インパネにオリジナル塗装

インパネにオリジナル塗装をしたい! その方法や必要な道具は?


インパネとはインストルメントパネルの略で、ダッシュボードのうち計器類が設置されている部分のことです。インパネは車のインテリアの顔とも言われ、オプションでいろいろなカラーにつけかえることもできます。こだわりのある人だと、「自分で好きな色に塗装したい」と思うこともあるでしょう。 そこで、今回はインパネを塗装する方法を紹介します。
  1. インパネの塗装とは?
  2. インパネを自分で塗装する方法
  3. 塗装を業者に依頼する方法
  4. インパネの塗装に関するよくある質問
  5. おわりに
この記事を読めば、塗装に必要な道具や塗装を依頼できる業者についても、よく分かることでしょう。インパネを自分で塗装したい人や、業者に塗装を依頼したい人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.インパネの塗装とは?

前述したように、インパネは車の内装のうち、最も目立つ場所に設置されています。インパネの色が変われば、車内の雰囲気も一変することでしょう。そのため、インパネを何種類も用意しオプションで交換可能にしている自動車メーカーもたくさんあります。その一方で、オリジナルのインパネを作りたいという人もいるでしょう。インパネは交換が可能です。オリジナル塗装のインパネを装着すれば、世界に1つしかない内装になります。 塗装方法については、次の項から詳しく説明しましょう。

2.インパネを自分で塗装する方法

この項では、インパネを自分で塗装する方法を解説します。

2-1.塗装に必要な道具

インパネを塗装するには、以下のような道具が必要です。 インパネは細かい部品が多いのですが、ハケでなくスプレーガンで塗装を行いましょう。色むらなくきれいに塗れます。これらの道具はおもしろ塗装工房で一式購入できますので、ホームページを確認してみてください。

2-2.塗装方法

以下は、塗装方法の一例です。参考にしてください

2-2-1.塗料落とし

塗料落としインパネは、無塗装のものを手に入れるのが難しいので、今回は車に取り付けてあるパーツを分解して作業に入ります。 まずは布ペーパー(#240くらいのもの)で表面をこすり、ネバツキのあったラバーコートを研磨して行きます。粘付が取れたところで次の作業に入ります。 ペーパーでこする作業を足付け作業といい、塗料のノリを良くするためにも大切です。足付け作業を丁寧に行うことは、美しい仕上がりには欠かせません。凸凹が無くなるまで綺麗に研磨(足付け)しましょう。

2-2-2.下地塗料を塗る

下地塗料を塗る生地研磨が終わりましたら、下地剤ウレタンサフェーサーを(10主液:1硬化剤:7薄め液)の混合比にてスプレーガンで吹き付けていきます。スプレーガンはあまり近すぎると、吹きむらができたり塗料が垂れてしまったりしますので、10~20cmほど離しましょう。吹付後12時間以上乾燥させたのちブツやホコリなどを念入りに#1000耐水ペーパーにて研磨して行きます。その他の塗装した場所も艶が無くなるまで綺麗に研磨します。

2-2-3.ウレタンカラー塗料を塗る

ウレタンカラー塗料を塗るウレタンカラー吹き付けます。 今回は自分で調色してみます。ウレタンブラックをベースに少しだけウレタンホワイトを混ぜ黒に近いグレーを調色(色合わせ)しました。 ウレタンカラーは絵の具と同じで色を混ぜ合わせ調色することが可能なのです。例えばピンクを作りたければ、ウレタンホワイトをベースにウレタンレッドを少し混ぜて希望のピンク色に近づけていくのです。 このように自分の好きな色にウレタンカラーを混ぜ合わせ作っていくのも楽しみの一つですね。調色が終わりましたら、10(主液):1(硬化剤):7(薄め液)の混合比で吹き付けます。色ムラが出たりした場合30分~1時間後、重ね塗りをしてもよいでしょう。塗装が終わったら、完全に乾かします。

2-2-4.ウレタンクリアー吹き

ウレタンクリアー吹き塗料が完全に乾いたら、再度#1,000あたりの耐水ペーパーを当ててから、ウレタンクリアーを吹き付けます。ウレタンクリアーを吹き付けるとツヤがでるので、ウレタンクリアーを吹き付けた場合は、バフ磨きをするとより美しく仕上がります。

