきました。

パール塗装は、その特有の輝きと奥行きで、車をより魅力的に見せる塗装方法です。
美しい仕上がりを得るためには、下地を滑らかに整え、パール粉の量や塗料の混合比率を正確に調整することが必要です。

また、薄く何度も重ね塗りを行い、塗装後には磨きやコーティングで仕上げることで、光沢感と耐久性が向上します。

この記事で紹介したポイントを押さえれば、パール塗装の魅力を最大限に引き出すことができます。
あなたの愛車に特別な輝きを与えるために、ぜひチャレンジしてみてください。


クラック塗装は、自然なひび割れを演出できる特殊な塗料で、独特な雰囲気を出したい方に向いている塗装方法です。クラック塗装を施すだけで、個性を出せる魅力的な塗装方法ですが、どうやってひび割れを起こせるのか疑問に思った方も多いはず。

この記事では、クラック塗装方法のご紹介ともになぜひび割れ起こるのかを含めて解説していきます。クラック塗装が可能な素材や注意点についても解説しますので、やり方だけでなく知識も身に付きます。この記事を読めば、クラック塗装ができるようになりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1.クラック塗装の特徴
2.なぜ塗装に、自然なひび割れが起こるのか
3.クラック塗料で施工を簡単にできる
4.クラック塗装が可能な素材
5.クラック塗装のやり方

 必要な道具を準備する
 Step1:下地作り
 Step2:下地塗料の塗布
 Step3:クラック塗料を塗布
 Step4:トップコート
6.クラック塗装の注意点
7.まとめ

クラック塗装の特徴

クラック塗装は、塗装表面に意図的にひび割れを起こして個性的な仕上がりにする塗装方法で、アンティーク調にしたい場合や、独特の雰囲気を出したい場合におすすめです。

また、クラック塗装は、ひび割れの大きさやパターンをある程度コントロールできる点も魅力の1つです。

例えば、ひび割れを大きくしてダイナミックに表現したり、細かいひび割れを発生させて繊細な雰囲気を演出できたりします。

木材や金属、硬質プラスチックといった様々な素材に塗装可能で、アイディア次第で幅広い用途で利用ができます。

 なぜ塗装に、自然なひび割れが起こるのか

塗装に、自然なひび割れが発生させるために、クラック成分が配合されています。このクラック成分が、下地塗装(ベースカラー)と上塗り塗装(トップコート)の間に挟むことで、その効果が表れます。

クラック塗装の吹き付け後は、10秒ほどで見るみるうちに、クラックが始まります。クラック成分は、沈殿しやすいため攪拌して使用することが大切ですが、ビンを振るだけでは攪拌しきれないため、しっかりと攪拌棒を使用して混ぜるようにするのが自然なひび割れを起こすポイントです。

 クラック塗料で施工を簡単にできる

近年では、クラッキングメディウムと塗料の効果を一体化したクラック塗料が登場しており、今までよりも施工がしやすくなりました。ZESTでは、初心者でも使いやすいようにチューニングしておりますので、そのままでもお使いになれます。

本店 おもしろ塗装工房|クラック塗料はこちらから購入いただけます。

通常であれば、下地塗装、クラッキングメディウム、上塗り塗装の順に塗装していくのですが、クラック塗装を使用すれば、手順が短縮されるため、効率化を図れます。

手順が簡単になったことで、塗装の経験が少ない方でも、チャレンジしやすいでしょう。

 クラック塗装が可能な素材

クラック塗料は、ルアーやスプーン・エレキギター、金属・木材・額縁・硬質プラスチックなどの様々な素材に塗装が可能です。

【木材】

木材をアンティーク調にしたい場合は、クラック塗装はおすすめの塗装方法です。家具やギターなどの木材には、塗装面に仕上げることができ、周りとは違った個性的なデザインに仕上げることができます。

【金属】

金属にも塗装可能で、車やバイクのタンク、ヘルメットなどにも使用できます。ベースとなるラッカー系・ウレタン系のカラーをカラフルなものを選択することで、クラック(ひび割れ)より映えるデザインとなり、おすすめです。

【硬質プラスチック】

ルアーに個性を演出したいときや、プラモデルで経年劣化を表現したいときに使用するのがおすすめです。クラック塗料の最も、メジャーな使用用途として「ルアー」が挙げられ、自分の作成したルアーで吊り上げる喜びは格別でしょう。

 クラック塗装のやり方

ここからは、クラック塗装のやり方について解説していきます。どの素材も基本的に同じ作業工程ですが、下地作りの時に使用する耐水ペーパーの番手に違いがありますので、併せて説明していきます。

 必要な道具を準備する 

最初に必要な道具を準備していきます。

【基本道具】

【塗料類】

下地塗料とクラック塗料は色合いが対照的な方が、クラック塗装の魅力がより引き立ちます。どんな風合いに仕上げたいのかによりますが、下地塗料は濃い色、クラック塗料は明るい色の使用をおすすめします。

Step1:下地作り

耐水ペーパーで足付けしていきますが、使用する番手は素材によって違います。

【素材別に使用する耐水ペーパーの番手】

素材耐水ペーパーの番手
木材180~240番
金属400〜600番
プラスチック400〜600番

足付けが終われば、下地用のサフェーサーを吹き付けますプライマーやウッドシーラーを塗布し、下地塗料の密着性を高めます。

Step2: 下地塗料の塗布

下地作りが完了しましたら、ベースとなる色を吹き付けます。ここでは、刷毛またはスプレーガンを用意しましょう。

下地塗料を均一に塗布したあと乾燥させますが、1度で均一に塗装できなかった場合は、重ね塗りをして、均一になるように塗装してください。

下地塗料の乾燥状態によっては、クラック塗料を塗布しても、うまくひび割れが発生しませんので、乾燥時間には十分注意してください。

 Step3:クラック塗料を塗布

下地塗料が乾燥したのを確認したら、クラック塗料を塗布していきます。使用するスプレーガンのガン口径は、1.0mm以上のものを使用してください。それ以下となると、クラック成分が詰まりクラックが発生しない場合があります。

クラック塗料の塗布のポイントは、塗料の厚さです。クラック塗料をたっぷり厚く塗ると、ひび割れが大きくて粗いものになります。反対に、クラック塗料を薄く塗るとひび割れが小さくて細かくなります。自分の好みに合わせて、クラック塗料の厚さを調整して下さい。

 Step4:トップコート

クラック塗装が乾燥しましたら、最後にトップコートとして、1液ウレタンもしくは2液ウレタンクリアーを塗布します。

注意点として、ディピングを行う場合は、クラック塗装の上から2〜3倍に希釈したトップコートを吹き付け色止めをしてから、行うようにしてください。

クラック塗装の注意点

最後に、クラック塗装の注意点について解説します。
注意点をよく読み、クラック塗装が自分に向いていると判断した場合は、ぜひ挑戦してみてください。

 耐久力が弱くなる可能性がある

クラック塗装は意図的にひび割れを作るため、通常の塗装よりもどうしても耐久力が劣ります。

クリアー塗装を施す場合は、塗装面が保護されるため、長持ちしやすくなりますが、アンティーク調の雰囲気の塗装を目指している方は、クリアー塗装ができない場合があるでしょう。

早期に塗装が痛んでしまうと、塗装をやり直す期間が短くなるので、こまめに塗装ができる方に向いている塗装方法といえます。

塗装状況によってひび割れの出方が変わる

クラック塗装は、気温や湿度の影響を受けやすいため、適切な環境下で塗装する必要があります。20℃前後で、湿度は50~70%が理想的な条件ですが、なかなか理想通りにいかないのが現状です。

なるべく真夏の高温(30度以上)や高湿時(80%以上)、真冬の低温時(5℃以下)の塗装を避け、塗装失敗のリスクを減らしましょう。

 まとめ

いかがでしたでしょうか?
クラック塗装は個性的な塗装方法で、独特の雰囲気を出したいときにおすすめです。

クラッキング塗装の手順は下地塗装、クラック塗料、トップコートの順で塗装することでクラック塗料の効果を最大限に発揮することができます。

気温や湿度などの環境に注意を払いながら、クラッキング塗装にぜひチャレンジしてみてください。


「ラメ塗装に挑戦してみたいけど、塗料の選び方や調合方法がよく分からない」
「うまくできるコツを知りたい!」そんな風に感じている方もいるのではないでしょうか?