2-2-4.ウレタン透明艶消しを吹く(ツヤ消しで仕上げたい場合)

ウレタン透明艶消しを吹くツヤ消しで仕上げたい場合はウレタンクリアーを吹き付ける代わりに、ウレタン透明艶消しを吹いていきます。今回はウレタン艶消しを吹いて完成となります。

2-3.塗装する際の注意点

ここまで読んでいただければお分かりだと思いますが、インパネの塗装には時間がかかります。そのため、塗装作業を行える場所と時間を確保しましょう。屋内で行う場合は、必ず換気ができる場所で行ってください。地下室など換気が難しい場所で行うと、塗料に含まれている有機溶剤のせいで体調を崩す恐れがあります。また、塗装を行う場合は、手袋やゴーグル(メガネ)・マスクを付け、塗料を吸いこんだり、肌や目に付着したりしないようにしてください。

2-4.塗装でよくある失敗

塗装を初めて行う場合、足付け作業や乾燥作業を省略しがちです。この作業を丁寧に行わないと、仕上がりが汚くなります。また、色を重ねて深みを出したい場合は、色むらが出るとうまくいきません。塗装をする時間があまりとれない場合は、業者に塗装を依頼しましょう。

3.塗装を業者に依頼する方法

この項では、インパネの塗装を業者に依頼する方法やメリットを解説します。

3-1.こんなときは業者に塗装を依頼しよう

インパネを塗装するためには、最低でも2日間は必要です。2日間も時間を取れない場合は、業者に塗装を依頼しましょう。また、インパネ以外に塗装をする予定がない場合は、塗装道具を一式購入するより業者に依頼したほうがお得なこともあります。

3-2.塗装を行ってくれる業者について

インパネを塗装してくれる業者には、おもしろ塗装工房のような塗装専門の業者はおすすめです。車の修理などを請け負っている板金工房などでも塗装を行ってくれますが、仕上がりは塗装専門の業者の方ほうが美しいでしょう。

3-3.費用について

インパネの塗装は、数千円~数万円が相場です。塗料を多く塗り重ねたり、模様をつけたりするほど価格が上がっていくので、業者に相談してみましょう。

4.インパネの塗装に関するよくある質問

Q.インパネは自分で交換可能ですか? A.可能ですが、自信がない場合はディーラーや整備工場で付け替えてもらいましょう。 Q.インパネを吹く場合どのようなスプレーガンを選択したらよいのでしょう?また使う場合どれぐらい離して吹くのが良いでしょうか? A.今回はインパネを塗装するという事で、明治F55-G(平吹きタイプ)を選択しました。 これぐらいの大きさを吹くにはベストかと思います。 今回は10㎝~20㎝ぐらいがベストとなります。使用するスプレーガンの種類によって距離や塗料つまみなどを調整していくとよいでしょう。 <スプレーガン別吹付距離> 1.エアブラシ(0.2~0.3)口径→1㎝~5㎝ 2.明治F55-G(0.5~0.8口径)→10㎝~20㎝ 3.車塗装用(1.0~1.5口径)→20㎝~30㎝ Q.ラッカーを吹き付けるだけで塗装はできますか? A.塗装は可能ですが、後に色の変色・または塗料が黄変色してしまうことがあるので変色の無い対候性のあるウレタン塗料で仕上げていきましょう。 Q.インパネを赤や黄色に塗り替えてしまえば、車検は通らなくなるでしょうか? A.いいえ。インパネの色を個性的にしても車検には問題ありません。 Q.ハケで塗るとどうしても色むらができますか? A.はい。刷毛塗りをすると、刷毛ムラや刷毛目が付いたりしますので、スプレーガンの使用をおすすめします。 Q.インパネに模様をつけることは可能ですか? A.はい。全体を塗装してから、模様をつける部分以外をマスキングテープで養生したり、ロゴシールなどを貼った後、ウレタンカラーやクリアーを塗りましょう。手間はかかりますが、きれいに仕上がるでしょう。

5.おわりに

いかがでしたか? 今回はインパネの塗装について解説しました。インパネは小さい部品なので、塗装が比較的容易なカー用品です。自分で塗装する人も多いのですが、より美しい仕上がりを望むならば、プロに依頼しましょう。
塗装用具・各種塗料を豊富にラインナップ!