ラメ塗装を成功させるには、ラメの粒子サイズや色合いといった塗料の特徴を理解し、用途に合わせた調合を行うことがポイントとなります。

今回は、ラメ塗料の種類や特徴、調合のコツをわかりやすくお伝えするとともに、初心者でも試しやすい簡単なラメ塗装の手順を合わせてご紹介します。

目次

1.ラメ塗装の魅力とは?車やバイクを輝かせる塗装術
2.ラメ塗装の種類と選び方|初心者でも失敗しないポイント
 2-1:ラメ塗装の種類とそれぞれの特徴
 2-2:車とバイクで選ぶべきラメ塗料のポイント
 2-3:ラメフレークは粉末タイプがおすすめ!
3.プロ直伝!ラメ塗料の調合方法とコツ
 3-1:ラメ塗料の適切な混合比率とは
 3-2:ムラなく仕上げるための調合テクニック
4.ラメ塗装の簡易手順|初心者でも挑戦できる方法
5.ラメ塗装を塗装後の注意点ちアフターケア
6.まとめ

ラメ塗装の魅力とは?車やバイクを輝かせる塗装術

ラメ塗装をすることで、車やバイクがどれだけ魅力的に変わるのかご存じですか?
ここでは、ラメ塗装が与える美しい輝きや、そのカスタム性の魅力について詳しく解説します。

ラメ塗装が人気の理由とは?

ラメ塗装が多くの人に選ばれる理由は、圧倒的な視覚効果とデザインの自由度です。ラメ塗料に含まれるキラキラした粒子(ラメフレーク)が光の当たり方によって輝きが変化し、見る人に新鮮な印象を与えます。

このラメフレークの粒子サイズや色合いを調整することで、仕上がりの印象を大きく変えることができます。例えば、大きな粒子を選べば目立つ派手なデザインに、細かい粒子を選べば繊細で上品な輝きが得られます。この柔軟性により、オーナーの好みに合わせた幅広い表現が可能になります。

特に、車やバイクのカスタムでは、こうしたラメ塗装がオーナーの個性を際立たせる手段として高い人気を誇ります。また、他のカスタム方法と組み合わせることで、より独自性のある外観を追求できるのも魅力の一つです。

ラメ塗料の種類と選び方|初心者でも失敗しないポイント

初心者にとってラメ塗料選びは難しく感じられるかもしれません。
ここでは、ラメ塗料の種類や特徴を詳しく紹介し、選び方のコツをわかりやすくお伝えします。

ラメ塗料の種類とそれぞれの特徴

ラメ粉は、使用されるフレークの粒子の大きさや材質によって種類が分かれます。

種類特徴適した用途仕上がりのイメージ
メタリックフレーク金属製の粒子で強い光の反射を持つ。
派手で華やかな印象を演出。
車の広いボディやバイクのタンクで目立たせたい時に。キラキラとした派手な輝き。
パール
フレーク
樹脂製の粒子で柔らかく上品な輝き。
透明感があり、落ち着いた高級感を出せる。
上品で控えめなデザインに仕上げたい場合。滑らかで落ち着いた輝き。
ホログラフィック
フレーク
角度によって色が変わる特殊加工の粒子。虹色の輝きを放ち、見る人を飽きさせないデザインが可能。ショーカーやイベント車両の個性的なデザインに最適。カラフルでインパクトのある仕上がり。
ラージ
フレーク
大きな粒子(φ0.2mm〜φ0.4mm)
反射面が大きく、強い存在感と派手さがある。
特別なイベント車や視覚的インパクトを求める場面。豪華で迫力のある輝き。
スモール
フレーク
小さな粒子(φ0.05mm~φ0.1mm)
粒子が均一に広がり、繊細で滑らかな仕上がり。
車の広い塗装面や落ち着いたカスタムデザインにおすすめ。繊細で均一な輝き、ナチュラルな見た目。

それぞれのフレークには適した用途があるため、目的に応じて選ぶことが重要です。ラメ粉の種類を理解すれば、希望する仕上がりに近づけることができます。

車とバイクで選ぶべきラメ粉のポイント

車とバイクでは、塗装の仕上がりや使用環境に応じたラメ塗料の選び方が異なります。

塗装部位フレーク粒子サイズ塗料
広い面積
(車のボンネットなど)
スモールフレーク
(粒子サイズ:0.05mm~0.1mm)
ウレタンクリアー塗料
アクリルウレタン塗料
曲線が多い形状
(バイクの燃料タンクなど)
ラージフレーク
(粒子サイズ:0.15mm〜0.4mm)
フッ素樹脂塗料
高耐久ウレタンクリアコート

車の場合、広いボディ面積を均一に仕上げるため、スモールフレークを選ぶのがおすすめです。
細かな粒子が塗布のムラを防ぎ、滑らかな仕上がりを実現します。

合わせる塗料としては、ウレタンクリアー塗料やアクリルウレタンクリアー塗料など、耐久性と防汚性に優れた塗料が適しています。これらの塗料は紫外線や汚れから車体をしっかり保護し、長期間にわたり美しい輝きを維持してくれます。
ラメ粉はクリアー系塗料に混ぜて吹くのが一般的で、エナメル系塗料や塗りつぶし系のカラーの中に混ぜて吹いては効果は得られません。
ベースカラー→クリアー塗料にラメ粉を混合させて吹いていきます→トップコートにクリアーのみを吹いて完成となります。

バイクは曲線の多い形状が特徴であるため、ラージフレークを使用すると立体感が引き立ちます。また、ラメ粉は下地が濃い色ほど目立ちますので、ベース色をブラックやレッドなどの濃い色目にラメ粉を散りばめるとよりラメ粉がより引き立ちます。

カウルやタンクといった限られた範囲に塗装を施すことが多いため、派手なデザインが映える傾向にあります。

合わせる塗料としては、バイクは雨風にさらされやすい環境にあるため、フッ素樹脂塗料や高耐久ウレタンクリアコートを併用するのが理想的です。これらは撥水性が高く、錆や腐食を防ぐ効果があり、過酷な環境下でも塗装面をしっかりと保護します。

ラメフレークは粉末タイプがおすすめ!

ラメ塗装用の塗料としては、ラメフレークと塗料の調合が不要な、「プレミックス型のラメ塗料」が一般的ですが、様々な用途に対応できる粉末タイプがおすすめ。

ラメ塗装は、お客様の使用用途によって異なります。粉末タイプであれば、耐熱性かつ相溶性(様々な溶剤に対応)しているものを選択することが可能です。
中には溶剤に侵されてしまうものや、熱や紫外線に弱いも物がありますので、注意が必要です。
おもしろ塗装工房で販売しているラメ粉は、高純度アルミニウム金属を薄いフィルムに真空蒸着し、さらにレーザー加工後、オーバーコート。目には見えませんが細かい溝が無数にエンボスされており、プリズム効果が数段にUPしていますので安心してお使いになれます。

プロ直伝!ラメ塗料の調合方法とコツ

ラメ粉を調合するのは難しそうに思えるかもしれませんが、正しい手順とコツを知れば失敗を防げます。

プロの経験から学ぶ調合方法や道具の使い方をしっかり解説します。これでムラなく美しい仕上がりを目指しましょう!

ラメ塗料の適切な混合比率とは

ラメ塗料を美しく仕上げるには、適切な混合比率を守ることが重要です。粉状での使用は、ベースクリアー塗料に対してラメフレークを0.2〜3%程度混ぜるのが理想とされています。

割合が多すぎると、スプレーガンの詰まりや塗布ムラの原因となります。一方、少なすぎるとラメの存在感が薄れ、物足りない仕上がりになってしまいます。

また、フレークのサイズや塗装の目的も影響します。大粒のフレークを使う場合、比率をやや控えめにすることで塗料の流れを保ち、均一なスプレーが可能になります。
車やバイク・トラックなどに使うラメ粉は0.4mmが一般的です。
0.4mmのラメを吹くスプレーガンは1.3~1.5口径が詰まりにく使いやすいでしょう。
それ以下の口径ではラメが詰まりやすく、それ以上の口径だと吹き肌が悪くなります。

ムラなく仕上げるための調合テクニック

ラメ粉をムラなく仕上げるためには、調合とスプレーの両方でいくつかのテクニックを押さえる必要があります。

1:ラメが沈殿しないように塗料を攪拌し続ける
調合時には、ラメが沈殿しないよう塗料を十分に攪拌し続けることが大切です。使用中も定期的に混ぜ直すことで、スプレー中にラメの密度が変わるのを防ぎます。

2:塗布時には薄く何層にも重ねる
さらに、塗布時には薄く何層にも重ねるようにスプレーするのが基本です。一度に厚く塗ろうとすると、ラメが偏りやすくなり、均一な仕上がりを損ねる原因となります。

3:塗り重ねのタイミングも重要
塗装面が完全に乾燥する前に次の層を重ねると、ラメが滑り落ちる可能性があるため、塗り重ねるタイミングにも注意が必要です。

これらのテクニックを守ることで、ムラのない美しいラメ塗装を実現できます。

ラメ塗料調合で使うおすすめの道具

ラメ塗料の調合には、攪拌用のミキサースティックや専用の塗装カップを使用すると便利です。これらはラメを均一に混ぜやすく、作業効率を高める道具としてプロも愛用しています。また、スプレーガンにはラメ専用ノズルを選ぶと仕上がりがさらに向上します。
0.4mm前後のラメ粉を吹くにはスプレーガン口径1.3~1.5mmがベストです。

〜関連する記事〜

【保存版】プロが教えるスプレーガンの選び方|塗料違いのノズル口径の選び方も解説!

ラメ塗装の簡易手順 初心者でも挑戦できる方法

初めてラメ塗装に挑戦する方が安心して取り組めるように、分かりやすい手順をご紹介します。
ここでは、初心者向けに具体的なステップを丁寧に解説しているので、ぜひ参考にしてください。

下地作り〜ラメ塗装までのステップ

ラメ塗装の成功は、下地作りの質に大きく左右します。まず、洗浄と脱脂を行い、塗装面の汚れや油分をしっかり除去した塗装面を準備します。

次に、サンドペーパーで表面を滑らかにし、古い塗装や凹凸を整えます。この段階を丁寧に行うことで、塗料の密着性が向上します。

その後に、ベースカラーを均一に塗布します。ラメ塗料を塗る際は、スプレーガンで薄く何層にも分けて塗布し、乾燥させながら重ねます。
この工程の注意点は、吹き肌が悪くても気にせず、ラメが均等に散りばめられているかに注意して吹き付けることがコツと言えます。
吹き肌が悪くても後にウレタンクリアーを吹き重ねして行けば、吹き肌の悪さは解消できます。

最後に、クリアーのみを吹き重ねることによってベースのカラーとラメの奥ゆかしさがマッチしてより高級感のある仕上がりになるでしょう。最後に仕上げの磨きを行うことで、美しい輝きを持つ塗装が完成します。

【ラメ塗装工程手順】
ウレタンサフェーサー#400~#800研磨ベースカラーウレタンクリアーラメ粉混ぜ吹付→ウレタンクリアーのみ吹き吹け(1回~2回)→クリアー乾燥後ラメ粉の凸凹を耐水ペーパーで研磨(#800)→ウレタンクリアーのみ吹付(1回~2回)→完全乾燥後バフ掛け→完成

初心者が注意すべきポイントと失敗例

初心者が失敗しやすいポイントとして、下地処理の不足が挙げられます。塗装面が汚れていたり、凹凸が残っていると、塗料が均一に乗らずムラの原因になります。

また、一度に塗料を厚く塗ると、ラメが偏ったり塗膜がたるむことがあります。乾燥時間を十分に取らないと、塗料が滑る原因にもなります。
塗料調整つまみは本来より半分程度絞り気味にして吹いていくこと。
吹き肌は気にせず、ラメが均等に散りばめらているかに注視して吹いていくことが重要である。

前述した「ムラなく仕上げるための調合テクニック」のポイントをしっかりと実践することが大切です。

ラメ塗装を塗装後の注意点とアフターケア

塗装した後も美しい仕上がりを保つには、適切なケアが欠かせません。ここでは、塗装後に必要な注意点やアフターケアの方法を詳しく解説します。
ちょっとした工夫でラメ塗装の輝きを長持ちさせましょう!

塗装後に気をつけるべきポイントとは?

ラメ塗装を美しく仕上げた後は、適切な取り扱いが必要です。まず、塗装が完全に乾燥するまで触れたり車両を移動させたりしないよう注意しましょう。
乾燥には最低でも24時間、完全硬化には1週間程度かかることが一般的です。この期間中に外部の汚れや湿気が付着すると、仕上がりに悪影響を与える可能性があります。

さらに、塗装面に圧力をかけたり、硬い物で擦ったりすることを避けることも重要です。特にラメ塗装は凹凸のある素材が含まれるため、クリアコートが完全に硬化していない段階での摩擦は傷の原因になります。塗装後すぐの洗車や磨きは避け、塗膜が完全乾燥するまでワックス掛けやバフ掛けは避けましょう。

長持ちさせるためのアフターケアの方法

ラメ塗装を長持ちさせるためには、日常的なアフターケアが欠かせません。
通常通りの洗車は問題ありませんが、強い洗剤や硬いブラシは塗装を傷つける可能性があるため避けてください。UVカット効果のあるワックスやコーティング剤を定期的に塗布すると、紫外線による劣化を防ぐことができます。

まとめ|

いかがでしたでしょうか?
今回、ラメ塗料の種類や特徴、調合のコツをお伝えしてきました。

ラメ塗装は、美しい輝きで車やバイクの魅力を最大限に引き出すカスタム方法です。今回は、塗料選びや調合のコツ、初心者でも挑戦しやすい手順、さらに仕上がりを長持ちさせるアフターケアまで詳しく解説しました。

これらのポイントを押さえることで、プロ顔負けの美しい仕上がりを目指せます。愛車に新たな輝きを与えるラメ塗装に、ぜひ挑戦してみてください!
おもしろ塗装工房ではラメ粉に関するアドバイスや塗装法などを指導しています。
興味のある方はお気軽にお問合せくださいませ。


「車内のシートやプラスチック部分の汚れが気になる…」と悩む方も多いでしょう。
実は、プロも驚くほど簡単にできる清掃テクニックが存在します。

これさえ知れば、わざわざ業者に依頼せずに、自分の手で車内をピカピカに保つことが可能です。
この記事では、業者に頼らず、自分でシートやプラスチックの汚れを落とす3つのステップを紹介します。車内を清潔に保ち、快適なドライブを楽しみましょう。

目次

1.プロも驚く車内清掃の重要性とは?
 1-1.車内清掃が必要な理由
 1-2.定期的な清掃で得られる長期的な効果
ステップ1|シート洗浄を簡単に行う方法
 シートの汚れを見極めるポイント
 適切な洗浄方法の選び方
 簡単にできるシート洗浄の実践方法
ステップ2|プラスチック部分の汚れを落とす
 プラスチック部分に溜まる汚れの原因
 効果的な清掃アイテムの選定方法
 プラスチック部分を傷つけない清掃手順
ステップ3|フロアマットとガラスを綺麗にする
 フロアマットに付いた泥汚れを効果的に落とす方法
 ガラスの曇りや汚れを防ぐクリーニングのコツ
 フロアマットとガラスの定期的なメンテナンス方法
5.自分でできる車内清掃のポイントと注意点
 5-1.手軽にできる掃除ツールと使い方
 5-2.自分で清掃する際に気をつけるべきポイント
 5-3.失敗しないための清掃頻度とタイミング
6.専門業者に依頼するメリットとデメリット
 6-1.業者に依頼する際の基準と選び方
 6-2.専門クリーニングの料金とサービス内容の比較
 6-3.自分で清掃する場合とのコストパフォーマンス
7.まとめ

プロも驚く車内清掃の重要性とは?

車内を清潔に保つことは、快適なドライブだけでなく、車両の価値を守るためにも重要です。ここでは、車内清掃の必要性やその長期的なメリットについて解説します。

車内清掃が必要な理由

車内清掃は、見た目の美しさだけでなく、車内環境の健康維持にも直結します。特に、シートやフロアマットには、食べ物のカスや泥、ホコリが溜まりやすく、これが原因でアレルギーや悪臭が発生することも。

さらに、車内が汚れていると快適なドライブができず、運転中に集中力を欠いてしまうリスクもあるため、定期的な清掃が不可欠です​。

定期的な清掃で得られる長期的な効果

定期的な車内清掃は、車の価値を長く保つ上でも重要です。シートやプラスチック部分の汚れを放置すると、素材が劣化しやすくなり、将来的に高額な修理やクリーニング費用がかかる可能性があります。

また、清潔な車内は、売却時の査定額アップにもつながるため、車を大切に使いたい方にとって定期的な清掃は大きなメリットです。

ステップ1|シート洗浄を簡単に行う方法

シートの汚れは見た目だけでなく、悪臭や素材の劣化にもつながります。簡単に実践できる3つのステップで、シートをきれいに保つ方法を紹介します。

シートの汚れを見極めるポイント

シートの汚れには、飲み物のこぼれや食べ物のシミ、ホコリや泥などがあります。これらの汚れの性質を見極めることが、適切な洗浄方法を選ぶ第一歩です。

水で取れる汚れと、専用のクリーナーが必要な汚れを区別し、劣化を防ぐために早めの対策を心がけましょう​。

適切な洗浄方法の選び方

シートの素材や汚れの種類に応じて、洗浄方法を選ぶことが重要です。布製のシートには中性洗剤を薄めたものや専用クリーナー、革製シートには革専用のクリーナーを使用します。

さらに、強い洗剤やゴシゴシとした摩擦はシートを傷める原因となるため、優しく拭き取ることがポイントです​。

簡単にできるシート洗浄の実践方法

シートを簡単に洗浄する方法として、まず掃除機やコロコロで大きなゴミやホコリを取り除きましょう。次に、薄めた中性洗剤を使い、柔らかい布でシート全体を拭き取ります。頑固な汚れには専用クリーナーを使用し、シミ部分にはしばらく浸透させてから拭き取ると効果的です。

洗浄後はしっかり乾燥させることも大切です。布製シートの場合、リンサークリーナーを使うと汚れをより効果的に除去できます。革製シートの場合は、革専用の保湿剤でケアすると長持ちします​。

ステップ2|プラスチック部分の汚れを落とす

プラスチック部分は手垢や汚れが目立ちやすい場所です。ここでは、傷つけずに汚れを効果的に落とすための3つの簡単な方法をご紹介します。

プラスチック部分に溜まる汚れの原因

プラスチック部分には、手垢、ホコリ、汗、油分などが蓄積しやすいです。特に、ドアハンドルやダッシュボード、センターコンソールなど頻繁に触れる部分は汚れが目立ちやすくなります。

また、エアコンの風や車内の湿度も汚れの蓄積を促進する要因となります​。

効果的な清掃アイテムの選定方法

プラスチック部分の清掃には、アルコールフリーの専用クリーナーが推奨されています。アルコール成分はプラスチックを劣化させる恐れがあるため、柔らかいクリーナーを選びましょう。

また、マイクロファイバークロスや柔らかいブラシは、表面を傷つけずに汚れを落とすのに適しています。綿棒や小型ブラシも細部の汚れ除去に便利です。複数のアイテムを使い分けることで、確実に汚れを取り除くことができます。

プラスチック部分を傷つけない清掃手順

まず、マイクロファイバークロスで表面のホコリや汚れを優しく拭き取ります。細かい部分は、綿棒や小型ブラシで丁寧に掃除するとよいでしょう。

次に、専用のプラスチッククリーナーをクロスに少量つけ、汚れた箇所を円を描くように拭き取ります。クリーナーを直接プラスチックにスプレーするのは避け、クロスに染み込ませるのがポイントです。

頑固な汚れには、クリーナーを少し時間を置いてから拭き取ると効果的です。最後に乾いた布で全体を拭き上げ、ツヤを出しながら仕上げましょう​。

ステップ3|フロアマットとガラスを綺麗にする

フロアマットは泥やホコリが溜まりやすく、ガラスは視界を確保するためにも重要な部分です。ここでは、フロアマットとガラスを簡単に綺麗に保つための3つのステップを紹介します。

フロアマットに付いた泥汚れを効果的に落とす方法

フロアマットに付いた泥汚れは、まず乾燥させてから、ブラシや掃除機でこすり落とすのが効果的です。泥が湿ったままだと汚れが繊維に染み込みやすいため、完全に乾いてから行うと良いです。

さらに、洗剤を使ってマット全体を洗うことで、より深い汚れも除去できます​。

ガラスの曇りや汚れを防ぐクリーニングのコツ

ガラスの曇りや汚れを防ぐためには、専用のガラスクリーナーとマイクロファイバークロスを使用しましょう。

内側の曇りは特に注意が必要で、外側の汚れと違い、見落としがちです。円を描くように優しく拭き取り、曇り止めスプレーを使うことで、視界の確保が持続します。窓の縁やゴム部分も定期的に清掃することで、汚れの蓄積を防ぎ、ガラスが綺麗な状態を長く保てます。

フロアマットとガラスの定期的なメンテナンス方法

フロアマットは、頻繁に泥や砂が持ち込まれるため、月に一度の丸洗いが推奨されます。
洗浄後はしっかり乾燥させることで、カビの発生を防げます。

ガラスは視界の確保が重要なため、週に一度のクリーニングを習慣化しましょう。内側の曇りには曇り止めスプレーを使い、外側の汚れは専用クリーナーで丁寧に拭き取ります。これらの定期的なメンテナンスで、快適かつ安全な運転環境を維持できます。

自分でできる車内清掃のポイントと注意点

自分で車内を清掃する際、効率よく綺麗にするためのポイントや、失敗しないための注意点を理解することが重要です。手軽にできる清掃方法を解説します。

手軽にできる掃除ツールと使い方

自宅にあるマイクロファイバークロスや携帯用掃除機は、手軽に使える車内清掃の必須アイテムです。
ホコリや小さなゴミは、携帯用掃除機を使って素早く吸い取りましょう。

また、コンパクトなハンドブラシや綿棒は、エアコンの吹き出し口やドリンクホルダーなどの狭い場所に効果的です。さらに、使い捨てのウェットティッシュを常備しておくと急な汚れにも対応できます​。

自分で清掃する際に気をつけるべきポイント

車内清掃を行う際、強力な洗剤や硬いブラシを使うと、シートやプラスチック部分を傷つけてしまう恐れがあります。

また、濡れたままの状態を長時間放置すると、カビや臭いの原因になることもあります。清掃の際には、必ず適切な道具や洗剤を選び、素材に合った優しいケアを行うことが重要です。さらに、清掃後は十分に乾燥させてから使用するように心がけましょう​。

失敗しないための清掃頻度とタイミング

車内清掃は、各パーツの特徴に合わせて定期的に行うことが重要です。フロアマットは月に一度の洗浄が理想的で、泥やホコリの蓄積を防ぐためです。ガラスやプラスチック部分は週に一度拭き取り、曇りや手垢を取り除きましょう。

また、季節による湿度変化を考慮し、特に梅雨時期にはこまめな清掃が必要です。清潔な車内を保つことで、快適なドライブが続き、安全性も高まります​。

専門業者に依頼するメリットとデメリット

専門業者に車内清掃を依頼することで得られる利点や、費用とのバランスをどう考えるべきか、メリットとデメリットを比較しながら説明します。

業者に依頼する際の基準と選び方

専門業者に依頼する際は、料金やサービス内容、口コミ評価を比較することが重要です汚れの状態や予算に応じたプランを提供してくれる業者を選ぶと良いでしょう。

また、洗剤の種類や使用する清掃道具も確認することで、愛車の素材を傷めないケアを受けられます。オンライン予約や問い合わせができる業者を利用すれば、依頼までの手間を減らせます​。

専門クリーニングの料金とサービス内容の比較

専門業者の料金は、車のサイズや汚れ具合によって異なります。基本的な車内クリーニングは約15,000円~30,000円が目安で、シート洗浄や消臭オプションが加わるとさらに費用が増します。

多くの業者がホコリ除去やカビ防止のサービスを提供しており、特にペットや子どもがいる家庭向けのプランも人気です。複数の業者を比較し、自分のニーズに合ったプランを選ぶと良いでしょう​。

自分で清掃する場合とのコストパフォーマンス

専門業者に依頼するのは時間と労力を節約できますが、頻繁に依頼する場合はコストがかさみます。
一方、自分で清掃を行うと初期投資は必要ですが、長期的なコスト削減につながります。

例えば、掃除機や専用クリーナーの購入が必要ですが、定期的な清掃習慣を作ることでプロに依頼する頻度を減らせます。車の使用状況に応じて、プロの利用と自分でのケアを組み合わせるのが賢明です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
適切な清掃ツールや頻度を押さえることで、車内を常に清潔で快適な状態に保つことができます。シートやプラスチック部分、フロアマットを丁寧にケアすることで、カビや悪臭の発生を防ぎ、車の価値も長持ちします。

また、タイミングよく手を入れることで清掃の手間が減り、車内環境を理想的な状態で保つことができるようになります。日常的なメンテナンスが習慣化すれば、同乗者からの印象も良くなり、快適なドライブを楽しめるでしょう。


車の塗装方法には様々な種類があり、車を個性的にDIYすることも可能になっていますが、近年ではチッピング塗装に注目が集まっています。チッピング塗装は、様々な車に塗装できますが、特にオフロード車に向いていて、個性がより引き立つ塗装方法です。

しかし、チッピング塗装をよく知らない方は、DIYの選択肢に入れていいのか迷っていること思います。

この記事では、チッピング塗装の特徴やメリット、デメリット、施工方法を紹介します。さらに、チッピング塗装を施した後の注意点も説明していきますので、より理解を深めることができるでしょう。

目次

1.車のチッピング塗装とは?
2.車のチッピング塗装のメリット

 2-1:重厚感を演出できる
 2-2:周囲との差別化を図れる
3.車のチッピング塗装のデメリット
 3-1:ほこりがたまりやすく、こまめに洗車が必要
 3-2:紫外線に弱い
4.車のチッピング塗装の施工手順
5.車のチッピング塗装の注意点
6.まとめ

車のチッピング塗装とは?

チッピング塗装とは、粒子状の添加物を含んだ塗料を吹き付ける塗装方法で、車などに吹き付けると、表面がザラザラした質感になります。防錆効果が高く、飛び石などの小さな衝撃に強いため、車体を傷から守るための塗装です。

デザイン面でも通常の塗料とは違う特徴を持っており、ザラザラした表面に加え、光沢感やツヤなく、マットな仕上がりになります。近年では、独特な存在感を出せるチッピング塗装に魅力を感じて、チッピング塗装を施す方も多く、耐久力を高めるというよりは、そのデザイン性に注目している方が多いです。

缶スプレーやスプレーガンで手軽に施工でき、塗装の失敗も少なく容易なため、DIYの選択肢として検討のしやすいのもポイントです。

 車のチッピング塗装のメリット

デザイン性への注目が高まっているチッピング塗装ですが、詳しくメリットを紹介していきますので、参考にしてみてください。

 重厚感を演出できる

チッピング塗装のザラザラした質感や、ツヤがないマットな仕上がりは、通常の塗装では真似できない重厚感を演出できます。

車体サイズの大きいオフロード車にチッピング塗装を施せば、より重厚感のある外観に仕上げることが可能です。

 周囲との差別化を図れる

車の塗装は、個性を引き出す為に大きな役割を果たしていますが、よくある通常の塗装では、同じ色や光沢感の車が多いため、個性を出しづらくなっています。

そこで、見た目がザラザラしていて、マットな仕上がりのチッピング塗装を施すことで、他の車とは一線を画した個性的な車に仕上がり、周りとの差別化が図れます。

他のユーザーと車の見た目で差を付けたい方には、ピッタリの塗装方法です。

車のチッピング塗装のデメリット

次に、チッピング塗装のデメリットを紹介していきます。

独特の塗料のため、デメリットもいくつか存在しますので、塗装を実施する前にデメリットに関してもよく理解しておきましょう。

ほこりがたまりやすく、こまめに洗車が必要

チッピング塗装は、表面がザラザラしている為、通常の塗装に比べてほこりや泥などの汚れがたまりやすくなります。汚れを放置すると、見た目も悪くなりますが、塗装を痛める原因にもなりますので、こまめな洗車が必要です。

詳しくは後述しますが、チッピング塗装はデリケートなため、塗装後のメンテナンスは欠かせません。

紫外線に弱い

チッピング塗装は、表面をクリアーで保護していないので、紫外線の影響を直接受けてしまい、劣化しやすいというデメリットがあります。
チッピング塗装後に艶消しの透明を塗ってコーティングするのも塗装面を長持ちさせるコツかもしれません。

塗装の劣化が早いと、色あせや塗料の剥がれが発生してしまい、せっかくのチッピング塗装が台無しになるばかりではなく、再塗装を頻繁に行う必要があるため、手間やコストが増える恐れもあります。

塗装を長持ちさせたい場合、車を使用していないときは、カーポートや車庫に保管したり、カバーをかけて、紫外線をなるべく受けない様に工夫がおすすめです。

車のチッピング塗装の施工手順

次に、チッピング塗装の施工手順について紹介していきます。正しく塗装を実施できれば、キレイな仕上がりを実現できるとともに、塗装も長持ちしやすくなります。

Step1:下地処理

チッピング塗装を行う前に、まずは下地処理をします。下地処理することで塗装の密着力を高め、塗装が長持ちしやすくなるため、非常に重要な工程です。

最初に、表面の汚れや油分はしっかり落とし、足付けします。足付けすることで、塗装の密着力が向上しますので、400番程度のサンドペーパーで、表面に細かい傷を作るイメージで作業しましょう。

足付けが完了しましたら、削りカスを取り除き、しっかり脱脂してから次の工程に移ります。

 Step2:プライマーの塗布

下地処理が終わりましたら、次はプライマーを塗布していきます。プライマーは、塗料の密着力を高める効果があり、チッピング塗料を剥がれにくくしてくれますので、なるべく塗布するようにしましょう。
足付けをした場合は、密着剤を塗布する必要はございません。

プライマーの塗布は、缶スプレーやスプレーガンを使用しますが、吹き付けの際は、15~20cm程度離れたところから薄く吹き付けます。

1度で厚塗りをするのではなく、2~3回に分けて薄く重ね塗りをすることで、ムラなく塗装できます。

プライマーの乾燥時間は概ね10分~1時間位ですが、気温や湿度などによって乾燥時間は変化しますし、メーカー毎の乾燥時間の目安がありますので、作業前に説明書をよく読んでください。

Step3:チッピング塗装の施工

プライマーが乾燥しましたら、いよいよチッピング塗装を施工していきます。

缶スプレーやスプレーガンで、15〜20cm程度離れた所から吹き付けていきますが、一度に厚く吹き付けるのではなく、2〜3回に分けて重ね塗りをするので、均一になるように薄く吹き付けてください。

重ね塗りの間隔は、メーカーによって違いはありますが、1回吹き付けたら5~10分位の間隔をあけてから重ね塗りをするようにしましょう。

塗料の表面が硬化する目安は、30分~1時間程度が目安ですが、硬化時間は気温や湿度によっても変化し、メーカーによって硬化時間に違いがあるため、取扱説明書でよく確認してから作業してください。

また、塗装が完全に乾燥するには数日から1週間以上かかります。厚塗りし過ぎると乾燥に時間がかかってしまいますので、注意しましょう。

 車のチッピング塗装の注意点

チッピング塗装はとてもデリケートですので、塗装後にもしっかりケアする必要があります。

デメリット解説の時も触れましたが、塗装のザラザラした部分にゴミや汚れが溜まりやすいので、こまめに洗車が必要です。洗車機を使用すると、塗装を傷めやすいので、基本的に洗車は手洗いで行いましょう。

スポンジは柔らかいものを使用し、塗装を傷めないように優しくこすります。汚れが酷い場合は、中性のカーシャンプーを使用して下さい。

洗い終わったら、柔らかいタオルで水気をしっかり拭き取りますが、塗装を擦り過ぎないように注意しましょう。

また、汚れが酷いからと言って、細かい粒子の入ったコンパウンドやワックスなどで磨いてしまうと、塗装が剥がれてしまう可能性がありますので、コンパウンドやワックスの使用は控えてください。

まとめ 

本来、チッピング塗装は飛び石などの傷から車両を守るための塗装ですが、近年ではそのデザイン性に引かれてDIYを実施する方が増えています。チッピング塗装は、車の重厚感を演出できたり、周りとの差別化を図れたりとメリットが多いです。

しかし、チッピング塗装はデリケートで、紫外線に弱かったり、汚れやホコリが溜まりやすいので、こまめに汚れが気になる方にとっては小まめに洗車する必要があり、手間かかります。

チッピング塗装は、通常の塗装と比べると、メンテナンスに手間がかかりますが、とても魅力的な塗装方法です。特徴をよく理解して、自分に合っていると感じたなら、ぜひ塗装にチャレンジしてみてください。


「プラサフを使いたいけど、効果を最大限に引き出す方法や、乾燥時間や研磨のコツが分からない…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

実は、プラサフを正しく使うためには、使い方の基本を押さえるだけでなく、適した素材の種類、乾燥時間や研磨のステップも理解することが重要です。

この記事では、初心者でも失敗せずにプラサフを最大限に活かすための方法を紹介します。最後まで読めば、プラサフの基本知識から具体的な使い方、仕上げまでのすべての工程を理解できるでしょう。これで、あなたのDIY塗装が見違えるように上達するはずです。

目次

1.プラサフの効果とは?初心者にもわかる基礎知識
 プラサフを使うメリットとは?
 プラサフを選ぶ際のポイント
2.初心者でもできる!プラサフの正しい使い方4ステップ
 ステップ1|表面の準備
 ステップ2|プラサフの塗布
 ステップ3|乾燥時間を守る
 ステップ4|仕上げの塗装を行う
3.プラサフとミッチャクロン®️の違い:どちらえお選べば良いか?
 3-1:ミッチャクロン®️の特徴と用途
 3-2:プラサフとミッチャクロン®️の効果を比較
 3-3:選び方のポイント:用途に応じた使い分け
4.プラサフの乾燥時間と短縮方法
 4-1:環境に応じた適切な乾燥時間とは?
 4-2:乾燥時間を短縮するテクニック
5.研磨の重要性:プラサフを最大限に活かすためのテクニック
 5-1:プラサフの効果を引き出す研磨道具の選び方
 5-2:研磨時の注意点と効率的な方法
6.プラサフの色と重ね塗りのポイント
 6-1:プラサフの色選びの基準
 6-2:重ね塗りを行う際の適切な時間間隔
7.まとめ

プラサフの効果とは?初心者にも分かる基礎知識

プラサフは、金属やプラスチックなどの素材に塗ることで、塗装の密着性を高め、塗膜を長持ちさせるための下地剤です。

初心者が塗装を行う際にも役立ち、塗料が剥がれにくくなるだけでなく、表面の凹凸を埋めることで滑らかな仕上がりを実現します。

ここでは、プラサフを使う利点や、どのように選べばよいのかを説明します。

プラサフを使うメリットとは?

プラサフを使用することで、塗料が表面にしっかりと密着し、剥がれやムラの発生を防ぐこともあり下地剤として基本中の基本的な下地剤として使用することが一般的です。

さらに、錆びや腐食から素材を保護し、塗装の耐久性を向上させる効果もあります。特に車やバイクの部分補修で大活躍します。

プラサフを選ぶ際のポイント

プラサフ選びでは、素材と塗装環境に合わせたタイプを選ぶことが重要です。例えば、金属には金属用ウレタンサフェーサー、プラスチックにはプラスチック専用のプラサフが適しています。

下地とは言え色は、最終的な塗装に影響を与えるため、塗装色に応じた選択が必要です。特に、シルバーや濃い色へなどは、白よりもグレー系の方が馴染みやすいなどの違いあります。

初心者でもできる!プラサフの正しい使い方4ステップ

プラサフを効果的に使いこなすには、正しい手順を守ることが大切です。特に初心者にとって、塗装前の下地処理や塗布後の乾燥時間をしっかり守ることが、仕上がりの質を大きく左右します。

プラスチック専用の一液性プラサフや金属専用の防塵、防錆効果のある二液性ウレタンサフェーサーなど用途によって使い分けをすることをお勧めします。

ここでは、初心者でも簡単に取り組めるプラサフの使い方を4つのステップに分けて解説します。これらの手順を踏むことで、プロのような美しい仕上がりを目指しましょう。

ステップ1 – 表面の準備

まず最初に行うべきは、塗装する表面の準備です。プラサフを効果的に密着させるためには、表面が清潔で平滑であることが重要です。

古い塗膜や錆が残っていると、プラサフの効果が発揮されず、塗料が剥がれやすくなります。

表面をサンドペーパーや研磨パッドで軽く磨き、錆びや油分汚れをしっかりと取り除きましょう。

仕上げに、専用の脱脂剤を使って表面を拭き取り、油分や埃を完全に除去します。この段階で表面がしっかり準備されていれば、プラサフが滑らかに塗布でき、仕上がりも美しくなります。

ステップ2 – プラサフの塗布

表面の準備が整ったら、次にプラサフを塗布します。スプレー缶タイプのプラサフを使用する場合、塗布する前に缶をしっかり振って、内部の成分を均一に混ぜます。

スプレーは一定の距離(約10~15cm)を保ちながら、薄く均一に吹き付けることがポイントです。一度に厚塗りをするのではなく、数回に分けて重ね塗りをすることで、ムラなく滑らかな仕上がりを実現できます。

特に角や端の部分は、塗り残しが出やすいため、注意して塗布するようにしましょう。また、スプレー中は風通しの良い場所で作業を行い、塗装面に埃や汚れが付着しないように注意してください。

ステップ3 – 乾燥時間を守る

プラサフを塗布した後は、しっかりと乾燥させることが非常に重要です。乾燥が不十分なまま次の工程に進んでしまうと、塗料の剥がれやひび割れの原因となります。

乾燥時間は、使用するプラサフの種類や周囲の環境(温度や湿度)によって異なりますが、一般的には指触乾燥約10分〜1時間・追っかけ塗り約10分~6時間・研磨を入れた重ね塗り約12~24時間程度を目安にし、完全乾燥約3日~10日ほど待つことが推奨されます。

また、風が強い場所や直射日光が当たる場所は乾燥ムラの原因となるため、避けてください。乾燥を早めたい場合は、乾燥用ヒーターやファンを使用するのも効果的です。

ステップ4 – 仕上げの塗装を行う

最後に、プラサフが完全に乾燥した後、仕上げの塗装を行います。このステップでは、仕上げの塗料がプラサフにしっかり密着するため、プラサフの塗布によってできた滑らかな下地が生きてきます。

塗料を塗る際も、プラサフを塗布したときと同じように、薄く均一に塗り重ねていくことが大切です。

仕上げの塗装が完了したら、再度十分な乾燥時間を確保し、塗料がしっかりと硬化するのを待ちます。この工程を丁寧に行うことで、長持ちする美しい塗装面が完成します。

プラサフとミッチャクロン®️の違い:どちらを選べば良いか?

プラサフとミッチャクロンは、いずれも塗装前の下地処理に使われる製品ですが、それぞれ異なる特性と用途を持っています。

ここでは、ミッチャクロンの特徴と用途、プラサフとの違い、そして選び方のポイントを解説します。

ミッチャクロン®️の特徴と用途

ミッチャクロンは、プラスチックや金属、ガラスなど、研磨のしづらい素材などさまざまな難しい素材に対する接着力を強化するためのプライマーです。

また、ミッチャクロンは乾燥が早く、作業の効率を上げる点でも優れています。特にプラスチックやガラス素材・メッキ素材など足付けできない素材に対して対応可能で、多様な用途に適しています。

プラサフとミッチャクロン®️の効果を比較

プラサフは、主に表面の平滑化や小さな傷の補修を目的とした下地処理剤です。表面の凹凸を整え、塗料が均一に密着するようにします。

一方、ミッチャクロンは接着力の強化を目的としており、異なる素材間の塗料の密着性を高めます。プラサフは主に素材がでも凸凹していたり、荒れた素材の上への塗装に適している、ミッチャクロンは密着しづらいもしくは足付けできない素材間の接着に適しています。

どちらも塗装前の重要な準備ですが、使用目的によって使い分ける必要があります。

選び方のポイント:用途に応じた使い分け

プラサフとミッチャクロンの使い分は、塗装する素材や目的に基づいて決めることが大切です。プラサフは、表面が粗い素材や傷がある場合に使用し、平滑な下地を作るために最適です。

対照的に、ミッチャクロンはプラスチックやガラス・メッキ金属などの難しい素材に対して、塗料の密着性を高めるために使用されます。素材や塗装の目的に応じて使い分けることで、より良い仕上がりを実現できます。

プラサフの乾燥時間とその短縮方法

プラサフの乾燥時間は塗装の成功において重要な要素です。乾燥が不十分だと、塗料の密着不良や仕上がりの不均一が発生する可能性があります。

ここでは、プラサフの乾燥時間に影響を与える環境要因と、乾燥を効率的に短縮する方法について解説します。

環境に応じた適切な乾燥時間とは?

プラサフの乾燥時間は、主に温度、湿度、通気性に依存します。一般的に、室温(20°C〜25°C)での乾燥が推奨されており、乾燥時間は約1時間から24時間です。

しかし、湿度が高い場合や温度が低い場合、乾燥時間が長くなることがあります。湿度が高いと乾燥が遅くなり、塗膜に水分が残ることがあります。

逆に、温度が低いと乾燥が遅くなり、塗膜が完全に硬化するまでに時間がかかります。したがって、塗装作業を行う前に環境条件を確認し、適切な乾燥時間を設定することが重要です。
乾燥したかを知る目安は#800程度のペーパーをあて粉がサラサラ出るようならOK!
ペーパーに塗料が絡んでくるようならまだ乾燥していないというサインになります。

乾燥時間を短縮するテクニック

乾燥時間を短縮するためのテクニックとしては、以下の方法があります。まず、作業環境の温度を上げることが有効です。

暖房器具を使用して作業エリアの温度を上げると、乾燥が早くなります。また、適切な通気を確保することで乾燥が促進されます。

換気扇や扇風機を使用して空気の流れを作ると、乾燥が均一になり、時間を短縮できます。さらに、乾燥を早める専用の加熱装置を使用することも一つの方法です。

これらのテクニックを組み合わせて使用することで、プラサフの乾燥時間を効率的に短縮し、次の作業工程へスムーズに進むことができます。
参考までに60℃の場合約40分~1時間 120℃で約10分が一般的です。

研磨の重要性:プラサフを最大限に活かすためのテクニック

プラサフを塗布した後の研磨は、仕上がりを左右する重要な工程です。適切な研磨を行うことで、塗膜の均一性や密着性が向上し、最終的な仕上がりが美しくなります。

ここでは、プラサフの効果を最大限に引き出すための研磨道具の選び方と注意点について説明します。

プラサフの効果を引き出す研磨道具の選び方

プラサフの研磨には、適切な研磨道具が必要です。一般的には、サンドペーパー(400〜800番程度)が推奨されます。細かい目のサンドペーパーを使用することで、表面を滑らかに整えることができます。

また、電動サンダーを使用すると、広い面積の研磨が効率よく行えます。研磨道具の選定は、作業する表面の状態や規模に応じて決めると良いでしょう。

研磨時の注意点と効率的な方法

研磨時は、均一に力を入れて作業することが大切です。部分的に研磨しすぎると、塗膜に凹凸ができる可能性があります。平らな物への作業は「木っ端」などに巻いて一定の圧力で行い、研磨面全体を均等に平らに仕上げることを心がけましょう。また湾曲しているような場所は、消しゴムなどの柔らかい素材にペーパーを巻いて研磨しても綺麗に研磨できるので参考にしてみてください。

また、研磨後は表面をしっかりと清掃し、残った粉塵を取り除くことで、次の塗装工程での仕上がりが向上します。

プラサフの色と重ね塗りのポイント

プラサフの色選びと重ね塗りのタイミングは、仕上がりの美しさを左右します。プラサフの色や重ね塗りの方法を理解し、適切に使用することで、より良い塗装結果を得ることができます。

プラサフの色選びの基準

プラサフの色選びは、最終的な塗装色に影響を与えます。一般的に、ベースカラーに近いプラサフの色を選ぶと、仕上がりが均一になりやすいです。

例えば、暗い色の塗装を予定している場合は、暗めのプラサフ(グレー)を選ぶと良いでしょう。
イエローなど明るめの色の塗装を予定している場合は、ホワイト色などの明るめのプラサフを選ぶのもよいでしょう。

また、プラサフの色が仕上げの塗装に影響しない場合は、色の違いを気にする必要はありませんが、全体的な均一性を保つために適切な色を選ぶことが重要です。

重ね塗りを行う際の適切な時間間隔

プラサフの重ね塗りを行う際は、各層が完全に乾燥してから次の層を塗布することが大切です。一般的には、足付けしない追っかけ塗りの場合約10分~6時間・研磨を入れた重ね塗りの場合約12~24時間程度が目安になります。

ただし、使用するプラサフの種類や環境によって乾燥時間が異なるため、メーカーの指示に従うことが最も確実です。重ね塗りの間隔を守ることで、ムラのない滑らかな仕上がりを実現できます。

まとめ:プラサフ使用後の仕上げ

いかがでしたでしょうか?
プラサフ使用後は、表面の研磨や乾燥をしっかり行い、最終的な塗装に備えます。研磨で平滑な面を作り、適切な乾燥時間を守ることで、塗装の仕上がりが格段に良くなります。綺麗な仕上がりは下地の研磨で決まります。丁寧な研磨が、プロ並みの結果を引き出すと理解してください。

今回紹介したプラサフの使用方法やテクニックを活用することで、より良い仕上がりを実現することができます。工程一つ一つを丁寧に行うことが成功のカギです。特に、乾燥時間や研磨の段階は慎重に行い、焦らず確実に進めてください。不適切な処理は仕上がりに影響を与える可能性がありますが、正しい手順を守ることで、プロフェッショナルな結果を得ることができます。自信を持って作業に取り組み、美しい仕上がりを楽しんでください。

おもしろ塗装工房では塗料や塗装にまつわるアドバイスを承っております。


古くなった塗装を塗り替えたり、DIYをするために塗装を検討しているか方も多いと思いますが、実際に塗料を調べてみると様々な塗料が販売されており、

「どんな塗料を購入すればいいのか分からない」
「塗料の種類や特徴が分からない」塗装に関しての知識が少ない方は、上記のように思われるかもしれません。

この記事では、塗装する素材に対して、どんな特徴の塗料を選択すれば良いのか解説していきます。この記事を読めば、塗料の種類、特徴、選び方を知ることができますので、今後の参考になるはずです。ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1. 塗装する目的とは?
2.【用途別に解説】塗料の種類と特徴をご紹介!
 2-1:木材用塗料|〜防腐・防虫効果がある〜
 2-2:トタン屋根用塗料|〜耐候性・防錆力がある〜
 2-3:外壁用塗料|〜耐久性・耐候性がある〜
 2-4:プラスチック用塗料|〜下塗りのプライマーが必要〜
 2-5:金属用塗料|〜密着性・耐久性がある〜
3.塗料に含まれる合成樹脂による違いは?
 3-1:アクリル樹脂
 3-2:アクリルシリコン樹脂
 3-3:ウレタン樹脂
 3-4:アルキド樹脂(フタル酸樹脂)
 3-5:エポキシ樹脂
4.塗料を選ぶ際の注意点
 4-1:用途に応じた塗料を使用する
 4-2:耐用年数を確認する
 4-3:どんな仕上がりにしたいかによって塗料を選択する
5.まとめ

塗装する目的とは?

数ある塗料の中から、正しい塗料を選択するには、「なぜ塗装が必要」目的に応じた選択が重要です。
普段、何となく目にするものには様々な色の塗装が施されていますが、塗装には以下3つの目的があります。

【美観の向上】

1つ目は、塗装することで素材を美しく仕上げる為。

素材の特徴を際立たせたり、素材の見た目が悪い場合でも、塗装を施すことにより、キレイに整えることが可能です。
化粧(塗装)に手を掛ければ掛けるほど美しい仕上がりになるとご理解ください。

人が見た目を気にするように、素材の見た目もとても重要ですので、ほとんどの素材には塗装が実施されています。

【表面の保護】

2つ目は、素材表面の保護です。

素材表面がむき出しのまま使用していくと、金属や木材は腐食したり、錆びたりしてしまいますが、素材表面に塗装を施すことで、腐食や錆から守り、長期に渡って物や建物を保護してくれます。

また、素材に何か物が当たってしまったとしても、素材の表面には塗膜がありますので、傷から守る役割も担っています。

【機能の追加】

3つ目の目的は、機能の追加です。

用途に応じて塗料に添加物を混ぜることで、様々な機能を付け加えることが可能です。

例えば、金属用塗料なら錆止め効果のある添加剤、木材用塗料なら木目を生かす塗料や、防虫剤や防腐剤を混ぜることで、錆や腐食、虫の侵入から素材を守ることができたりします。

【用途別に解説】塗料の種類と特徴をご紹介!

次に、用途別に必要な塗料を説明していきます。

用途によって塗料に含まれる合成樹脂や添加物が変更されている為、適切な塗料を選択する必要があります。まずは、どんな用途の塗料があるのかを理解しましょう。

木材用塗料|〜防腐・防虫効果がある〜

木材用の塗料には、木目を生かしたり、防腐剤、防虫剤などが含まれており、腐食や虫の侵入を防いでくれます。

塗料の種類は主に4つあり、自然な仕上がりになるオイル塗料、木材の表面の保護や光沢のある仕上げになるウレタンニス、木目を活かせるステイン・ワイピングがあります。

塗料に含まれる合成樹脂は、アクリル、ウレタン、アルキドのどれかを使用する塗料が多いです。

トタン屋根用塗料|〜耐候性・防錆力がある〜

トタン屋根は紫外線にさらされるうえ、金属製なので腐食しやすいです。

その為、塗料で耐候性と防錆力を高める必要があります。

トタン屋根用の塗料に含まれる合成樹脂は、耐候性の高いアクリルシリコンやウレタン、金属に対して密着力のあるアルキドのいずれかを使用しています。

外壁用塗料|〜耐久性・耐候性がある〜

外壁用塗料は、建物を紫外線や雨風から守る重要な役割があります。

外壁を長期間にわたって維持する為に、耐久力や耐候性の高い合成樹脂を使用する必要があり、主にアクリルシリコンやウレタンが使用されています。

プラスチック用塗料|〜下塗りのプライマーが必要〜

プラモデルなどのプラスチック素材は、表面がツルツルしていて密着しづらい素材の為、下塗り用のプライマーを塗布してから塗装すると塗料が密着しやすくなります。

プラスチックも雨風や紫外線にさらされると、劣化してしまうので、プラスチックにも密着しやすいアクリルやウレタン、アクリルシリコンが使用されています。

コンクリート用塗料|〜耐水性がある〜

コンクリートは、吸水しやすく屋外で使用すると劣化が進みやすいので、耐候性、耐水性、耐久性に優れた塗料が使用されます。

主にアクリル、ウレタン、エポキシのいずれかの合成樹脂を含んだ塗料が多いです。

金属用塗料|〜密着性・耐久性がある〜

金属はとても錆びやすいので、錆の進行を阻止する防錆剤を含んだ塗料を使用する必要があります。

金属に対して密着力の高いアルキドを含んだ塗料や、耐候性、耐久力の高いアクリルシリコン、ウレタンを含んだ塗料が広く販売されています。

塗料に含まれる合成樹脂による違いは?

塗料の成分には、色を決める顔料だけでなく以下の4種類が含められています。

  • 顔料:色を決める
  • 合成樹脂:塗膜の形成や耐久性を高める
  • 添加物:塗料の機能を向上させる
  • 溶剤:上記3つを希釈し使いやすい液状に調整し塗布できるようにする

ここでは、メインの「合成樹脂」の種類について解説していきます。「合成樹脂」が変わると耐久力に違いがでますので、必ず押さえておきたい項目です。今後の塗料選びの際に、参考にしてみてください。

アクリル樹脂

アクリルは、速乾性が高くDIYに向いている塗料です。

紫外線に強く、耐候性があるため、外壁などの屋外で使用されることが多いですが、ウレタンやアクリルシリコンに比べると耐久力が劣ります。

後述しますが、今回解説する中では、耐用年数がもっとも短いです。

アクリルシリコン樹脂

アクリルシリコンは、アクリルにシリコンを加えたもので、耐候性、耐久力が強化されています。
外壁や屋根の塗装に適していて、光沢の保持力も高く、長期間にわたって塗膜を維持できるのが特徴です。

ウレタン樹脂

ウレタンは、高い耐久性と柔軟性に優れた塗料です。

薬品に対しても耐性があり、自動車、木材、その他の金属製品にも広く使用されており、汎用性が高いのが魅力です。

アルキド樹脂(フタル酸樹脂)

アルキドはフタル酸樹脂とも呼ばれ、一般的に一液性の「ペンキ」といわれるものが多く、
金属や木材の仕上げ塗装として使用されています。
金属への密着力が高く、肉もち感があり、塗膜が硬いのが特徴です。

エポキシ樹脂

エポキシは、防水性や薬品に対して耐性が強く、肉持ちがあるのが特徴です。
コンクリート床などの塗装や釣り竿のスレッド部分などにも適していて、学校や病院の床などにも塗装されています。

塗料を選ぶ際の注意点

ここまで塗料の種類について解説してきました。
実際に塗料を選ぶ際に注意すべき点や、何を基準に選択するべきかを説明していきます。

用途に応じた塗料を使用する

素材によって塗料を選択していくことが基本になります。

例えば、木材用の塗料なら、木材の特性に合わせて合成樹脂や添加剤を配合しているので、長期に渡って効果を発揮しやすくなります。

もし、用途の違う塗料で塗装してしまうと、十分な効果が得られず、早期劣化の原因になってしまいます。塗料を購入する際は、金属用や木材用と記載している場合が多いので、よく確認しましょう。

耐用年数を確認する

塗料に含まれる合成樹脂の種類によって、耐用年数が変わってきます。
環境によりますが、耐用年数の参考目安は下記の通りです。

  • アルキド塗料:3~5年
  • アクリル塗料:5~8年
  • ウレタン塗料:7~10年
  • アクリルシリコン塗料:10~15年
  • エポキシ塗料:10~15年

使用環境によって耐用年数は変化しますので、あくまで参考としてご覧ください。長期間にわたって塗装を維持したいとお考えの方は、耐用年数が長い塗料を選択しましょう。

どんな仕上がりにしたいかによって塗料を選択する

光沢や色合い、質感は塗料によって大きく違います。

最終的にどんな仕上がりになるかは、塗料の選択にかかっていますので、慌てて塗料を選択せず、ツヤあり、つや消し、半ツヤなど、素材や塗料の特徴をよく確認してから購入した方がいいでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
塗装する素材や耐用年数、どんな仕上がりにしたいかで、塗料の選択は変わってきます。

用途に合わない塗料を選択してしまうと、素材がすぐに痛んでしまったり、早期に塗装し直しになってしまう可能性があります。

  • 素材にあった塗料を選択できているか
  • 塗料に含まれる合成樹脂は、何が使用されているか
  • 合成樹脂の耐用年数はどの位か
  • 仕上がりをどうしたいか

塗料を選択する際は、上記4つの項目に注意して、適切な塗料を選択しましょう。

おもしろ塗装工房では塗料に関するアドバイスを承ります。